【SS】花帆「梢センパイ、もう寝ちゃいましたか?」【ラブライブ!蓮ノ空】
梢「…………」ジーッ
綴理「……こず、どうしたの?」
梢「どうもしないけれど……」
綴理「……………」パシャッ
綴理「かほのとこ、行かなくていいの?」
梢「私はどうもしないと言ったはずよ?」
綴理「顔を見れば分かるさ」
梢「…………」チャプン
綴理「かほとの温泉、楽しみにしてたでしょ?」
梢「それは……そうね」
綴理「呼んでこようか」バシャッ
梢「今はさやかさんと何やら楽しそうにしているみたいだし……止めておきましょう」
梢「特に用も無いのに呼びつけて、邪魔をするのも悪いわ」
綴理「かほなら邪魔だなんて言わないよ?」
梢「それは口には出さないでしょうけれど……」
綴理「こずは胡桃だね」
梢「……私にも解るように言ってもらって良いかしら?」
綴理「でも大丈夫、かほならきっと上手く割ってくれるよ」
梢「だから――」
花帆「…………」ジーッ
さやか「……花帆さん?」キョトン
花帆「あっ、ううん!何でもないの!それでねっ――」
――――
――
花帆「わあっ!旅館のこのスペース!ここ!何か良いですよね!」ストン
梢「ふふっ、ここは広縁と言って、本来廊下だったものの名残なのだそうよ」ストン
花帆「へぇー……!」
梢「…………」
花帆「…………」
花帆「あっ、今日はお手伝い大変でしたけど楽しかったですね!」
梢「そうね……花帆さんのおかげで多くのお客様に笑顔になっていただけて、本当に良かったわ」
花帆「そんな!あたしはちょっと梢センパイのお手伝いをしてただけですから!」
花帆「…………」
梢「…………」
花帆「……あ!あとお着物!ここの制服のお着物もとっても可愛かったですね!」
花帆「特に梢センパイなんて、綺麗に着こなしてて凄かったなぁ……!」
梢「ふふっ、花帆さんもとてもよく似合っていたわ」
梢「次の衣装に取り込んでみるのも良いかも知れないわね」
梢「…………」
花帆「…………」
花帆「あの……梢センパイ、みんなでお風呂に入った辺りから、なんだか元気無さそうだなーって思ったんですけど……」
梢「そう……かしら」
梢「それを言うなら花帆さんの方こそ、普段より大人しいような気がするわ」
花帆「あはは……そう、ですかね?」
花帆「ただ……梢センパイ、ユニットごとにお風呂に入りましょうって言ってたじゃないですか?」
花帆「考えてみたらあれってどういう意味だったのかな、ってお風呂入ってから考えちゃって……」
梢「あれは……と、特に深い意味は無いのよ?」オロオロ
花帆「ホントですか……?」ジーッ
梢「…………」
梢「初めて……」ボソッ
花帆「えっ……?」
梢「初めての花帆さんとのお風呂だったから……」
梢「二人きりでゆっくり過ごすのも良いのでは、と思っただけで……」
花帆「……!///」
花帆「だったらそれ、ちゃんと言ってくれたら良かったじゃないですか!///」
梢「ほら……その場の空気もあるし、食い下がるような場面でもなかったでしょう?」
花帆「……ていうか、深い意味あったじゃないですか!……もうっ!///」
梢「ご、ごめんなさい……」
花帆「…………」
花帆「ごめんなさいと言えば、あたしも……」モジモジ
梢「えっ……?」
花帆「背中流しますね、って言ったのに行けなくて……」
梢「ああ……言われてみれば」
花帆「気づいたら綴理センパイと楽しそうにお喋りしてたから……」
花帆「今行ったら邪魔かな、って思っちゃって……」
梢「……ふふっ」
花帆「あっ!なんで笑うんですかっ?」ムスッ
梢「いいえ……何でもないの、ふふふっ」
花帆「むーっ……そう言えば梢センパイは、どうして元気無かったんですか?」
梢「それはもう良いの、大丈夫だから」ニコッ
花帆「それってどういう……?っていうか!あたしはちゃんと話したのにズルくないですかっ?」ムスッ
