璃奈「出来た、ラブソングイメージシミュレーター」侑「なにそれ?」歩夢編【SS】
侑「みんなのラブソングで作られた世界……? 何それすっごく面白そう!」
璃奈「勿論ラブソングが元になっているから、メンバーとの恋愛シミュレーションと言った方がわかりやすいかも」
璃奈「ラブソングカーニバルのために作った12曲はどれも出来が良いから、創られる曲世界も期待できる。璃奈ちゃんボード『ドキドキ!』」
侑「ラブソングカーニバルの曲、みんなどれもすっごくトキメク曲だったよね~!」
侑「そんな最高にトキメクラブソングで作られた世界を体験……」
侑「あ~もう想像してたらトキメキが止まらなくなっちゃった! ねえ璃奈ちゃんはやくはやく!」
侑「このVRマシンをかぶればいいの?」カポッ
璃奈「うん、是非侑さんにこの装置の感想と使用データを貰いたい」
璃奈「でも注意して欲しい。このVRマシンは現実の侑さんと曲世界の侑さんの精神をリンクするから先の世界でどんなことが……」
侑「このボタンを押せばいいのかな?」ポチッ
璃奈「あっ……」
── ⚡ツナガルコネクト! リンクスタート!⚡
侑「………」スヤスヤ
璃奈「……まだ説明途中だったのに」
……
…………
………………
── Load Complete!!
────『Walking Dream』START🎀 ────
侑「私の部屋?」キョロキョロ
侑「ふああ〜……あー、眠い……いつも通りの私の部屋だね?」
侑「何も変わらない、いつも通りの朝の景色だけど……これ本当にシミュレーション?」
???「お邪魔します」
侑「ん?」
── ガチャ
歩夢「……あ、おはよう、起きてたの?」
侑「え? ど、どうしたの?」
歩夢「? どうしたのって、いつも通り侑ちゃんを起こしに来たんだけど……」
侑「あー……そっか、あはは……」
歩夢「もう、侑ちゃん寝ぼけてるの?」フフッ
侑(いつも通り……? いつもは電話で起こしてもらってるはずだけど……)
侑「あはは、ありがとうね。歩夢」
歩夢「………」
歩夢「へ?///」ポカーン
侑「ん?」キョトン
侑「え? どうかしたの歩夢?」
歩夢「だ、だからそれっ! なんで急に呼び捨てで……///」
侑「え? 呼び捨て……?」
歩夢「……もしかして、昨日の話?」
侑(昨日の話?)
歩夢「昨日も言ったでしょ、悪いけど私はやるつもりはないから……」
侑「なんの話……?」
歩夢「だからは私は……」
歩夢「───侑ちゃんの”恋人役”はやらないから……!」
── 学校🏫 ──
先生「それでは高咲さん、演奏をお願いします」
侑「はい」
侑「〜〜♪」🎹ポロロン♪
侑(今朝の歩夢の反応からして、ここは歩夢の曲『Walking Dream』のシミュレーション世界みたいだね?)
侑(日常に目立った変化は無いけど……どうやら同好会は無いみたい?)🎹ポロロン…♪
先生「いつもながら素晴らしい演奏ね高咲さん」👏
クラスメイト達「ワー!」👏👏👏パチパチパチパチ
侑「ありがとうございます」
侑(あと、なんだかこの世界に来てから私のピアノ演奏がとんでもなく上手になってる……!)
先生「ラブソングの作成も期待していますよ」
侑「え、ラブソング?」
先生「? 昨日話しましたよね、次の課題はラブソングの作曲ですよ」
侑(なるほど……私がラブソングを作る……)
侑(今朝の歩夢の言ってたのはそういうことだったんだね)
侑(ラブソングを作る参考にするために私は歩夢に恋人役になって欲しいって言ってたってことなのかな?)
── お昼休み🍴 ──
侑(うーん、歩夢から返信は無し、かぁ……)📱
侑(確かに歩夢なら恋人役になって。って急に言っても、恥ずかしいからやだ!って照れながら断りそう)アハハ
侑(それに歩夢とはずっと一緒に過ごしてきた幼馴染だし、私が逆の立場だとしても、なんかちょっとくすぐったくて照れちゃいそう)
侑(『今日は教室で1人ご飯タイム』っと……)📱ポスト
???「───ねえ、高咲さん」
侑「? どうしたの?」
クラスメイト「お昼一人? 良かったら今日は私と一緒に食べない?」
侑「え、いいの? 勿論いいよ!」
クラスメイト「やった! 高咲さんに課題の話とかしたくてね」
侑「課題の話?」
クラスメイト「私はお弁当じゃないからいつもここで買って食べてるんだ」
侑「そうなんだ」
「っ!? ……むぐっ!?」🍙
「〜〜〜っ!」ケホケホ
「ケホッ……ど、どうして……今日はここに居ないはずだよ……」
侑「?」キョロキョロ
クラスメイト「どうかしたの?」
侑「いや、なんか今聞き覚えのある声がしたような……」
侑(気のせいかな?)
