璃奈「かすみちゃん」かすみ「なにりな子?」
璃奈「お手」
かすみ「わん!ってなにやらせるの!」
璃奈「お~。かすかす上手だね~」ナデナデ
かすみ「かすみん!何やってんのりな子ぉ」
璃奈「かすみちゃん、子犬みたいだからつい」
かすみ「子犬……まあかすみんは子犬みたいなかわいさあるからね~~~」
璃奈「おすわり」
かすみ「わんっ!ってだから~!」
璃奈「かすみちゃん、面白い。好き」
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「かすみんBOX改造した」
かすみ「ちょっと何したの!」
璃奈「メッセージを受信すると口から紙が内容が印刷される」
かすみ「うわ、地味に便利で困るやつ」
璃奈「今の時代、ファンレターは紙だけじゃないからね」
かすみんFAX…
かすみんBOX「ガビー」
かすみ「なんか微妙に違和感ある……」
璃奈「うまく印刷できた。大成功。璃奈ちゃんボード『イェイ』」
かすみ「もう……何書いてあるの」
璃奈「かすみちゃん宛てのお便りだ」
かすみ「ほんと!?早く読んで読んで!」
璃奈「わかった」
『いつも応援しています。
私はかすみちゃんのキラキラした笑顔にとても憧れています。
私はうまく顔に感情を出すことが難しくて悩んでいた時期がありました。そんな時にかすみちゃんが歌って踊っているところを見て、こんなにキラキラしてるのはとてもすごいなあって思いました!
それからはどうにかして感情を表せるように頑張って。おかげで相手に気持ちを伝えられるようになりました!
今ではかすみちゃんと同じスクールアイドルです!かすみちゃんのように笑顔を振り撒けるアイドルになれるように頑張ってます!』
かすみ「……そう言われるとかすみん泣いちゃうなあ」グスッ
璃奈「天王寺璃奈」
かすみ「ん?」
かすみ「ちょっと!」
璃奈「璃奈ちゃんボード『てへぺろっ』」
かすみ「もうせっかくのかすみんの涙返してよ!」
璃奈「ティッシュに残ってるよ」
かすみ「そうじゃなくって!!!」
璃奈(書いてあることはほんとの気持ちだけどね。ありがとう、かすみちゃん)
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「今日練習のペア組んでもいい?」
かすみ「おっけー!かすみんは大丈夫!」
璃奈「ありがと。今日愛さんがしずくちゃんと組んでたからどうしようかなって思って」
かすみ「あーね。かすみんもちょうどよかった」
璃奈「じゃあ、早速はじめよっか」
かすみ「りな子背中押すよ」
璃奈「いいよ。んっ」
かすみ「おー、りな子結構伸びるねえ」
璃奈「ストレッチとか頑張った結果かも」
かすみ「かすみんも負けてられないね」
璃奈「後でどっちがどこまで伸びたか試す?」
かすみ「いいねえりな子!でも今日は測るのないから次にしよ?」
璃奈「わかった。それまでに私頑張る」
かすみ「かすみんも負けないよ!」
璃奈「ふぅ……」
ピトッ
璃奈「つめたい」
かすみ「おつかれ。これドリンク」
璃奈「ありがとう、かすみちゃん」
かすみ「あ゛ー、今日も練習きつかったー!」
璃奈「でもかすみちゃんすっごく笑顔だった」
かすみ「楽しいからねー!」
璃奈「うん。私も練習すっごく楽しい」
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「あそこ見て」
かすみ「ん?あ、しお子と……ランジュ先輩が歩いてますね」
璃奈「ニコニコで仲良さそう」
かすみ「幼馴染ですからねえ」
璃奈「微笑ましい……『ニコニコ』」
璃奈「栞子ちゃん転んじゃった」
かすみ「生徒会長でも不注意するもんだね……痛そう」
璃奈「ランジュさん慌ててる……あっ」
かすみ「うお、しお子軽々持ち上げた」
ランジュ「どいてどいて~!!!救急ランジュが通るわよ~!!!」ダッシュ!
