【SS】かのん「へえ、フクロウって幸せを運ぶ鳥なんだ」【ラブライブ!スーパースター!!】
かのん「そうなんだ。じゃあうちのマンマルも」チラッ
マンマル「……」
かのん「私に不苦労な生活させてくれるかな~?」フロウショトク♪
きな子「マンマルはフクロウじゃないっすよ」
かのん「へ?」
きな子「ミミズクっす」
かのん「そうかな?」
きな子「ミミズクっす」
かのん「……」
かのん「なんだ、ダメじゃん」ハァ
マンマル「💢」バサバサ
ベシャ
きな子「あっ」
かのん「ぎゃあああ!頭に!頭に!」ガタッ
きな子「……ウンがついたっす」
かのん「マ゛ン゛マ゛ル゛ゥ゛💢」(重低音)
マンマル「……」ツーン
きな子「仕返しだ、妖怪貧乳ケツデカ女……だそうっす」
かのん「って誰が貧乳だよ!!」ウガー
きな子「ケツデカは認めるんすね」
かのん「フライドチキンにしてやるっ!」バッ
マンマル「……!」バサッ
かのん「こんのぉ~💢」
ドタドタ
かのん母「うるさいわよ!かのん!」
かのん「もう!怒られたのマンマルのせいだからね!」
マンマル「……」
かのん「あーあ、マンマルがフクロウだったら今頃……」
かのん「私に金運を運んでくれる賢い鳥だったんだろうな……って」
手をパンッと叩く
マンマル「!」シュッ
かのん「できることといえば、細くなれることくらいしか……あっ!」
かのん「いいこと思いついた!!」
かのん「マンマル!」
マンマル「?」
かのん「ひと稼ぎ……しない?」ニシシ
巫女すみれ「……最近、目に見えて賽銭が減ってる気がするわね」
すみれ「まさか賽銭ドロ!?」
すみれ「って思ったけど、カメラには何も映ってないし」
すみれ「お札は普通に賽銭箱に入ってるし……」
すみれ「泥棒じゃなければ……もしかして、カラス?」ザッザッ
すみれ「光り物が好きらしいし、厄介ね……」ウーン
ちみれ「お姉ちゃん、ただいまー」タッタッ
すみれ「あ、おかえり」
ちみれ「ねえ、お姉ちゃん!」
ちみれ「新しいがんかけ作ったの?かわいいしごりやくありそーって、みんなお参りしてたよ」
すみれ「えっ願掛け?そんなのあったの?」
ちみれ「うん。さっき、ともだちも百円入れてお参りしてた!氏子のおじさんも!」
すみれ「ええっ!」
ちみれ「お、お姉ちゃん怖いよぉ……」
ちみれ「えっと、大きな木があるところで……ふくろうさんといって……」
すみれ「鳥居を過ぎた並木の参道ね、わかったわ」タッタッ
ちみれ「あっ、まってお姉ちゃん!」タッタッ
すみれ「なによこれ……福運びフクロウさん……?」
ちみれ「うん!かわいいでしょ、フクロウさん!」
すみれ「……看板に何か書いてあるわね」
福運びフクロウさん
奉納箱にお心づけ(100)を入れ、
箱にある白い石を手にとって、
幸福の願掛けして右のかごに入れてください。
するとフクロウが石を拾って、
左のかごに願いを入れて神様に運びます。
烏帽子を被ったフクロウ?「……」
すみれ「お心づけ百円って、金額指定してるじゃない!どこの欲張りよ」
すみれ(なるほど、この変な願掛けに参拝客が騙されて百円取られてたのね。誰が勝手に……あれっ?)
