可可「すみれ、カノジョってどういう意味デスか?」すみれ「えっ!?」
すみれ(と、いうことは横浜まであと2駅ね)
すみれ「……」
可可「むにゃ……」
コクン!
すみれ(いてっ!)
可可「すぅ、すぅ……」
コクリ、コクリ
すみれ(ちょっ、なんなのよ!気持ちよさそうに寝ちゃって!せっかくのデートなのに!)
すみれ「……」
すみれ(ったく……寝るんだったらせめて寝相くらいは良くしなさい)
すみれ(ほら。リュック抱えて、顔は前)
すみれ「よい、しょ……」
可可「むにゃ……」
すみれ「……」
可可「ん……」
すみれ(……ふぅ。これでよ
コクリ!
すみれ(きゃあ!)
可可「すぅ、すぅ、すぅ……」コク、コク
すみれ(ちょっと!だからこっちにもたれかかって来ないでって言ってるでしょ!)
すみれ(あーもう、うっとおしいわね)
可可「ふぇ……」
すみれ(だーかーらー、リュック大事に抱えるんでしょ?ほら、それちゃんと両手で持って)
すみれ(顔はしっかり固定する!)
可可「すぅ……」
すみれ(……ほんとに、迷惑かけ過ぎったらかけ過ぎよ)
可可「ぇ……」
コクリ
女性客「きゃ!」
すみれ(えっ!?)
すみれ「す、すみません!ほんとにごめんなさい!」
女性客「いえ……」
すみれ「ほら!もたれるなら私に寄りかかんなきゃダメでしょ!」
女性客「あはは……」
可可「むにゃ……」
すみれ「ったく……」
ヨイショ
可可「ん……」チョコン
コクン!コクン!
すみれ「……」
すみれ(……別に。可可に寄りかけられて嬉しいとかでは全然ないんだけど)
すみれ(ただ私以外の人に迷惑かけるってのが許せないだけ。それだけなんだからね)
可可「ん……ん……」コクリ
すみれ(ほんっと、手がかかるんだから……)
可可「んん……」
すみれ(……ま、いいけど。別に)
すみれ「……///」
ガタンゴトン、ガタンゴトン
………
……
…
可可「むにゃ……あ、ありぇ……?」コシコシ
すみれ「あ、やっと起きた」
可可「ぇ、すみれ……?」
すみれ「ん。ほら、ヨダレ拭きなさい。口元すごいことになってるわよ」
可可「え?あ、ありがとうございマス……」
可可(……)フキフキ
すみれ「……」
可可「それで……ここ、どこデスか?」
すみれ「小田原よ」
可可「オダワラ……?ヨコハマは?」
すみれ「そんなのとっくに過ぎたわよ」
可可「なぁぁ!!?」
可可「それならどうして起こしてくれなかったのデスか!!すみれの薄情者~!!」
すみれ「はぁ?むしろ感謝しなさいよね。あんた私にずーっと寄りかかって寝てたんだからね。おかげでこっちは肩が痛くなっちゃったわよ」
可可「なら……なら可可のこと起こせば良かったじゃないデスか!!」
すみれ「えっ?」
可可「さてはすみれ!可可の寝顔で遊んでマシタね!可可のヨダレ見て面白いって~!!」
すみれ「ちょっと!そんなこと思ってないわよ!ただあんたが思ったよりぐっすり寝てたから……」
可可「嘘つきデス!嘘つきデス~!可可のこと放置して!顔見て笑って!す、すみれのばかぁ~~!!!/////」
可可(うぅぅぅぅ~~~~っ!!!///////)ポカポカポカポカ
すみれ「ちょっと!痛いってば!叩くのやめなさいよ!」
可可「やっぱりすみれは変態デス~~!!/////」
すみれ「だから八つ当たりするのやめなさいったらやめなさいよ~!!」
この後観光してから帰りましたとさ
すみれ「じゃ、私チケット買ってくるわね」
可可「はいデス。お願いしマス」
すみれ「すぐ戻る!」
可可「はいデス~!」
可可(~♪)
ルンルン
可可(すみれとデート、すみれとデート♪)
男性A「お姉さん、ちょっといい?」
可可「ほえ?」
可可「時間がどうかしたのデスか?」
男性A「お姉さんもしかしていま暇?」
可可「まあ、暇と言えば暇デスが」
男性B「じゃあさ~、俺らとちょこっと遊ばない?」
可可「ほへ……?」
男性A「いいお店連れてってあげるからさ~!」
可可「はぁ」
男性A「5分だけでいいから!」
可可「5分デスか。まあ、それくらいなら……」
すみれ「ちょっと」
パシッ!