栞子「ち、ちょっとランジュ!!!歩けますから!!!降ろしてください!!!あと走らないでください!!!///」
璃奈「……」
かすみ「……」
璃奈「なにか幸せな空間を感じる」
かすみ「いいなあ歩夢先輩、侑先輩独占できて。幼なじみって羨ましい」
璃奈「……そうだね」
歩夢「侑ちゃん、はいあーん♡」
侑「いいよ、自分で食べられるから」
歩夢「だーめ♡食べて♡」
侑「もう、しょうがないなあ♡」
歩夢「はーい、あーん♡」
侑「あーん♡」モグモグ
歩夢「どう?」
侑「うーん、歩夢の玉子焼きとってもおいしーい!」
歩夢「ふふっ、ありがとう侑ちゃん♡」
璃奈「うん。あれ、歩夢さん何か取り出してるけど……えっ」
かすみ「ん?!」
歩夢「ところでまだ侑ちゃんに食べさせたいものこれだけあるんだ♡」ドサッ
侑「えっ」
歩夢「食べられるよね♡」
侑「いや、でもそんなに食べたら私太っちゃうかも……」
歩夢「その分たくさん運動すれば大丈夫だよ♡」
侑「う、うん……」
かすみ「……」
璃奈「……」
璃奈「……さあ」
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「雨、いつやむかな?」キョトン
かすみ「こっちが聞きたいぐらいだよ~……」
璃奈「さっきまで天気よかったから、久々にジョイポリ行こうかなと思ったのに」
かすみ「あーそれもありだなあ。私はスクールアイドルのグッズ売ってるか見に行こうかなって」
璃奈「それもいいかも」
璃奈「雨降るって聞いてないから傘持ってきてなかったし」
かすみ「同じく」
璃奈「どうしようか」
かすみ「う~ん……」
ピンポンパンポーン
『生徒の皆さんに連絡します。本日急な雨のため傘の貸し出しを行います。必要な人は職員室まで来てください。繰り返します——』
璃奈「傘の貸し出しだって」
かすみ「ちょうどよかった!これで学校から出られるよ~」
かすみ「ってうわすごい並んでる」
璃奈「こんなに学校にまだいたんだ……」
かすみ「傘借りられるかな」
璃奈「さすがに、借りられると思う。帰れなくなっちゃうし」
かすみ「だと思うけどね~」
璃奈「それにしても、こんなに並んでると借りられるまで時間かかりそう」
かすみ「う~、早く借りられないかなあ~!」ウズウズ
かすみ「数少ないから2人で使ってって……」
璃奈「まあでも、同じ場所行くつもりだったから」
かすみ「まあ、それもそっか……」
璃奈「じゃあ早速行こっか。かすみちゃん」
かすみ「そうだね!よしレッツゴー!」
バサッ
璃奈「かすみちゃん。もうちょっとそっち行って」
かすみ「りな子こそそっち行ってよ~!」
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「これ見て」
かすみ「なにそれ。なんかでかいんだけど」
璃奈「全自動コッペパン上履き入れロボット」
かすみ「全自動コッペパン上履き入れロボットォ?!」
璃奈「かすみちゃんのイタズラのお手伝いしてみたかった。璃奈ちゃんボード『えっへん』」
かすみ「しなくていいから!と言うかこんなに目立ったらイタズラあっさりバレちゃうじゃん!」
璃奈「大丈夫。無音だし——」
かすみ「いや無音でも……あれロボットは?」キョロキョロ
璃奈「かすみちゃんの後ろ」
かすみ「うわいつの間に!」
璃奈「高速移動もできる。かすみちゃんみたいにすぐ逃げられるよ」
かすみ「なんか気味が悪い……」
璃奈「と言うわけで下駄箱に来た」
かすみ「こんなにコッペパン作ることになるとは思わなかった……」ゲッソリ
璃奈「じゃあ早速試すよ」ポチッ
かすみ「うわっ、瞬きする間もなくもう全員分コッペパン入ってる」
璃奈「すごいでしょ。璃奈ちゃんボード《えっへん》」
かすみ「さすがにこれは……誉めざるを得ませんねえ!」パチパチパチパチ
璃奈「えへへ」
ピンポンパンポーン
『上履きにコッペパンを入れた者、今すぐ職員室に来なさい。繰り返します。上履きにコッペパンを——』
かすみ「うえっ?!どう言うこと!?」
璃奈「あ、ごめん。調整忘れて先生の上履きにまで入れちゃったかも」
かすみ「ちょっと!」
璃奈「仕方ない。怒られに行こう、かすみちゃん」ポンッ
かすみ「りな子の発明なのに~~~!」
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「あれ。ミアちゃんがはんぺんに餌やってる」
