【SS】エマ「彼方ちゃんと果林ちゃんのトラブル?」【ラブライブ!虹ヶ咲】
それって2人がケンカしてたこと…だよね?
うん知ってるよ、だって見てたもん。
えっと確か、1時間くらい前だったかな。
なんでも廊下ですやぴしてたのを連れてきてくれたんだって。
1、2年生のみんなは遅くなるって聞いてたから全員揃うまで3年生だけのお茶会をする予定だったんだけど、彼方ちゃんが。
そう言いながらソファに向かって、そこに座ってた果林ちゃんにフラフラ~って激突したの。
あ、これが原因じゃないよ?
ぶつかってお茶はこぼれちゃったんだけど、それより果林ちゃんは気になることがあったみたい。
果林ちゃんってすごいよね。
彼方ちゃんもバレないようにコンシーラーを厚めにしたりして隠してたみたいだけど、そんなのお構いなしで一発で見抜いちゃったんだもん。私だって言われてようやく気づいたんだよ?
いいことだ
「夜からのシフトの人が急にお休みしちゃってさ、ここしばらく代わりに彼方ちゃんが延長勤務してるんだよね」
彼方ちゃんはそう言って笑ってたけど、なんだかホッとしたようなバツが悪いようなそんな顔してた。私だったら大変だよ~助けて~って誰かに頼っちゃうと思うけど、彼方ちゃんは絶対にそんなこと言わないよね。
だから果林ちゃんは我慢できなかったんだと思う。
「彼方1人に押し付けて他の人間は何してるのよ」
「バイトの高校生に肩代わりさせるなんて、彼方のバイト先っておかしいんじゃない?」
彼方ちゃんのことが心配で代わりに怒りたかったと思うんだけど、なんでそういう言い方しかできないんだろうね…
果林ちゃんは素直じゃないっていうか、そういうところは直さなくちゃいけないと思うの。
それでね、そんな風に言われた彼方ちゃんも寝不足のイライラでカチンときちゃったみたいで。
「子供が小さい人も多いし夜まで働けるのは私しかいなかったんだから、それにもし断って働きにくくなったら困るし」
「だから、しょうがないんだよ」
「そうね、でもそうだとしても彼方の負担に…」
「…あーもーうるさいなあ、果林ちゃんには関係ないでしょ」
「果林ちゃんはいいよね、そうやって外から口を出すだけでいいんだから、そんなお節介じゃシフトの穴は埋められないんだよ」
「だいたい果林ちゃんって他人じゃん、なんで彼方ちゃんのことに口出ししてくるの?部外者が立ち入ってこな……」
でも止めるべきかどうかわかんなくなっちゃって。
そういうユウジュウフダンなところは私のダメなところだと思う。うん、反省だよ。
そのあとね。
バチンッ
果林ちゃんが手を出しちゃった。
うん、先に手を出したのは果林ちゃん。
でも彼方ちゃんも悪いと思うの。
果林ちゃんの言い方は悪かったかもしれないけど、心配してくれる相手にあんな言い方は良くないよ。
そしてもちろん、見ていただけの私もおんなじ。
……あっ、ミアちゃんは責めないであげて。
あの子は3年生だけどまだ14歳だから、ね?
「あっ…ちがっ」
彼方ちゃんすっごく戸惑ってたよ。
多分だけど果林ちゃんが彼方ちゃんを叩くなんて考えたことがなかったんじゃないかな。
だって彼方ちゃんって言葉にしないけど果林ちゃんのことが大好きでしょ?
大好きな人が自分を叩くなんて考えもしな……
あれ、あんまり伝わってない?
うーん、それもそっか、彼方ちゃん自身も大好きな気持ちに気づいてないみたいだもんね。
「…………………このっ!」
バキッ
ちょっとの間ぼーっとしてた2人だったんだけど、次の瞬間には彼方ちゃんのパンチが出ちゃってた。
意外と彼方ちゃんも果林ちゃんもカッとなって手が出るタイプだったんだね、お互いが相手だったからかな。
……まあ最初の経緯はこんな感じかな。
取っ組み合いの殴り合い、女の子のケンカじゃなくってスイスの弟達のケンカみたいだったもん。
ケンカの最中?
えっと彼方ちゃんは泣きながら叫んでて、果林ちゃんもハチジョージマベン?が出てたみたいでよくわからなかったんだ。
ヒアリングは標準語以外まだ苦手で…ごめんね。
同好会のみんなって殴るケンカなんてしないから、ミアちゃんも怖くなっちゃったんだね。
でもその時にミアちゃんが連絡してくれたおかげで今こうして事情を説明できてるんだから感謝しないと。
でもなんとなく止めちゃダメだって思ったの。
途中で私が間に入ったら…カコン?わだかまり……2人に嫌なもやもやが残ったと思うから。
2人がケンカするなんて初めてだったし…それに2人ともお仕事をしてるからかな、どこかお互いに対して一歩踏み込まないみたいな遠慮があったから。
ドーンとぶつかっておいた方がいいって思って。
こことくにすき
最後はね彼方ちゃんが果林ちゃんの上に馬乗りになって、2人ともポロポロ泣いてたよ。
何か言いたげな顔だったけど言葉にならないっていう感じかな、2人ともただ泣くだけ。
そしたら急に彼方ちゃんのスイッチが切れたみたいに寝ちゃって、果林ちゃんも暴れて疲れたのかつられて寝ちゃった。
うん、そこで寝てる。
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エマ「このケンカは2人にとって必要なケンカだったと思うの…だからあんまり怒らないであげて?」
菜々「はぁ…わかりました、でも後片付けは」
エマ「うん、私が責任持ってやっておくから!椅子もテーブルも他の部活の子に余ってるのないか聞いてみる!」
エマ「だから…できればみんなには内緒に」
菜々「はい、同好会の3年生が校内で暴力沙汰を起こしたなんて言えませんから…」
菜々「それは大丈夫じゃないですか?生徒会長でも部長でもない私に連絡をしてきたと言うことは、つまりそういうことでしょう?」
エマ「あ、そっかぁ」
菜々「それじゃあ私はこれで、お2人に今後は何事も穏便に解決してほしいとお伝えください」
エマ「わかった、ありがとう!」
彼方「かり…んちゃ……すぅ」
果林「…………かな…」
エマ「ふふっ……よしっ!」
エマ「お片付け、頑張るぞ~!」
かなかりケンカスレより着想を得ました
二人とも働くことにはそれぞれ思いがあるだろうからね…
エマちゃんの独白って新鮮かも
できてら仲直り編も…
流行れ
これはわかってない
顔と身体で稼いでんのにどうすんだろ
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