【SS】かのん「信じて送り出してくれた幼馴染からすみれちゃんのマル顔Wピース写真が送られてきた」【ラブライブ!スーパースター!!】

ラブライブ
【ラブライブSS】WE WILL!!弾いてみた! #liella #ラブライブスーパースター #ラブライブ #lovelive #piano #shorts

【SS】かのん「信じて送り出してくれた幼馴染からすみれちゃんのマル顔Wピース写真が送られてきた」【ラブライブ!スーパースター!!】

2:(あら) 2022/10/05(水) 20:07:41.24 ID:sDHkR7T2

―昨年の4月、私たちLiella!のセンターかのんが海外留学した

―季節は巡り3月、留学生である可可が帰国した

―同月、母校の理事を目指す恋が大学進学の為に一人暮らしを始めた

―同月、『嵐千砂都』が消えた

―命を落とした訳じゃない。姿を消す前に私が止めたではある。

―ただ、世界に轟くであろう歌姫に負けまいと燦然と輝いていたかの星の瞬きが、尽きたのだ

すみれ「だったら…」チュッ…

すみれ「私の為に生きなさいよ! それが新しい貴女の人生よ…!」

―同月同日、私は彼女の生きる目的になった

 

4:(あら) 2022/10/05(水) 20:09:56.29 ID:sDHkR7T2

千砂都「かのんちゃん!」zoom

かのん「ちぃちゃんおはよう! うぃっすー♪」zoom

千砂都「えへへー、うぃっすー♪ こっちはこんばんはーだYo!」zoom

千砂都「かのんちゃん、最近授業多くて大変なんだって?」zoom

かのん「うん。結女の卒業式に出させてもらった分、また頑張らないと」zoom

かのん「先生怖いんだよね…言葉も時々分からないし」zoom

千砂都「かのんちゃんなら大丈夫だよ! 私の信じる…かのんちゃんなら!」zoom

かのん「ちぃちゃん…うん!」zoom

かのん「ちぃちゃんは春休み? 就職先教えてくれないけどまだ行かないの?」zoom

千砂都「うん、今は秘密。いつかちゃんと言うね」zoom

かのん「んー…気になる…。あ、いけないこんな時間! 学校行くね!」ブツッ

すみれ「終わった?」

千砂都「うん、終わった…。だから始めよう?」チュッ…

 

5:(あら) 2022/10/05(水) 20:15:03.45 ID:sDHkR7T2

千砂都「どう…?」

すみれ「んっ…!~~~っ」

千砂都「声も出ないくらいいいんだ」

千砂都「こっちは…?」

すみれ「そっちはまだダメ…!」

千砂都「ダメっていうことはして欲しいんだね?」

すみれ「違っ…!? ぁんっ…!!」

千砂都「ほらほら~」

すみれ「やめっ…! んっ~~~~!? …もう、調子乗らないの!」

千砂都「え~~?」

すみれ(燃え尽きてしまった千砂都を救ったのか、それとも利用しているのか)

すみれ(弱っている彼女を強引に自分のものにした罪悪感。私の中の葛藤は絶えない)

すみれ(だけど…少なくとも、想い人と一緒になれたことは嬉しかった)

 

8:(あら) 2022/10/05(水) 20:23:02.30 ID:sDHkR7T2

時は遡る――

千砂都『さぁみんなー! 今日も練習頑張るよー!!』

きな子『おー!っす!』

千砂都『1軍のメンバーは次のライブに向けて曲かけながら最終調整!』

千砂都『2軍のメンバーは外周ダッシュ! 終わったら基本のステップの練習!』

メイ『千砂都先輩のメニュー、今日もキレッキレだな…』

四季『うん…。来年はこれを私たちで考えると思うと気が重い。Heavy…』

夏美『けどこのメニューのお陰で招待された大会まで含めて全て優勝してますの』

可可『オマケに4月にあれだけ入部した1年生が一人もやめてない…とんでもないことデス』

恋『お母さま…私はとても嬉しいです』

――かの激闘と別れの後、Liella!には大量の新入部員が入った

――その新入部員を誰一人見捨てず、かつ連覇を果たし、ステージの中心で輝いていたのは千砂都だった

――世界一の音楽学校へ留学したかのんに負けないその姿は、まさしくもうひとつのスーパースターだった

 

9:(あら) 2022/10/05(水) 20:33:18.34 ID:sDHkR7T2

――だが…

恋『みなさん、本当にありがとうございました…! 私は大学へ行きますが…絶対連絡しますからね!』

すみれ『ええ、いってらっしゃい』

千砂都『頑張ってね。恋ちゃん』

千砂都『…行っちゃったね。恋ちゃん…』

すみれ『ええ…』

千砂都『あとはすみれちゃんだね。進路は秘密って言ってるけど本当は大学落ちたんじゃないの~?』

すみれ『そういうんじゃないわよ。…アンタこそ、これからどうするのよ』

千砂都『私は…………そうだね』

千砂都『しば…く…やすも……な…』バタッ…

すみれ『えっ…!? 千砂都!? 千砂都ーーー!?』

――かのんから託された物語。その全ての責務を果たし、彼女は力尽きてしまった――

 