すみれ「あのフクロウどっかで……」
フクロウ?「……」プイ
ちみれ「ねえ、お姉ちゃん!やってみようよ!」チャリン
すみれ「あ、こら!勝手に」
ちみれ「この石をとって」ヒョイ
ちみれ「……お姉ちゃんが可可さんと仲良くなれますように」
すみれ「んなっ……アンタなにいって……!」カァッ
ちみれ「えい!」ポイッ
カラン
すみれ「あ、来た」
フクロウ?「……」パクッ
ちみれ「くわえた!」
フクロウ?「……」バササッ
フクロウ?「……ペッ」カラン
フクロウ?「……」ドヤッ
ちみれ「すごいね、お姉ちゃん!」
ちみれ「もう一回……」
すみれ「待ちなさい!」
すみれ「あのね、こういうのはホームレスあたりが仕込んだチンケな芸なの。動物に貨幣価値なんてわからないわ」
すみれ「見てなさい」チャリン
ちみれ「お姉ちゃんお金……」
すみれ「いいの、五円で」ヒョイ
すみれ「……グソクムシでイジられませんように」ポイッ
カラン
すみれ「……」
フクロウ?「……」ジー
すみれ「な、なによ……」
フクロウ?「……フッ」フルフル
すみれ「んなっ!こんのぉ~💢」
ちみれ「お姉ちゃん落ち着いて!!」アセアセ💦
ちみれ「えー!こんなにかわいいのに!だめだよ」
ちみれ「フクロウは神様のお使いだっていうよ?バチがあたっちゃうよぉ」
すみれ「何言ってるの。そもそもうちに無断でやってるし、賽銭が減ってるでしょ?」
ちみれ「そんな……でもかわいそうだよ」シュン
ちみれ「ほら、ちゃんと百円入れたらやってくれるし……もう一回お姉ちゃんもやってみて」
百円玉を取り出すちみれ
「!」バササツ
カラス「カァー!」ヒュンッ
すみれ「危ない!」
ちみれ「キャッ」
すみれ「カラス……!百円玉、光り物を狙いに来たのね!」
カラス「ガァー!」バササッ
フクロウ?「ピーッ!」シュタッ
フクロウ?「ピーッ!」ドンッ
カラス「ガッ」ヒルム
カラス「カ、カァ……💦」トウボウ
すみれ「……どうやら追い払ってくれたみたいね」
フクロウ?「……」シュタッ
ちみれ「ありがとう、フクロウさん!あっ」
ちみれ「帽子がとれてる……」
すみれ「えっ……あああっ、アンタ!そのピヨンとハネた前髪!」
マンマル「……!」
すみれ「マンマルじゃない!!」
マンマル「……ピョッ」シュッ
すみれ「そこで細くなるところがやっぱりそうよ!」
すみれ「バレないように帽子で隠して……かのん、そういうことだったのね……」ワナワナ
かのん「~♪」スバラシイコエ
かのん「家の手伝いと作曲のスキマ時間にひと稼ぎ♪」ルンルン
かのん「……あ、もしかしていま最高に意識高いかも」
かのん「よーし!この調子で将来カイエン乗って、青山で土地買おうっと!」ニシシ
かのん「マンマル、おつかれ!」
マンマル「……」ゲッソリ
かのん「あれ?なんか疲れてる?あとで休ませてあげるね」
かのん「今日はいくら入ってるかなー?」ジャラ
かのん「おおー、東京都の最低賃金二時間分……!」コウコツ
かのん「オニナッツチャンネルより稼いでるじゃん!」ジャララ
かのん「んっ?五円玉が入ってる……」
かのん「まったく、看板が読めないのかな?」ハァ
かのん「こういうケチで狭い心だと、将来すみれちゃんみたいになるぞー」
「誰がケチで狭い心ですって?」
かのん「もちろんすみれちゃ……あっ……」
すみれ「……」ウデグミ
かのん「」
かのん「いやー久しぶり!じゃなかった、さっき学校で会ったか、アハハハァ……」
かのん「じゃ、また明日」フリフリ
すみれ「かぁーのぉーんー?」クワッ
かのん「ひぃいい!顔怖いよ!怖いよすみれちゃん!」
すみれ「うちの境内で何やってるのかしら?」
かのん「あ……そ、それは……」
かのん「これには海よりも深ぁーい訳があって、山よりも高ぁーい志があって!」
すみれ「マンマルで稼いでカイエン乗って、青山の土地を買う?」
かのん「そうそうそう!じゃなかった!えーっと……その……」
すみれ「……言い残すことはそれだけかしら?」ザッ
かのん「」
マンマル「💢💢!!」バサバサ
かのん「怒らないでよ……五割なんて安いもんでしょ……」コゴエ
かのん「ね、それで許して」テヘペロ
すみれ「……許すわ」
かのん(ちょっろ)
すみれ「……マンマルはね。妹をカラスから守ってくれたし」
かのん「え゛っ!?私は?私は?」
すみれ「あんたはダメよ」
かのん「そうかな?連帯責任としてマンマルが許されるなら、私も当然ゆるされ……」
すみれ「問答無用!覚悟しなさい!」クワッ
かのん「ひぃいいい!ごめんなさいいい!」ビエエッ
夏美「オニナッツー!あなたの心のオニサプリ、鬼塚夏美ですの」ニャハ
夏美「今回の動画は、最近SNSで話題の、とっても可愛い福運びフクロウさんと」
夏美「我らがリエラの不動のセンター、澁谷かのんの巫女修行に密着するですの!」
かのん「……」ザッザッ
夏美「早速、境内の掃き掃除をしているかのん先輩を見つけたですのー!」タッタッ
夏美「巫女服姿のかのん先輩、とっても美人!」
かのん「あっ、ちょっ……わ、私全然美人じゃないから!撮影禁止!」
夏美「かのん先輩、こっち向いて欲しいですの」
かのん「き゛い゛て゛る゛ぅ゛?」(重低音)
かのん(私は今、罰として巫女修行をさせられている……)
メイ「神に仕える巫女姿のかのん先輩、たまんねぇーな!」(興奮)
かのん「わーっ、そんな目で見ないでぇ!」
すみれ「こら!無心で掃き掃除しなさい!」
かのん「……はぁい」ザッザッ
かのん(縁起物のフクロウで楽して金稼ぎなんて……)
かのん「もうこりごりだよ~!」ビエエッ
おわり
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