クラスメイト「そう、単刀直入に言うとね……」
クラスメイト「高咲さんに是非私の恋人役になって欲しいの!」
侑「えっ私に?」
クラスメイト「私、恋のイメージが全然わかなくてラブソング制作難航しててー……」
クラスメイト「それで高咲さんに恋人役をして貰えば何か掴めるかなーって」
侑「そうなんだ、それなら丁度良かったよ。実は私も同じ感じでさ、私でよければ力になるよ」
クラスメイト「本当に!?」
クラスメイト「やった! それじゃあ早速今日の放課後デートしようよ! 楽しみだなぁ〜♪」
侑「あはは、そうだね私も楽しみ♪」ニコッ
「………」
侑「……?」キョロキョロ
侑(……なんか今、視線を感じたような……)
侑(……気のせいだよね?)
「………」👁👁
── 帰り道🌙 ──
クラスメイト「今日は本当にありがとうね! 高咲さんと一緒ですっごく楽しかった♪」
侑「私の方こそありがとう、とっても楽しかったよ」
クラスメイト「うーん、でも恋愛については私はまだよく分からなかったなぁ……」
侑「あはは、私も。なんだか今日は普通に遊んでただけになっちゃったもんね」
クラスメイト「……じゃあまたこん……わっ!?」ヨロッ
侑「え?」
── ギュッ!
侑「大丈夫?」ササエ
クラスメイト「う、うん……///」ドキドキ
クラスメイト「………」
侑「?」キョトン
クラスメイト「ねぇ、もし良かったらなんだけど……///」
「───ダメぇっ!!!」
侑・クラスメイト「っ!?」
歩夢「ぁ……」
クラスメイト「あれ、あなたってよく高咲さんと一緒にいる……」
歩夢「あのっ!!」
クラスメイト「え? 私?」
歩夢「だ、誰だかは知らないけどっ!」
歩夢「私は侑ちゃんの幼馴染でっ! それで侑ちゃんのことなら他の人よりも知ってるつもりで……」
歩夢「昔の侑ちゃんとの思い出とか全部知ってて、他にも侑ちゃんの好みとか色んなことを全部知ってるから……!」
歩夢「だから、その……」
クラスメイト「……あー、なるほどぉ……」チラッ
侑「?」キョトン
侑(歩夢、急に何の話してるんだろう? 何が言いたいのか全然分からないや……)
クラスメイト「……なんか、2人のことが分かっちゃったな」
クラスメイト「あーえっと、上原さんだよね? ちょっと事情を話すね?」
歩夢「え? じゃあ、二人は課題のために……」
クラスメイト「うん、そういうこと。ただのクラスメイトだから安心して?」
歩夢「あぁっえっとその……///」カァァァ
歩夢「ごめんなさいっ!///」ペコリ
クラスメイト「あはは、いいよいいよ」
侑「あはは、なんだかよく分からないけど2人が仲直りしたみたいで良かった」
クラスメイト「………」ジトーーー
侑「?」キョトン
クラスメイト「……この場合は、誰が悪いんだろうね?」ハァ
侑「うん、私も楽しかったよ」
クラスメイト「それになんだか私、今ならラブソングも作れそうな気がする♪」
侑「え、どうしてっ!?」
クラスメイト「高咲さんもすぐに作れると思うよ♪」チラッ
歩夢「っ!///」
侑「?」キョトン
クラスメイト「あ、上原さん」
歩夢「え?」
クラスメイト「知ってると思うけど、高咲さんって結構鈍感だから、ちゃんと伝える時は伝えないとダメだよ?」
クラスメイト「それじゃあ、頑張ってね♪」
歩夢「っ!?///」
歩夢「………」
侑「? どうしたの?」
歩夢「……侑ちゃん」
侑「何?」
歩夢「私は……」
歩夢「恥ずかしいからって言って誤魔化してたけど、本当は……」
歩夢「……本当は、侑ちゃんの恋人役は嫌なのっ!」
侑「え……」
侑「そ、そっか……ごめんね……」ガーン
歩夢「あっ! だ、だからそうじゃなくてっ……」
歩夢「役じゃなくて……その……///」モジモジ
侑「?」