12:(あら) 2022/10/05(水) 20:38:28.41 ID:sDHkR7T2

千砂都『え…?』ガバッ

千砂都『ここは…すみれちゃんの家?』

千砂都『そっか…私、恋ちゃんを見送ってから…』

千砂都『…』

千砂都『ありがとう、すみれちゃん…。私………』

すみれ『どこに行く気よ』

千砂都『―――!』

すみれ『私もこれからの進路を話してないけど…アンタの進路だって聞いてないわよ?』

すみれ『大学の推薦、国内外のプロのダンスチームまで…全部のスカウトを断ったのよね?』

すみれ『これから何をしようっての? ウィーンにでも行くの?』

千砂都『まさか。かのんちゃんのところに行くわけないよ――もう、行けない』

千砂都『私さ、もう疲れたんだ…。だから――』

すみれ『!?』

 

13:(あら) 2022/10/05(水) 20:43:22.79 ID:sDHkR7T2

――今思えば、自殺しようとしたとかそういうことじゃない。かのんの行く末を見守る楽しみはあるのだろうし

――どこかへ自分探しの旅にでも出かけるつもりだったのかもしれない。本当に休みたかったのかもしれない

――けど…私は彼女の輝きが潰えたのを感じてなんとか生気を戻そうと…その細身を抱きしめ――

すみれ『だったらまずは休みなさい。私の隣で…』ギュッ

すみれ『それが終わったら、貴女は私と一緒に働くの』

千砂都『え…!?』

千砂都『そんな…無理だよ…。私はもう…目的が…』

すみれ『だったら…』チュッ…

すみれ『私の為に生きなさいよ! それが新しい貴女の人生よ…!』

千砂都『すみれ、ちゃん…!?』

――強引に、その唇を奪ってしまった

――彼女の人生を…私の物にしてしまった――

 

14:(あら) 2022/10/05(水) 20:48:11.67 ID:sDHkR7T2

現在に戻る――

すみれ「ん…」

千砂都「おはよう、すみれちゃん」ジュー

すみれ「あぁ、おはよう…って、何よこれギャラクシー!?」

すみれ「なんでこんなに布団ビショビショなの………」

すみれ「………私かぁ…」

千砂都「ゆうべはおたのしみだったもんねー」

すみれ「アンタがガシガシ攻めてきたからでしょ!?」

千砂都「すみれちゃんはそういうのがいいんでしょ?」

すみれ「うっ…///」

千砂都「ほーら、朝ごはん作ったよ?」

すみれ「朝ごはんは私が作るってのに…」

千砂都「いいんだよ! こうして…すみれちゃんに尽くしているのが幸せなんだから!」

すみれ「千砂都…」

 

15:(あら) 2022/10/05(水) 20:53:14.85 ID:sDHkR7T2

千砂都「♪~」

千砂都「はい、あーん」

すみれ「やめなさいバカップルじゃあるまいし…」

すみれ「あーん…///」

千砂都「そう言いながらやってくれるすみれちゃんだーい好き♪」

すみれ「アンタ本当にあの鬼教官の千砂都? 部の面影が全くないんだけど」

千砂都「そう? 私は優しい先輩のつもりだったんだけどなぁ」

すみれ「冗談ととっておくわ…」

すみれ(この子…恋人になるとこんなんなるのね…)

すみれ(…嬉しい)

すみれ(千砂都の生き生きとした顔がまた見られて…)

 

16:(あら) 2022/10/05(水) 20:58:14.30 ID:sDHkR7T2

千砂都「それじゃあ…」

すみれ「行きましょう。私のショウビジネス伝説の新たなる幕開けよ!」

千砂都「伝説の幕開けって大袈裟じゃない?」

すみれ「そのくらいの意気込みで行くのよ」

すみれ「私と貴女の2人で芸能界のトップを目指す…」

すみれ「それが新しい私の夢よ」

千砂都「夢…すみれちゃんと、私で…」キュン

千砂都「いい! とってもまるだよ!」

千砂都「私、すみれちゃんの為になるならなんでもやるよ!」

すみれ「私の為、じゃないのよ。これはあんたの為でもあるんだから」

すみれ「私の夢は貴女の夢。2人で頑張りましょう」

千砂都「うん!」チュッ

すみれ「もう、事務所に行ったら恋人同士なことは隠すのよ!」

 

17:(あら) 2022/10/05(水) 21:03:07.11 ID:sDHkR7T2

すみれ「…」フルフル

千砂都「疲れたねぇ…」

すみれ(大・成・功…! だったわ…。今日の収録…!)

すみれ(お客さんの反応凄かった…こんなこと、子役の時は一度もなかったのに…!)

すみれ(スクールアイドルを卒業してもうこんな機会ないかもって覚悟してたのに…!)

千砂都「すみれちゃん? 泣いてるの…?」

すみれ「泣いてないったら泣いてない!」

すみれ「嘘…やっぱり泣いてる…! 私…この世界に戻ってこれたんだなって…!」

千砂都「すみれちゃん…!」ギュッ

すみれ「ありがと…! 貴女と一緒で本当に良かった…!」

すみれ(多分、私一人じゃこんなに反応はよくなかった…)

すみれ(伝説と化したスクールアイドルの千砂都と一緒だからこの結果になった)

すみれ(それでも…嬉しいっ…!)