かすみ「お~。頭撫でてる。はんぺんいつの間にミア子に懐いたんだ~」
璃奈「前は避けられてること多かったのに。ミアちゃん頑張ってる」
かすみ「見えないとこで頑張ったんだなあ」
ミア「おっと!」
はんぺん「にゃ~」ペロペロ
ミア「ちょっとほっぺた舐めるなって!もうほんとにVery Cuteな子猫ちゃんだな~!」
かすみ「……なんかちょっとムッとする」
璃奈「かすみちゃんに言ったわけじゃないよ」
かすみ「わかってるけどさ~」
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「新聞部の記事見た?」
かすみ「えっ?」
『速報!スクールアイドル同好会の中須かすみと天王寺璃奈、熱愛か?!』
かすみ「ちょっと!どう言うこと?!」
璃奈「前、傘借りた時のが撮られちゃったみたい」
かすみ「もうかすみんとりな子はこんなんじゃないってば!」
璃奈「……うん」
璃奈(本当は、この記事の通りになったら嬉しいけど)
璃奈「!」ハッ
かすみ「ほら行くよりな子!新聞部に文句言わないと!」
璃奈「……わかった」
かすみ「じゃあ早速突撃だ!」
璃奈「おー!」
璃奈(……今はこうしてるだけで幸せ、かな///)
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「テストどうだった?」
かすみ「ぎくっ……ま、まあかすみんはテストなんて余裕中の余裕だったけど~!」
璃奈「11点って見える」
かすみ「うぐっ」
璃奈「……わんわん」
かすみ「もう~!!!」
かすみ「……来週の頭」
璃奈「じゃあ今週末勉強しよう。わからないところ教えてあげるから」
かすみ「かたじけない……」
璃奈「みっちり教えてあげるね。璃奈ちゃんボード『ビシッ』」
かすみ「終わったら一緒にゲームしようね」
璃奈「勉強ちゃんと終わったらね」
かすみ「は~い」
璃奈「かすみちゃん」ピコピコ
かすみ「なにりな子?」ピコピコ
璃奈「これでおしまいだよ!」ポチッ
かすみ「あっ、あー!負けた~!」
璃奈「5連勝!」
かすみ「全然勝てない~!」
璃奈「得意中の得意だからね。璃奈ちゃんボード『えっへん』」
璃奈「それはどうかな?」
ピピッ♪
璃奈「あ、お風呂沸いたよ。かすみちゃん先入る?」
かすみ「うーん……」
璃奈「?」キョトン
かすみ「たまにはりな子と一緒に入りたい」
璃奈「えっ」
かすみ「いいじゃんたまには」
璃奈「……え?」
璃奈(いつも1人ずつ入ってたから油断してた……)
かすみ「りな子入るよ」
璃奈「う、うん」
チャポン
かすみ「ふぅ~」
璃奈(かすみちゃんが目の前にいてすごくドキドキする……///)ドキドキ
璃奈「な、なんでもない///」
かすみ「……んー」
ピシュッ
璃奈「……うわっ」
かすみ「へへーん水鉄砲!これならかすみん負けないよ!」
璃奈「……やり方教えて。私も負けたくない」メラメラ
かすみ「いいよ!まずこんな感じで……」
璃奈「かすみちゃんには絶対負けないから!」ピシュッ
~間~
かすみ「あ~、のぼせた~」クラクラ
璃奈「か、かすみちゃん、水飲んで」フラフラ
かすみ「あ、ありがと、りな子」
璃奈「夢中になりすぎちゃったね」
かすみ「これからはほどほどにしなきゃ……」
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「布団これね」
かすみ「ありがと。あれりな子も布団?ベッドじゃなくていいの?」
璃奈「うん。せっかくだから横並びで寝たくて」
かすみ「確かに。たまにはそう言うのはありかもね」
かすみ「かすみんは大丈夫だよー」
璃奈「わかった。消すね」ピッ
かすみ「うん」
璃奈「おやすみ」
かすみ「おやすみ~」
璃奈「……」
かすみ「……」
璃奈「ん?」
かすみ「今日はありがとね。勉強教えてくれて」
璃奈「どういたしまして。私もかすみちゃんとだから楽しかったよ」
かすみ「またこうして勉強教えてくれる?」
璃奈「いいよ。かすみちゃんなら特別」
かすみ「……ありがと」
かすみ「うん、おやすみ」
璃奈「……」
かすみ「……」
璃奈「……Zzz」
かすみ「……」
かすみ(なんだろうな、この気持ち……)ドキドキ
