梢「花帆さん、今日もいつものように木材を部室に運んでくれるかしら?」【SS】
花帆「梢センパイ!今日は何したらいいですか??」
梢「花帆さん、今日もいつものように木材を部室に運んでくれるかしら?」
花帆「はいっ!頑張りますっ!」
梢「今回は長い木材もあるから運搬には気をつけて。それに怪我をしないようにね」
花帆「はいっ!・・・・・・でも、うっかり転んだりしちゃいそうだなぁ~」
梢「そうならないよう、協力して運びましょう」
花帆「わかりました!」
──
~部室~
梢「ふうっ、これでおしまいね」
花帆「う~んっ!疲れた~」ハァッ
梢「お疲れさま、花帆さん」ニコッ
花帆「梢センパイこそお疲れさまでした!」
梢「さて、運んだだけで終わりじゃないのよ」
花帆「今度は何ですか??」
梢「まずはね、わたくしが木材の長さを測って、線を引いておくからノコギリで切ってくれる?」
花帆「ええっ!?ノコギリですか??」
梢「あら、使い方知らないのね。それならわたくしが教えてあげるわ」
花帆「すみません、あたしに出来るかなぁ~」エヘヘ
梢「簡単だから大丈夫よ」ニコッ
梢「まず、わたくしが切り取り線を引いておいた木材を、この台の上にセットするの」ドンッ
花帆「なるほど」
梢「そうしたら、このノコギリを持ってみてくれる?」
花帆「は、はいっ!」
梢「握り方はこうよ」ギュッ
花帆「あっ・・・」
梢「柔らかい手ね」ニコッ
花帆「えへへ・・・・・・」
梢「それで、こうやって切り取り線の上から刃を軽く当てて、まずは少し切り込みを入れるの」ゴリゴリッ
梢「あとは、曲がらないよう気を付けながら、引くように切っていくといいわ」ギーゴー
ギコギコギコギコ・・・・・・
コロンッ
梢「はい、これで切断完了」
花帆「うわぁ!切れた切れた!すご~い!!」
梢「こんな感じでお願いするわね」
花帆「はい!」
──
梢「さてと、全部切り終えたわね」フウッ
花帆「ちょっと上手くいかなかったかも・・・・・・」エヘヘ
梢「大丈夫よ、これくらいなら誤差の範囲内だわ」
花帆「すみません、あたし下手くそですよね・・・・・・」エヘヘ
梢「次は、切った木材に色を塗って行くのよ」
花帆「はいっ!」
梢「塗料は数種類用意してあるから、花帆さんが好きな色で塗っていいわよ」ニコッ
花帆「え~、どうしようかな~・・・・・・梢センパイは塗りたい色とかないんですか?」
梢「わたくしは花帆さんが好きな色なら何でもいいわね」
花帆「うーん・・・・・・じゃあ、黄色で!!」
花帆「・・・・・・あ、それと緑も!!黄色と緑のツートンカラーにしましょう!!」
梢「さすが花帆さんね。素敵な提案だわ」ウフッ
花帆「じゃあ、どうやって塗ったらいいですか?」
梢「まず、黄色と緑のペンキの容器を開けて・・・・・・」ベコッ
梢「このハケで花帆さんの好きなように塗るのよ」
花帆「わかりました!!なんか楽しくなって来たな~」エヘヘ
ペタペタ・・・
──
花帆「ふうっ、こんな感じでどうですかね??」
梢「黄色と緑のバランスがとても素敵ね」ニコッ
花帆「でも、ちょっと汚くなっちゃったかなぁ・・・・・・」
梢「素人がここまで塗れたなら上出来じゃないかしら」
花帆「梢センパイがそう言ってくれるならバッチリですね」ニコッ
梢「ふふっ、今日はこれでおしまい。続きは塗料が乾燥してからだから、明日以降ね」
花帆「はいっ!」
梢「ん?花帆さんの顔にペンキが少しついてるわね・・・・・・」
花帆「えっ!?汚れないように気をつけてたんですけど、ペンキが跳ねちゃったのかな・・・・・・」
梢「大変!乾く前に落とさなきゃ・・・・・・」
梢「花帆さん、顔をわたくしの方に近づけてみて?」
花帆「こ、こうですか??」
梢「もっとよ・・・・・・」グイッ
花帆「きゃっ!」