 

19:(あら) 2022/10/05(水) 21:08:46.18 ID:sDHkR7T2

千砂都「もーっ、明日もお仕事なんじゃないの?」

すみれ「いいじゃない…! 今日は興奮が収まらないのよ」

すみれ「付き合って、お願い…」

千砂都「すみれちゃんにそんなお願いされたら断れないよ…」キュン

すみれ「ぁっ…」ツツー

千砂都「ここ、気持ちよくしてあげるね…」

すみれ「うん…」

すみれ(初めはたどたどしかった夜の営みも、今は毎日の恒例行事)

すみれ(こんなことでも才能の塊。千砂都の技術は日々向上していた)

すみれ(優しく、時に激しく私の絶頂を誘うその姿に、どんどん心惹かれていった)

すみれ「幸せだわ…。あの日貴女にキスして、本当に良かった…!」

千砂都「うん…! すみれちゃんのいない世界なんてもう考えられないよ…」

 

21:(あら) 2022/10/05(水) 21:13:26.49 ID:sDHkR7T2

すみれ(仕事も恋も絶好調。私の高校卒業後の道は順風満帆だった)

すみれ(ただ、一つの気がかりは―――)

千砂都「かのんちゃん、うぃっすー♪」zoom

かのん「うぃっすー! ちぃちゃん昨日見ちゃったよ~~~」zoom

千砂都「見たって何を?」zoom

かのん「ちぃちゃんがTVに写ってるとこだよ! Ltubeで見たんだ!」zoom

かのん「まさかすみれちゃんと一緒にプロのアイドルになってるなんてね…」zoom

千砂都「あー、バレちゃったかぁ」zoom

かのん「ずっと秘密にしてたのは私をビックリさせたかったからでしょ?」zoom

かのん「大成功、だよ」zoom

千砂都「かのんちゃん…!」zoom

かのん「正直安心した。最後の大会以降やつれてるような気がしてたし」zoom

かのん「ちぃちゃんが元気にしてて良かったよ! すみれちゃんもいるなら安心だね!」zoom

 

23:(あら) 2022/10/05(水) 21:18:40.90 ID:sDHkR7T2

千砂都「それでね、かのんちゃんも元気貰ってるって言うんだ! 嬉しいよ~」ニヘラー

すみれ「…」

千砂都「あれ? ここあんまり気持ちよくない?」

すみれ「気持ちいいけど…気がのらない」

千砂都「そうなの? じゃあやめとく?」

すみれ「いや…続けて…」

千砂都「うん! じゃあ今度はこっちね!」

すみれ「ぁんっ…」

すみれ「千砂都…」

千砂都「??」

すみれ「かのんには…私たちが恋人同士なの…秘密なんだからね…?」

千砂都「うん! すみれちゃんがそういうなら勿論そうするよ!」

すみれ「…」

すみれ「ひゃんっ…///!」

 

25:(あら) 2022/10/05(水) 21:25:14.48 ID:sDHkR7T2

すみれ(かのんと千砂都のリモート会話はほぼ毎日行われた)

すみれ(私と千砂都が恋人になった頃は、彼女の目に生気はなかったのに…)

すみれ(この時間だけは、千砂都の目には生気が宿っていた)

すみれ「今はもう生き生きとして日常を送っているけど…」

すみれ「それでも…私よりかのんと話している時の方が表情がいい気がする」

すみれ「…」

すみれ「まぁ、仕方ないんだけどね…」

すみれ「私じゃ、かのんには適わないから…」

すみれ「…」

すみれ「っ…」

すみれ「嫌…私が千砂都の恋人なのよ…!?」

すみれ「あの子の一番は今は私なの…! かのんじゃないのよ…!」

すみれ(どれだけ千砂都が私に笑顔を振りまいても、嫉妬の炎は増すばかりだった)

 

30:(あら) 2022/10/05(水) 21:31:02.12 ID:sDHkR7T2

千砂都「ま~~る~~♪ ま~るまる~♪ おーにーぎーりも、ま~るまる~♪」

すみれ「…」

千砂都「目玉焼きも~、ま~る~♪ お味噌汁の味噌は~マールコーメく~ん♪」

すみれ「朝ごはんは私が作るって言ってるのに…」

千砂都「ダーメッ。すみれちゃんの恋人としてここは譲れません」

千砂都「すみれちゃんの為に出来ることをしたいんだよ…いいでしょ?」

すみれ「千砂都…」

すみれ(幸せな日々が続くたび、違和感を覚えることが増えた)

すみれ(この献身は、一体どこから来るのだろうかと)

すみれ(言うまでもない…かのんだ)

すみれ(高校最後の年に誰より輝き、燃え尽きた身体と心。それはかのんへの想いにもヒビを入れてしまった)

すみれ(その隙間から入り込んだ私に対して、彼女は代替的に献身しているんじゃないか?)

