花陽「もしもμ&039;sが9姉妹だったら」【誕生日記念SS】

花陽「よくわからないけど、身体がおかしいようなぁ…」

花陽「……ん？」

ｶﾞﾁｬ

真姫「花陽」

花陽「う、うそ…」

真姫「……？どうしたの？」

花陽「ま、真姫ちゃん…」

花陽「なに…？って、もうっ…まだ着替えてもないじゃない」

真姫「早くしなさいよね～…本当に遅刻しちゃうわよ」

花陽「ま、真姫ちゃん…ちょっとだけ待っててね！」ﾀﾞｯ

真姫「は、花陽！？んもぅ！どこ行くのよ～っ！」

花陽「う、うんっ…。また、きつくなっちゃってて…」

ことり「ありゃ～…成長期だね～…この間、買ったばっかりなのに」

花陽「ごめんなさい…せっかく買ってくれたのに…」ｼｭﾝ

ことり「うーうん♪ぜんぜん、謝らなくたっていいんだよ？」

ことり「また一緒に買いに行こ♪」

ことり「今度は可愛いの買ってみよっか♪」

花陽「…うん。ありがとう、ことりお姉ちゃん」

真姫「行ってくるわね」

花陽「…っ。行ってきます…」

ことり「行ってらっしゃい、気をつけてね♪」

ﾊﾞﾀﾝｯ…

ことり「……うーん？」

ことり「なんだか、花陽ちゃんの様子がおかしいようなぁ…？」

ﾄﾞﾀﾊﾞﾀ!ﾄﾞﾀﾊﾞﾀ!

ことり「んぅ？」

穂乃果「ち～こ～く～だ～！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

にこ「やばいやばいやばい！！間に合わないわよ～！！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

ｺﾞﾂｯ!!

穂乃果「あいたっ…！」

にこ「つっ…！」

穂乃果「いたた…に、にこお姉ちゃん危ないよ～！！」

にこ「あんたも走ってたでしょうが…！」

にこ「……って、そこどいて！！顔洗わなきゃ！」

穂乃果「あ、あ～！！私が先にやるの～！！」

にこ「あんたのが学校近いんだから、姉に譲んなさい！」

穂乃果「そんなの関係ないよっ！」

穂乃果「だいたい、にこお姉ちゃんがもっと早くに起きればいいじゃん～！！」

にこ「あんたもでしょうが！！」

ﾜｰﾜｰｷﾞｬｰｷﾞｬｰ

ことり「あははは…にぎやかだね…」

花陽「……うぅっ」

花陽「どうしたんだろう…やっぱり、お腹が痛い…」

友達「ねえねぇ花陽ちゃん！」

花陽「あ…ど、どうしたの？」

友達「昨日さ！街で花陽ちゃんのお姉ちゃん見たよ！」

花陽「え、えっと…どのお姉ちゃんだろう？」

友達「えっとねー！ほら！高校生の～…ポニーテールの…！」

花陽「あっ…絵里お姉ちゃん」

友達「そうそう、絵里さん！すごいなぁ…賢そうだし…可愛いし…オマケにスタイルまでいいんだよ！！」

友達「いいなぁ羨ましいなぁ～あんなお姉ちゃんがいてさ～」

友達「ウチのお姉ちゃんなんて」

男子「なぁなぁ！」

花陽「え？」

男子「ちょっと立ってみて！」

花陽「わ、私…？」

男子「そっ！はやく！」

花陽「う、うん…」ｽｯ

男子「ﾆｯ」

ﾊﾞｯ!!