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「追試の結果どうだった?」
かすみ「それがですね……」
璃奈「……」ゴクリ
かすみ「……なんと満点だったよ!」
璃奈「おー!」パチパチパチパチ
かすみ「正直満点なのはびっくりしたけど……」
璃奈「ううん。最終的に頑張ったのはかすみちゃんだから。かすみちゃんの努力」
かすみ「それはそうだけど~!りな子がいなかったらかすみん全然ダメだったかもしれないし!ほら、コッペパンあげるから!」
璃奈「……わかった。受け取っておくね」
かすみ「じゃ、追試も無事終わったことだし、練習始めよっか!」
璃奈「うん!」
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「今日ってQU4RTZの会議だよね?」
かすみ「そのはずですけど……」
彼方「Zzz……」
エマ「Zzz……」
璃奈「寝てる……」
かすみ「ほんと、幸せそうに寝てますね……」
かすみ「いや、さすがに。しかも彼方先輩がエマ先輩に膝枕してもらってる状況じゃ余計に……」
璃奈「だよね。璃奈ちゃんボード『いい夢を』」
かすみ「で、どうしようか」
璃奈「うーん、どうしよ」パシャ
かすみ「ってりな子、何やってんの」
璃奈「2人が寝てるのがかわいくてつい」
璃奈「ラジャー。璃奈ちゃんボード『ビシッ』」
かすみ「さて、先輩たち起きるまでに……アイデアまとめとこっか」
璃奈「うん。すごいアイデア考えて、エマさんと彼方さん驚かせちゃおう!」
かすみ「よし!じゃあ早速始めちゃうよりな子!」
璃奈「おー!」
エマ「彼方ちゃん、起きて起きて」ユサユサ
彼方「う~ん……おはようエマちゃん」
エマ「おはよう。彼方ちゃん膝枕してたら私もつい寝ちゃって」
彼方「そっか~。うーん……」ノビー
彼方「おや?」
エマ「気づいた?」
彼方「うむ」
璃奈「Zzz……」
エマ「仲良く隣同士で寝てるね~!」
彼方「ほんとかわいいね~、この子たち」
エマ「エモエモで尊みが深いから写真撮っとくね!」
彼方「オッケーだよ~」
かすみ「Zzz……」
璃奈「Zzz……」
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「できた。りなちゃんBOX」
かすみ「おー?かすみんBOXの真似?」
璃奈「うん。かすみんBOXがかわいかったから作ってみた」
かすみ「かすみんBOXに近いぐらいいい感じになってるよ!」
璃奈「そしてこれをかすみんBOXと置き換えて新たなマスコットに」
かすみ「ちょいちょいちょいちょーい!」
璃奈「冗談だって」
かすみ「もう!」
璃奈「ごめんね。でもどこかに置くのはありかなとは思ってる。部室棟どころか学校自体が広いから、BOXは2つあってもいいかなって」
かすみ「まあそれは否定しないけど……でも、どこに置くかってのは」
せつ菜「あれ、かすみさんと璃奈さんじゃないですか!」
せつ菜「お、この璃奈さんのBOXかわいいじゃないですか!誰が作ったんです?」
璃奈「私」
せつ菜「おー!すごいじゃないですか!ぜひ置きましょう!かすみさんのBOXの代わりでいいですね!」
かすみ「ダメですよ!」
せつ菜「知ってますよ~!冗談です!」
かすみ「もう勘弁してくださいよ!」
璃奈「全員が部活や同好会に入ってる訳でもないし、そう言う人たちもお便り送りたいって思うならそれも助かりそう」
かすみ「それは確かに」
せつ菜「でも決められた期間だけしか展示できないことになってるので……」
璃奈「そっか……」
かすみ「うーん」
璃奈「確かに」
せつ菜「それもそうですね!そう言う形ならいいと思います!」
かすみ「よし、早速生徒会に相談しましょう!」
璃奈「ありがとう……かすみちゃん、せつ菜さん」
かすみ「せっかく作ってもらったんだしね。かすみんBOXの次にかわいいくらいだもん」
璃奈「えへへ」
かすみ「ここに置いてもらったよ」
璃奈「すごい…!」
かすみ「POPとかはかすみんが付けておいたから!これから目立つし色んな人がメッセージ入れてくれると思うよ!」
璃奈「もう入ってるかな?」
かすみ「いやまだ置いてからそんなに経ってないし「入ってる」……えっ?」
璃奈「もう入ってる!璃奈ちゃんボード『キラキラ』」
かすみ「こんなに早く入るなんて……ちょっと悔しいかも」