すみれ(そう、思えるようになった…)

 

31:(あら) 2022/10/05(水) 21:36:56.68 ID:sDHkR7T2

千砂都「今日はゴメン、すみれちゃん…」

すみれ「…」

すみれ「いいのよ…。アンタの方が人気なんだからアレで正解」

すみれ「私たちが今いるのはショウビジネスの世界。情でどうにかなる世界じゃないのよ」

すみれ「取れるとこで人気を取らないとね…」

千砂都「すみれちゃん…」

すみれ「そんな顔しないで? 千砂都…」

すみれ「私は貴女とプロのアイドルになれて本当に幸せなの」

千砂都「~~~~っ!」ギュゥッ

すみれ「んっ…」チュゥ…

すみれ(ショウビジネスの厳しさは知っている。そのうえで千砂都と組んだのだし、いい方向に動いたこともある)

すみれ(けど…一度燃え尽きてもなお、再び輝きを取り戻そうとする光に、私は追い越され…追いつけなかった)

すみれ「これが本物の星…この子に見合うのはやっぱり…」

 

32:(あら) 2022/10/05(水) 21:41:07.73 ID:sDHkR7T2

千砂都「…私のこと、置いて行かないで…!」

すみれ「!?」

千砂都「すぅ…」zzz

すみれ「今の、寝言…!?」

すみれ「…」

すみれ「置いてかないでって何よ…!」

すみれ「私に置いて行かれることなんてないでしょ…? かのんの夢を見ているのね…?」

すみれ「自分で背中を押しておきながら、そんなこと…」

すみれ「…」

すみれ「やめてよ…」

すみれ「貴女がかのんにどんな想いを抱いていたのか思い知らされちゃう…!」

すみれ「嫌…」

すみれ「私の方こそ置いて行かないでよ…!」

 

34:(あら) 2022/10/05(水) 21:46:56.11 ID:sDHkR7T2

すみれ「…」

千砂都「すみれちゃん…? ゴメン、気持ちよくないんだよね…?」

千砂都「いっつも同じところばっかりじゃ飽きちゃうよね?」

すみれ「こっち、やってよ…」

千砂都「えっ…?」

千砂都「そっちは…確定なってやつ?」ゾクッ

すみれ「イヤ?」

千砂都「…」

千砂都「いや、やる。すみれちゃんを気持ちよくさせたいもん」

すみれ「!? ひゃぁぁぁぁっ!?」

千砂都「ご、ゴメン! 痛かった?」

すみれ「…」

すみれ「やっぱり、いつも通りのにして…///?」

 

37:(あら) 2022/10/05(水) 21:51:15.05 ID:sDHkR7T2

かのん「今度の番組も見たよ~。すみれちゃん体張ってるね」zoom

千砂都「そうなんだよ~。今時のアイドルは体も張るのが普通なんだけど」zoom

千砂都「なぜか台本で私にはさせないようになってるんだよね」zoom

かのん「あー…」zoom

千砂都「すみれちゃんにばっかり辛い思いさせて…申し訳ないよ」zoom

千砂都「ね、すみれちゃん♪」zoom

かのん「え!? すみれちゃんそこにいるの!?」zoom

すみれ「!? ばっ…アンタ」

千砂都「あっ…!」zoom

かのん「すみれちゃーん!?」zoom

すみれ「仕方ないわね………久しぶり、かのん」zoom

かのん「本物のすみれちゃんだ! ちぃちゃんと仕事の打ち合わせか何かだったの?」zoom

すみれ「…そんなところよ」zoom

 

40:(あら) 2022/10/05(水) 21:56:31.38 ID:sDHkR7T2

かのん「…」

かのん「…」

かのん「…」

ウィーン「澁谷かのん!」バタン

かのん「ノックもせずに勝手に入ったらダメって言ってるのに…課題なら見せないよ?」

ウィーン「そこをどうか…」

かのん「見せない」

ウィーン「(´・ω・`)」ショボン

かのん「そんなことよりさ…。どうして今、ちぃちゃんとすみれちゃんが一緒にいたんだろ」

ウィーン「嵐千砂都とへあ…なんとかが? 一緒に仕事をしているのでしょう? 打ち合わせじゃないの?」

かのん「そうかな?」

かのん「何か理由があると思うんだよね」

かのん「何か…!」

 

43:(あら) 2022/10/05(水) 22:02:28.03 ID:sDHkR7T2

千砂都「わぁ…!」

すみれ「いい景色ね…」

千砂都「すみれちゃん! ここで写真撮ろうよ」

すみれ「…そうね。これはプライベートの写真ってことで」

千砂都「私が撮るよ! ほらすみれちゃん、Wピース!」

すみれ「はいはい」パシャッ

千砂都「えへへー♪ すみれちゃん、まんまるないい笑顔だね」

すみれ「そう? 貴女こそ、とっても綺麗よ」

すみれ「仕事が忙しくて、こうして2人でどこかに来るのって久しぶりよね…」

千砂都「うん…」

すみれ「ロケで来ることはあるんだけどね。やっぱりこういう時間って必要なのよ」

千砂都「そうだね…! すみれちゃん、またいつか…2人でここに来ようね!」チュッ

すみれ「ええ…」

 