花陽「へ…///」

花陽「い、いやあああああぁ～～～！！」

花陽「は、はわ…///」ﾍﾅｯ

友達「あんた！！何やってんの！？」

男子「ぎゃははは！スカートめくり大成功！」

男子「あれぇ～お前、おっぱい大きくなった？」

花陽「え、え…？///」ｶｧｧ…

男子「あれか～？もうブラジャーとかしてんのか！へへへ！」

友達「あんたいい加減にしなよ！先生に言うよ！」

男子「おーこえ…！運動場いってこよーっと！」ﾀﾞﾀﾞｯ

友達「……花陽ちゃん大丈夫？」

花陽「ｸﾞｽｯ……う、うん……」

友達「気にしないで……あんな奴の言うこと」

友達「ほんと最低！」

花陽「………」

友達「ほんっと花陽ちゃんって美味しそうに食べるよね～！」

花陽「えへへ…ご飯は…好きだから…」

花陽「それに今日は…朝ごはん食べれてなくて」

友達「でもいいなぁ、花陽ちゃんは嫌いな食べ物なくってさー」

友達「私なんてこれもこれも…これも嫌い！」

花陽「あはは…」

友達「あ、花陽ちゃんおかわりしないの？朝ごはん食べてないんだからいっぱい食べなよ！」

花陽「あ…じゃ、じゃあ…」

男子「よく食うなぁお前」

花陽「え…///」

男子「そんな食べるから太るんだよなー」

花陽「～～～///」ｶｧｧ…

友達「あんたねぇ！さっきからなに！？」

男子「おーこえこえ」

花陽「………」

花陽「………」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

真姫「……なにかあったの？」

花陽「え…ど、どうしてっ…？」

真姫「見ればわかるわよ」

真姫「私でよかったら話、聞いてあげるけど？」

花陽「……っ。へ、平気…大丈夫だよ」

真姫「ゔぇぇ…！だ、大丈夫って何がよっ！話聞いてあげるって言ってるんだから、話してみなさい！」

花陽「……ど、どうしたら」

真姫「どうしたら？」

花陽「どうしたら…声が小さいのが治るかなぁ…って」

真姫「……あなた、嘘ついてるでしょ」

花陽「え、え…！？」

真姫「そんなの今に始まったことじゃないでしょ？」

真姫「ほら、本当のこと言ってみなさい！」

ｶﾞｼｯ

花陽「え、え…！？そ、その…！いや…！」

真姫「ほら、はやく白状なさい！」

花陽「え、えっと…！」

花陽「……っっ」

花陽「ま、真姫ちゃんには関係ないから…！」

真姫「え……」

花陽「」ﾊﾞｯ

真姫「あっ…」

花陽「……っっ！」ﾀﾞｯ

真姫「…は、花陽…？」

真姫「……ﾊﾟｸｯ」

穂乃果「それでね！隣のクラスの子が！」

海未「穂乃果！食事の時くらい静かに食べなさい！」

穂乃果「うっ…はーい…ﾓｸﾞﾓｸﾞ…」

にこ「毎日言われてるんだから学習しなさいよあんたも…」

ｺﾄｯ…

ことり「え？」

花陽「ご馳走様でした…」

希「花陽ちゃん、もういらないの？」

穂乃果「は、花陽ちゃんがおかわりしないなんて…！」

絵里「珍しいわね…」

花陽「う、うん…たまにはね…」

花陽「私…もう寝るね、おやすみなさい」ﾄｯﾄｯﾄｯ…

穂乃果「花陽ちゃん…どうしたんだろう？」

真姫「………」

絵里「ん？」

凛「絵里お姉ちゃん…」

絵里「どうしたの凛？おかわり？」

凛「かよ姉…おやつのおにぎりも食べてないんだよ？」

絵里「…え、花陽が？」

凛「今日も凛と遊んでくれたけど…なんだか元気もないし…変だよ」

絵里「………」

絵里「ふふ…大丈夫よ凛」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

凛「んにゃ…ほんとっ？」

絵里「うん…私がちょっとお話聞いてくるわね」

凛「うん…お願いだにゃ」

ｷﾞｭｯ…

絵里「……？」

真姫「………」

絵里「真姫…？もう服が伸びちゃうでしょ？引っ張らないの」

真姫「行かないであげて」

絵里「え？」

真姫「よくわからないけど…今はそっとしといてあげて」

絵里「……学校で何かあった？」

真姫「そうみたい……でも、何かはわからない」

絵里「……わかった、でも確認したいこと、ちょっとだけ花陽のところに行ってくるわね」

真姫「……気になること？」

絵里「うん」

真姫「………」

絵里「……大丈夫っ」

ﾎﾟﾝｯ

真姫「！」

絵里「余計なことは聞かないわ、私に任せて？」

真姫「エリー…」

絵里「だから、真姫は先に下へ降りてなさい」

真姫「……わかった」

絵里「花陽入るわね」

ｶﾞﾁｬﾘ

花陽「……絵里お姉ちゃん？」ﾓｿﾞｯ

絵里「なにしてたの？」

花陽「お熱…測ってて…」

絵里「……見してみて」

花陽「はい…」ｽｯ

絵里「……微熱ね」

絵里「………」

絵里「身体はだるい？」

花陽「うん…最近…ずっとなんだ…」

絵里「……頑張って、身体を起こしてみて」

花陽「うんぅ…」ｽｯ

絵里「……ちょっとごめんね」ｽｯ

花陽「……え……///」

凛「ど、どうにゃ？絵里お姉ちゃん？」

凛「かよ姉、大丈夫そう！？」

絵里「……大丈夫、ちょっとお熱があるみたい」

凛「そ、そっか…すぐ元気になる？」

絵里「もちろん！だから心配しないで」

凛「ほっ…よかったにゃ～…」

絵里「真姫、凛をお風呂に入れてあげてくれない？」

真姫「え…？えぇ…」

海未「あっ…凛のお風呂なら私が…」

絵里「海未、ちょっと話残って」

海未「……？」

にこ「本当に熱？」

絵里「熱は本当よ、微熱だけど…」

海未「風邪でしょうか……」

絵里「……うーうん」ﾌﾘﾌﾘｯ

絵里「きちゃったみたいね」

ことり「あ……あー……そっかぁ……もうそんな……」

希「うーん、明日は赤飯やね」

海未「……あの、それはおめでたいのですが」

海未「絵里姉さん…私に話とは？」

絵里「明日、穂乃果と海未は創立記念日よね？」

穂乃果「うん！そうだよ！」

絵里「部活は？」

海未「私はありますが…」

絵里「……真姫曰く、学校で何かあったみたいなの」

にこ「何かって何よ…」