かすみ「貯まったから早速読んでいきましょう」
璃奈「うん」
かすみ「どれどれ~?『部室棟まで行かなくてもお手紙入れられるようになったので嬉しいです!たくさん感想書きますね!』……おーこんな感じの意見待ってたんですよ、いいですね~」
璃奈「これは……『璃奈ちゃんのBOXも出来たんですね!とてもかわいすぎて私……私……』……BOX作ってよかった」
かすみ「んー……どこかで聞いたことあるような文面ですけど……まあいいでしょう」
かすみ「りな子のBOX好評だね~!」
璃奈「うん。でも、そろそろ片付けしないと」
かすみ「あっ……そうだね。今日で最終日だし」
璃奈「うん……」
かすみ「なんだか寂しいよね」
璃奈「うん。でも、決まりだから」
かすみ「……」
かすみ「どうしたの?」
璃奈「……中見て」
かすみ「どれ?……えっ、こんなに手紙が置いてある!」
璃奈「早速持ち帰って見てみないと!」
かすみ「そうだね!」
璃奈「うん。みんな嬉しかったみたい」
かすみ「同好会としては作戦成功だね!」
璃奈「うん。でも……」
かすみ「あー、これね。『今後も璃奈ちゃんBOX残してください!』『りなりーBOXはこれからどうするんですか?』『あのBOXが無いと、私……私……』」
璃奈「……どうしよう」
かすみ「……」
璃奈「……うん」
タッタッタッ……
~間~
璃奈(……かすみちゃん、遅い。何してるんだろ)
かすみ「ふぅ~。お待たせ!」
璃奈「かすみちゃん、それ……」
かすみ「余ってる机持ってきたよっと!使っていいって!」
璃奈「え……?」
璃奈「……これならみんなにまた見てもらえる」
かすみ「まあかすみんBOXに入れるお便りは減っちゃうけど、りな子のBOXも十分かわいいからね~!」
璃奈「……」ギュッ
かすみ「ん?」
璃奈「ありがとう、かすみちゃん」
かすみ「ち、ちょっと、もう!……どういたしまして」
璃奈「うん。かすみちゃん、嬉しい。好き」ギュッ
かすみん良い子すぎる
~ゲームセンター~
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「あれ」
果林「うーん、なかなか取れないわね~……」
璃奈「クレーンゲームの前で困ってる」
かすみ「話しかけてみよっか」
璃奈「うん」
かすみ「ここで何してるんですか?」
果林「げっ、璃奈ちゃんにかすみちゃん?!」
かすみ「何そんなに驚いてるんですか?」
果林「な、なんでもないわよ!」アセアセ
璃奈「何取ろうと……あ、パンダのぬいぐるみ」
果林「えーっと、これは!その!」アタフタ
かすみ「ふーん」
璃奈「……なるほど」
かすみ(別に果林先輩がパンダ好きでも気にしないですけどね。まあ話合わせときましょう)
璃奈(果林先輩、バレバレで面白い)
果林「な、なによ!」
かすみ「なんでもないですよ~」
璃奈「それで、いくらぐらい使ったの?」
果林「えっと——」
かすみ「おー!確かに、りな子なら簡単に取れそう!」
果林「いいわよ別に。後輩にやらせるなんて申し訳ないし……」
かすみ「果林さんの”友達”、それすっごくほしいんですよね~!取れずに帰るなんてできますかね~!」
果林「うぅ……」
璃奈「大丈夫。私は果林さんに色々助けてもらった。だからそのお返し。いいでしょ?」
果林「……もう、わかったわよ」
かすみ「りな子ならすぐ取れちゃいますよ~!」
果林「お願いするわね、璃奈ちゃん」
璃奈「ラジャー!」
~間~
璃奈「取れた!」
かすみ「さっすがりな子!」ギュー
璃奈「わわっ、かすみちゃん!」
果林「……ありがとね」
果林「平気よ。ちゃんと持ち帰るためのバッグも持ってきてあるから」
璃奈「それならよかった。璃奈ちゃんボード『にっこりん』」
果林「ふふっ。あら、そういえば2人はどうしてここにきたのかしら?」
かすみ「あっ……あー!忘れてた!」ガビーン
璃奈「そうだった。欲しいものがあるんだった」
果林「ふーん、何が欲しいの?」
璃奈「うん」
果林「そう言うことね……どこにあるのかしら?お金、出してあげるわよ」
かすみ「えっ、いいですよ!そんな!」フルフル
璃奈「私は果林さんにお返ししただけだからお礼なんて」
果林「じゃあ、いつか私にお返ししてくれる?それだったらいいでしょ?」
璃奈「……わかった」
果林「何言ってるの!私に発破かけたのはかすみちゃんでしょ?2人分いいわよ」