44:(あら) 2022/10/05(水) 22:07:13.21 ID:sDHkR7T2

かのん「…」ピロリン

かのん「…っ」

かのん「もしかして、だったらいいんだけど」

ウィーン「何? …2人とも屈託のない笑顔をして…良い写真じゃない」

かのん「そうだね…けどさ」

かのん「おかしいと思ってたんだよ…。ちぃちゃんがプロのアイドルなんて」

かのん「すみれちゃんに誘われたって聞いたときは成程って思っちゃったけど…」

かのん「2人は何か隠してることがあるんだ。私に言えない何か…」

ウィーン「何か?」

かのん「…」

かのん「…」

かのん「私の歌を世界に響かせたい。それが私の夢…」

かのん「けど…ただ一人、その人に聞いてもらえないなら意味がないんだ――――」

 

45:(あら) 2022/10/05(水) 22:12:02.47 ID:sDHkR7T2

すみれ「はぁ…」

すみれ(仕事の途中で千砂都に当たっちゃった…。あれ、印象悪いわよね…)

すみれ(どんな仕事でもやるって決めてたのに…! 千砂都との人気の差は知ってるのに…!)

千砂都「まーるー♪ まーるまるー♪ たーこ焼きはーまーんまるー♪」

千砂都「ミニトマトもまるー♪ あーじーつけはーマールミヤー♪」

すみれ「…」

すみれ(気にしてない様子だけど…本当は傷ついてるハズ)

すみれ(ちゃんと謝らないと…)

すみれ「ちさ…」ピンポーン

千砂都「あ! 頼んでたクルマユクッションかな? 私出るねー」

すみれ「あ…」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――「どうして?」

 

50:(あら) 2022/10/05(水) 22:20:02.32 ID:sDHkR7T2

かのん「…どうしてここにすみれちゃんがいるの?」

千砂都「えっ…!? かのんちゃん!? 本物?」

すみれ「か、のん…!?」

すみれ「貴女、オーストリアにいるはずでしょ…!?」

かのん「どうしてここにいるのか聞いてるのは私の方だよ、すみれちゃん」ギロッ

かのん「ちぃちゃん、実際に会うのは久しぶりだね」

千砂都「あぁ…! 本物のかのんちゃんなんだね…!」パアアアアア

千砂都「かのんちゃん! お帰り!」ギュッ…

かのん「ただいま、ちぃちゃん…」ギュウッ…

すみれ「あ…」

すみれ「ああぁ…」

すみれ「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁ…」

―――秘密の園に、世界一の歌姫のドス黒い声が響く。妖精は喜んで祝福した

――――――――――――――対して…泥棒猫は、情けなく声も出せずにいた

 

53:(あら) 2022/10/05(水) 22:25:35.31 ID:sDHkR7T2

千砂都「けど、どうしてここが分かったの?」

かのん「卒業式の日にちょーっとGPSアプリを入れさせて貰ってたんだ」

かのん「ちぃちゃん、最後の大会終わってからなんか危うい感じだったし…」

かのん「レジェンドスクールアイドルと化したんだもん。何かの為につけておいたんだよ」

千砂都「流石かのんちゃんだね!」

すみれ「え…!?」

すみれ(何がGPSアプリよ…! 何が『何かの為に』よ…)

すみれ(監視する気マンマンじゃない…! やっぱりアンタは…)

すみれ(千砂都もおかしいわよ…! GPSなんて勝手につけられてるのに…!)

すみれ(それほどまで、かのんのことを信用しているの!?)

かのん「今日ここに来たのはさ。ちぃちゃんがどんな生活をしているか見たかったからなんだ」ツカツカ

すみれ「勝手に入らないでよ…」

千砂都「え? 別にいいじゃない。どうぞー」

すみれ「…っ!」

 

55:(あら) 2022/10/05(水) 22:30:30.56 ID:sDHkR7T2

かのん「お揃いの歯磨きセット、雑に干してある2人分の洗濯物、終いにはダブルベッド、ね…」

かのん「私さ…信じて送り出してもらえたって思ってた」

かのん「だから、ちぃちゃんのことも信じて留学したんだ」

かのん「…けど、これは何?」ギリッ

千砂都「え?」キョトン

かのん「…??」

かのん「…」

かのん「すみれちゃん?」

すみれ「何よ…」

かのん「すみれちゃんが…ちぃちゃんを誑かしたんだよね?」ギロッ

すみれ「酷い言い方ね。けど…そうよ」

すみれ「私がアンタのいない隙を狙って強引に奪ったのよ! この子のことを!!」

千砂都「えっ…!? なんで…どうして二人とも…そんな怖い目をしてるの?」キョトン

かのん・すみれ「…!?」

 

56:(あら) 2022/10/05(水) 22:35:49.49 ID:sDHkR7T2

かのん「…」

すみれ「…」

かのん「ちぃちゃん、すみれちゃんと話があるから少し待っててくれる?」

千砂都「?? うん、いいよ。そうだ、かのんちゃんの分もごはん作れるかなー?」

かのん「…!!」

すみれ「外で話すんでしょ…? 行きましょう」

かのん「う、うん…」

かのん「…」

すみれ「…」ガチャッ

かのん「…どういうことなの?」

すみれ「それは私と千砂都が貴女に黙って付き合い始めてること?」

すみれ「それとも、千砂都が壊れてること?」

 

