せつ菜「私、最近変わったと思いませんか?」歩夢「え?」
せつ菜「私、最近変わったと思いませんか?」
歩夢「え?」
せつ菜「その、ほら、見た目とかで」
歩夢「うーん……いつも通りかわいいことしかわからないけど」
せつ菜「あ、ありがとうございます///」
せつ菜「……じゃなくって! 何か、気づきませんか!?」
歩夢「そう言われても……」
歩夢「髪型、でもないし、メイクもしてるわけじゃないでしょ……?」
歩夢「ヒント! ヒントちょうだい!」
せつ菜「そうですね……大きさ、ですかね」
歩夢「あ、おっぱい」
せつ菜「違いますよ!! 何てこと言うんですか!!///」
歩夢「あ~、そっちね」
せつ菜「普通そっちでしょう」
せつ菜「もう、歩夢さんはえっちなんですから」
歩夢「せつ菜ちゃんほどじゃないよ」
せつ菜「もう!」
歩夢「ふふっ、ごめんね? からかい過ぎちゃった」
歩夢「それにしても、身長かあ」
歩夢「あ、最近牛乳飲んでたのってそういう」
せつ菜「そうなんです。その効果が出てきたんですよ!」
歩夢「別のところも大きくなってそうだけど」ジー
せつ菜「どこ見てるんですか。ほんと、仕方ない人ですね……」
歩夢「やっぱり」
せつ菜「やっぱり、じゃないです」
せつ菜「第一、歩夢さんがあんなに揉むのがいけないんですよ」
せつ菜「生徒会室でも揉むのはさすがにやめてほしいです」
歩夢「あはは、そこではもうしないから」
歩夢「それで、身長の方はどれぐらい伸びたの?」
せつ菜「なんとですね……5ミリも伸びたんですよ!」
歩夢「……ぷっ」
せつ菜「あーっ!! 笑いましたね!!」
せつ菜「5ミリだって大きな成長ですよ!」
せつ菜「すぐに歩夢さんを追い抜いて、ゆくゆくは愛さん、いや、果林さんぐらいまで伸ばします!」
歩夢「そんなに? 今のままでもかわいいと思うけどなあ」
せつ菜「ええ、最低でも歩夢さんは越えたいですね」
せつ菜「そして、歩夢さんに壁ドンをしたいんです!」
歩夢「……あー、私の貸したやつに影響されたんだね」
せつ菜「そうなんです、めちゃくちゃよかったですよ。あの少女マンガ」
歩夢「だよね」
せつ菜「長身のヒーローがかっこよくヒロインにアプローチをかけるのがいいんですよね」
歩夢「分かる。見ててキュンキュンしちゃうよね」
せつ菜「はい! そうなんですよ!」
歩夢「うーん……でも、壁ドンは身長高くなくてもできるよね」
せつ菜「まあ、できますけど……キュンキュンしますか?」
歩夢「……するんじゃない?」
歩夢「試しに今やってみてよ」
せつ菜「いや雑ですね」
歩夢「したいんでしょ? 壁ドン」
せつ菜「それはまあ、そうですけど」
せつ菜「誰か来たらどうするんですか?」
歩夢「来ないよ、今日は普通科の二年だけ早めに終わったんだし」
歩夢「ほら、身長伸びる前の練習ってことで」
せつ菜「……分かりました。やってみましょう」
せつ菜「俺が君を守るよ……!」
歩夢「……ふふっ、あははは!」
せつ菜「なっ! なんで笑うんですか!」
歩夢「だってぇ……せつ菜ちゃんが俺って……!」プルプル
歩夢「似合わなすぎだよね……!」フフッ
せつ菜「もお! どうすれば歩夢さんはキュンキュンしてくれるんですか!?」
歩夢「そのセリフがもうキュンキュンしないよね」
せつ菜「もおもお!」プンスコ!
歩夢「そうだなあ……歩夢って呼んでくれたら、キュンキュンするかなあ」
歩夢「あと、私が守ります、ね」
せつ菜「呼び捨て以外、普段の私と変わりませんけど、本当にそれでキュンキュンしてくれるんですか?」
歩夢「うん」
歩夢(だって、せつ菜ちゃんはそのままが一番かっこいいからね)
ドンッ!
せつ菜「私が歩夢を守ります……!」
せつ菜「だから、ずっと一緒にいてください!」
歩夢「……はい///」
せつ菜「あ、あれ、きゅんきゅんさせちゃいましたか?」
せつ菜「もしかして、ときめいちゃいましたか?」
せつ菜「ふふっ、歩夢さんも案外ちょろいのかも——」
ドンッッ!!
歩夢「少し黙って」
ちゅっ
せつ菜「は、はひ……///」ヘナヘナ
歩夢(うう……/// し、しちゃった……///)カアア
歩夢(せつ菜ちゃんが悪いんだからね///)
歩夢「それにしても……ほんとに5ミリも伸びたの? 測り間違いじゃない?」
せつ菜「間違いじゃありません! 保健室で確認してきました!」
歩夢「生徒会長がそんなことのために使っていいの?」
せつ菜「今の私は優木せつ菜です!」
歩夢「なんてこと言うのせつ菜ちゃん」
せつ菜「ふふっ、冗談です」
せつ菜「一応、先生に言って許可は取りましたよ」
歩夢「『身長測りたいので、使ってもいいですか?』って聞いたの?」
歩夢「うふふ、小学生みたいでかわいいね」
せつ菜「バカにしてるんですか」
歩夢「思ったことを言っただけだよ」
せつ菜「やっぱりバカにしてます」
せつ菜「なんでですか?」
歩夢「女の子って12歳くらいで骨の成長が止まるって聞いたから」
歩夢「せつ菜ちゃんが小学生だったら、まだ伸びたんだろうなあ」
せつ菜「そ、そんなの迷信です!」
歩夢「でも実際そのくらいの年で伸びなくならない? 私はそうだったけど」
せつ菜「うう……」
歩夢「……あ、今からでも身長伸ばす方法あったかも」
せつ菜「本当ですか! 教えてください!」
歩夢「うん。それじゃあ、全力でジャンプしてみて」
歩夢「ほら、バスケ部の子には背の高い子が多いでしょ」
せつ菜「なるほど! やってみます!」
歩夢「うんうん。いい感じだね!」
せつ菜「確かに、これなら伸びそうですね!」ピョンピョーン!