かすみ「でも」
果林「モデルでそこそこ稼いでるんだし、先輩なんだから気にしなくていいのよ?」
かすみ「……わかりました!」
果林「決まりね。じゃあ早速行くわよ」
璃奈「うん!」
かすみ「はい!」
かすみ「よかったね~!果林先輩に助けてもらって」
璃奈「ちょっとびっくりしたけど、嬉しかった。璃奈ちゃんボード『えへへ』」
かすみ「だよね~!あ、そう言えばりな子とお揃いって初めてだよね!」
璃奈「あ……確かに」
かすみ「えへへ~!これからもりな子とかすみんはずっとな・か・よ・し~の証!」
璃奈「うん。そうだね」
かすみ「じゃ、クレープ寄ってこ!」
璃奈「うん!」
かすみ(りな子と)
((ずっと仲良しでいたいな……))
可愛いを追求するかすみとナチュラルに可愛い璃奈の組み合わせは最強
ノレcイ* ¯ ꒳¯*)
有難すぎる
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「なにりな子?」
璃奈「今度のかすみちゃんのステージ演出。こんな感じでいこうかなって思うんだけど、どうかな?」
かすみ「どれどれ~?」
璃奈「再生するね」カチッ
かすみ「ふーむ……」
璃奈「どう、かな?」
かすみ「すごいじゃんりな子!これだよ!かすみんにすっごくあってる!」
璃奈「なら良かった。璃奈ちゃんボード『テレテレ』」
かすみ「えっ、これで完成じゃないんだ」
璃奈「わかりづらいけどよく見ると変なところあるからね。かすみちゃんのファンの人に見てもらうから大事なこと」
かすみ「そっか!ありがとりな子!」ギュッ
璃奈「わっ!……うん。頑張るね、かすみちゃん」
かすみ「じゃ、かすみんちょっと走ってくるから!」
璃奈「うん。気をつけてね」
~間~
璃奈「これで大丈夫……あっ、ここも」
~間~
璃奈「よし、これで……」カチッ
璃奈「……」
璃奈「できた……これで完成」
かすみ「Zzz……」
璃奈「……夢中になってる間に戻ってきてたんだね、かすみちゃん」
かすみ「Zzz……」
璃奈「こうしてみると、かすみちゃん子犬みたいでかわいい」ナデナデ
かすみ「Zzz……」
璃奈「……」ナデナデ
璃奈「……」
璃奈(だけど、かすみちゃんはきっと、アイドルは恋愛禁止って言うだろうから今は告白しないよ)
璃奈(でも、今は寝てるだろうからキスさせてほしい)
璃奈(今だけ幸せにさせてね、かすみちゃん——)
かすみ「Zzz……」
かすみ「ん、ん~」ノビー
かすみ「終わってから話しかけようかなって思ってたらつい寝ちゃった。りな子は……」
璃奈「Zzz……」
かすみ「……お疲れ。りな子」
かすみ「んー、出来てるか確認しようかなって思ったけど……下手にかすみんが触って何か起きたら困るからやめとこ」
かすみ「どうしよっかな……」
璃奈「Zzz……」
かすみ「……」
『間もなく最終下校時刻になります。校内に残っている生徒の皆さんは下校をお願いします。繰り返します——』
かすみ「……えっ、もうそんな時間!?りな子!起きて!」ユサユサ
璃奈「……うん?かすみちゃん?」
かすみ「最終下校近いって!もう帰らないと!」
璃奈「えっ、うそ。急いで支度しなきゃ」ガタッ
璃奈「よかった。遅くなっちゃうと栞子ちゃんに怒られちゃうから。璃奈ちゃんボード『アセアセ』」
かすみ「うんうん。しお子には怒られたくないよ~」
璃奈「……」
かすみ「……」
璃奈(何言ったらいいかわかんない……)
かすみ(あれ?いつもは色々話せるのに……)
かすみ「……」
璃奈「じゃあ、私こっちだから」
かすみ「うん。またね」
タッタッタッ……
かすみ「……」
かすみ「……」テクテク
かすみ「……」
寝れないやんけ
璃奈「かすみちゃん」
かすみ「ごめん!今日は部長会議あるから!」タッタッタッ
璃奈「うん」
~間~
璃奈「かすみちゃん?」
かすみ「ごめんね!先生に呼ばれてるから!」タッタッタッ
璃奈「……」
~間~
璃奈「……かすみちゃん」
かすみ「あ、ご、ごめんね!今日は愛先輩と練習するから!」タッタッタッ
璃奈「あ、うん……」
璃奈「……」
璃奈(なんだか、心が苦しい)
璃奈「!」ビクッ
璃奈「し、しずくちゃん?」
しずく「今日は私と練習しよっか」
璃奈「……うん。わかった」
しずく「こうして璃奈さんと練習するの久々だよね?」