可可「きゃっ!」
すみれ「あの。この子私の彼女なんですけど。余計なことしないでくれませんか」
男性A「え……?あ、はい……」
男性B「おいなんだよ彼女って!」
すみれ「ほら行くわよ。可可」グイグイ
可可「あっ、待ってクダサイ!すみれ!?」
可可「い、痛いデス。すみれ」
すみれ「……」
可可「すみれ~!」
すみれ「……はぁ、ったく」
可可「きゃっ!」
すみれ「……」
可可「すみれ……?ちょっと怒ってマス?」
すみれ「わからないの?さっきのあれ、どう考えてもナンパだったでしょ」
可可「ナンパ……って何デスか?」
すみれ「えっ?ああ、まあ……見るからに悪い男だったってことよ」
可可「はぁ。でも、他人を見た目で判断するのは良くないことデスよ、すみれ」
すみれ「うっさいバカ。とにかく私はイヤなの。ああいう連中にあんたが連れていかれるの」
可可「はぁ……」
すみれ「いい、今度からは気を付けなさい。知らない人に声かけられても、絶対について行かないこと。わかった?」
可可「はいデス。気を付けマス」
すみれ「ったく……」
すみれ(……)
すみれ「はいはい。でもだからって次同じようなことしても二度と助けてあげないからね」
可可「わかってマス。でも……カノジョって何デスか?」
すみれ「えっ!!?」
可可「さっきすみれ、可可のことを指してカノジョだと言っていマシタ」
すみれ「うぐっ」
可可「カノジョっていったいどういう意味なのデス?前にかのんに言われたことがあったので調べたことがあるのデスが、辞書を引いても”she”としか出てきマセン」
すみれ「い、いや、それは……」
可可「カノジョって、どういう意味なのデス。すみれ」
すみれ「それは、その……ま、まあ、友達って意味ね」
すみれ(……////)
可可「……それって本当デスか?」
すみれ「え!!?」
すみれ「なんなのよ!!そ、そんなに見つめられたら照れるじゃない!!/////」
可可「じぃぃぃ………」
すみれ「だから何なのよ!!/////」
可可「……すみれの嘘つき。その顔は嘘をついてる時の顔デス。長いこと一緒にいるから可可にはわかりマス」
すみれ「うっ」
可可「いったい何を隠してるデスか!!すみれ!!」
すみれ「な、何も隠してないってば!!//////」
可可「いや隠してマス!!さては!!可可に失礼なことデスね!!ほんとはカノジョには変な意味があって!!それで可可のことをバカにしてマス!!」
すみれ「し、してないったらしてない
可可「すみれ!ほんとのこと言って!」
すみれ「うっ//////」
可可「すみれ!」
すみれ「え、えっと~………」
可可「はいデス」
すみれ(っ、~~~っ/////)
可可「……」
すみれ「い………妹って意味よ。ええ」
可可「えっ?」
すみれ(っ、~~~~っ!!//////)
可可「……ほんとの本当デスか?」
すみれ「ほ、本当ったら本当よ!!/////」
すみれ(まあ可可のことを妹みたいに思っているのはあながち嘘ってわけではないし……)
可可「怪しい……」
すみれ「……」
可可「……そしたら正しくはすみれが可可のカノジョデス」
すみれ「え゛!?////」
すみれ「ちょっ、ばか!声大きいわよ!!//////」
『えっ?なになに?』『彼女……?』『もしかして告白?』
すみれ「~~~~っ!!!!/////あーもうっ!!ほら行くわよ!!」
グイッ!
可可「なっ!?何するデスか!!すみれ!!」
すみれ「いいから!!大人しく私についてきなさい~~!!」
可可「すみれぇ~!!」
すみれ(~~~~~っ!!!!///////)
この後仕方なーくおうちデートしましたとさ
乙
貴重な男は相手が悪かったな乙
特におまけは短い文章なのにオチまで綺麗に流れておもしろかったです
ふたりともめっちゃかわいい
本当おかわり欲しいくらい
乙です
学校での後日談とか欲しいな!
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