絵里「それは聞いてないわ」

にこ「聞きなさいよ…」

絵里「あの子、ナーバスになりそうだから……ちゃんと見ててあげないと」

絵里「……明日の朝、きっと花陽はこう言うわ」

・・・・・・

海未&穂乃果「え？」

ｺﾝｺﾝｯ…ｶﾞﾁｬﾘ

真姫「花陽…？」

真姫「どう？身体…大丈夫そう？」

花陽「……うん」

真姫「なら、よかった…ほら、学校に行く準備を…」

花陽「……行きたくない」

真姫「……え？」

真姫「行きたくないって…熱は引いてるんでしょ？」

花陽「……わからない」

真姫「花陽……」

花陽「……ねぇ、真姫ちゃん」

真姫「なに？」

花陽「昨日……ごめんね……」

真姫「……っ、なによ急に」

花陽「私……私っ……」

真姫「……ちょっと待ってなさい」

花陽「ん……」

ﾋﾟﾄｯ

海未「……うん、熱はもうありませんね」

花陽「そう……だよね……」

海未「……ですが、念のために今日は1時間目は休みましょうか」

花陽「え……」

海未「行きたい時に言ってくださいね？」

海未「私が一緒に着いて行きます」

花陽「う、うん…」

花陽「は、はい」

ﾊﾞﾀﾝｯ

海未「………」

真姫「……どういう風の吹き回し？」

海未「真姫……べ、別に普通では？」

真姫「……ッ！」ｷｯ

真姫「海未が学校に遅れていいなんて言うはずがないでしょ！熱ももうないのに！」

海未「うっ……そ、それは……」

真姫「もしかして……なにか隠してる……？」

海未「そ、そんなとこは……」

真姫「……目が泳いでる」

海未「う、うぅ……」

真姫「………」

海未「……ﾎｯ」

真姫「私、先に学校へ行くから、花陽のことよろしくね」

海未「は、はい…」

真姫「行ってきます」

海未「あっ…気をつけて行くんですよ！」

海未「………」

・
・
・

絵里「明日の朝、きっと花陽はこう言うわ」

絵里「学校に行きたくないって」

穂乃果「え？ま、まさかぁ～！」

希「でも学校で何かあったって真姫ちゃんが言ってたんやろ？」

ことり「今の精神状態じゃそうなってもおかしくないかも……」

にこ「あの子ナイーブだもんね～…」

絵里「だから海未と穂乃果は花陽に付き添ってあげてほしいの」

絵里「気分にも波があるはずだから、行きたいって言ったら連れて行ってあげて」

海未「わ、わかりました……」

・
・
・

海未「(……本当に絵里姉さんの言う通りに)」

穂乃果「うん！」

海未「承知しました」

ことり「そういえばぁ…海未ちゃん、部活は？」

海未「今日はお休みを頂きました。穂乃果だけに任せると不安なので……」

穂乃果「え、えぇ！？」ｶﾞｰﾝ

希「そうや、ウチらも学校に相談してみるよ」

穂乃果「相談？」

にこ「朝の授業に出れないかもってことでしょ」

ことり「しばらくは誰かが付き添ってあげないとダメだから」

絵里「今日はたまたま二人が休みだったからいいけど、いつまでこの状態が続くかわからないから」

希「ま、ウチらは成績優秀やから許可もらえるよきっと！」

希「でも、にこっちがそんなん言おうものなら～！」

にこ「……っ、はいはい！ごめんなさいね、不良で！」

穂乃果「ただいまー…なにしてるの？」

海未「見ればわかるでしょう？掃除です」

穂乃果「そ、そっか…凛ちゃん、無事に送り届けたよ」

穂乃果「保育園児の子からして中学生って珍しいのかな？お姉ちゃん遊んでって私、大人気だったよ！」

海未「………」

穂乃果「……？どうしたの？」

海未「……花陽、不安なのでしょうか」

穂乃果「不安？」

海未「私…少しわかるんです、花陽の気持ち」

海未「不安で不安で自分に自信が持てなくて」

海未「私には穂乃果がいたから、そんな不安を吹き飛ばしてくれましたが」

穂乃果「花陽ちゃんにも真姫ちゃんがいるじゃん！」

海未「それはそうですが……なんと言いますか……穂乃果と真姫は違うんです……その、穂乃果はおバカじゃありませんか」

穂乃果「なっ！ほ、褒められたと思ったら貶された！？」

海未「い、いえ！別にそういうつもりでは！」

海未「きっと、誰にも迷惑をかけまいと一人で思い悩みそうで……」

穂乃果「んー……なら、私たちがちゃんと見といてあげないとね！」

海未「穂乃果……」

穂乃果「お姉ちゃんだもん！ちゃんと見といてあげないと！」

穂乃果「海未ちゃんを支えたみたいに、花陽ちゃんの支えになってみせるよ」

海未「……ｸｽｯ…頼もしいですね」

ｷﾞｼｯ…

海未「……！」

花陽「う、海未お姉ちゃん…」

海未「花陽…どうですか…？行けそうですか？」

花陽「う、うん…準備してくるね」

穂乃果「大丈夫だよ、花陽ちゃん！私たちが着いて行くから！安心して！」

花陽「ありがとう…穂乃果お姉ちゃん」

花陽「う、うん…」

穂乃果「ほら、海未ちゃんも！」

海未「花陽の両手が塞がってしまうじゃないですか」

花陽「い、いいの…握って…ほしいな」

海未「花陽がそう言うなら構わないですが…」

ｷﾞｭｯ

花陽「……///(二人の手を握ってるとすごく、安心する……)」

海未「もう校門に…花陽…？」

花陽「……っ」ﾄﾞｷ…ﾄﾞｷ…ﾄﾞｷ…

穂乃果「花陽ちゃん？」

花陽「だ、大丈夫……」

穂乃果「ほ、ほんとに？」

男子「あー！！」

花陽「」ﾋﾞｸｯ

男子「ちこくだちこくー！」

男子「だっせー！ねーちゃんに着いてきてもらってやんの～！」

花陽「……ッッ///」

穂乃果「むっ…いいでしょ別に！それにそんな言い方しなくたって！」

男子「うるせぇよおばさん！！」

穂乃果「お、おば…！？」

花陽「……っ！」ﾀﾞｯ

海未「あ、花陽！」

男子「待てよ！」

ｶﾞｼｯ

花陽「あっ…！」

男子「遅刻したやつには罰があるんだぞ～！」

ｸﾞｲｯ!!

花陽「い、いたっ…！いたいっ…！！」

花陽「……～～っっ」ｼﾞﾜｯ……

花陽「ﾔ､ﾔﾒﾃ…」

男子「え～？声がちっさくてさ～、なんて言ってるかわかんねぇよ！」

ｸﾞｲｯｰｰ!!

