果林「あら? 部室に行こうとしてたはずなのに……」【ラブライブ!】
果林「なのにここは……>>10の部室じゃない」
エマ「どうしたの果林ちゃん」
果林「エマ、聞いて?」
エマ「うんうん。どうしたのか教えて?」
果林「私、スクールアイドル同好会の部室に行こうとしてたのよ。それなのに今、スクールアイドル同好会の部室に着いちゃってるのよ!!」
エマ「……」
エマ「……え?」
果林「もう、しっかりしてよエマ」
エマ「ご、ごめんね果林ちゃん。もう一回教えてくれる?」
果林「はあ、順を追ってちゃんと教えてあげるわね」
エマ「うん。お願い」
果林「私は、スクールアイドル同好会の部室に行こうとしてたの」
エマ「うんうん」
果林「それなのに今、スクールアイドル同好会の部室に着いちゃってるの!」
エマ「そっかぁ」
果林「そうよ。一体どうなってるの!?」
エマ「ん~……」
エマ(こういうの日本語でなんて言うんだっけ。謎かけ?ワビサビ?てにをは?キチガイ?)
エマ(どれも違う気がする……)
エマ「えっと、果林ちゃんはどうしたいの?」
果林「さっきから言ってるでしょ? 私は部室に行きたいの」
エマ「……ここは部室でしょ?」
果林「はあ、エマ。貴女疲れてるの?」
エマ「……そうかも」
╰*(..•ヮ•..) *╯ そっかぁ
エマ「んーと……こういうときは原点に立ち返るのがいいよ!」
果林「ごめんなさいエマ、日本語で説明してくれる?」
エマ「スタート地点に戻ってみようよ!」
果林「スタート地点に?」
エマ「うん。そこからもう一度部室を目指してみるの。今度は私も一緒だよ♪」
果林「あら、それならなんとかなりそうね」
エマ「うん♪ 果林ちゃんはどこから部室に向かってたの?」
果林「>>34よ」
エマ「んぁぁぁっ!!!!」
果林「エマ、落ち着いて。大きな声を出しても何の解決にもならないわよ」
エマ「はぁ、はぁ……ご、ごめんね果林ちゃん」
果林「クールになりましょう? 冷静にね」
エマ「そうだね。部室っていってもいろいろあるもんね。どこの部室?」
果林「>>47に決まってるでしょ?」
エマ「(和訳するのが憚られるくらいの汚いドイツ語)」
果林「え、エマ? どうしたの?」
エマ「ふぅー、ふぅー、ふぅー」
果林「そ、そうね。深呼吸は大事よ。ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されるとお肌に悪いのよ?」
エマ「(余計な知識ばっかり蓄えやがってよぉ。という意味のドイツ語)」
果林「落ち着きましょ? ね?」
エマ「そ、そうだね果林ちゃん」
果林「ええそうよ。さっきからそう言ってるじゃない」
エマ「そうだね~。さっきから何度もそう言ってるね~」
果林「それで、スタート地点に戻るのよね?」
エマ「ん?」
果林「もう、忘れちゃったの? 限定のガマガエルってエマが言ったんでしょ?」
エマ「そうだね。原点に立ち返る、だね」
果林「じゃあスタート地点に戻りましょうか」
エマ「ん~……」
果林「エマ?」
エマ「そっか。そうしてあげたらいいんだ♪」
果林「どうかした?」
エマ「ううん。果林ちゃんはな~んにも心配しなくていいんだよ~?」ナデナデ
果林「ちょ、ちょっとエマってば」
エマ「恥ずかしがっちゃってかわいいね~」ナデナデ
果林「エマ?」
エマ「しくしくしくしく。あれ? 誰かのおててがさみしいさみしいって泣いてるよ~?」
果林「ちょっとエマ?」
エマ「見~っけ!」ギュッ
果林「きゃっ」
エマ「果林ちゃんのおててはエマせんせいのおててと繋がったから、これでさみしくないね♪」
果林「はぁ?」
エマ「ごーーーっ!」グイッ
果林「ちょっとエマ」
エマ「てくてくてくてく♪」
エマ「とうちゃ~く! ここが果林ちゃんが出発した部室だね~」
果林「え、エマ?」
エマ「果林ちゃんはここから迷子になっちゃったけど~、エマせんせいと一緒ならだいじょうぶだよ!」
果林「エマ……」
エマ「それじゃあ目的地の部室まで、れ~~~っつ?」
果林「エマ?」
エマ「ごーーーっ!」グイッ
果林「エマってば」
エマ「てくてくてくてく♪」