歩夢「本当に……なりたいというか……///」
侑「なりたい? 何に?」
歩夢「〜〜〜〜っっ!!///」カァァァァァ
歩夢「も、もうっ!/// そういう所だよっ!///」
歩夢「私はっ!! 侑ちゃんとは本当の恋人になりたいのっ!!///」
侑「……へ?」ポカーン
歩夢「───私の、恋人になってください……///」
歩夢「侑ちゃん、起きて、朝だよ?」ユサユサ
侑「うぅん……眠い……」
侑「ふわぁぁ〜……おはよう、歩夢」
歩夢「っ!/// お、おはよう……///」
侑「? どうしたの?」ゴシゴシ
歩夢「その、やっぱり名前呼びが慣れなくて……///」
侑「……ふふっ、照れてる歩夢も可愛いよ♪」ニコッ
歩夢「も、もう〜っ!///」ポムポム
・・・・
歩夢「はい、あーん♡」
侑「あーん、モグモグ……うーん! やっぱり歩夢の作る卵焼きは世界一美味しいや!」
歩夢「よかったぁ〜♪ 侑ちゃんは甘いのが好きだもんね♪」
歩夢「沢山作ってあるからいくらでも食べてね♪」ニコニコ
侑「わーい!」
歩夢「うーん……」ジーーー
侑「ずっとにらめっこして悩んでるね」アハハ
歩夢「だ、だってどっちも可愛くて選べなくて……あ、ごめんね待たせちゃって……」
侑「悩んでる歩夢も可愛いよ♪」ニコッ
歩夢「も、もうっからかわないで〜っ!///」ポムポム
侑「あははっ♪ でも確かにどっちも歩夢に似合いそうで悩んじゃうね……」
歩夢「侑ちゃんは、どっちが好き?」
侑「私は……こっちのワンピースかな?」
歩夢「本当にっ!? じゃあこっちにする!」
侑「あはは、あんなに悩んでたのに即答なんだ」
・
── 帰り道🌙 ──
歩夢「そろそろ本格的に寒くなる季節だねー」トコトコ
侑「そうだねー」トコトコ
侑「………」トコトコ…
侑「……なんかさ、いつもと変わらなくない?」
歩夢「え?」
侑「朝は歩夢が起こしてくれて、一緒に登校して、お昼も一緒に食べて、放課後も一緒に帰ってたまに寄り道したりして」
侑「恋人になったのに、なんだかいつも歩夢と一緒に過ごす時間が変わってないなって思って……」
歩夢「………」
侑「あ、いや別に私はそれがどうって訳じゃなくてね?」
侑「歩夢に告白された時、すっごくドキドキしたし、嬉しかったんだ」
侑「だから折角告白してくれて、恋人になったのに何も変わらないのは、歩夢はどう思ってるのかなって……」
歩夢「私は……」
歩夢「……私はずっとドキドキしてるよ?///」
歩夢「朝、侑ちゃんの寝顔を見る時も、投稿する時に手を繋ぐ時も、目が合う瞬間も……///」
歩夢「そういう身近ないつもの日常が、恋人になる前からずっとそうだったけど、恋人になってからはもっとドキドキしてるの……///」
侑「身近な日常が……そっか、歩夢らしいね♪」フフッ
歩夢「侑ちゃんは、そうじゃなかった……?」
侑「私は……うーん、私も似たような感じかな?」
侑「歩夢の可愛い顔はいつだって見飽きないし、出来ればずっと一緒に居たいなって思うもん♪」
歩夢「侑ちゃん……!///」ポムポム
侑「歩夢がいいならそれでいいんだけど、うーんでもさ、折角ならもっとしたいことしてみない?」
歩夢「したいこと……?」
侑「歩夢は何かしたいことないの?」
歩夢「私がしたいこと……」
歩夢「侑ちゃんは……」
侑「私は歩夢がしたい事をしてあげたいな♪」
歩夢「えぇっ!?/// う、うーん……///」
侑「ふふっなんでも言ってよ♪」ニコッ
歩夢「な、なんでも……?///」ピクッ
歩夢「………」
侑「?」
歩夢「み……」
侑「み?」
歩夢「見つめて、欲しい……///」
侑「見つめる?」
歩夢「うん、侑ちゃんと目が合うと、ドキドキして幸せな気持ちになれる、から……///」
侑「分かった、じゃあ歩夢♪」ジッ!