梢「ふふっ、そうね……そんな狡い私を許してくれるかしら?」ギュッ
花帆「ちょっ……///ハグで誤魔化そうとしてませんか……?///」ギュッ
梢「そんなことないわ……ただ、したくなっただけ」ギュウッ
梢「今日の反省を活かして、今のうちに言っておくわね?」
花帆「えっ?」
梢「明日のお風呂は……二人っきりで入りましょうね?」ボソッ
花帆「…………///」カァァ
花帆「なんか改めて言われると恥ずかしいんですけど……///」
梢「ふふふっ、私も少し恥ずかしいわ」
花帆「そのわりにニッコニコしてません?」ジッ
梢「気恥ずかしさよりも、スッキリした気持ちの方が上回っただけよ」ニコッ
梢「……あなたに上手に割ってもらえたおかげかしらね」
花帆「割る……って?何をですか?」
梢「ふふっ、何でもないわ」
花帆「あっ!また秘密ですか?……もう」プクーッ
梢「さっ、その明日も朝早いのだから、そろそろ寝ましょうか」
花帆「……はーい」
――――
――
花帆「……梢センパイ、もう寝ちゃいましたか?」
梢「……いいえ」
花帆「…………」
花帆「……お布団くっつけても良いですか?」
梢「ええ、どうぞ」クスッ
花帆「よいしょっ……と」ズリズリ
花帆「…………」
花帆「手、繋いでも良いですか……?」
梢「ふふっ……はい」ギュッ
花帆「…………」ギュッ
梢「どうかしたのかしら?」クスッ
花帆「その……初めての場所で寝るのって、何となく落ち着かなくって」
花帆「だからこうして梢センパイが近くに居るんだな、って感じられると安心するんです」ギュッ
梢「そう、それならこれで安心ね」ギュッ
花帆「はいっ!」
花帆「…………」
花帆「その……そっちのお布団、行っても良いですか?」
梢「えっ?……それは///」
花帆「ダメですか……?」ウルウル
梢「……そ、そんなことないわ!いらっしゃい」バッ
花帆「えへへっ、やった!」モゾモゾ
梢「ふふっ、今日は随分と甘えん坊なのね?」ナデナデ
花帆「こっ、これは……そう!今日って久しぶりに肌寒いじゃないですか?」
花帆「だから梢センパイ寒くないかなって、心配して温めに来たんですからねっ」
梢「そう……ふふっ、私の為を思ってなのね、ありがとう」ギュゥッ
花帆「そうですよ!決してあたしが心細いから、とかじゃないですからねっ」ギューッ
梢「…………」
梢「こうして抱きしめていると、花帆さんの体温と甘い香りがよく伝わってくるわね」ギュッ
花帆「あたしも……梢センパイの匂い大好きなんですよ?」
梢「そっ……そうなの?///」
花帆「はいっ!……あっ、よくお互いの匂いが好きな人同士は、相性が良いとも言いますよねっ」
梢「それって確か、恋愛的な意味合いが強かった気がするのだけれど……///」
花帆「えっ……?///……あっ///」
梢「…………///」
花帆「もうっ!///明日も早いんですからもう寝ますよ!///」モゾモゾ
梢「ちょっ……///腕の中でそんなに動かれたら……///」
花帆「お休みなさいっ!///梢センパイ///」モゾモゾ
梢「もう……困った子ね」クスッ
花帆「…………」モゾモゾ
梢「…………」
梢「……私も、花帆さんの匂いは大好きよ?」ボソッ
花帆「……!」ピクッ
花帆「…………」スゥ
梢「もう寝てしまったかしら……?」
花帆「…………」
梢「…………」
花帆「…………」スゥ
梢「……お休みなさい、花帆さん」チュッ
花帆「…………///」
おわり
付き合ってる!付き合ってる!!乙
急に終わるな
勝手に終わるな
続きが…見当たらないのだけれど?
綴きが気になって眠れないのだけれども
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1695301006/
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