夏美「すみれ先輩って、風俗で嬢にマジレス説教してそうですの」すみれ「はぁ？」【SS】

可可「はいデス。えっと、いくらデスか？」

すみれ「ん、私多めに出すわ」

可可「えっ！？」

すみれ「あんた1,000円だけでいいわよ」

可可「でもっ！」

すみれ「ほら、伝票よこしなさい」

可可「だめデス。可可の分は可可が払いマス」

すみれ「いいって言ってるのよ。私が払うから」

すみれ「まず第一に、あんた留学生で一人暮らしでしょ？こんなところで無理に浪費なんてする必要ないの」

すみれ「それにこのお店誘ったのは私の方なんだから。私の方が多く払う義理があるの。それが筋ってものなのよ」

可可「……」

すみれ「わかった？」

可可「むっ……」

すみれ「むっ、じゃないの。ほら」ﾊﾟｼｯ!

可可「あっ！？」

すみれ「すみませーん！お会計お願いしまーす！はい。えっと……」

可可「……」

すみれ「4,000と……」

可可「……」

可可（むー……）

すみれ「なによ」

可可「今度行く時は可可からごちそうさせろデス」

すみれ「は？なんで？？」

可可「そうしないと可可の気が収まらないのデス！」

すみれ「もしかしてまだお会計のこと気にしてるの？忘れなさいよ、いい加減」

可可「イヤ！自分の分は自分で出す！」

すみれ「イヤイヤわがまま多いわね。さっきも言ったけど、そこは大人しくごちそう様って言っとけばいいの」

可可「でもっ！」

すみれ「今月の私はお小遣い余ってるし、この前あんた金欠だって言ってたでしょ？物価もあがってただでさえ一人暮らし大変なんだから。こういう時くらいお言葉に甘えておきなさい」

すみれ「わかった？」

可可「……」

可可（む～……！）

すみれ「何がというわけ、なのよ」

可可「可可気が付きマシタ。お金が無いなら自分で稼げばいいと」

すみれ「はぁ。まあ、いい心がけね。でもバイトってどこでするのよ」

可可「ん！」

すみれ「え？」

可可「ここ！」

すみれ「ここって……私の家なんだけど」

すみれ「……」

可可「えへへ、かわいい？可可も今日からすみれと一緒の

ﾍﾟﾁﾝ!

可可「いてっ！」

すみれ「なに勝手にウチで働こうとしてるのよ」

可可「……」

可可「むー……」

すみれ「というかそもそもウチにアルバイトを雇えるほどのお金なんかないし、もっと割のいいばいとなんてたくさんあるわよ。例えば……そうだ！」

可可「？」

すみれ「カフェの店員なんていいんじゃない！？高給だって聞くし！」

可可「えっ。でもっ」

すみれ「この辺で求人がないか調べてみるわね。えっと～……」

可可「あ、いやっ。可可はべつにっ」

すみれ「こことかどう？雰囲気最っ高じゃない！」

可可「……」

すみれ「可可？」

可可（む～……！）

すみれ「次はって何よ次はって」

可可「こっちの話デス。えへへ、すみれ！」

すみれ「なによ」

可可「今日は可可が手料理を作りマスから、すみれは食べていってクダサイ！」

すみれ「手料理って、あんた料理出来るようになったの？」

可可「ちゃんと勉強したから大丈夫デス！まずは包丁、包丁～」

すみれ（……）

可可「えっと、いちょう切り……？」

可可「自炊をした方が経済的にも良いかと思いマシテ」

すみれ「はぁ。なるほどね。お金ないって言ってたものね」

可可「それで……あうっ！」

すみれ「わっ！？」

ｽﾄｰﾝ!