歩夢「っ!///」
侑「………」ジーー
歩夢「………///」ドキドキ
侑「………♪」ニコッ
歩夢「っ!///」ドキッ!
歩夢「〜〜っ!///」メソラシ
侑「あ、目を逸らしたから歩夢の負け〜♪」ニヘラ
歩夢「そういうゲームだったっけっ!?///」
侑「そういう歩夢の願いを私は叶えてあげたいから♪」ニコッ
歩夢「っ!/// ありがとう……♪」
歩夢「欲張り、かぁ……」
歩夢「うーん……」💭
侑(ふふっ、考えてる歩夢も可愛いなぁ〜♪)
侑(私の思ってた恋は、結構ドキドキキュンキュンをずっとしてる様なイメージだったけど)
侑(こういう、ずっと幸せだなぁ〜って心地良い気持ちでいられるのも、恋なのかな?)
侑(……でも、これも私たちの恋の形だよね?)
侑(いつも歩く道、変わらない日々も、二人でなら幸せな時間になれる)
侑(こういうゆったりした時間の中で、今日は少し寒かったな〜とか)
侑(あ、あの前に歩いている人、綺麗だな〜とか思ったりする時間も……)
歩夢「───”誰を見てるの? ダメだよ”」
侑「え?」
侑「ぇ……歩、夢?」ドキドキ
歩夢「えっと、今は二人で一緒にいる時間なんだから、他の人を見ないで私を見てて欲しいなって……///」
侑「あ、あははそっか♪ 嫉妬する歩夢も可愛いよ♪」ニコッ
歩夢「も、もうっ///」ポムポム
侑(……い、今のってたまに歩夢がする嫉妬、だよね……?///)ドキドキ
侑(だけどなんだか、ゾワゾワしたというか、胸がドキッとしたというか……)ドキドキ
侑「………」チラッ
歩夢「……♪」ニコニコ
侑(気のせい、だよね……?)ドキドキ
ガサゴソ…
侑「んんぅ……んぅ?」パチリ
「っ!!」ビクッ!
侑「ふわぁ……おはよう歩夢……」
歩夢「ぁ……侑ちゃん、おはよう……」サッ
侑「ん? 今なにか隠した?」
歩夢「えっ!? いや、えぇっと……」
侑「えいっ」ヒョイ
歩夢「あぁっ!」
侑「これって私のスマホじゃん」📱
歩夢「あ、えっと……」
侑「あれ? 壁紙が歩夢に変わってる……?」
歩夢「………」
侑「あはは、なにこれ♪ ロック画面もホーム画面も全部歩夢になってる〜」📱
歩夢「あ、えっとその……ツイデキゴコロデ……」
侑「ふふっぷふふっあはははっ! 閉じても開いてもスワイプしても全部歩夢が出てくる……!」
歩夢「も、もうっ! なんで笑うの〜っ!///」
侑「だってずっと歩夢が〜……!」アハハハ♪
歩夢「えっ!? そ、それは……」
侑「えいっ」ヒョイ📱
歩夢「あっ……」
侑「どれどれ、歩夢のスマホの壁紙はー……」📱
侑「あれ? もう私になってる?」
侑(……ん? というか、こんな写真いつ撮ったっけ? こんな横顔の写真……)
歩夢「だ、ダメっ!」パシッ📱
侑「あっ……」
歩夢「もう……いくら侑ちゃんでもスマホの中を見られるのは恥ずかしいよ……///」
侑「えー私のスマホは勝手に見たのに〜?」アハハ
── 授業終わり🎹 ──
侑「ありがとうございましたー」ガララッ
音楽科生徒「高咲さんは課題制作進んでる?」
侑「うん、結構順調だよ」
音楽科生徒「そうなんだ、流石だねー」
歩夢「侑ちゃん、授業お疲れさま♪」ニコニコ
侑「えっ歩夢っ!? なんでここに……」
歩夢「侑ちゃんと早くお昼ご飯食べたくて……あと、今日はいつもと違う場所に行きたいなって」
侑「そっか……わざわざ迎えに来てくれてありがとう。じゃあ行こっか」
歩夢「うん♪」ニコニコ
侑(……あれ、歩夢はなんで私の場所が分かったんだろ? 今日は移動教室で、しかもいつもと違う場所なのに……)
音楽科生徒「なになに? 高咲さんの彼女っ!?」
侑「え? うん」
