こずさや~!!!
こずさやです
ガチャ
さやか「こんにちは、梢先輩」
梢「さやかさん。ごめんなさいね、練習が休みの日に呼び出してしまって」
さやか「いえ、そのことは気にしていないのでいいのですが。話とはいったい何でしょうか?」
梢先輩の話とはいったい何なのでしょうか。
花帆さん相手ではなく私というのが不思議な気がします。
さやか「花帆さんはここに来ないのですか?」
どうしても引っかかったから、聞いてみることにしました。
梢「ええ。今日はさやかさんだけに話があるの」
どうやら私の勘違いではなさそうです。
さやか「はい。ありがとうございます...」
~5分後~
梢「はい。どうぞ」
さやか「いただきます。梢先輩のお茶はいつもおいしいですね」
梢「ふふ。ありがとう。紅茶には自信があるからそう言ってもらえて嬉しいわ。」
心底嬉しそうな顔をする梢先輩。
可愛いですね…花帆さんが梢先輩に夢中になるのも分かる気がします。
そうでした。私は先輩に呼ばれてここに来たんでした。
梢先輩のお茶があまりにもおいしくて私としたことが本来の目的を忘れるところでした。
さやか「はい。お願いします」ペコリ
梢「さやかさん、部長業には興味ないかしら?」
さやか「はい?」
梢先輩、今何ておっしゃいましたか?
私の聞き間違いでなければ・・・
梢「部長業、興味ない?」
はい。聞き間違いではありませんでしたね。
さやか「部長?私が、ですか・・・?」
正直私びっくりしてしまったわ。クラブの皆も絶賛していたわよ。さやかさんは普段しっかりしているし、次期部長候補として適任だと思うのだけれど。」
急な話過ぎて理解が追いつきません。
さやか「ちょっと待ってください。褒めていただけるのは嬉しいのですが//そのっ…」
梢「ふふっ。驚かせてしまってごめんなさいね。」
さやか「いえ…」
なかなか想像できませんね。
さやか「すみません。梢先輩。私なかなかイメージがわきません。せっかく梢先輩が見込んでくださっているというのに」ショボン
梢「話が急だから、あなたがそうなるのも無理ないわ。そんな顔しないで」ニコッ
そんなに優しい顔で見ないでください。
ああもう、花帆さんはいつも梢先輩のこの表情を見ているというのですかっ。
うらやま、おっといけませんね。私には綴理先輩がいるというのに。
梢「くれぐれも無理はしないでちょうだいね。ただでさえさやかさんはフィギュアスケートの練習もあるのでしょうから」
嗚呼、本当にこの先輩は本当にどこまで優しいのでしょうか・・・
さやか「ありがとうございますっ!」
梢「何かあればいつでも私が相談に乗るわよ。愚痴でも何でも言ってちょうだいね」
さやか「はい」
もしも私が部長になったとして(まだ決まったわけではないですからねっ)、梢先輩のような部長になれるのでしょうか・・・
さやか「梢先輩、昨夜自主練のメニューを考えてきました。どうでしょうか?」
梢「そうね。完璧だわ。さすがさやかさんね」
さやか「ありがとうございます。梢先輩にそう言っていただけると凄く自信が湧きます」
梢「ふふっ。スクールアイドルたるもの自信を持つことはいいことだわ。」
梢先輩のその笑顔、眩しすぎます。
気が付けば目で梢先輩を追ってしまっている自分がいます。
私、どうしてしまったのでしょうか。
一緒に練習をしていた綴理先輩にも「さや、どうしたの?」と心配されてしまいました。
―――――――――――――――――――
花帆「さやかちゃん、さやかちゃん」
練習終了と共に片づけをしていた私に花帆さんが話しかけてきました。
さやか「何ですか何ですか?」
花帆「今日一日ずっと何か考え事をしていたようだけど、大丈夫?」
花帆さんにも心配されてしまいました。
そんなに分かりやすく態度に出ていたのでしょうか。私としたことが…
そう言って安心させておきましょう。
本当に私は大丈夫なのですから。
花帆「う~ん」
まだ腑に落ちない顔の花帆さん。
花帆「分かった!でも、何かあったら何でも言ってね!相談に乗るから」
さやか「ありがとうございます」
花帆さん、あなたのそういうところ私は大好きですよ。
でも今の気持ちをあなたに話すのはちょっと出来そうもありませんね。
自室にて
さやか「梢、先輩…」
ダメだ頭から離れません。こうなったら行動あるのみ。
LINEを開き梢先輩とのトーク画面から通話ボタンをタップします。
梢「もしもし、さやかさん?どうしたのかしら?」
さやか「梢先輩。突然すみません。先輩に相談がありまして。こんな時間にすみません」
