【SS】慈「一日外出券が欲しいめぐ」【ラブライブ!蓮ノ空】
慈「ていうか2年生になって一回も外に出れてない!」
慈「めぐちゃんもうこの学校飽きたんですけど!」
慈「こうなったら購買部でアレを買うしか…」
『一日外出券:50万SusiCa』
へたっぴだよめぐ
慈「模範となる行動をすると貰えて、購買で色んなものと交代できるけど…」
慈「補修もサボってるから登校と下校で貰える500SusiCaしか入って来ないめぐ…」
慈「今あるのは…1万SusiCa…全然足りない!」
慈「うぅ…卵でも買ってTKGで空腹を満たすめぐ…」
梢「あら、慈」
慈「あっ……」
慈「なにそれ嫌味!?これだから優等生は」
梢「……別に嫌味ではないのだけれど」
梢「TKG、食べるの? 好きだったわよね、貴方」
慈「……なにか文句?」
慈「卵一つ(100SusiCa)下さい」
梢「ふふ……下手ね慈」ニコニコ
慈「え?」
梢「慈が本当に欲しいのは、こっち(ネギトロ)」
梢「ふわふわの白身をかけたご飯にこのネギトロをかけて、おいちおいちおいちーしたい……でしょう?」
慈「うっ…」
梢「でもそれだと余りに出費が嵩むから、卵だけでごまかそうとしているの」
梢「慈……駄目なのよ。そういうのが実に駄目」
梢「小出しは駄目よ。贅沢するときはきっちりしたほうかいい。違うかしら?」
慈「じゃ…じゃあ……ネギトロ一つ」
店員「はい!ネギトロ1丁(8000SusiCa)!」
慈「あと…苺(1500SusiCa)も」
店員「お買い上げありがとうございまーす!」
梢「ふふっ」ニコニコ
慈「残り400SusiCa……このまま登下校を続けても1日1000SusiCaだから50万まで……」
慈「なんかとにかくいっぱいかかる! もう無理!」
慈「思えば梢と話すと散財ばっかりしてるような……」
慈「あれ程うるさかったのに、私が部を辞めてから勉強もしなくて良いって言ってくれてたけど」
慈「勉強サボってたら全然ポイント貰えなくなっちゃったし……」
慈「もしかして私、梢に堕落させられていた……?」
慈「今週は月末か…」
慈「こうなったら」
慈「行くしかない!梢の主催する監獄チンチロへ!」
蓮ノ空女学院女子寮、通称『監獄』多目的室①
管理人が代理のお爺ちゃんになることから無法地帯となる月末の土曜日、その賭場は開かれる……。
慈「ここか…来るのは初めてだけど」
慈「ふぅ……よし!」ガチャ
梢「あれ、あら?」カラカラーン
梢「大変ね。456で倍付だわ」
びわこ「そんなぁ~!」
梢「ごめんなさいね。……あら慈」ニコニコ
梢「ちょうど場が空きそうよ。ねぇ?」
びわ「うぅ…今日は負けだぁ」
慈「……梢、決着をつけに来たよ」
梢「どうしたのかしら。そんなに怖い顔をして。まぁ座りなさいな」
梢「夜は、まだこれからなのだから」ニコニコ
慈「……」ゴクリ
梢「さぁ張った張った!」
慈「……」スッ[100]
梢「あら? たったの100SusiCa?」
慈「何か問題?」
梢「いえ、ふふっ。何やら決意のようなものを感じたのだけれど。気のせいだったかしら?」
慈「様子見よ!最初は…っ!」
梢「……まぁ、良いでしょう」カラカラ
梢「3,3,1…役は1ね。これは弱ったわ」ニコニコ
慈「いくわよ!」
安価下1~3、コンマ下2桁
下1桁から順番に参照
0,7,8,9は無視。無視4つ以上でションベン(役なし)
コンマ・スレ!
よく見たたらほぼペリカと同価値か
そんなに暴利でなかったわ
慈「くっ……」
梢「まだまだ始まったばかりよ。焦らないで」ニコニコ
慈「わかってる!」カラカラーン
慈「……!」スッ
2,5,5(>>20,21参照)
慈「2!よし……っ!」
梢「一度勝ったくらいで、随分嬉しそうね」
慈「めぐちゃんに負けたのがそんなに悔しいのぉ?」
梢「……さぁ、次よ。張りなさい」イライラ
梢「あら、あらあら」
梢「一度勝っただけで随分強気ね」ニコニコ
梢「まぁ、そうこなくては楽しくないわよね」
梢「では、行くわよ」カラカラーン
6,6,4
慈(ーーッ!)