音楽科生徒「えーっ!? 高咲さんって彼女いるんだ!?」
侑「あはは……」
歩夢「………」ギュゥッ🤝
侑「歩夢?」
歩夢「……早く行こう侑ちゃん」グイッ
侑「え? わわっ!」
侑「今日はここで食べるの?」
歩夢「うん、ここは人気がなくて静かだから」
侑「あー確かに……じゃあ今は二人きりだね?」ニコッ
歩夢「っ!/// うん……♪」ニコ
・
歩夢「……課題、進んでるの?」モグモグ
侑「うん、歩夢のおかげでラブソングのイメージもどんどん湧いてくるんだ♪」モグモグ
歩夢「そうなんだ♪」
侑「あ、製作途中だけど聞いてみる?」
侑「スマホで録音しててね……あれスマホの充電が、朝充電しておいたはずなんだけどな……」📱
歩夢「私、モバイルバッテリー持ってるよ」
侑「ありがとう、こんなに消耗激しかったかな……?」
歩夢「………」
侑「?」
歩夢「……えっと、私ちょっと御手洗に行ってくるね?」
侑「うん、行ってらっしゃい」
侑「でもこのスマホは歩夢と一緒にお揃いで買い替えたはずだけど……」チラッ
侑(歩夢、スマホ置いてってる……)ジッ
侑「………」📱スッ
侑(……やっぱり歩夢のスマホのロック画面、私の写真が壁紙になってる)
侑(でも、こんな写真撮られた覚えないんだよね……)ジーー
侑(……0301)🔐
侑「って、ダメだよね勝手にスマホの中身見るなんて……」
『パスワードが違います』
侑「あはは、それにそんな安直なパスワードにしてるわけないか……」
侑「………」📱ジッ
侑「………」ドキドキドキ
侑「私の、誕生日とか……」📱スッ
侑「なんてそんなわけ……」
侑「って、あっ開いちゃったっ!?」
侑(って、こんなの勝手に見ちゃダメだよね?)
侑(でも、この写真も撮られた覚えない写真だし……)ドキドキドキ
侑(………)📱ドキドキドキドキ
侑(歩夢は一体どんな写真を保存して……)
侑(写真、アルバム……)📱スッ
侑「ぇ……っ!?」
歩夢「───侑ちゃん?」
侑「っ!!?」ビクッ!
歩夢「? どうしたの?」
侑「あ、いや……なんでもないよっ!?」サッ
歩夢「そう?」
侑「あ、早くお昼食べないと次の授業始まっちゃうよっ!?」
歩夢「そうだね、食べよっか」
侑(……な、なんとかバレなかった……かな?)
歩夢「……♪」モグモグ
侑「………」モグモグ…
侑(……見間違いじゃ……ないよね……?)
侑(だとしたら、歩夢はどうして……)モグ…
歩夢「………」
── 夜・ベランダ🌙 ──
侑「………」
歩夢「考え事?」
侑「っ! 歩夢……」
歩夢「どうしたの? なにか悩んでるような顔してたから」
侑「………」
侑「歩夢はさ、私にして欲しいことってある?」
歩夢「え? またその話?」
侑「本当にどんなことでもいいんだよ? 言い難い事でも……私は歩夢がしたい事をしてあげたいから……!」
歩夢「……侑ちゃん、ありがとう♪」
歩夢「でも、私はずっと幸せだよ? だから別にそんなに気にしなくても……」
侑「本当に? 本当に歩夢は私にして欲しいことは何も無いの?」
歩夢「……何も無いっていわれると、別にそうじゃない、けど……///」
侑「じゃあ、何でも言ってよ」
歩夢「……だったらまた、見つめて欲しい……///」
歩夢「侑ちゃんが私を見てくれると、安心するから……///」
侑「うん、歩夢がそうして欲しいならするよ」ジッ
歩夢「っ!///」
侑「………」ジーー
歩夢「………///」ドキドキ
侑「………」ジーーー
歩夢「………///」ドキドキドキ
侑(……やっぱり、歩夢の顔は可愛いなぁ……///)
侑(照れて頬が赤くなってるのも、口が少しだけ開いちゃってるのも、愛おしい)
