【SS】きな子「よろしくお願いします!かのん先輩!」かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?↑↑」エヘヘッ
かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?↑↑」エヘヘッ
かのん「もー、きな子ちゃんってばぁ。そんな風に甘えたって練習やさしくしたりしないからねぇ??」
きな子「はいっす!」
千砂都「じゃさっそく始めるよー。きな子ちゃんはまず見ててね。ワン、ツー、スリー、フォー」タッタッ
きな子「ふおおおお!すごいっす千砂都先輩!」
かのん「………………」
かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?↑↑」エヘヘッ
かのん「もー、きな子ちゃんってばぁ。そんな風に甘えたって手加減したりしないからねぇ??」
きな子「はいっす!」
すみれ「へえ、それなりに走れるじゃないの。田舎で育ったってのも悪いことじゃないわね」
きな子「ほ、褒めてもらえて光栄っす!すみれ先輩!」
かのん「………………」
かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?↑↑」エヘヘッ
かのん「もー、きな子ちゃんってばぁ。そんな風に甘えたって点数低かったら褒めてあげないからねぇ??」
きな子「はいっす!」
恋「おや、きな子さんはこの単元が苦手みたいですね。去年わたくしがまとめたノートがあるので、よければ使ってください」
きな子「ありがとうございます!とってもわかりやすくて感動っす、恋先輩!」
かのん「………………」
かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?↑↑」エヘヘッ
かのん「もー、きな子ちゃんってばぁ。そんな風に甘えたってこっちの衣装は譲ってあげないからねぇ??」
きな子「はいっす!」
可可「この衣装を着るときは、リボンを先に通すノデスよ。やってあげるからジッとしてるデス、キナ子」
きな子「きゃああっ、これがわたし……!?べ、別人みたいっす!可可先輩のおかげっす!」
かのん「………………」
かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?↑↑」エヘヘッ
かのん「もー、きな子ちゃんってばぁ。そんな風に甘えたって結果はついてこないんだからねぇ??」
きな子「はいっす…」
かのん「きな子ちゃんはたくさん練習頑張ったよね。歌もダンスも頑張って覚えたし、厳しいトレーニングにもついてきた。大丈夫、きな子ちゃんの中にはちゃんと実力が灯ってるよ」
きな子「そうっすね… かのん先輩と同じステージに立ちたくて、いっしょけんめい頑張りました」
かのん「だったら自信持って!きな子ちゃんの初めてのステージ、めいっぱい楽しまなきゃもったいないよ!」
きな子「はいっす!」
かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?↑↑」エヘヘッ
かのん「もー、きな子ちゃんってばぁ。そんな風に甘えたって全国の壁はもっと厚いんだからねぇ??」
きな子「はいっす!」
恋「でも、前回のわたくし達が突破できなかった壁を今回は突破できた… 今年こそ、Liella!が優勝できるはずですよ!」
きな子「そ、その通りっす!いつまでも臆してるんじゃだめっすよね。優勝できると思って頑張るっす、恋先輩!」
かのん「………………」
かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?↑↑」エヘヘッ
かのん「もー、きな子ちゃんってばぁ。そんな風に甘えたって事実は変わらないよ、誰よりも自分がわかってるよねぇ??」
きな子「はいッ、…すぅ……」
千砂都「今年こそはいけると思った。でも、この結果こそが今の私達の実力ってことなんだよね。大丈夫、チャンスはまだあと一年あるんだから」
きな子「次こそ…… 次こそは、絶対に優勝してみせるっす…!もう二度とこんな悔しい想いはしたくないっすから…!」
かのん「………………」
かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?↑↑」エヘヘッ
かのん「もー、きな子ちゃんってばぁ。そんな風に甘えたって私達は知ってるんだからねぇ??」
きな子「はい!?」
すみれ「去年優勝できなかったのは自分のせいだって、あなたがずっと責任を感じていたこと」
可可「そして、そのために誰よりもタクサンの練習を一人で頑張っていたことも。クク達は、全部知ってイマス」
かのん「だからこそ今年は──きな子ちゃんをセンターにしたんだよ。優勝、しようね!」
きな子「…………はいっす!!」
きな子「二年間、ありがとうございました。この優勝旗を来年も持って帰ってこられるように、わたし達全員で一丸となってLiella!の伝統を守り抜くっす!かのん先輩!」
かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?」
かのん「もー、きな子ちゃんってば。そんな風に甘えたって、もうだめだよ」
きな子「……いやっす…」
きな子「いやっす!かのん先輩っ!卒業してほしくないっす!」
きな子「きな子の青春は、そしてスクールアイドルとしての軌跡は、かのん先輩と出会うところから始まったんすよ!かのん先輩と一緒じゃなきゃ、かのん先輩がいなきゃいやっす!きな子だけじゃなにもできないっす!!」
かのん「私達は卒業するんだよ。これからはきな子ちゃん達が結ヶ丘を、そしてLiella!を引っ張っていくんだから。先輩は、今日でおしまい」
かのん「頑張れ。きな子先輩」ニッ──
きな子「いやっす……いやっすよぉ… かのんせんぱいぃ………」
ワァァン…… ウワァァアン………
きな子「わぁぁっ、すごく似合ってるっすよ、かのん先輩!」
かのん「せ・ん・ぱ・いィ~!?↑↑」エヘヘッ
かのん「もー、きな子ちゃんってばぁ。そんな風に甘えたってこっちの衣装は譲ってあげないからねぇ??」
きな子「はいっす!」
きな子「でももう、かのん先輩は先輩じゃなくなるんすね。これからは対等っす」
かのん「そうだよ。結局ずっと呼んでくれたけど、今日で本当に先輩禁止」
かのん「私ももうきな子ちゃんのこと、きな子ちゃんって呼べないよ」
かのん「これからずっとよろしくね、きな子」
きな子「はいっす!一生かけて大事にします、かのん」
「「病めるときも、健やかなるときも──」」
おしまい
遅ればせながら代行もありがとうございました
凄く良かったです、乙
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