エマ「とうちゃ~く! ここが果林ちゃんの目的地。スクールアイドル同好会の部室で~す♪」
エマ「どう果林ちゃん? これで大丈夫だよね!」
果林「……」
エマ「果林ちゃん?」
果林「馬鹿にしてるの?」
果林「ふざけるのもいい加減にしてくれない?」
エマ「おまいう」
果林「なに? またドイツ語?」
エマ「う、うん。そうなの。つい出ちゃった」
果林「はあ、エマには分からないかもしれないけど、私は真剣に悩んでるの」
エマ「果林ちゃん落ち着いて」
果林「だってそうでしょ? 部室から部室に行こうとして部室に着いちゃったのよ?」
エマ「うん」
果林「それなのにさっきのエマはなんなの? 部室から部室に行こうとして部室に着いちゃってるじゃない!」
エマ「んんんんんんっ」ガシガシガシガシ
果林「落ち着いてエマ。頭皮が傷つくわよ」
エマ「はあ、果林ちゃん。これだけはしたくなかったんだけど……」
果林「なに? またふざけるんじゃないでしょうね」
エマ「ううん。むしろその逆。とことん現実を突きつけてあげるよ」
果林「現実?」
エマ「この、紙とペンで果林ちゃんに教えてあげる」ペラッ、スチャッ
果林「テストでもする気? 卑怯よ!」
エマ「ちょっと何言ってるかよく分からないけど……」キュキュッ
果林「マル?」
エマ「うん。これが部室だとするね?」
果林「マルが部室マルが部室マルが部室……ええ。覚えたわ」
エマ「テストじゃないけどね」
果林「そうなの? じゃあ忘れるわね」
エマ「うん。それで、果林ちゃんは最初この部室に居たから、果林……マルっと」カキカキ
果林「その果林にマルしたやつが……エマ?」
エマ「果林ちゃんだよ」
部室から部室に行ったという表現も間違いではないか
これ最高にかりんさん
果林「……!! 部室から出た点線が部室に戻ってる!?」
エマ「そして、果林ちゃんが部室から実際に出発してみたら部室に着いちゃったわけだから、その道のりを実線で描いて……」サラサラッ
果林「なんてこと……!? これも部室から出た線が部室に戻ってるじゃない!」
エマ「うん。つまり果林ちゃんは……同じところをグルグルして、全然迷ってないんだよ!」
果林「えっ……ひっかけ?」
エマ「ううん。現実」
果林「魔法?」
エマ「ううん。現実」
果林「手品?」
エマ「ううん。現実」
果林「この心理テストで分かるのは……」
エマ「現実」
果林「……っ!!!!」
エマ「ごめんね、果林ちゃん」
果林「そんな……これじゃまるで……」
エマ「そこにたどり着いちゃうよね」
果林「これじゃまるで私がバカみたいじゃない!!!!」
エマ「ごめんね果林ちゃん……」
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──
エマ「はあい。どうしたの果林ちゃん」
かりん「ぶしついきたいのー」
エマ「そっかぁ。じゃあエマせんせいと一緒に行こっか♪」
かりん「うん!」
エマ「しくしくしくしく。あれれ? 誰かのおててがさみしいって泣いて……」
かりん「これ! かりんのおててがないてるよ!」
エマ「はいつかまえた♪」ギュッ
かりん「つかまっちゃった!」ギュッ
エマ「それじゃあ部室まで、れ~~~っつ?」
かりん「ごーーーっ!」
えまかり「てくてくてくてく♪」
かりん「ふんふふんふふ~ん♪」
エマ「果林ちゃん果林ちゃん」
かりん「えまー?」
エマ「そろそろ部室だよ」
果林「はっ、そうね」
─部室─
ガラガラッ
果林「みんなおはよう♪ 今日もレッスン頑張りましょうね♪」
エマ「おはようみんな~」
かすみ「おはようございます! 果林先輩! 今日こそステップ練習で果林先輩より早くこなしてみせますから!」
果林「あら、楽しみにしてるわね♪」
あなた「あ、果林さんごめん。今日音楽家の特別講義があって放課後の始めのほうだけレッスンのリーダーやってほしいんだけど……」
果林「ふふ。任せなさい♪」
あなた「ありがとう果林さん!」
歩夢「やっぱり果林さんは頼りになるなぁ……」
エマ「ふふふ♪」
久しぶりにSS書きながら笑いました
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