侑(昔からずっと見てるのに見飽きない。私の大好きな顔……)
歩夢「……もっと、近くに行ってもいい?///」
侑「っ!/// うん……///」ドキドキ
歩夢「………///」ドキドキ
侑(……ち、近い……///)ドキドキ
歩夢「……やっぱり私、抑えられない……///」
侑「え?」
歩夢「───んっ♡」チュッ
侑「っ!?///」
歩夢「”私以外を、誰も映さないで”」
侑「ふぇ……?///」ドキドキドキ
歩夢「……っ!?///」バッ
歩夢「ぁ……ぇと……///」
歩夢「……やっぱり、ダメだなぁ」
侑「え?」
歩夢「お、おやすみっ!///」ガララッ
侑「え、歩夢……っ!?」
侑「………///」ポーーーー
侑(キス……されちゃった……///)ドキドキドキ
── お昼休み🍴 ──
侑「はぁ……」
侑(『今日はなんだか落ち着かない』っと)📱ポスト
侑(歩夢……今朝は起こしに来てくれなかったし、それどころかメッセの既読すらつかない……)
侑(もしかして学校に来てないのかな? まあ、確かにちょっとだけ顔を合わせるのは気まずいけど……///)
侑(……それに、あの事についても歩夢に聞けなかったし……)
📱ピコン
侑(あっ、いいねついてる)
侑(いつもの人だ。音楽活動用に作った匿名アカウントでフォロワーも全然いないのに、いつもすぐにいいねつけてくれるんだよね)
侑(何気ないポストでも見てくれてるって分かると、ちょっとだけ嬉しい気持ちになるんだよね。あ、リプも来てる)
@Walking_Dream
美味しいものを食べると、リラックス出来て気分も落ち着くと思うよ☺
侑(ふふっ本当に優しい人なんだろうなぁ〜♪)
侑(……この人になら、相談してみてもいいかな?)
侑(いきなりDM送ったらびっくりされちゃうかな? でも、やるだけやってみようかな)
こんにちは、いつも私を見てくれていてありがとうございます。急なお願いで申し訳ないですが、私の相談に乗ってくれませんか?
侑(既読はついた……けど、さすがに返信はしてくれないかな?)
@Walking_Dream
はい、私でよければ相談に乗るよ。
侑(っ! やった! やっぱり良い人だな〜♪)
@YOU
ありがとうございます!
早速なんですけど、大切な人の隠し事をつい見ちゃって……私、どうすればいいか分からなくて、本人から話してくれるのを待っていればいいのか、私から聞いた方がいいのか……
@Walking_Dream
あなたは、その秘密を知ってどう思ったの?
侑(どう、思ったか……?)
@YOU
私は、知りたいと思いました。
どうしてそれを秘密にするのか、話して欲しいとも思いました。
@Walking_Dream
それなら、そっとしておいてあげた方がいいんじゃないかな?
きっと、その子はその事を知られたくないから、あなたに秘密にしてるんだよ。
侑(知られたくないから、秘密にする……確かにそれはそうだけど……)
@YOU
でも、それだと私は彼女に何もしてあげられない。
彼女の事を理解してあげられない。
私は、彼女が悩んでいるならどんな時でも力になってあげたいんです。
本当に、あなたは彼女の力になってあげられる?
侑(え?)
@YOU
それってどういう……?
@Walking_Dream
その秘密がとんでもないもので、あなたはそれを聞いてもずっと傍にいてあげられる?
@Walking_Dream
その秘密を知ることは、あなたを不快にさせるだけなのに、どうしてそこまで知ろうとするの?
@Walking_Dream
知らない方が幸せな事があるなら、目をつぶってあげることも大事なんじゃないかな?