梢「あら、4かしら。まぁまぁね」
慈「行くよ!」
安価下1~3、コンマ下2桁
下1桁から順番に参照
0,7,8,9は無視。無視4つ以上でションベン(役なし)
慈「6!どうだ!」ババーン
梢「っ!な、中々やるじゃない慈」
梢「認めるわ。あなたが好敵手であると」
慈「梢がゲームでめぐちゃんに勝てたこと、ないもんね?」
梢「……」イライラ
梢「さぁ、慈、あなたの親よ」
慈「親はパス!」
梢「……そういえばあなた、手持ちは精々3000SusiCaといったところかしら。確かに親を受けるのは難しそうね」
梢「なら、早く資産を増やして勝負に来なさい」
慈「……」スッ[100]
梢「……?」
30分後
梢「……ハァ。慈、いつまで勝負を避けているの?」
梢「たかだか1000SusiCaの勝負に勝っただけで、その後は100か200……」
梢「わたくし、退屈なのだけれど」
慈「……めぐちゃんの財布はそんなに中身無いの。梢と違ってね」
梢「あなた、最初なんでいったかしら。『決着を付けに来た』、でしたっけ?」ザワ…
梢「ーー皆さん」スッスッ
ガタガタッ
慈(梢と私以外が場から離れた…っ)
梢「いい加減、決着をつけたいと思うのだけれど」ザワ…ザワ…
慈「の……望むところよ!」
梢「そうこなくてはね」ニコニコ
慈「とりゃりゃー!」バンッ
[100,000]
梢「ッ!これは……10万SusiCa」
梢「あなたにそれほどの手持ちがあったとはね」
梢「どんなマジックを使ったのかしら」
慈「……借りたのよ。友達から」
梢「ふぅん。そう」
梢「なら、その友達に謝らなきゃいけないわね」ゾ…
梢「もう、返す事はできなくなってしまうのだから」ゴゴゴゴゴ
慈(なんて威圧感ッ)ゾクッ
慈(高校生の出していい覇気じゃないよ、梢!)
梢(出るような気がするわ……!)
梢(ダメダメ。最悪を考えないと。何か考えがあるとするなら)
梢(嗅ぎつけてきたのかしら……わたくしの常勝チンチロの秘密…!)
梢(この一投、慈はわたくしに何かしてくるつもりかしら……)ジッ~
慈「どうしたの?めぐちゃんが怖い?」
梢「……行くわよ」スゥ
梢「はっ!」
ーーカランカランッ
慈「……」コンコン
慈「綴理、いる?」
カチャ
綴理「おおめぐ~、久しぶり~」
慈「ちょっと、いい?」
綴理「……めぐ、何かあった?」
慈「うん。実はね」
ーーーーーーーーーー
綴理「そっか。こずがそんなことを。でも」
慈「わかってる! 私が梢に流されてるサボってるから悪いの!でも」
慈「梢って、こんな事する人間じゃなかったはず…」
慈「なにか知ってるんじゃないの?綴理」
綴理「……そうだね。こずは、変わってしまった」
慈「一体何が……いや、それは私が直接聞くわ」
慈「梢が月末に賭場を開いているのは知っているわよね。そこで常勝している事も」
綴理「……うん。今のこずはSusiCa集めに夢中なんだ」
綴理「そして今のこずは、鬼だ。目的達成のために手段は選ばない」
慈「と言うことは、何かイカサマをしてるってことね」
慈「教えて!綴理!!」
綴理「あぅ……うぁ……」
慈「綴理は、今の梢のままで良いの?」
綴理「……」
綴理「ボクは、どうするのが正解なのかな?」
慈「私が梢を正気に戻してあげる! あと10万SusiCa貸して!」
綴理「待ってくれ、溺れそうだ」
慈(梢のイカサマは456サイコロ!)