梢「落ちるかしら・・・・・・」ゴシゴシ
花帆「どうですかね・・・・・・」ソワソワ
梢「・・・・・・うん、何とかなりそうね・・・・・・」ゴシゴシ
梢「はい、これでひとまず大丈夫じゃないかしら」フウッ
花帆「ありがとうございます」
梢「入浴の際に、もう一度しっかり洗ってみてね」
花帆「わかりました!」
梢「では、また明日」ニコッ
──
~翌日・部室~
梢「昨日塗ったペンキもしっかり乾いたみたいね」
花帆「梢センパイ、今日は何をするんですか?」
梢「今日はこの木材を組み立てるのよ」
花帆「そうなんですか」
梢「わたくしが指示した通りに木材を支えてくれるかしら」
花帆「わかりました!!」
梢「まずは、この長い木材と短い木材をこのように合わせて、押さえててくれる?」
花帆「わかりました!」
梢「そして、わたくしが電動ドライバーでビスを打って固定して行くわね」
花帆「はい!何が出来るのか楽しみだなぁ」ワクワク
ウィーーーン
──
梢「ふうっ、これで完成ね」
花帆「やったぁ~!」ニコッ
梢「あとはマットを敷くだけだわ」
花帆「これは、ベッドですか?」
梢「そうよ、わたくしと花帆さんのベッドね」
花帆「あたしと、梢センパイの??」キョトン
梢「ああ・・・・・・なんて言ったらいいのかしら、・・・・・・そうね、部活で疲れた時にマッサージするためのものね」ウフフ
花帆「なるほど~!それは凄いですね!」
梢「マットはどこで調達しようかしら・・・・・・」ウーン
花帆「そうだ!保健室から持ってくるというのは!?」
梢「それではただの泥棒よ」
花帆「ですよね~」アハハ
梢「これについては、わたくしの家から宅急便で送ってもらうことにしましょう」
花帆「楽しみですね」
梢「では、作業はここまでにして、外でトレーニングしましょうか」
花帆「はい!頑張ります!」
──
ガチャッ
綴理「つかれた」
さやか「はい、今日のトレーニングはキツかったですね。ですが、充実したトレーニングでした」
綴理「・・・・・・あ、何かある」
さやか「こ、これはなんでしょう??ベッド??一体誰がこんな物を部室に・・・・・・」
綴理「そういえば、こずが何か作ろうとしてた」
さやか「そうなんですか??・・・・・・まぁ、手作りの物というのは見た目から判断できますが・・・・・・」
綴理「これ、マット敷いたら眠れそうだ」
さやか「えっ??ま、まぁ・・・そうだと思いますが・・・・・・マットなんてありませんよ??」
綴理「茶道部から座布団何枚か借りてこよう」
さやか「えっ??本気ですか??」
綴理「いくよ、さや」
さやか「ええっ!?わたしもですか!?も~っ!!」
──
綴理「これで、よし」
さやか「さすがにまずいんじゃないですか??乙宗先輩の物なんですよね??」
綴理「大切なモノなら部室に置いておく方が悪いよ」
さやか「それはそうですけど!!バレたら怒られますよ!!」
綴理「おやすみ~」ゴロンッ
さやか「ああ~っ!もうっ!!本当に寝てるし!!」ハァッ
綴理「さやもおいで」
さやか「何でですか!!綴理先輩と一緒に寝るわけないじゃないですか!!早く起きてください!!」
綴理「いいからいいから」グイッ
さやか「きゃっ!!」
ドサッ
さやか「ううっ・・・・・・いたたた・・・・・・」
綴理「たまには、ボクがさやをマッサージしてあげる」
さやか「ええっ!?いいですってば!!」
綴理「ほら、うつ伏せになって・・・・・・」グイッ
さやか「きゃあっ!」ゴロンッ
綴理「どこが疲れてるの?足??腰??」
さやか「べ、べつに疲れてませんっ!!」
綴理「じゃあ、足から・・・・・・」グイッ グイッ・・・
さやか「あああっ!!いたっ!痛いですっ!!」
綴理「痛いくらいじゃないと効かないよ」グイッ グイッ
さやか「くぅ~っ・・・・・・」