侑(………)
@YOU
私は、そうは思わないよ。
だって、今までもずっと傍にいたんだもん。
どんな時でもずっと、私が知らない場所でも、私がどこに居ても、ずっと見守ってくれていたんだもん。
@YOU
だから私は、どんなことがあっても嫌いになんてならない。どんな望みも叶えてあげたい。どんな悩みも、二人で一緒に悩んで解決したい。
@YOU
大好きだから。
@YOU
ずっと見つめてくれていてありがとう。
今から行くね。
@YOU
歩夢
── 歩夢ルーム🎀 ──
侑「歩夢、入るよ?」コンコン
ガチャ
歩夢「……侑、ちゃん」
侑「……えっと、まずはごめんね。勝手にスマホ見ちゃって……」
歩夢「……全部、知ってるの?」
侑「うーん、全部は知らない……だから、歩夢に教えて欲しい」
歩夢「……でも」
侑「歩夢、言ったでしょ? 私は歩夢がどんな事を言っても、何があってもずっと傍に居るよ」
歩夢「っ!」
歩夢「……ずるいよ、そんなこと言われたら、話すしかないんだもん……」
歩夢「……私のスマホの写真は、見たんだよね?」
侑「うん……私の撮られた身に覚えの無い、盗撮写真の様なものがずらりと……」アハハ
歩夢「こ、これはその……!/// 前に1回、侑ちゃんの寝顔をこっそり撮ってから……」
歩夢「それから、その時のドキドキが忘れられなくて……やめられず……///」
歩夢「……それから、毎日ずっと撮り続けてました……ごめんなさい……///」
侑「ま、毎日……あ、あはは……」
歩夢「……それだけじゃ、無いの」
侑「え?」
歩夢「気付いてると思うけど、侑ちゃんのSNSに毎回いいねとリプしてるWalking Dreamってアカウト……私です……」
侑「あーそれは、ね? 相談乗ってくれてありがとうと言うか……」
歩夢「SNSでもずっと監視してるみたいな行為してごめんなさい……///」
侑「いや、別に見られて困るような事は書いてない……と、思うし? 別に歩夢になら見られてもいいし」
侑「それに、いつもいいねとリプくれて、私を見守ってくれてるみたいで私は嬉しかったよ?」
歩夢「……本当?」
侑「うん、本当」
歩夢「……でも、次は多分嬉しくないと思う……」
侑「え? まだあるの?」
歩夢「侑ちゃんのスマホ、貸して?」
侑「え、うん」📱
歩夢「……このアプリ」
侑「? 何このアプリ? こんなのあったっけ?」
歩夢「……私がいれたの」
歩夢「このアプリが入ってると、位置情報把握とスマホから音声を聞くことが私のスマホから出来るの……」
侑「え”……」
歩夢「うん……」
侑「私が話してる内容も……?」
歩夢「うん………」
侑「と、トイレの中の音とかも……?///」
歩夢「……ノーコメントで///」メソラシ
侑「う、うーん……流石にそれは……///」
歩夢「ごめんなさいっ!/// 最初はほんの好奇心で試しただけなの……!///」
侑「あはは……流石に盗聴はあれだけど、位置情報くらいなら別に……」
歩夢「……本当に、ごめんなさい……///」
侑「いいよ、別に。びっくりはしたけど、言ってくれればそんなに大したことじゃないと思うし」
歩夢「侑ちゃん、ありがとう……///」
侑「これで全部? もう、歩夢に不安は無い?」
歩夢「………」
歩夢「……うん」
歩夢「……もう、これ以上は……」
侑「歩夢」ジッ
歩夢「っ!///」ドキッ
侑「目、逸らさないでちゃんと言って?」ジッ
歩夢「っ!///」ドキドキドキ
侑「本当に、もう私に対して不安も、歩夢のしたい事も無い?」ジーー
歩夢「……でも、これは……これは絶対に……///」
侑「歩夢、私を信じて?」
歩夢「………///」コクン
歩夢「……本当はね」
歩夢「本当は私、とっても欲張りなの……」
歩夢「侑ちゃんと恋人になるだけじゃ足りない……侑ちゃんの1番大切な人になるだけじゃ足りない……!」
歩夢「私は誰よりも侑ちゃんを知っていたい……そうじゃなきゃ、苦しいの」
歩夢「侑ちゃんには私以外の誰とも話して欲しくない、誰も映さないで欲しい、私以外を好きになって欲しくない……」
歩夢「願うなら、私と侑ちゃんだけの世界で、私とだけに生きて欲しいのっ!」
歩夢「だから……ずっと、侑ちゃんを閉じ込めたいとか……そんな事も時々考えてるの……」
歩夢「……あはは、でも、こんなの絶対おかしいよね……でも、本当にそう思ってるの……」
侑「………」
歩夢「………」
侑「歩夢」
歩夢「っ」
侑「ありがとう、話してくれて」ニコッ
侑「これでやっと、歩夢と一緒に悩むことが出来る」
歩夢「……え?」
侑「歩夢のその願いは、全て叶えることは流石に難しいと思うけど……」
侑「でも、出来るだけ私も歩夢が苦しまない為に、努力するよ」
歩夢「な、なんで……私すっごく酷いこと言ってるのに……このままじゃ侑ちゃんは……!」
侑「言ったでしょ? 私は、歩夢がしたい事をしてあげたいって♪」ニコッ
歩夢「っ!!」
侑「それに、安心した。歩夢はやっぱり昔から優しくて、変わってないなって♪」
歩夢「え?」
侑「好きで苦しんでるのに、それなのに心配するのは自分じゃないなんて……優しい歩夢らしいなぁって思う」
歩夢「ぁ……」
侑「歩夢。その苦しみは、私には全部は理解は出来ないかもしれないけど、一緒に悩んで二人で解決することはきっと出来ると思う」
侑「だから歩夢……これから先、きっと迷惑かけたり、上手くいかないこともあるだろうけど……」
侑「───これからも私とずっと一緒にいてくれる?」
歩夢「……そんな……」ポロポロ
── ギュッ!