慈(4,5,6しか出目のないサイコロ3つを使って良い目を出す。一方向から3面しか見えないから不自然さも無い)
慈(梢の一投目、明らかに私が何か知っている事を警戒していた)
慈(ここで動くべきかどうか……)
慈(それはもう決まっている。私だって梢の事、たくさん知ってるんだから!)バッ
慈「とりゃりゃー!」ガシッ
梢「ッッ!」
びわこ「慈センパイが!?」
しいな「回ってるサイコロを掴んじゃった!」
えな「えっでもこれって駄目なんじゃ」
梢「何をしているの慈!その手を離しなさい!」グイッ
慈「みんな!このサイコロがイカサマの証拠いたたたた!痛いめぐ痛いめぐ!」
梢「イケない子ね…ッ!」ググィグイッ!!!
慈「ギャああぁ! サイコロが」
梢「フンッ!」メシッピキッ
梢「ふぅ…」サァァ……
えな「さ、サイコロが粉々に……」
びわこ「ど、どういうこと?」
慈「い、イカサマ!梢はイカサマ用のサイコロを」
梢「なにか、証拠はあるのかしら?」
慈「それはっ……その粉が!」
梢「あなたはこの粉がサイコロに見えるのかしら」
梢「みなさんはどう?」
しいな「ヒィ」
梢「ふふっ。満足かしら慈。では勝負続行ね」
梢「? ええ…」
慈「勝負、受けてもらうから……っ!」
慈「正真正銘、イカサマ無しの真っ向勝負を!」
(BGM『ドドド!』)
山のナマケモノのめぐちゃんでは勝てない
梢「123?! こんな時に!」
慈「えいっ!」カラカラーン
慈「2,2,4で4!ヒフミは3倍払いだから30万SusiCaだよ!」
慈「そのまま、30万SusiCa掛ける!」
梢「調子に乗って!」カラカラーン
梢「123?!? 嘘よ…」
慈「梢は自分の運の悪さを舐め過ぎ。めぐちゃんのこと怪しいと思いながら1回目からイカサマしたのも、自分の運が怖かったんでしょ?」カラカラーン
慈「555!倍付の3倍払いで180万SusiCa!」
梢「こんな…ことが…」グニャア
慈「みんなから巻き上げた分も、全部返してもらうよ!」
この日、私は650万SusiCaを梢から勝ち取った。
そして、えなちゃん達に協力してもらい、梢のイカサマで負けた子達にSusiCaを返して回った。もちろん、梢に謝罪をさせながら。
翌朝、屋上
慈「ねぇ梢、どうしてめぐちゃんのこと堕落させようとしたの?」
梢「……あなたと離れたくなかったのよ」
慈「わたし、真面目に聞いてるんだけど」
梢「大真面目よ。いつでも学校であなたに会えることが、嬉しかったのだから……」
慈「……じゃあ、どうしてあんなにSusiCaを集めてたの?」
梢「それは……」
梢「花帆さんの水着ガチャが当たらないから……」
慈「は?」
梢「花帆さんのガチャが全然当たらないの! わたくし機械さんに嫌われているのかしら?!」
梢「水着なのよ? 水着の花帆さん……手に入れないという選択肢は無かった」
慈「ほんとそれ。今回はちょっと度を越してたね」
慈「で、目は冷めた?」
梢「……ええ。わたくし、どうかしていたわ」
梢「慕ってくれる可愛い後輩に、頼りになる美しい同級生。わたくしはもう、こんなにも恵まれているのにね」
慈「ふーん。めぐちゃんの事は含まれてないんだね」プイッ
梢「慈、あなたは美しいわ」
慈「ッ、なっーー」
梢「一緒に勉強しましょう、慈。赤点さえ取らなければ、ちゃんと外出許可は出るのだから」
梢「ねぇ慈、わたくしにお手伝い、させてくれるかしら……?」
慈「んもーしょーがないなぁ! お手伝いさせてあげる!」
慈「その代わり外出許可が出たらショッピングに付き合ってもらうからね!」
梢「ふふっ。慈……ありがとう」ニコッ
慈「ふふっ。梢の本当の笑顔、久々に見た気がする」
梢「なにか言ったかしら?」
慈「なーんにも!」
終
ちょっとお遊びで勝ちイベントと負けイベントやろうと思ったらどっちも勝って焦っためぐ
🍣Caの前借りさ……!
なんか知らんけどこうなってる梢が俺の頭の中で鮮明に浮かぶ
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