梢「ええいいわ。いつでも相談に乗るといったのは私よ。消灯時間まで時間があるからもしよかったら私の部屋、来る?お茶とお菓子を用意しておくわ」
さやか「いいんですか。ではすみません、お言葉に甘えてお邪魔させていただきます」
梢「ええ。待ってるわね」
梢「どうぞ~」
さやか「お邪魔します」
梢「改まらないで、寛いでね。まずはお茶とお菓子ね。ちょっと待っててちょうだい」
さやか「ありがとうございます」
梢「はい、どうぞ」
さやか「いただきます」
やっぱり梢先輩のお茶は気分が落ち着きますね。
梢「それで、相談って何かしら?」
梢「なるほどね」
さやか「それで改めて感じたんです。梢先輩ってすごい方だな~って。勿論、リーダー代理を務めさせていただいたときも思ったんですけど!ああ、もうっ//」
梢「さやかさん落ち着いて」アワアワ
あわあわしている梢先輩も可愛いですね。
花帆さんはこんな梢先輩も見ているのでしょうか。
ってそうではなくてっ。
梢「ふふっ。とても真剣に考えてくれているのね。ありがとう。でもね、さやかさん。褒めてくれるのは凄く嬉しいのだけれど、私はそんな凄い人ではないわ。いたって普通の人間よ」
さやか「普通の人間、ですか?」
梢「そう。それに私から見たらあなただって十分に凄いわ。」
さやか「そんなことないですよ、それこそ私は普通の人間で」
梢「いいえ。まずフィギュアスケートとスクールアイドルの両立しているでしょう。それだけでも凄いと思うわ。それに、綴理のお世話もね」
さやか「いえ、それは私が全部好きでやっていることですから…」
さやか「自信、ですか」
梢「そう、自信よ。昼間も言ったでしょう。スクールアイドルたるもの自信を持つことはいいことだって。」
そうでしたね。
昼間に梢先輩に褒められてあんなに嬉しかったのに。
さやか「…」
梢「あ、ごめんなさい。あなたにプレッシャーをかけるつもりはないわ。フィギュアスケートとの兼ね合いもあるでしょうしね。」
さやか「はい」
梢「でもね、さやかさん。私だって、確かに部長、スクールアイドルクラブの代表という立場ではあるのだけれど、それはみんなのフォローがあってこそなのよ。慈、綴理、花帆、瑠璃乃さん、さやかさん、当然あなたもよ。私一人だけの力でクラブの活動を行っているわけではないわ」
嗚呼なんて優しすぎる顔なんでしょうか。
そんな優しい顔をしないでください。
梢「それに。当分の間はまだ私が部長よ」ニコ
そう言って紅茶を一口飲む梢先輩。
その一挙手一投足が美しすぎて見とれてしまいますね。
梢「何かしら?」
さやか「ありがとうございます。梢先輩に話を聞いてもらえたらすっきりしました」
梢「それは良かったわ。何度も言うけれど、私でよければいつでも力になるわ。だからくれぐれも一人でため込まないようにね」
さやか「はい。」
梢「ええ。じゃあ、また明日ね。」
さやか「はい。また明日」
梢先輩、やっぱりあなたは凄いお方です。
クラブの雑務だけではなく部員一人一人のことをちゃんと見てくださっている。
誰かが悩んでいたら適切な言葉で叱咤激励をする。
そりゃあ花帆さんが梢センパイ~梢センパイ~ってなりますよ。
でも梢先輩、見ていてくださいね。
私もきっと、いつか周りのみんなに頼られるスクールアイドルになってみせますから。
私、村野さやかはそう思いを新たに眠りにつくのでありました。
おしまい
過去作です
慈「梢を照れさせたい」
慈「コホッコホッ」 梢「慈?」
慈「梢にかまわれたい」
梢「可愛くありたい」
SS 慈「梢の素顔が知りたい!」
SS さやかほの日常の一コマ
SS 慈「花帆ちゃんさやかちゃんと仲良くなりたい」
SS こずめぐがいちゃいちゃする話
SS 花帆「梢センパイの一番になりたい」
SS 梢「花帆さんと相合傘がしたいのだけれど…」
SS 蓮ノ大三角のとある休日の話
SS 蓮ノ大三角の誕生日会
SS ゆうぽむ、めぐるりの短編2本立て
SS こずめぐの新年会
SS 慈 「大好きだよ、梢」
SS 花帆「さやかちゃんの何ですかって定期的に聞きたくなるよね」
地の文が多めになってしまい、もう少し地の文少なめの方がよかったかもしれませんね。
あとは、改行等読みずらい箇所があったと思います。
申し訳ありませんでした
pixivとしたらばにも掲載しております
こずさや、ありですね
可能性の塊です
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