可可「うぅ、ニンジン硬いデス……」

可可「わっ！？」

すみれ「適材適所よ。ちょっと待ってなさい。すぐにやってあげるから」

可可「あ、ありがとうございマ……って！」

すみれ「……」ﾄﾝﾄﾝﾄﾝﾄﾝ

可可（む～～～！！）ﾌﾟｸｰ

すみれ「……でそれ以来可可が口も聞いてくれないんだけど」

きななつ「……」

すみれ「二人とも何か聞いてない？」

きななつ「……」

すみれ「さっきから何よその顔は」

きな子「それはすみれ先輩が悪いっす」

夏美「すみれ先輩が悪いですの」

すみれ「はぁ？？」

きな子「そういうところっす」

夏美「そういうところですの」

すみれ「だからなんなのよったらなんなのよ！」

きな子「じゃあなんですみれ先輩は、可可先輩の分まで奢ってあげようとしたんすか」

すみれ「決まってるでしょ。あの子はスクールアイドルをやるためにわざわざ日本に来て、親元を離れて一人暮らししてて、練習も忙しいからアルバイトとかも満足に出来ないだろうし」

きななつ「……」

すみれ「私、とっくに決めてるの。ま、あんたたちにはわからないだろうけど。こっちは覚悟出来てるのよ。何があっても、支えるって」

すみれ「だってそうすることでしか……今まで貰ってきたもの、返していくことが出来ないんだもの」

メイ「じゃあ聞くけどさ。すみれ先輩は、スクールアイドルやってるから可可先輩に優しくしてるのか？」

すみれ「えっ？」

すみれ「……」

四季「メイ。たまにはいいこと言う」

メイ「たっ、たまにはは余計だろー！////」

夏美「それに比べて」

きな子「っす」

すみれ「なによ」

夏美「すみれ先輩は、ほ～んと意外とダメダメですの」

きな子「っす、っす」ｺｸｺｸ

夏美「これじゃあマニーの関係だと思われても仕方ありませんの」

きなこ「っす、っす、っす！」

すみれ「……」

夏美「美人でスタイルも頭も良くて優秀な先輩のはずなのに、こういうところはほ～んと未熟で困っちゃいますの」

きな子「このままだと可可先輩を他のイケメンさんに盗られちゃうっすよ！」

すみれ（う゛！？///）

すみれ「はぁ……」

すみれ（ったく。あの子たちってば、好き放題行ってくれちゃって……）

すみれ（はぁ……。人望の無い先輩って、つらぁ……）

可可「じとぉ～……」

すみれ「！？」

可可「じーぃ……」

すみれ「わっ！？びっくりしたぁ」

可可「……」

すみれ「なによ。もしかして私のこと待ってたの？」

可可「はいデス。すみれのこと待ってマシタ」

すみれ「ふーん」

可可「で、さっきは何を話していたのデスか」

可可「さっきすみれ、ナッツときなきなとかと楽しそうにおしゃべりしてマシタ」

すみれ「……」

可可「何を話してたか白状するデス」

すみれ「別に。たいした話はしてないわよ」

可可「嘘デス！だってこ～んなに長い時間しゃべってマシタ！」

すみれ「はいはい」

可可「む～～！！いつもいつもそうやって誤魔化して！！」

すみれ「……」

可可「すみれ！」

すみれ「……」

可可「すみれー！」

すみれ「あーもう！わかったわよ！」

すみれ（でも……なんて話したらいいんだろ）

すみれ（まあ確かに、大切な人との間に隠し事をするのは良くないし、こいつが気になるってのもわかる。私だって可可が隠し事してたらぜぇ～ったい問い詰めるもの）

すみれ（けど……）

可可「……」

すみれ（……何もいい言葉が思い浮かばない）

可可「すみれ」

すみれ「えっ、なに」

可可「もういつもの交差点まで来てしまいマシタ」

すみれ「……そうね」

可可「むっ。帰るまでにはちゃんと話すって約束したのに」

すみれ「なっ、なによ」

可可「さっきの話！」

すみれ「わかってる！話すったら話すわよ」

すみれ「何って、別に……」

すみれ（……）

