【SS】スマホ
>>1
──み、見られた!見られた!聞かれた!聞かれた!
どうしよう!どうしよう!!どうしよう!!!
梢「ノックはしたのだけれど、ごめんなさいね」
さやか「あ、わわわわわわ///」
梢「どうしたのかしら、さやか?」
違うと言ったところで見られた事実は消せない!
ああ!恥ずかしい!恥ずかしい!
さやか「わたっ!わたしっは…あぁ////」
上手く舌が回らない。
違う。そんなつもりはない。間違いだ。
そう言ってしまえば楽だと思う、しかしそれでは梢先輩を不快にさせてしまうかもしれない。
さやか「あ、の……これはその…」
梢「あら、さやかは私に用があるのではなくて?」
梢「だって、あんなに私の声を……ふふ」
ダメだ、死のう。
綴理「こず、そのくらいにしてあげてほしい」
顔を真っ赤にして狼狽えるわたしを見かねたのだろう、綴理先輩が助け舟を出してくれた。
梢「そうね、これ以上”さやか”を困らせるのも本意じゃないわ」
さやか「……っ///」
綴理先輩の言葉に安心をした矢先、思いがけない追撃を浴びてしまった。
綴理「むぅ、なんだか今のこずはめぐみたいだ」
梢「それは……大変遺憾だわ」
梢「少し揶揄いすぎたわね、ごめんなさい”さやかさん”」
さやか「いえ、わたしこそ……えっと」
綴理先輩の暴言でようやく普段の調子に戻ってくれた。
でも、なんだろう──少しだけ。
綴理「じゃあボクは部屋に帰って寝るね」
さやか「え、待ってくだ」
綴理「明日はボクが起きるまで寝るから、さやも起きるまで寝ていいからね」
梢「ちょっと綴理」
綴理「おやすみ、えと何だっけ……昨日はお楽しみ?」
パタン
梢「行ってしまったわね」
さやか「ですね……はい」
この状況でわたしと梢先輩を二人きりにするなんて、綴理先輩は何を考えているんだろうか。
いや、何も考えていないんだろう。
だってあの人は悪巧みをできる人じゃない。
本当に何も考えずにこの気まずい状況を作り出したのだ。
さやか「……えっと、何か御用でしょうか」
今更ながら聞いてみる。
これで有耶無耶になるといいけど。
梢「綴理がね、さやかさんのお部屋に行こうって」
さやか「へ、へぇそうなんですね」
困った。用があるのは綴理先輩だったようだ。
だがここで解散の流れになれば万々歳だ。
さやか「配信終わりにわざわざありがとうございます、梢先輩もお疲れでしょうから今日はもう…」
梢「そうね、お暇しようかしら。そうそう、部屋の鍵はキチンと閉めておいた方がいいわよ?」
さやか「あっ」
梢「今回は私たちだからよかったものの、他の生徒だったらね?……もっとも綴理は合鍵で勝手に入りそうなものだけれど」
梢「それではおやすみなさい」
さやか「待ってください!まだ!待って!」
思わず引き留めてしまった。
梢先輩ならあのことを誰にも言わないと思うが、念には念を入れて口止めをしなければいけない。
さやか「さっき見たものは……誰にも……」
梢「さっき見たもの……ふふ、あの可愛らしいさやかさんのことかしら?」
梢「いえ、さや「ストップです!」
さやか「お願いします、それ以上は、それ以上はわたしが愧死してしまいます……///」
梢「そ、そう……」
この人は想像以上に茶目っ気がある。
綴理先輩の言うように慈先輩そっくりだ。
さやか「本当に誰にも言わないでください、もし誰かに言うようならわたしは舌を噛んで死にます……本気ですからね」
梢「死……わ、わかったわ、誰にも言いません」
さやか「ありがとうございます」
さやか「言わないとお約束してくださいましたし、これ以上は引き留めません。あの、すみませんでした」
梢「……」
どうしたのだろう。
もう22時を回ってそろそろ梢先輩の就寝の時間だ。
なのになぜ。
梢「これは……そう、独り言なのだけれど」
そう言って梢先輩は”独り言”を話し始めた。
梢「もし、さやかさんが望むのならば私は貴女を呼び捨てで呼ぶわ」
さやか「えっ……」
梢「確かに貴女はユニットのパートナーではないし、”特別”な関係というわけでもないけれど……」
梢「私は花帆さんに救われた、だから決意と親愛と信頼の証として名前を呼んだ」
梢「でもね、その花帆さんをクラブに導いてくれたのは紛れもなく貴女よ」
梢「綴理のことも、沙知先輩のことも、貴女が欠けていたらずっと暗い底に沈んだまま」
梢「このクラブは……私は貴女にも救われたのよ」
梢「────さやか」
随分と長い独り言だった。
随分と、あたたかい独り言だった。
さやか「……っ」
梢「あ、さやかさんっ!?」
梢先輩が慌てた様子でこちらに駆け寄る。
どうしたのだろう。
彼女の手がわたしに向かって伸びる。
さやか「どうして?」
彼女の手が濡れている。
いや違う、濡れているのはわたしの瞳。
わたしは泣いていた。
悲しいわけではない。
感動をしたわけでもない。
ただ、言葉にできない感情が涙の形を成して溢れてくる。
その溢れたものに意味をつけるように、言葉を紡ぐ。
さやか「これは忘れてください」
梢「わかっているわ」
さやか「今日のこと、全部忘れてください」
梢「ええ、わかっているから」
さやか「それと」
さやか「二人の時だけでいいです」
さやか「この部屋にいる時だけでいいです」
さやか「わたしのこと、さやかって呼んでください」
梢「ええ、ええ、約束する」
さやか「いま、呼んでください」
梢「さやか」
さやか「もう一回」
梢「さやか」
さやか「……はい」
梢「ふふ、さやか」
さやか「はい!」
『さやか』
すばらしいわね
完堕ちしたね
さやかのナイフはもうボロボロ
素晴らしいわ。花丸よ
\すばらしいわね/
ボクが許可する、こずさやは良いものだ
素晴らしいこずさやを見た
ありがとう、本当にありがとう
こずさやってちょっとエ チな雰囲気あるわね
>>11
詳細教えて下さい
>>34
こずとさやがちょっとアレなので注意
梢「うふふ。花帆を助手席に乗せて運転できる日が来るなんてね」
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/11177/1705305357/
>>35
まるでみらぱは平常みたいな
なまくらのようなジャックナイフ
なまくら野さやか
すばらしいわね
引用元: https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/11177/1705755037/
コメント