四季「暑くて眠れない…クワガタでも数えよ」【SS】

四季「…」ｷｮﾛｷｮﾛ

四季「夢…」ｽｯ

四季（クワガタが1匹…）

四季（クワガタが2匹…）

四季（クワガタが）

メイ「3匹！」

メイ「なんだよ四季、眠れないのか？ 私が添い寝してやろうか？」

四季（！？）

四季（メイがこんなこと言うわけない。今度こそ寝よう…）

四季（…）

四季（クワガタが4匹）

メイ「クワガタが5匹」

メイ「なぁメイ、Liella!は去年まで5匹だったんだよ」

四季（5人ね）

メイ「あの『StagBeetle Prologue』は何度聞いても泣けるんだ…！」ｸﾞｽﾝ

四季（泣いてるメイも可愛い）

メイ「クワガタが7匹～」

メイ「手持ちが6匹を超えたから今ゲットしたクワガノンは博士のところに送られるぞ」

四季（なぜポケモン？ 恋先輩のとことでゲームしたから？）

クワガノン7「やﾞめﾞろﾞーしﾞにﾞたﾞくﾞなﾞーいﾞ」

四季（えぇ…）

メイ「血も涙もないやつだな…」

四季（私のせいなの！？）

四季（！？ まぁいいけど…）

四季（手持ちはカイロス・クワガノン・バタフリー・ビビヨン・アゲハント・カプテテフ）

四季（…ステロで全滅しそう）

メイ「私はツタージャ一匹だけ！」ｹﾞﾝｷﾒｲｯﾊﾟｲ!

ツタージャ「タージャッ！」

四季「メガホーン」

メイ「ひゃあっ」

メイ「クワガタが8匹だっけ？」

メイ「クワガタが9匹～」

メイ「ついにLiella!も9匹か…色々あったな」

四季（9人でしょ）

メイ「これで野球が出来るな」

四季（スクールアイドルね）

メイ「夏の甲子園は暑かったよな…」

メイ「四季、熱中症になってないか？ ほら熱計ってやるよ」ｵﾃﾞｺﾋﾟﾄｯ

四季（！！！！？）

メイ「36.9℃。微熱だな」

メイ「というわけでクワガタが36.9匹～」

四季（10匹！）

メイ「そうだった。クワガタが11匹～」

四季（…///）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

四季（なぜ12人？）

メイ「さぁ？」

メイ「そんなことより12人いれば干支が組めるな」

四季（干支が組めるって何…？）ﾊｯ

メイ（牛）「ん？ 何見てんだ？」

メイ（虎）「おい、なんか言えよ…」

メイ（兎）「なんだよ、恥ずかしいじゃねえか…///」

四季（…）ﾆｯｺﾘ

メイ（羊）「さっきから私に動物の格好させてんのか！？」

メイ（猿）「通りでニヤニヤしてると思ったら…」

四季（目線こっちで…）ﾊﾟｼｬﾘ

メイ（亀）「おい！ 撮るなぁーー！」

メイ（亀）「って亀だから動けねー！」

四季（可愛い）ｷｭﾝ

四季（うん、好き…）

メイ（蟹）「私に動物コスさせて喜ぶなんて変態じゃねえか」

四季（変態は酷くない？）

メイ「酷くねえよ。本当のことだろ？」

四季（…ﾑｯ）

メイ「いつも科学室で変な実験してるしヤバイ機械作ってるしよぉ。変人の自覚持てよ」

四季（…っっ！！！）

メイ「クワガタが14匹…」

メイ「クワガタが15匹…」

メイ「クワ…タが16……」

四季（…）ｼｮﾎﾞﾝ

メイ「…」

メイ「いや、やっぱり今のはナシ」

四季（え…？）

メイ「四季は変…ではあるけど、おかしくない」

メイ「普通の女の子、だよな」

四季（！！！）ﾎﾞｳｯ

メイ「クワ…タが18匹…」

メイ「ク…ガ…が19……」

四季（私、普通の女の子？）

メイ「そりゃあそうだろ」

四季（変な実験してるし凄い機械作ってるのに？）

メイ「自分で凄いって言うのか…」

メイ「普通だよ」

メイ「今してるその照れた顔は…普通の女の子の可愛い顔だよ」ｷﾗｷﾗｷﾗ

四季（メイはそんなこと言わない）

メイ「なんだよ、恥ずかしいこと言っちまったじゃねえか…///」

四季（でも、スラスラとこんなセリフが出てしまった）

メイ「クワガ……20…」

メイ「ク………が21…」

メイ「…ワガタが…2ぃ2…」

きな子「クワガタが23匹～」

夏美「クワガタが24匹～～せーのっ！」

？？「25匹目！ にっこにっこに～！」

メイ「2…7…」

メイ「ク…28…」

メイ「9…」

メイ「お休み」

メイ「四季」

四季（私はもう眠って…夢を見ている）

四季（だから普段起きないこと、誰もが言わないような言葉も浮かんでくる）

四季（メイは、あんなことしない。言わない）

四季（それが分かっているのに…）

四季（…）

メイ『私のこと…本気で気にかけてくれただろ？』

メイ『ちょっとのぼせただけ！』

四季（たったあれだけのことで…）

四季（私は、今までで一番動揺してしまっている）

四季（…）

四季『恋(こい)…』

四季（！！）

四季（～～～～～～～っ///！！）

四季「Good Morning.」

亀「…」

四季「…」

四季「はぁ…」

四季「…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

夏美「きな子さん、おはようございますの」

メイ「おう、おはよう」

四季「Good Morning.///」

きな子「ん？ なんかメイちゃん顔赤くないっすか？」

メイ「そうなんだよ。保健室行ったほうがいいって言ってんだけどな」

夏美「ははーん」ｷｭﾋﾟｰﾝ

夏美「これはスキャンダルの予感ですのー！ えーっとLie…」ｶﾞｼｬｯ

四季「禁止」

メイ「？？」

メイ「ん？」

四季「やっぱり保健室行きたい。ついてきて」

メイ「お、おう…？」

夏美「ｷﾏﾜｼﾀﾜｰですの！」

きな子「何がっすかー？」

夏美「スクープ！ スクープですのー！ ってスマホ持ってかれてますのー！」

…

メイ「お、おい…大丈夫かよ。やっぱ昨晩から調子悪いのか？」

四季「…///」

四季（でも…）

四季「メイ…、私、普通の女の子かな…？」

メイ「はぁ？」

メイ「…」

四季「…///」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

メイ「まぁ、少し変わってるけど…普通なんじゃねえか？」

メイ「私にとっては、普通じゃなくて特別な女の子だけどな…///」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ

四季「えっ…///？」

四季（夢より素敵な現実だって、あるかもしれない――――）

完