57:(あら) 2022/10/05(水) 22:40:08.73 ID:sDHkR7T2

かのん「え…!?」

すみれ「あの子は頑張りすぎたのよ…。貴女に負けないようにって」

すみれ「最後のラブライブ全国決勝。あの時が一番輝いていた。あの時は貴女すら霞むほどの光を放ってた」

すみれ「けど…それで燃え尽きてしまったのよ」

かのん「そんな…そんな…そんなこと…! 卒業式の日はちゃんと…」

すみれ「可可の帰国と恋の引っ越しまでは緊張の糸を張れてたのよ…それが最後の仕事だってね」

すみれ「糸が切れた時…」

すみれ「『嵐千砂都』という星は一度消えてしまったのよ…心が壊れてしまったの」

すみれ「今、生気を取り戻しているのは私と付き合い始めたお陰だって胸を張って言える」

すみれ「あの子の人生には、私が必要なの!」

すみれ「かのん、アンタじゃなくてね…!」

かのん「そんな……嫌……」

かのん「うそ、だよ…」

 

60:(あら) 2022/10/05(水) 22:45:02.72 ID:sDHkR7T2

かのん「ちぃちゃん…」

千砂都「かのんちゃん!? どうしてそんなにゲッソリしてるの? 旅疲れ?」

千砂都「すみれちゃん一体何話したの?」

すみれ「ちょっとしたことよ…」

千砂都「ちょっとしたこと?」

千砂都「じゃあ…大丈夫なの? ほら、かのんちゃんも一緒にご飯食べない?」

千砂都「ちぃちゃん特製たこ焼きだよ! ト~マト~もあーるんーだYo!」

かのん「…」

かのん「うん、いただくね…」

すみれ「いただくの…?」

かのん「ちぃちゃんが作ってくれるご飯だよ? 私がずっと我慢してた夢の食卓なんだよ?」

かのん「食べたくないわけないじゃん…」ギリッ

すみれ「そう…。やっぱりアンタも千砂都のことが好きなのね…」

 

64:(あら) 2022/10/05(水) 22:50:20.71 ID:sDHkR7T2

かのん「美味しいよ、ちぃちゃん…久しぶりのたこ焼き…」

千砂都「そう? 良かった~、腕は落ちてないみたいだね!」

すみれ「まぁ結構な頻度で作るもんね…」

かのん「…」

すみれ「…何よ」

かのん「付き合ってるんだなぁって…」

すみれ「そうよ?」

かのん「…」

すみれ「…」

かのん「ちぃちゃんがこうなることは想像はしてなかった。けど…誰かと付き合うことは考えてた」

すみれ「あら、信じてたんじゃなかったの?」

かのん「これだけ魅力的な女の子なんだよ? 惚れない子いる?」

すみれ「…アンタも大概ね」

すみれ(実際その通りなんだけどね…。私も、可可も、恋も…最後は千砂都に惚れていたんだから)

 

67:(あら) 2022/10/05(水) 22:55:27.16 ID:sDHkR7T2

かのん「ごちそうさま。今日は…実家に帰るよ」

千砂都「え? 泊まっていっても」

すみれ「いいわけないでしょ」

かのん「うん。ありあやマンマルにも会いたいから帰るね」バタン

千砂都「行っちゃった…」

すみれ「ーーーーーーーーっ」ペタリ

千砂都「え!? すみれちゃん!? どうしたの?」

すみれ「なんとか…なったの?」

すみれ「この生活を…私と千砂都の関係を認めてもらえた? 諦めてくれた?」ピロリン

すみれ「…」

すみれ「そんなわけないか…。考える暇が必要よね」

千砂都「??」

 

68:(あら) 2022/10/05(水) 23:00:11.95 ID:sDHkR7T2

かのん「ちぃちゃん…」

かのん(こんなことなら留学しなければ良かった?)

かのん(いいや、違う…ちぃちゃんは信じて送り出してくれたんだ)

かのん「ちぃちゃんが頑張りすぎる人だって気付かなかった私が悪いんだ…」

かのん「すみれちゃんはそれを助けてくれた…悪い人なんていない」

かのん「っ…ぅぅ…」

かのん「どうしよう、マンマル…」

かのん「一番大好きな…私の人生全てをかけて笑顔にしたい人を…」

かのん「取られちゃったよ…!」

かのん「ちぃちゃん…!」

かのん「ちぃちゃん…!」

かのん「大好きだよ…!!」

 

73:(あら) 2022/10/05(水) 23:05:01.36 ID:sDHkR7T2

すみれ「…千砂都」

千砂都「うん?」

すみれ「私のことは好き?」

千砂都「好きだよ」

すみれ「…かのんのことは?」

千砂都「好きだよ?」

すみれ「かのんの方が大事なの?」

千砂都「え―――?」

千砂都「かのんちゃんのことはすき…」グル…

千砂都「すみれちゃんのこともすき…すみれちゃんはこいびとで……」グルグル…

千砂都「かのんちゃん、は……………」グルグルグルグル…

すみれ「千砂都? 千砂都…!?」

 