すみれ「あんたのことよ」

可可「えっ？」

すみれ（はぁ。やっぱり話すしかないわよねぇ……）

すみれ（この気持ちは変わらない。私は可可と、一緒にいたい。だから、そばに……）

きな子『すみれ先輩の意気地なし』

夏美『根性なし』

きな子『好きならえいっ！って勇気を出すべきっす！』

夏美『そうやって傷つくことから逃げてるのが、一番カッコ悪いですの』

きな子『当たって砕けろっすよ、先輩！』

夏美『砕け散ったら笑うだけ笑ってあげますの』

すみれ「……///」

すみれ（あーはいはいはいはい。ほんっと、あんたたちは頭の中でもうるさいんだから）

すみれ「そう！！////」

可可「すみれの？？」

すみれ「そうだって言ってるでしょ！！////」

可可「すみれ好きな人いるのデスか！！？」

すみれ「あぁぁぁ、もうっ！あんただって言ってるの！！////」

すみれ（言っちゃった！）

すみれ「あ、あんたのことが好きだって言ってるのよ。私……」

すみれ（言っちゃったぁ！？）

すみれ「……ぅ、す、すっ、好きなの。可可のことが。恋愛的に」

すみれ（言っちゃったったら言っちゃったぁぁ～～！！？）

すみれ「……///」

可可「え……」

すみれ（何とか言いなさいよ～～！！）

可可「あ……そっか。なるほど、わかりマシタ」

すみれ（なにが！！？/////）

可可「可可も……」

すみれ「え……」

ｷﾞｭ♡

すみれ「ひゃっ////」

すみれ「う゛ぇ！！？」

可可「えへへ。また明日ね！すみれ！」

すみれ「あっ、ちょっと！！？待ちなさいよ！こらぁ！」

可可「～むふん♪」ｷﾞｭｰ

ﾃﾃｯ♪

可可「ばいば～い！」

すみれ「ちょっ！？」

ﾎﾟｶｰﾝ

すみれ「え……」

すみれ（……ったく。真冬だってのに冷えようなことしてくれちゃって。さっき触られたところ、冷たいんだけど）

すみれ「……」

ﾄﾞｸﾝ!

すみれ「……ゃっ///」ｷｭﾝ

すみれ（ぇ、ぁ……っ、くぁぁぁぁぁ～～～～♡♡♡♡）

すみれ「～～～～っ///////」ｶｧｧｧ

この後めちゃくちゃドキドキした

すみれ「……」

ﾄﾞｷﾄﾞｷ

すみれ（ど、どうしよ。めちゃくちゃ可可にメッセしたい……///）

すみれ（うわぁぁぁ。なんなのよったらなんなのよー……最後意味深なこと言い残して逃げやがって……）

すみれ（ってか私たち、りょ、両想い、なのかしら……？それとも……っていや！私は告白したわけじゃないったらないんだけど！！/////）

すみれ「～～っ！////」

ﾋﾟﾛﾝ!

すみれ「！」

可可：起きてる？

すみれ「……///」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ｽｯｽｯ

すみれ：起きてるわよ

すみれ：どうしたの？

可可：ちょっと話したくなっただけ

すみれ：あっそ

可可：ねえ

可可：すみれ

すみれ：なによ。怒るわよ

可可：すみれ

すみれ：めんどくさい

可可：ねえ

可可：聞いて

可可：今日嬉しかった

可可：すみれが好きって言ってくれて

すみれ：別に好きとは言ってないけど

可可：あのね

可可：すみれ

可可：可可も好きだよ、すみれのこと

可可：それだけ

すみれ（へ！！？や、やっぱりなの！！？/////）

可可：おやすみ

すみれ（あ、ちょっと！！////）

すみれ「ちょっと待ちなさ——

すみれ：平安名すみれが電話を発信しました

すみれ：平安名すみれが電話を発信しました

すみれ「っ！！あぁぁぁぁ～～！！もうっ！！ほんっと私の思い通りにならないやつめ～～！！//////」

すみれ（でもそういうところも大好きなのよ～～～っ♡♡♡もうっ！！！//////）

すみれ「くぅぅぅ～～～♡♡♡//////」ｷｭﾝｷｭﾝ

この後めちゃくちゃ一人で悶えた