花陽「やっ！！離して…！うぅ…！いたい…！いたいぃ…！」

男子「にひひ……！」

ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

海未「いい加減にしなさい」

男子「ひっ…と、トイレ行ってくる…！！」

ﾊﾟｯ

花陽「あっ……」ﾄﾞｻｯ

花陽「……っっ」ｽﾞｷｽﾞｷ

海未「花陽！大丈夫ですか？」

花陽「う、うん…」

海未「教室に行く前に保健室に寄って行きましょうか…」

海未「……？穂乃果は？」

穂乃果「」ｽﾞｰﾝ

穂乃果「私、中学2年生なのにおば…おばさん…」

海未「……っ、いつまで落ち込んでいるんですか！」

養護教諭「うん、手首は大丈夫だよ」

養護教諭「ズキズキもすぐ治る」

花陽「ありがとうございます…」

養護教諭「さっ、授業受けといで」

花陽「………」

穂乃果「……大丈夫！」

花陽「え……」

穂乃果「何かあったら、私すぐ教室まで飛んでいくから！」

花陽「穂乃果お姉ちゃん…ここにいるの？」

穂乃果「うん！」

海未「いけません！学校に迷惑が」

養護教諭「別に私は構わないよ、あんたらは元ここの生徒なんだし」

海未「ですが……」

穂乃果「もし辛くなったら保健室までおいで」

穂乃果「だから、ね？」

花陽「……わかった」ｺｸｯ

穂乃果「よし！」

花陽「は、はい」

花陽「ｿ､ｿﾉﾄｷｵﾓｲﾏｼﾀ…ﾐﾝﾅﾊｷｯﾄ…」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ

担任「あはは…もうちょっと大きな声を出せる？」

花陽「あっ…そ、その時…思いました…」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ

男子「変わってないじゃん！」

「ｱﾊﾊﾊﾊ!」

担任「こ、こら！ごめんね花陽ちゃん、もう大丈夫、次に行きましょう」

花陽「……っっ///」

担任「縄がこの位置の時に入ってきて飛ぶのよ！」

担任「まずはゆっくり回すから引っかからないように入るのよ～？」

ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…

「よっ」「ほっ」「ふっ」「よゆーよゆー」

担任「みんな上手！じゃあ次は花陽ちゃん！」

ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…

花陽「い、いま……あっ……次……い、いま……あっ」

担任「は、花陽ちゃん？」

男子「おせーよ～何してんだよ」

花陽「あっ…え、えい！」

ﾊﾟｻｯ

花陽「あ……」

担任「惜しい！ドンマイドンマイ！」

花陽「ご、ごめんなさい…」

男子「タイミングがちげーんだよ、ほんとノロマだなお前」

花陽「」ｸﾞｻｯ

花陽「ッッ！」ﾀﾞｯ

担任「は、花陽ちゃんどこ行くの！？」

穂乃果「ん？」

ﾀﾞｷｯ!!

