聖良「もし、私たちがラブライブ決勝へ行けたなら」
理亞「えっ?」
理亞「ちょ、ちょっと待って、姉さま!まず『ブイン』って何?」
聖良「何を言ってるのですか、理亞。私たちの曲『Believe again』に決まってるじゃありませんか」
聖良「あ、ちなみに『Believe again』の『again』の『a』は小文字ですからね?『Believe Again』にしてしまいますと、浅香唯さんの曲になってしまいますから」
理亞「姉さま…一体いくつなの…」
聖良「理亞の2つ上ですよ?」
理亞「知ってるけど…」
理亞「あ、続けるんだ。あと、ブインって止めて。普通、『ビリアゲ』とかで略さない?絶対言い難いでしょ…」
聖良「さすが理亞ですね。その発想はありませんでした。それで、私たちのブインですけど…」
理亞「あ、頑なにブインで通すんだ…。もうそれで良いけど、人前で絶対に言わないでね?すっごくダサいから」
聖良「わかりました。善処します」
理亞「うん。地区予選、道大会、本戦、決勝までの曲を全部考えて練習してたから」
聖良「もし、決勝でAqoursと戦ったら、勝ってましたよね?」
理亞「え?急になんでそう思ったの?」
聖良「ラブライブ延長戦といった形で私たちの夢を叶えてくれたAqoursの皆さんに何か恩返しを出来ないかと、延長戦やラブライブ決勝の映像を見直してたときに、ふと思いまして…」
理亞「それは、とりあえず、置いておいて…………『Aqoursのニューワールド』って?」
聖良「Aqoursの皆さんがラブライブ決勝で歌った『WATER BLUE NEW WORLD』に決まってるじゃないですか」
理亞「いや、『ウォタブ』でしょ!!『ニューワールド』って長いし、普通に他の曲にもありそう!」
聖良「あ、確かにそういう略し方もありますね」
理亞「姉さまはそんなにAqoursの楽曲の名前呼ぶこと無いから仕方ないかもしれないけど、ちゃんと覚えて…」
聖良「善処します」
聖良「さすが理亞ですね。その通りです。負けてない……というより、勝ってますよね。パフォーマンスや歌詞、演出など、どれを取っても負けてる気がしません」
理亞「確かに姉さまの考えた曲とか振り付けが負けてるとは思わないけど……Aqoursの魅力はもっと他の所にあると思う」
聖良「確かに、Aqoursの皆さんはとても魅力です。1人1人の輝きを100パーセント……いえ、120パーセント以上発揮して魅せてくれます」
聖良「ですが、それは私たちも同じなのでは無いでしょうか?」
理亞(うわぁ……)
聖良「しかも、作詞作曲、衣装作り、振り付け、全てを担当していたのもこの私、鹿角聖良ですから、もはや私1人でAqours 9人と対等に戦えています!!!!」ドヤァァァァァ!!
理亞(それは……ほんとごめんなさい)
理亞「…」
理亞「………」
理亞「………………」
理亞「姉さま、本気でそう思ってる…?私たちが決勝でAqoursと戦って、勝てたって」
聖良「確かに、私と理亞のパフォーマンスはAqoursの皆さんに負けてるとは思いません」
聖良「ですが、先程理亞が言った通りAqoursの魅力は他にあります。彼女たちの曲やパフォーマンスは、応援してくれるファンや見ている観客をも輝かせることが出来る力がありますから」
聖良「私たちに足りなかったことはそこにあったのだと思います。誰にも負けない力や強さを追い求めていた私たちと、自分たちの弱さを受け入れながらも周囲の人たちをも巻き込み輝かせるAqours」
聖良「Aqoursにはその力がある。Aqoursと一緒に歌った時に気が付き、Aqoursと一緒にラブライブ延長戦を経て確信に変わりました」
理亞「姉さま……」
聖良「しかし、理亞にとっては遅くありません」
理亞「えっ?」
聖良「私のスクールアイドル活動は終わってしまいましたが、理亞にはまだまだ時間があります」
聖良「1年生ながら私と同等のスペックを持っていた理亞が、周りをも巻き込み輝かせることが出来たら……最高のスクールアイドルになるに違いありません」
聖良「応援してくれる皆さんにも、理亞の力を分けてあげてください」
理亞「うん、分かった、姉さま」
聖良「このことに気が付かせてくれたAqoursに感謝しなくてはなりませんね」
理亞「私…頑張る…!AqoursにもSaint Snowにも負けないスクールアイドルになってみせる!」
聖良「その意気ですよ、理亞♪」
理亞「はい。ごめんなさい、姉さま」
おしまい
ようちかです。
千歌「よーちゃんは何でもくれる」
>>20も良かった
ひたすら3年目の準備だけしてたら怖い
良かったです
乙
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