歩夢「そんなのっ! 私の方からもお願いしますっ!」ポロポロ
侑「……ふふっ良かった♪」ギュッ
歩夢「グスッ……侑ちゃん、大好きっ♡」ギュッ!
侑「うん、私も大好きだよ♡」ギュッ
侑「あはは……大丈夫、離れたりしないから」ナデナデ
歩夢「……侑ちゃん、お願い言ってもいい?///」ギュッ
侑「うん、何?」ナデナデ
歩夢「私と今すぐ結婚して……///」
侑「うん……え?」
歩夢「え?」
侑「いや、え、結婚!?///」
歩夢「え? しないの……?」ウルウル
侑「いや……する……けど……///」カァァァ
歩夢「ふふっ♪ じゃあ早速婚姻届を書かないと♪」ポムポム
侑「いや、でも私たちまだ結婚出来る年齢じゃないよねっ!?///」
歩夢「あ、そっか……」シュン
歩夢「じゃあ……♡」
歩夢「んー♡」チュー♡
侑「んむっ!?///」ンチュ
歩夢「……ぷはっ♡ えへへ、誓のキス♡」
侑「あ、あはは……///」ドキドキ
歩夢「んーじゃあ……///」
歩夢「結婚の後は……///」ドキドキ
── ヌギヌギ
侑「っ!?/// ちょ、歩夢っ!?///」🤲メカクシ
歩夢「侑ちゃん……///」
歩夢「一緒に……子作り、しよ……♡」
侑「あ、歩夢ーーーーっ!///────────」
── 著しい感情の昂りを検知、強制終了します……
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
歩夢「きゃあっ!?」
侑「あれ……? ここは……??」キョトン
璃奈「良かった。上手く戻ってこれたみたい」
歩夢「本当に良かったぁ……璃奈ちゃんから説明も聞かずに行っちゃったって聞いて本当に心配したんだよっ!」プンプン
侑「ぁ……そっか……私、シミュレーションをしてて……」チラッ
歩夢「? どうしたの?」
侑「っ!?/// な、何でもない……///」プイッ
歩夢「何で目を逸らすの?」
侑(シミュレーションで起きた事とはいえ、歩夢を見てるとなんかドキドキしちゃうな……///)ドキドキ
侑「あ、歩夢さ……///」
歩夢「?」
侑「私の盗撮とか、してないよね?」
歩夢「っ!?///」
歩夢「なんでっ!?/// し、してないよっ!///」
侑「あはは……そうだよね〜」
歩夢(……たまに寝てる写真を撮りたくなる時はあるけど……///)
璃奈(侑さん、曲世界でどんな体験をしてきたんだろう……?)
かすみ「侑先輩〜♪」ギュ♡
侑「かすみちゃん、どうしたの?」
かすみ「りな子の発明品、試してるんですよね?」
侑「うん、そうそう! とってもときめく体験ができてね〜! 歩夢の世界は現実の歩夢とはちょっと違くてね〜♪」
かすみ「むぅ……歩夢先輩の話もいいですけど、今度はかすみんの曲を試してみませんか♡」
侑「かすみちゃんの曲……うん、体験したい!」
かすみ「えっへへ〜きっとかすみんの曲世界は歩夢先輩よりもかわいくてキュンキュンしちゃいますよ☆」
侑「今回のかすみちゃんの曲は……いつもよりちょっと大人っぽい曲だよね!」
かすみ「はい♪ 今回のかすみんはかわいくて、それでいて大人っぽい最高にキュンキュンさせちゃう曲ですから、侑先輩ももうメロメロ間違いなしですよ〜♪」ニシシ
侑「うわ〜っ! 考えるとワクワクが止まらないや!」
侑「かすみちゃん! お願い!」
かすみ「はい♪ では、行きますよー?」
── ⚡ツナガルコネクト! リンクスタート!⚡
次はかすみんの曲世界。
予定としては、リリックビデオ視聴後に書き始め。⇒土日あたりに投稿。を12人分していこうと考えています。
2ヶ月以上続く予定となりますが、6thライブまでの日々の楽しみになれたのなら幸いです。
現実に戻っても首筋に痛み覚えそう
歩夢編甘々なラストで最高だった
かすみんも楽しみ
引用元:https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1696686862/
<!–
G-ADS–>
コメント