穂乃果「わわっ…！」

花陽「ﾋｸﾞｯ…ｸﾞｽｯ…も、もうやだぁ～…！」

穂乃果「花陽ちゃん！？」

海未「ど、どうしたんですか！？」

担任「あ…い、いた…！」

海未「あっ…穂乃果！花陽をお願いしますね！」

穂乃果「う、うんっ…」

海未「何があったんですか？」

担任「じ、実は…」

絵里「それで、しばらくは保健室登校でいいって？」

海未「はい…。花陽が今の精神状態で教室に行くのは不可能だと思いますし…」

穂乃果「今日はたまたま私たちがいたけど…明日からは…」

希「学校の許可も出たし、明日からはウチと絵里とことりちゃんの誰かが花陽ちゃんを学校まで送っていくよ」

にこ「というか、その男の子のクラスメイトをどうにかできないの？」

にこ「そしたら花陽も悠々自適に学校生活を送れるじゃない」

ことり「どうにかって～…どうするの？」

にこ「……それは……わからないけど」

海未「てすが、なぜそのクラスメイトは花陽を目の敵にするのでしょうか？」

にこ「そりゃあ…花陽がどんくさいからじゃないの」

ことり「そんな言い方！花陽ちゃんにはいいところだってたくさんあるんだよ！」

にこ「べ、別にいいところがないなんて言ってないでしょ…！」

絵里「……目の敵……ま、それはちょっと言い方が変かもね」

海未「どういうことですか？」

絵里「いえ、そんな重要なことではないわ」

海未「………？」

絵里「とりあえず、明日はお姉様が明後日は希が明明後日は私が付き添うわ」

絵里「花陽、行きましょうか」

花陽「……うん」

ｶﾞﾁｬﾘ､ﾊﾞﾀﾝｯ

花陽「絵里お姉ちゃん……手握ってほしいな」

絵里「ん？いいわよ」

ｷﾞｭｯ…

花陽「ごめんね…私、甘えん坊で…」

絵里「どうして？お姉様や希が何か言ってた？」

花陽「うーうん…ことりお姉ちゃんも希お姉ちゃんも何も言わずに繋いでくれたよ…」

花陽「ただ、私がそう思っただけ…」

絵里「………」

花陽「え…」

花陽「……甘えん坊で……怖がりで泣き虫で……恥ずかしがり屋で……」

花陽「声もちっちゃいし……私なんて全然……っっ」

絵里「んー、でも花陽がいるから、みんなほんわかした気持ちになれてるのよね」

花陽「え……」

絵里「花陽が作った折り紙や書いた絵に勇気をもらえることもあるし」

花陽「ほ、本当に？」

絵里「うん、本当！」

絵里「それに、私だってダメなところなんていっぱいあるわ」

花陽「そんなこと…絵里お姉ちゃんはいつもカッコよくて…頼りになるし…」

絵里「ｸｽｯ…ありがとう」

花陽「みんなそう…？」

絵里「うん！みんな花陽と一緒よ？自分でダメだなって思ってるところなんて、いっぱいあるわ」

絵里「……甘えん坊だって……恥ずかしがり屋だって別にいいじゃない」

絵里「自分を受け入れるって気持ちと、自分を変えていこうって思いがあれば大丈夫っ」

絵里「花陽はどっちも持ってるから、きっと大丈夫よ♪」

花陽「絵里お姉ちゃん……」

絵里「ゆっくり自分のペースで…自分の気持ちに正直に…これで大丈夫♪」

花陽「凛ちゃんが…？」

絵里「ほら、もう既に一つ頼られてるじゃない」

花陽「そんな、おにぎりなんて…」

絵里「でも、凛にとっては私たちの誰よりも花陽の作るおにぎりが美味しいって言ってるのよ」

絵里「……あら……着いたわね」

花陽「あっ……」

絵里「それじゃあ、いってらっしゃい」

花陽「うん……」

絵里「……花陽」

花陽「うん？」

ｷﾞｭｯ

花陽「！」

絵里「もっと自分に自信を持ちなさい！きっと大丈夫だから！」

花陽「は、はい！」

ことり「どうしよう…来週の月曜日みんな花陽ちゃんの付き添いに行ってあげられない…」

希「ウチも絵里ちも生徒会で月曜日ばっかりは……」

絵里「穂乃果も海未も中学生だし流石に……」

絵里「にこは……厳しいでしょうし」

真姫「エリー！」

絵里「！」

真姫「……なんで私を省くのよ！」

ことり「真姫ちゃん？ダメだよ！もう寝ないと」

真姫「…っ、子供扱いしないで！」

希「真姫ちゃん、シー！近所迷惑よ？」

真姫「あっ…ｺﾎﾝｯ…」

真姫「だいたい…元々、学校一緒に行ってたのは私なんだから」

真姫「それに……」

希「それに？」

真姫「花陽は私の姉でもあるし…友達！」

真姫「いいでしょ！？」

ことり「え、えっとぉ…」

絵里「ｸｽｯ…」

絵里「いいわ…任せたわよ、真姫」

真姫「」ｺｸｯ

真姫「それじゃ行ってくるわね」

花陽「い、行ってきます」

希「行ってらっしゃい！」

希「さて、それじゃウチらも行こっか！」

凛「うん！」

希「今日はウチ学校遅刻できひんから、凛ちゃんもちゃんとウチの側にいるんよ～？」

凛「うん！」

希「もし離れたらコチョコチョするからね～？？」

凛「は、は～い」

真姫「そうね」

花陽「今日2時間目……体育なんだ」

真姫「そう…」

花陽「頑張って、今日は出てみるよ」

花陽「」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

真姫「………」

真姫「……っ」

ﾆｷﾞｯ

花陽「え…」

真姫「こ、こうすれば落ち着くんでしょ///」

真姫「しょうがなくやってあげるんだから、ありがたく思いなさいよね！！///」

花陽「真姫ちゃん…うん！」

希「ほな、行こっか♪」

凛「んにゃー！」

ﾃｸﾃｸﾃｸ

凛「かよ姉、大丈夫かなぁ～」

希「真姫ちゃんがついてるからへーきや」

希「凛ちゃんも真姫ちゃん頼りにしてるやろ～？」

凛「うん、すっごく！」

ﾆｬｰﾝ♪

凛「ﾊｯ!」

凛「猫ちゃん！！」

凛「まてまて～！！」ﾀﾞｯ

希「なら大丈夫や！頼りになる真姫ちゃんがいれば！」

希「それに花陽ちゃんも最近はだいぶ調子が……って、ん？」

希「凛ちゃん？」ｸﾙｯ

･･･ｼｰﾝ

希「……？？」

希「あ」

凛「まてまてー！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

希「こ、こらこらー！！」

希「どこ行ってるん凛ちゃん！！もう～！」

希「今日は遅刻できへんのに～！！」ﾀﾞｯ

真姫「え？」

花陽「妹の真姫ちゃんにまで頼っちゃって…」

真姫「……私、妹扱い嫌いなの」

花陽「あ…ご、ごめんね」

真姫「……別にいいじゃない。困ったら頼れば」

真姫「その代わり、私が困ったなら花陽が助けてちょうだい」

真姫「それでおあいこでしょ？」

花陽「真姫ちゃん…」

真姫「……今は私があなたを支える番ってだけ」

花陽「……うん、ありがとう」

花陽「あ…」

男子「わー！遅刻しないで花陽がきてる！珍しいー！」