璃奈「あ、そういえば……」
しずく「ふふっ、たまにはこう言う組み合わせもいいですよね?」
璃奈「……うん」
璃奈「うん」
しずく「……と言いたいところだけど、その前に」
璃奈「ん?」
しずく「ちょっとこっちきて」
璃奈「うん」
璃奈「どうしたの、しずくちゃん」
しずく「璃奈さんに聞きたいことがあって」
璃奈「……なに?」
しずく「璃奈さん?何か悩んでることない?」
璃奈「……」
しずく「やっぱり悩んでる、よね?」
璃奈「……まだ、何も言ってないのに」
璃奈「……」
しずく「ね?」
璃奈「……」
璃奈「……かすみちゃん」
しずく「うん」
璃奈「最近避けられてて。話しかけようと思ってもかすみちゃん逃げていっちゃって」
しずく「なるほど……」
しずく「……璃奈さん、かすみさんのこと好きなんだね?」
璃奈「……うん」
しずく「かすみさんと話したい?」
璃奈「……うん」
璃奈「かすみちゃんと、話したい」
璃奈「いいの?」
しずく「うん。璃奈さんは気にしなくていいよ。こっちに任せて」
璃奈「……ありがとう」
しずく「どういたしまして。ところでしばらく休む?今すぐじゃなくても大丈夫だよ?」
璃奈「……うん。ちょっと休憩してから。でも、練習は……頑張る!」
しずく「うん!わかった!」
かすみ「愛先輩~!そろそろ休憩させてくださいよ~!」ゼェゼェ
愛「うーん……そろそろいいかなあ」
かすみ「はい?」
愛「ううん。こっちの話。じゃあ休憩しよっか」
かすみ「わかりました~。はあ、やっと休憩できます~」グテー
愛「……」
愛「……」
かすみ「愛先輩?」
愛「……ねえ、かすみん」
かすみ「なんですか、愛先輩?」
愛「りなりーと何かあった?」
かすみ「えっ……いや、特に何もないですよ!
何も!」
愛「なら、いいんだけど……」
かすみ「……」
かすみ「……」
愛「でも、同時に2人は幸せそうで、微笑ましくて。きっと付き合っちゃうんじゃ、って思うぐらいの距離感でさ」
かすみ「……っ」
愛「なのに急に離れるなんて何あったのさ!愛さんもさすがにおかしいと思うよ!」
かすみ「だからなんでもなんでもないですってば!」
愛「じゃあさ!」
かすみ「……」
かすみ「……!」
愛「本当はりなりーと一緒にいたいんでしょ!だったら!」
かすみ「だって!りな子といると私しんどいんですよ!」
愛「……」
かすみ「ここ最近、私!りな子といるとすごく胸が苦しくて、熱くなって……それが嫌で……」
愛「……」ギュッ
かすみ「……!」
かすみ「な、なにするんですか!!!離してください!!!」
愛「かすみんが本当の気持ち喋ってくれて嬉しいなって」
かすみ「うっ……」
かすみ「ち、ちが……いや……」
愛「……」
かすみ「……そうですよ。私は……私はりな子が好きなんです」
愛「うんうん」
かすみ「好きで好きでたまらないんです!でも、りな子がどう思ってるかわからなくて、怖くて、怖くて……逃げちゃったんです……」
愛「……うん」
かすみ「ちょっと前、りな子が寝てる時に思わず……キス、しちゃって……」
愛「……」
かすみ「それから、どう話せばいいか全然わからなくて……」
愛「……わかった」
かすみ「えぇっ?!」
愛「告白しちゃえば終わり!そうすればかすかすの悩みも解決!」
かすみ「かすかすじゃないです!でも、もしダメだったら……」
愛「その時は愛さんがたくさん慰めてあげるから!あ、今のダジャレっぽい!ハハハッ!」
かすみ「もう、なんなんですか!もう!」
かすみ「何か言いました?」
愛「ううん、なんでもない。じゃあ早速行くよ!りなりーのところに!」ガシッ
かすみ「え、ちょ、まだ心の準備が」
愛「善は急げって言うじゃん!ほらさっさと行くよ!」ダッ
かすみ「あ、愛先輩、速いですってば~!」
璃奈「ほんとにここで待ってればくるの?」
しずく「うん、大丈夫だよ」
かすみ「うぅ……行きづらい……」
愛「何してんの!ほら!さっさと行きなって!」ドンッ
かすみ「わっ!」
かすみ「もう、何するんですか愛先輩!、っていない……?」
璃奈「かすみ、ちゃん?」
かすみ「へ?」
璃奈「……」
かすみ「りな子……」
かすみ「……」
璃奈「……ねぇ、しずくちゃん、どうしたら」クルッ
璃奈「いない……」
璃奈(……そうだよね。私たち2人だけでなんとかしないとダメだね)
璃奈(言わなきゃ)
「「あの!」」