77:(あら) 2022/10/05(水) 23:12:11.74 ID:sDHkR7T2

かのん「お邪魔します。また来ちゃった」

すみれ「どうぞ、私と千砂都の愛の巣へ」

かのん「ちぃちゃんは?」イラッ

すみれ「…」

すみれ「昨日、私がいらないこと言ったせいで寝込んでるわ」

かのん「はぁ!? 一体何したの!?」

かのん「まさかエッッッッッなこと…///」

すみれ「そんなの毎日のようにしてるわよ」

かのん「…殴っていい?」

すみれ「やめなさい。私は一応現役のアイドルなんだからね? 事務所が黙ってないわよ?」

すみれ「…かのんと私、どっちの方が大事か聞いたの」

かのん「えっ…」

すみれ「それで…パニックになっちゃったのよ」

 

78:(あら) 2022/10/05(水) 23:17:16.28 ID:sDHkR7T2

千砂都「…」zzz

かのん「ちぃちゃん…」

すみれ「悔しいけど、この子の中での貴女は相当大きいのよ」

すみれ「私が恋人なんだから…私が一番大事だって…『違うよ』って即答して欲しかった」

すみれ「けど、すぐに答えが出ず混乱したんでしょうね…」

かのん「そっか…」

かのん「私の事、まだ大事に思ってくれてるんだ…」

すみれ「…」

すみれ「そう、ね…」

すみれ「この子の人生には…貴女が必要なのかもね…!」

かのん「すみれちゃん…!?」

すみれ「一番酷い時からここまで回復したんだもの…私のするべきことは終わった」

すみれ「かのん…」

すみれ「千砂都はもう私に依存しなくても生きていける…。この子に依存してるのは私の方なのよ…!」

 

83:(あら) 2022/10/05(水) 23:23:02.96 ID:sDHkR7T2

すみれ「この子、尽くすタイプでしょ?…厳しいところもあったみたいだけど」

かのん「身に染みて知ってる…」

すみれ「アンタを遠くに感じて、燃え尽きて…私に起こされた時、この子の献身の対象が私になったの」

すみれ「たくさん大事にしてもらった。何度言っても朝ごはん作ってくれるしいつも笑顔を見せてくれた」

すみれ「仕事だってこの子のお陰でショウビジネスの世界でやっていけてる…」

すみれ「この子のお陰で、私は生きていけてる…!」

すみれ「私がこの子に生かされてるの…! 本当は…!」

かのん「…」

すみれ「けど…この子の幸せのためには…私はもういらない」フルフル

すみれ「アンタがこの子を幸せにするって言うならその方がいい。私じゃ貴女には適わないもの」ウルル…

すみれ「ゴメンね、かのん…」

すみれ「貴女から…最愛の人を掠め取るようなことをして、ごめんなさい…」

かのん「~~~~~っ!!」

 

85:(あら) 2022/10/05(水) 23:27:12.37 ID:sDHkR7T2

かのん「そんなこと言わないで! 謝らないで! それ以上言ったら現役アイドルにだって殴る!」

すみれ「!?」

かのん「この子の幸せのためには私はもういらない?」

かのん「私じゃ貴女に適わない!?」

かのん「ちぃちゃんの本当の幸せを語らないで!!!」

かのん「ちぃちゃんの幸せはちぃちゃんが自分で決めて自分で言うことだよ!」

かのん「本当は私がちぃちゃんを幸せにしたい!」

かのん「世界一の学校で学んだ歌をちぃちゃん一人に届けたい!」

かのん「この世界の誰より私が一番ちぃちゃんのことを愛してる!!」

かのん「だけど…」

かのん「きっと、ちぃちゃんはすみれちゃんといて幸せだよ…」

かのん「あんな笑顔見せられたら分かっちゃうよ…幼馴染だもん」

すみれ「はぁ…?」

 

88:(あら) 2022/10/05(水) 23:33:49.89 ID:sDHkR7T2

すみれ「幼馴染だからって何を分かった気になってんのよ!」

すみれ「この子は! アンタといるのが一番幸せなの! アンタの歌が世界に響くを心待ちにしてるのよ!」

かのん「そうかな!?」

かのん「私の歌は心待ちにしてるかもしれないけど、その時隣にいて欲しいのはすみれちゃんなんじゃないかな!?」

すみれ「アンタ世界で一番千砂都のことを愛してるんじゃなかったの!?」

かのん「愛してるよ!」

かのん「すみれちゃんはどうなの!?」

すみれ「っ…~~~~~~~~っ!!」

すみれ「愛してるわよ!!」

すみれ「好きったら好き…! 絶対アンタに適わない。それでも千砂都が好きなのよ…!」

すみれ「好き、好き…」

すみれ「好きよ…」

 