花陽「……あ、その……えっと」

真姫「……ちょっと、なによあなた」ｽﾞｲｯ

男子「なにが？」

真姫「普通に登校してるだけでしょ、何が珍しいのよ？」

男子「だってこいつ最近、遅刻ばっかだったんだもん」

真姫「別にあなたには関係ないでしょ」

男子「なんだよお前！年下の癖に生意気だなぁ」ｸﾞｲｯ

花陽「あ…」

真姫「ッ…！放しなさいよ！」

花陽「……あ、あの……や、やめ……」

男子「ほらほら～！」ｸﾞｲｯ

真姫「は、放しなさいってば…！！」

花陽「や、やめて……」

真姫「い、痛…っ…」

男子「へへへ…」

花陽「やめて…」

真姫「…！」

男子「え…」

･･･ｼｰﾝ

男子「あ……ち、チッ……！」ﾀﾞｯ

ｽｯ

真姫「あっ…」

ﾄﾞｻｯ…

真姫「いたた…」

花陽「真姫ちゃん！」ﾀｯﾀｯﾀｯ

花陽「だ、大丈夫…？怪我は」

真姫「平気よ。まったく…最低ね、あいつ」

真姫「……花陽、あいつのせいでしょ、学校が嫌になったの」

花陽「……あの子だけのせいじゃないよ」

花陽「それより、ごめんね…私のせいで」

真姫「うーうん……ありがとう」

真姫「カッコよかったわよ」

花陽「カッコ…よかった…？」

真姫「えぇ。さ、行きましょ」

花陽「……う、うん」

「はい、おはよー」

「先生おはようございまーす」

真姫「どう？いけそう…？」

花陽「……う、うん」

花陽「(……だ、ダメ……やっぱり怖い……)」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ…

「にゃあああああああ！！」

真姫「この声……？」

凛「っと…！！」ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞ

花陽「り、凛ちゃん！？」

真姫「凛…何してるのよ、こんなところで？」

凛「わっ！真姫お姉ちゃんに、かよ姉だぁ～！」

凛「ねぇねぇ！こっちに猫ちゃん逃げてこなかったかにゃ？」

花陽「きてないよ…？」

凛「そっかぁ…逃げられちゃった～」ｼｮﾝﾎﾞﾘ

花陽「え？いや…」

花陽「………」

凛「んにゃ～……あ」

凛「ねぇねぇ、真姫お姉ちゃん」ﾁｮﾝﾁｮﾝ

真姫「…？どうしたの？」

凛「ちょっとお耳かして！」

真姫「……？」

凛「ｺｼｮｺｼｮ…」

真姫「……！」

真姫「そんな無理やりみたいな…」

凛「ダメ……かな？」

真姫「……っ。はいはい！やればいいんでしょ？」

真姫「花陽」

花陽「え？」

ﾎﾟﾝｯ

花陽「あっ…」

真姫&凛「……行ってらっしゃい♪」

花陽「真姫ちゃん…凛ちゃん…」

「花陽ちゃんおはよう～！」

「今日は真姫ちゃんと一緒？ほんと仲良しね～…」

花陽「あ、お…おはようございます」

花陽「」ﾆｺｯ

花陽「……二人とも」

花陽「ありがとう……♪」

凛「えへへ！」

真姫「まったく…ほんと、世話が焼けるんだから」

花陽「うん！」

真姫「なによ、いい顔しちゃって」

凛「かよ姉はいっつも可愛いよ♪」

真姫「晴々しい顔ってことよ」

真姫「……ところで凛」

凛「んにゃ？」

真姫「あなた、希は？」

凛「あっ…」

真姫「まさか猫に夢中で…あ」

凛「どうしたの？」

凛「…！？」ｿﾞｸｯ

凛「ん、んにゃぁ…」ｸﾙｯ

希「にひひ…」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

凛「に、にひひ！」

真姫「……ッッ」

凛「さ、さ～！保育園に行っくにゃー！」

凛「………」ｿﾛﾘｿﾛﾘ

希「うふふ…りーんちゃん♪」

凛「は、はい！」ﾋﾞｸッ

希「ウチ、今日は遅刻できへん言うたよねぇ？」

希「それやのに猫さん追いかけていく凛ちゃんは」

希「ほんと元気いっぱいなん♪」

凛「あ、あはは…それほどでもあるにゃ～」

希「今は何時ぃ？」

凛「り、凛…時計見れないんだー！」

希「そっかぁ…今はね、8時20分なんよぉ？」

希「これじゃウチ、学校にはもう遅れてしまうん♪」

希「きっと絵里ちに怒られてしまうかも♪」

凛「な、なんで笑顔なの？希お姉ちゃんこわいにゃー…」

希「なんで笑顔なのかって…？」

希「そ・れ・は・～・♪」

凛「そ、それは…？」

凛「な、なに！？凛はいったい何をされるの…！？」

希「やから、それは帰ってきてからのお楽しみなんよ」

希「さ…ほな、行くよ」

ｶﾞｼｯ

凛「あっ！」

希「凛ちゃん、当分、カップ麺は禁止よ」

凛「が、がーん！」

凛「なんでにゃー！！」

凛「うぅ～……」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

凛「真姫お姉ちゃ～ん！助けて～！」

真姫「……やれやれ」

真姫「困ったら助け合いとは言ったけど」

真姫「あぁなったら希は手がつけられないから」

真姫「だから…今回はごめんなさい…凛」

凛「え～ん！！」

ｽﾞﾙｽﾞﾙ…

希「ほんと、今日の夕方が楽しみなん♪」

海未「さて…昼休みですし、お弁当を…」

クラスメイトA「海未ちゃん、お客さんだよ」

海未「お客さん？」

穂乃果「おーい！海未お姉ちゃーん！」

海未「穂乃果？」

クラスメイトB「お姉ちゃんだってー珍しいねぇ」

海未「ちょっと行ってきますね」ｶﾞﾀｯ

海未「どうかしたんですか？」

穂乃果「お弁当！一緒に食べよ！♪」

海未「構いませんが…どういう風の吹き回しですか？」

穂乃果「なにがっ？」

海未「私のこと、お姉ちゃんだなんて」

穂乃果「え、いやー！なんかそういう気分だっただけ！」

穂乃果「あ、ところで海未ちゃん！」

海未「～～っ…難しい子ですね」

海未「………」

穂乃果「どうしたの海未ちゃん？」

海未「花陽、大丈夫でしょうか…」

穂乃果「海未ちゃん心配しすぎだよ」

穂乃果「前も言ったはずだよ！真姫ちゃんが着いてるんだからって！」

海未「いえ、そうではなくて…」

穂乃果「じゃあ、なに？」

海未「今日の5時間目の授業は体育で、なわとびをするみたいなんです」

穂乃果「なわとびって大なわとび？」

海未「はい…。花陽、苦手だと言っていたので…」

海未「それでまた、学校に対してナーバスになってしまうのではないかと…」

穂乃果「んー…」

穂乃果「よし！ごちそうさまでした！」

海未「穂乃果？」

穂乃果「ちょっと行ってくる！」

海未「どこへ行くんですか？」

穂乃果「私、言ったでしょ、支えになるって！」

海未「あなた…何かよからぬことを考えているのでは…」

穂乃果「ぎ、ぎくっ…！い、いや全然そんなこと！」

穂乃果「ちょ、ちょっとおトイレに行くだけー！！」ﾀﾞﾀﾞｯ!!