綴理「気持ちいいかい??」グイッ グイッ
さやか「ま、まぁ・・・・・・少しは・・・・・・」
綴理「ジャージが邪魔・・・・・・脱がすよ」スポンッ
さやか「ちょっと!綴理先輩!?」
綴理「あ、パンツまで脱げちゃった・・・・・・ま、いいか」
さやか「何やってるんですか!!わたしのパンツ返してください!!」
綴理「マッサージ続けるよ」グイッ グイッ
さやか「ちょっと!!綴理先輩!?」
綴理「うん、衣類がない方がしっかり指圧できるね」グイッ グイッ
さやか「ううう・・・・・・」
ガチャッ
綴理「ん?」
さやか「えっ??」
花帆「綴理センパイ??さやかちゃん??」
さやか「か、花帆さん!?ち、違うんですっ!!」
梢「わ、わたくしと花帆さんのベッドが!?」
綴理「ふたりとも、おかえり」
梢「お帰りじゃないわよ!これはわたくしのベッドなの!勝手に使わないでくれる??」
綴理「だったら部室に置かない方がいいんじゃないかな」
梢「で、でも!!」
綴理「正論だね」
梢「・・・・・・そ、それより・・・何故村野さんが下半身裸なのかしら??」
さやか「ち、違うんですっ!!乙宗先輩!!綴理先輩が勝手に私のジャージを脱がしたんです!!」
梢「し、信じられないわ!わたくしが花帆さんと営む為のベッドなのに、わたくしより先に使うなんて!」
花帆「えっ?営み・・・・・・ってなんですか??」キョトン
梢「はっ!?ち、違うのよ、花帆さん・・・・・・今のは忘れて頂戴ね」アセアセ
綴理「やっぱりそういうことだったんだ」
梢「コホンッ・・・ち、違います。営みというのは、マッサージのことで、綴理がいままさにしようとしている不純同性交友ではありません」
綴理「こず、ボクはさやにマッサージしてるだけだよ。パンツも脱げたのはジャージ脱がすときの勢いが余っただけ」
梢「ま、紛らしいことしないでくれる!」
綴理「こずは何してると思ったの??」
梢「えっ!?・・・・・・あ、いえ・・・・・・」
綴理「ねぇ、かほ。かほはボクとさやを見て何してると思った?」
花帆「う~ん・・・・・・マッサージ?ですかね。さやかちゃんがパンツ履いてないのは不思議だったけど、さっきの説明で納得です!」
綴理「ほらね。やましい思いがあるのはこずなんじゃない?」
梢「くっ・・・・・・」
梢「花帆さん・・・・・・行きましょう」
花帆「えっ?」
梢「せっかく花帆さんが塗ってくれたベッドは明日、破棄します」
花帆「え~!?せっかく梢センパイが頑張って作ったのにもったいないですよ!」
梢「いいのよ。また木々の伐採からやりなおしましょう」
花帆「はい」
梢「綴理、特別に使用を許可するわ・・・・・・ただし、そのまま行為に及ぶようなことは絶対につつしみなさい」
綴理「はいはい」
梢「いくわよ?花帆さん」
花帆「は、はい!」
バタンッ
さやか「ほらっ!!やっぱり乙宗先輩怒ってたじゃないですか!!」
綴理「そうかな」
さやか「そうです!!・・・・・・それよりパンツ返してください!!」
綴理「マッサージ終わったらね・・・・・・」グイッ グイッ
さやか「ひゃっ!!」ビクンッ
──
~森~
梢「花帆さん、悔しいけどイチからやり直すわ。はい、斧よ」
花帆「えっ?斧??これで木を切るんですか??あたし、出来るかな~」
梢「手本を見せるわ。危ないから離れてて」
花帆「はい」
梢「はっ!!」
ガンッ ガンッ・・・
ミシミシミシミシ・・・・・・ドーン
~おしまい~
木材は特に必要じゃないのよ
引用元:https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1682941819/
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