善子「ゲームコレクターへの道」【SS】

善子「いや、だから……まあいいわ。そんなツッコミにも動じないくらいに今は最高の気分だからね」

千歌「ヨハネよりも大事なことが善子ちゃんに！？」

善子「アンタも大概失礼ね……」

善子「そ。まあ興味ない人にはわからないでしょうけど、私は昔のゲーム、特にファミコンのゲームを集めるのにハマってるの」

千歌「そうなんだー。でも何かわかる気がするなぁー。switchでそこら辺のゲームのアーカイブが配信されてたりするから私もたまにやるんだけど、現代のゲームにも負けてない作品もあったりして意外と面白かったりするんだよね！」

千歌「なるほど、機嫌が良かったのはもしかして……」

善子「欲しかったソフトが思ったよりもフリマアプリで安く手に入ったの！自分で言うのもなんだけど、運が悪い私には珍しくてついつい1人で盛り上がっちゃってたのよ。これなんだけど……」

善子「そうよ。私たち世代の人たちにはスマブラの印象も強いだろうけど、ファミコンのゲームが元ネタなの！」

曜「お疲れ様でーす！」

千歌「2人ともお疲れー！」

果南「随分盛り上がってたみたいだけど、どうしたの？」

善子「実は……」

曜「レトロゲームの収集かぁ……」

千歌「最近凝ってるんだって！」

善子(……ん？)

曜「アイスクライマーかぁ。千歌ちゃんと同じでスマブラに参戦してるイメージしかなかったなあ……」

千歌「ええ？あんなかわいい顔してるのにそんな激しいゲーム内容だったの？」

果南「ところで今のアイスクライマーの収集状況はどんな感じ？」

善子「！」

果南「シリーズって訳じゃないけど、ディスクシステム用に書き換え専用のやつとファミコン20周年を記念してアドバンスから出たファミコンミニ版のやつがあるね」

千歌「そうなんだ。ならファミコンソフトをメインで集めてる善子ちゃんはもうアイスクライマーはコンプリートだね！」

千歌「FF？」

曜「銀箱？」

善子「私こそ驚いたわ。まさか果南がファミコンのソフトにこんなに造詣が深いだなんて」

果南「あー……アイスクライマーはファミコンでは１つしか出てないんだけど、実は微妙に違うバージョンのがいくつかあるんだよね」

曜「バージョン違い？それってバグ修正したみたいな？」

千歌「全然違いがわからないんだけど……」

曜「……あっ！千歌ちゃん見て！この1番右端のパッケージにはnintendoのロゴマークの隣にFFのマークが付いてる！」

千歌「本当だ！」

善子「ええ、これよ。ちょうどバージョンの表裏ごとに並べてある画像があったわ」

千歌「これは私でもわかるよ！バーコードが付いてるやつと付いてないやつ！」

善子「つまりアイスクライマーの銀箱には初期版、バーコードあり中期版、FFマークにバーコードあり後期版の3バージョンがあるの」