海未「あ、こら！穂乃果！」

海未「…っもう」

花陽「……(なわとび……できるかなぁ……)」

担任「早速やりましょっ！」

ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…

「よっ」「ほっ」「ふっ」

担任「みんな上手！じゃあ次は花陽ちゃん！」

花陽「……ッ」ｼﾞﾘｯ

友達「頑張れ…！花陽ちゃん！」

ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…

花陽「……(ダメ……やっぱり私なんかじゃ……無理だよ)」

「いま！」

花陽「え？」

ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…

「いま！！」

花陽「あ、えぇと…えぃ！」ﾋﾟｮﾝｯ!

友達「やったー！花陽ちゃん！」

担任「飛べた飛べた！その調子！」

花陽「え？あ、え…えっと…ありがとうございます！」

花陽「」ｷｮﾛｷｮﾛ

花陽「(あの茂みの中から？)」

ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…

担任「さっ！花陽ちゃん、さっきの感じで！」

花陽「は、はい！」

ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…

「今！」

花陽「(やっぱり声が…？あそこの茂みからって…え！？)」

穂乃果「ファイトだよ！花陽ちゃん！」

花陽「ほほほ穂乃果ちゃん！？」

友達「ど、どうしたの花陽ちゃん？」

花陽「い、いやなんでもないよ！」

穂乃果「ほら、今だよ花陽ちゃん、いーま！」

「なんか変な声聞こえない？」

「聞こえる聞こえる」

花陽「(……でも)」

穂乃果「いま！」

花陽「…っ！」ﾋﾟｮﾝｯ

担任「また飛べた！すごい上達！」

花陽「はっ…はっ…(穂乃果ちゃんのおかげで、飛べてる…)」

花陽「」ﾁﾗｯ

穂乃果「いひひ…！いぇい！」ﾌﾞｲｯ

花陽「……ｸｽｯ」

ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…ﾀﾝｯ…

花陽「(穂乃果ちゃん…！)」

穂乃果「………」

花陽「……え？」

穂乃果「(大丈夫！次はもう自分で飛べる！花陽ちゃんなら出来る！)」

花陽「そ、そんな…」

穂乃果「勇気を出して！自信を持って！」

穂乃果「さっ！飛べるよ！」

花陽「～～～っ」

花陽「えいっ！！」

ｶﾞｻｶﾞｻ…!

ﾊﾞｯ!

穂乃果「ほらほら！出来たよー！！花陽ちゃん！」

ﾀﾞｷｯ!