93:(あら) 2022/10/05(水) 23:38:36.48 ID:sDHkR7T2

千砂都「ん…? 」

千砂都「あれぇ…? かのんちゃんだ」

千砂都「…すみれちゃんも、2人ともどうして私を挟んで怖い顔してるの?」

かのん「…」

すみれ「…」

すみれ「…ぷっ」

かのん「…ふふ」

かのん「なんでもないよ。ちぃちゃん」

すみれ「そうそう。気分は大丈夫? 起きられそう?」

千砂都「うん。大丈夫だよ?」

千砂都「…?」

千砂都「2人ともヘンなの…?」

 

95:(あら) 2022/10/05(水) 23:42:49.06 ID:sDHkR7T2

かのん「…ちぃちゃん」

千砂都「?」

かのん「すみれちゃんと恋人なんだってね?」

千砂都「…うん。秘密にしててゴメンね?」

かのん「いいよ。幸せそうにしてて良かった」

千砂都「とっても幸せだよ。毎日が楽しい」

かのん「そっか…」

すみれ「けど、かのんとリモートで話すのも楽しいのよね?」

かのん「え」

千砂都「え? うん、それはもちろんだよ! 1日で一番の楽しみだよ」

かのん「い、一番…?」

千砂都「かのんちゃんがどんどん成長しているのが分かるからね!」

かのん「ちぃちゃん…」

 

97:(あら) 2022/10/05(水) 23:46:18.16 ID:sDHkR7T2

かのん「…」

すみれ「…帰るの?」

かのん「うん…。留学生なのに授業休んでばっかりだと色々な人に迷惑かけるし」

すみれ「…」

すみれ「千砂都を連れて行こうっていう考えはないの?」

かのん「それは元々無理かなー? 無理くり隠せてもウィーンちゃんに何言われるか分かんない」

すみれ「え? まさかアンタあのウィーン・マルガレーテと」ポッ

かのん「ないない絶対ない。アレだけはない」

すみれ「アレ…」

かのん「…」

かのん「私が卒業するまで、すみれちゃんにちぃちゃんのこと任せるよ」

すみれ「え…?」

かのん「私が卒業して、世界一の歌姫になった暁には…」

 

98:(あら) 2022/10/05(水) 23:50:11.34 ID:sDHkR7T2

 
 
 
 
 
かのん「奪いに行くよ!―――すみれちゃんから、ちぃちゃんのこと!」

すみれ「――――!」

すみれ「させないわよ…! アンタには絶対負けない! 勝つのは私よ!」

 

101:(あら) 2022/10/05(水) 23:53:26.00 ID:sDHkR7T2

Epilogue

かのん「あー、プロのアイドルも大変だね」

かのん「スクールアイドルの時代にはない大人の心遣いが多くて辛いよ…」

千砂都「かのんちゃんはずっと学生だったもんね。社会人は大変なんだよ」

すみれ「社会人の辛さより世界一の音大を出てアイドルになる異色っぷりに対する世間の評価が辛いわ…」

かのん「え? それはすみれちゃんは気にしなくて良くない?」

すみれ「私たちはグループなんだから気になるに決まってるでしょ!?」

かのん「そうかな?」

すみれ「かーのーんーーー!? アンタその煽りやめなさいよ」

かのん「すみれちゃんの方こそアイドルなのに怒ってばっかりなのやめたら? 小ジワ増えるよ?」

かのん「学生の時と違って肌のケアとか時間かけないと大変なことになるんだよ?」

すみれ「分かってるわよ! なんならアンタよりよっぽど分かってる!」

千砂都「はいはい、そこらへんでお終い。なーんでそんなに仲悪くなっちゃったかなぁ」

すみれ(どっちがアンタのパートナーに相応しいかでバチバチしてるからよ!)

 

102:(あら) 2022/10/05(水) 23:56:08.90 ID:sDHkR7T2

千砂都「けど、最後には笑って終わるんだよね」

かのん「…そうだね」

すみれ「…貴女のお陰よ」

千砂都「え?」

かのん「そろそろ時間だね。舞台袖行かないと」

かのん「すみれちゃん、置いてかれないでね?」

すみれ「ついてくったらついてくわよ! アンタには負けない!」

すみれ(千砂都が燃え尽きるまで頑張ったように、今コイツとの恋のバトルが私にとっての関ケ原!)

千砂都「すみれちゃん」

すみれ「??」

千砂都「すみれちゃんの歌も、かのんちゃんに負けてないよ」チュッ

すみれ「~~~~~~~!?」

 

103:(あら) 2022/10/05(水) 23:59:17.22 ID:sDHkR7T2

かのん「聴いてください!」

かのん・千砂都・すみれ「Stella!」

千砂都(かのんちゃんは私にとって世界で一番大事な人。きっと夢を叶えて欲しい人)

千砂都(すみれちゃんは私にとって世界で一番好きな人。私と同じ夢を持っている人)

千砂都(どちらも大事で…大好きだよ)

 

108:(光) 2022/10/06(木) 00:05:18.30 ID:vf31LICd

すげー面白かった!乙です!

 

110:(やわらか銀行) 2022/10/06(木) 00:06:49.74 ID:V/lATOzH

こういうのも良いな

 

111:(えびふりゃー) 2022/10/06(木) 00:07:37.25 ID:hYXa0map


たまにはこういう三角関係もいいね!
またなんか書いてくれ

 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1664967964/

コメント

タイトルとURLをコピーしました