「「!」」
かすみ「……い、いや、りな子から先話していいよ!」
璃奈「……」
かすみ「……」
璃奈「……」ギュッ
かすみ「わっ!」
璃奈「……寂しかった」
かすみ「……ごめんね」
かすみ「そ、そんなこと」
璃奈「私、この前、かすみちゃんが寝てる時に、キス、しちゃったんだ」
かすみ「……え?」
璃奈「もしかしたら、あのキス、かすみちゃんにバレちゃったから、避けられてたのかなって、思っちゃって……」
かすみ「……そんなことないよ。かすみん、それ気づかなかったし」
璃奈「じゃあ、なんで……」
かすみ「……」ゴクリ
璃奈「え?」
かすみ「少し前から、りな子のこと気になっちゃって、それで……寝てるりな子見たら、つい……」
璃奈「……」
かすみ「それでその後、なんだか怖くなっちゃって……つい」
璃奈「……」
かすみ「……」
かすみ「……なに、りな子?」
璃奈「私とかすみちゃん、お互い様、だね」
かすみ「……うん」
璃奈「かすみちゃん、私のこと好きなの?」
かすみ「……そうだよ」
かすみ「私は!りな子のことが好き!大好き!」
璃奈「……」
かすみ「!」
璃奈「かすみちゃんが好き。大好き。離したくないぐらい、好き!」
かすみ「りな子……」ギュッ
璃奈「嬉しい。嬉しいよ、かすみちゃん」グスッ
かすみ「私も。私も……」ギューッ
璃奈「かすみちゃん、好き。好き!」ギュッ
かすみ「うん。りな子、もう離さないから」ギュッ
愛「全く、こっちとしてはひやひやしたよ~」
しずく「まあでも結ばれたからいいじゃないですか」
愛「まあね~!」
しずく「ところで愛さん、璃奈さんとかすみさんのことどう思うんですか?」
愛「うーん……まあ、りなりーもかすかすもかわいい妹……って感じだったし。悔しくは無いよ。むしろお似合いだなって。まあ、たまには愛さんと遊んでほしいなっては思うけど」
しずく「なるほど」
愛「そう言うしずくもどうなのさ」
しずく「ふふっ。私も同じ感想ですよ」
愛「そっかそっか」
愛「おっ、ほんとだ!……2人も一線越えるの遠くないかもね」
しずく「さあ、案外時間かかるかもしれませんよ。どちらもなかなか前に進みづらいタイプのような気もしますし」
愛「じゃあ、その辺は賭けってことで!負けた方は……まあ後で考えればいっか」
しずく「それもそうですね。今後の2人は楽しみですねえ。後でノートに妄想纏めなくては……」
愛「しずく、最近ずっとそんな調子だね~」
しずく「これが本当の私ですから」
愛「そんなしずくも、愛さん大好きだよ」
しずく「ありがとうございます!愛さん」
愛「うんうん、そうだね」
しずく「では、いきましょうか」ギュ
愛「わかってるよ、しずく」ギュ
璃奈「かすみちゃん♡」
かすみ「なにりな子♡」
璃奈「好き♡」
かすみ「知ってる♡」
璃奈「ちゃんと答えて♡」
かすみ「じゃあ耳貸して♡」
璃奈「うん♡」
かすみ「愛してるよ、璃奈」
璃奈「~~~!!!///」
ミア「惚気だよ。惚気。まさか子犬ちゃんと璃奈がこんなLoveな関係になるとはね」
エマ「でも微笑ましいよね~!エモエモ~!」
彼方「うんうん。彼方ちゃんもわかるなあ」
ランジュ「きゃあっ!栞子!私たちもあんな風になりましょう!」
栞子「いや、えっと、その……///」
侑「うわあ、トキメいちゃうな~!」
歩夢「侑ちゃん、後で話があるんだけどいいかな?」ポムッ
せつ菜「お二人って恋人同士だったんですね!!!素晴らしいです!!!!!」
せつ菜「あの2人はしばらくしたら来るでしょうから先始めますよ!」
「「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」」
ガラガラ……
かすみ「……」
璃奈「……」
璃奈「なに?かすみちゃん?」
かすみ「こうやって、いつまでもくっついていられたらいいね」
璃奈「うん。かすみちゃんとならずっと離れないよ」
かすみ「……2人で一緒に頑張ろうね」
璃奈「……うん。かすみちゃん、好き」
かすみ「かすみんも。りな子が好き」
璃奈「……えへへ」
かすみ「……かわいい」
璃奈「うん、かすみちゃん!」ギュッ
~おわり~
2人とも可愛かった
あと100日くらいイチャイチャして
ありがとう……
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