穂乃果「さすが私の妹～♪♪」ｽﾘｽﾘ

花陽「ほ、穂乃果お姉ちゃん…出てきちゃまずいんじゃぁ…」

穂乃果「……あ」

担任「ほ、穂乃果ちゃん！？何してるのこんなところで！？」

穂乃果「え、えっと…！いやー！道に迷っちゃって！」

穂乃果「じゃ、じゃなくて…！授業参観かと思って！あはは…」

男子「なんだ、あの声おばさんだったのかよ」

穂乃果「お、おばさん…！だから、私はおばさんじゃなくて中学生で～！」

担任「その中学校はどうしたの！？」

穂乃果「あ、え…えっと、戻りまーす！！」ﾋﾞｭｰﾝ

担任「もう！」

花陽「あははは…」

海未「荒療治すぎますッッ！」

穂乃果「だって、海未ちゃんが心配してたから～！！」

海未「だからと言って小学校に侵入するなんて！！」

穂乃果「し、侵入じゃないよ～！ちょーっと！お邪魔しただけで…」

海未「それを侵入と言うんです！！」

真姫「まぁまぁ…過程はどうであれよかったじゃない」

真姫「花陽もご機嫌なんだし」

花陽「～～♪♪」

海未「ですが……」

花陽「(きっとこの先、いっぱい悩んだり、立ち止まったりするかもしれないけど……全然不安なんかじゃないもん)」

花陽「(だって…みんながいるから…♪)」

花陽「(……あれ？)」

花陽「(そういえば……あの時、なんで私、穂乃果お姉ちゃんのこと穂乃果ちゃんって言ったんだろ？)」

花陽「(ん～……)」

穂乃果「はーなーよーちゃーん！！」ﾀﾞｷｯ

花陽「わっ…！！」

穂乃果「ダズゲデー…！海未ちゃんがずっと怒りん坊なんだよぉ～！」

海未「お、怒りん坊とはなんですか！注意しているだけです！」

花陽「……ｸﾞｽｯ」

穂乃果「え？」

真姫「花陽…泣いてるの？」

花陽「あっ…うん…なんだか嬉しくって…ごめんね」

花陽「……うん、もう平気」

花陽「……ｸｽｯ、よしよし♪」

花陽「大丈夫だよ……穂乃果ちゃん」

花陽「私、すーっごく助かっちゃったっ♪」

花陽「穂乃果ちゃん…うーうん、みんなのおかげだよっ♪」

穂乃果「め、女神っ…！」

花陽「……ありがとうっ、みんな」

花陽「よしよし♡」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

真姫「これじゃどっちが姉なんだか…」

希「……うん、もう大丈夫そうやね」

絵里「穂乃果ちゃん…か、あの花陽がね」

希「花陽ちゃん、穂乃果ちゃんに心開いたみたいやね」

絵里「あら？それじゃまるで私たちには心を開いてないみたいじゃない」

希「おー絵里ちヤキモチ～？」ﾆﾔﾆﾔ

絵里「べ、別にそんなんじゃ…」ﾌﾟｲｯ

にこ「心開いたって…単純に姉として見られてないだけじゃないの？」

希「さーすが真姫ちゃんに唯一ちゃん付けで呼ばれるお姉ちゃんは言うことが違うなぁ」

にこ「……っ///なにっ！？」

希「べーつにー♪」

にこ「……って、あの男の子のこと解決してないから、一件落着じゃないでしょ」

絵里「その件なら大丈夫。今の花陽なら上手くあしらうわ」

にこ「……？」

絵里「」ﾁﾗｯ

男子「」ｻｻｯ

男子「」ｻｻｯ

男子「……～～///」

希「花陽ちゃんの後つけちゃって♪」

絵里「ﾌｯ……かわいいわね、思春期の男の子って」

希「もう夕方やなぁ」

凛「」ﾄﾞｷｯ

希「ね～？凛ちゃん♪」

凛「あ、あはは…あははは…そ、そうかにゃ？もしかしたら、朝かも…」

希「ウチ、遅刻してしっかり絵里ちに怒られてしもうたんよ♪」

絵里「え？私そんなこと…」

ｼｭﾊﾞｯ

絵里「ﾑｸﾞｯ…!」

希「ｼｰ♡」

にこ「……凛もついに、希の小悪魔を呼び起こしてしまったのね」

にこ「ご愁傷様……」

希「にっしっしっしっ！！」

凛「……！！」ｻｧｧ…

凛「の、希お姉ちゃん…？り、凛、まだ5歳で…！」

希「そんなんウチに通用せーへんよー！！」

希「うりゃあああ！！！！！」

凛「にゃ…にゃあああああっっっっ！！！！！」

花陽「もう一杯、ご飯食べちゃおっ♡」

ことり「花陽ちゃん、よく食べるね～♪」

にこ「まったく、極端すぎなのよね」

凛「凛はよく食べるかよちん大好きだよ♪」

凛「ﾊｯ」

希「ﾊﾟｸﾊﾟｸ…んっ？」

ﾀﾞｷｯ

海未「ど、どうしました凛？」

凛「り、凛…何もしてないよ！だからもうやめて…！」ﾋﾞｸﾋﾞｸ

海未「希…凛に何かしました…？」

希「さぁ…どうかなぁ～？いひひひ…！」

ことり「……何かあったの？」ｺｼｮｺｼｮ

絵里「30分間くすぐり地獄……」

にこ「かわいそうな凛……」

ことり「ありゃりゃ…凛ちゃん、しばらくは海未ちゃんに懐くかも…」

凛「ｸﾞｽｯ…海未お姉ちゃん、食べさせてー…」

海未「もう…甘えん坊なんですから、はい…あーん」

にこ「……穂乃果」

穂乃果「ﾊﾟｸﾊﾟｸ…んっ、ひゃ～にぃ…？」

にこ「あんた…」

穂乃果「ﾓｸﾞﾓｸﾞ…うん」

にこ「ちょっと太った？」

穂乃果「……え？う、うそ…」

海未「あっ…実は私も思っていました…最近、明らかに食べる量が増えているので」

穂乃果「ひ…ひどいよ海未ちゃんも、にこちゃんも！」

穂乃果「私、成長期だよ！思春期だよ！多感な女の子だよ！」

真姫「自分で言うものじゃないでしょ…」

ことり「あはは…でも、確かにぃ…」

絵里「えぇ…ちょっと太ったかもね」

穂乃果「ほ、ほんとに…？体重見てこよ……」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

希「ご飯の途中やのに」

ことり「どうだったっ？」

穂乃果「これは…なんとかしなきゃ…！」

海未「やはり…」

花陽「ﾊﾟｸﾊﾟｸ…♪ダメだよー穂乃果ちゃん♪」

花陽「食べたら食べるだけ太っちゃうから、ちゃんと動かなきゃ」

真姫「……花陽も」

花陽「え？」

真姫「ここ最近食べてなかったのに…動いてなかったから」

にこ「たしかに…だいぶ肉付きが良くなってるわね」

花陽「せ、せいちょうきー…だよ♪」

海未「穂乃果と同じことを言わないでください…」

花陽「で、でも…ここだけの話…確かにちょっと足が太くなったようなぁ…」ﾑﾁｯ

希「ほんとだ、前はもうちょっと細かったような」

花陽「え、えぇ…！？む、無理なダイエットは良くないよ！」

真姫「でも、たくさん食べるんだから…動かないと痩せないわよ？」

穂乃果「その通り！善は急げ！」

穂乃果「凛ちゃんッッ！」

凛「任せるにゃ！よーし！凛と鬼ごっこ～！」

海未「いけません！！食事中ですよ！！」

ことり「埃が立っちゃうよ～」

穂乃果「さっ、花陽ちゃんカロリー消費だ！」

ﾆｷﾞｯ!

花陽「え、え！？う、うそ…！ほ、穂乃果お姉ちゃん…！？」

希「ありゃ…またお姉ちゃん呼びに」

にこ「穂乃果にリード取られちゃったわね」

ことり「穂乃果ちゃん…ペース作るのうまいからぁ…」

絵里「これは…花陽が本当の意味で変わるのは……まだまだ時間がかかりそうね」

にこ「……そんなこと言ってる暇あんなら助けてあげなさいよ」

絵里「ｸｽｯ…ハラショー♪ダメよっ、私はそんなに甘くないんだから♪」

にこ「……どーだかね」

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ!!

凛「ここまでおいでー！」

穂乃果「まてまてー！」

花陽「ほ、穂乃果お姉ちゃん…！食べたばっかりでお腹が痛いよぉ～！！」

花陽「……ッッ、た、タスケテ…！」

花陽「ダレカ……！！」

花陽「ﾀﾞﾚｶﾀｽｹﾃ~!!」

おしまい