歩夢「まあ、嘘だけど」
せつ菜「だ、騙したんですか!?」ハァハァ
歩夢「とってもかわいかったよ。せつ菜ちゃん♡」
せつ菜「うう……ひどいです。私は真剣なのに……」シュン
歩夢「……」
歩夢「……ちょっとからかいすぎちゃったね。ごめんね」
せつ菜「……歩夢さんはいじわるです」
歩夢「いつものしたら、許してくれる?」
せつ菜「……考えてあげます」
ぎゅっ
歩夢「……せつ菜ちゃん、好きだよ」ナデナデ
せつ菜「また甘やかされちゃいました……」
歩夢(付き合ってから分かったけど、せつ菜ちゃん、意外と甘えたでわがままで、子供っぽいんだよね)
歩夢(そこがたまらなくかわいいんだけど)
歩夢「私はそういうせつ菜ちゃんも好きだよ」
せつ菜「それでも、たまには私がリードしたいんです」
せつ菜「そして、かわいい歩夢さんを見たいんです」
歩夢「私、かわいくないかなあ?」キョトン
せつ菜「うっ! かわいい……!///」
せつ菜「って! わざと聞いてますよね!?」
歩夢「ふふっ、せつ菜ちゃんは私のこと大好きだもんね」
せつ菜「否定はしません」
せつ菜(……ずっと歩夢さんのペースです)
せつ菜(何か、何か歩夢さんをドキドキさせる方法は……!)
歩夢「ど、どうしたの!?」
せつ菜「歩夢さんをドキドキさせる方法を思いついたんです!」ペカー!
歩夢「うん、言ってみて」
せつ菜「まず、歩夢さんは椅子に座ってください」
歩夢「こうでいいかな?」
せつ菜「それで大丈夫です」
せつ菜「そして、私がその上に乗ります」チョコン
歩夢「うん」
せつ菜「うふふ。これで私の目線の方が上になりました!」
歩夢「ふふっ、新鮮だね」
せつ菜「そのまま撫でちゃいます!」ナデナデ
せつ菜「どうですか? ドキドキしますか?」
歩夢「気持ちいいよ。ドキドキするかどうかは分かんないけど」
せつ菜「そうですか……」
せつ菜(私はされてるときドキドキするんですけど……)
せつ菜「じゃあ、見つめちゃいます!」ジーッ
歩夢「……」
せつ菜「どうですか?」
歩夢「せつ菜ちゃん、やっぱりかっこいいね」
せつ菜「な、な、なっ!」ズデーン
歩夢「だ、大丈夫!?」
せつ菜「……すみません。歩夢さんがかわいすぎました」
歩夢「そ、そうなんだ」
せつ菜「……ちょっと待ってください」
ガラッ
せつ菜「……」
同好会メンバー「……」
せつ菜「……みなさん。いったいいつから見てたんですか?」
侑「私は最初に来たんだけど、壁ドンのあたりぐらい、からかな……」
せつ菜「ほぼ全部見てるじゃないですか!」
せつ菜「どうして止めてくれなかったんですか!」
侑「だって、おもしろ……入るのは野暮ってもんじゃない?」
せつ菜「今おもしろいって言いかけましたよね!?」
侑「それに、時間も忘れてイチャイチャしてるふたりも悪いと思うよ」
歩夢「あ、もうこんな時間なんだ」
侑「そうだよ。いいもの見れたし、そろそろ練習始めないとね」
せつ菜(みなさんに見られていたなんて……!)
せつ菜(うう……恥ずかしすぎます!!)
歩夢「じゃあ、帰ろっか」
せつ菜「そうしましょう」
せつ菜「……歩夢さんは見られて恥ずかしくなかったんですか?」
歩夢「ちょっと恥ずかしかったかも」
歩夢「でも、せつ菜ちゃんとの仲を見せつけられるから、むしろ嬉しいかな」
せつ菜「うーん、そういうものですか」
歩夢「そういうものだよ」
歩夢「あ、せつ菜ちゃん。ちょっとそこで止まってくれる?」
せつ菜「どうしたんですか?」
歩夢「階段だったら、上の段で立てば、せつ菜ちゃんの方が高くなるんじゃない?」
せつ菜「たしかにそうですね」
せつ菜「えっと……どういうことですか?」
歩夢「それはね……」
ちゅっ
歩夢「どんなせつ菜ちゃんでも、私の大好きなせつ菜ちゃんってこと♡」
歩夢「あとね、さっきドキドキするかって聞かれたけど、やっぱり分かんないよ」
歩夢「だって私、せつ菜ちゃんといる時は、ずっとドキドキしてると思うから///」
おわり
大きすぎない身長差いいよね
おつおつ
というか何人かは知ってそう
過去作です。
せつ菜「歩夢さんと雪の日」
歩夢(風邪、ひいちゃったみたい)
歩夢「私色チョコレート」
レジェガク見てもカッコいいのに憧れてそうだしね
ぽむせつは歩夢との身長差気にしてるせつ菜概念ほんと美味しいよね
すごい可愛かった
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