【SS】愛「愛さん、カリンのことが……」果林「……」ﾄﾞｷﾄﾞｷ【ラブライブ！虹ヶ咲】

愛「カリンのことが……」

果林「ふふ、どうしたの、愛？」

愛「す……スルメイカ」

果林「…………」

愛「あ、あははっ急に食べたくなってきちゃったんだよね～」

果林「そう。スルメイカ高タンパク低糖質だから、ダイエットにも最適なのよ」

愛「へえ～！さっすがカリン！」

果林「このくらい常識よ」

愛「あはは！」

果林「うふふ」

愛・果林「…………」

果林(え、ウソでしょ？そこまで言っておいて？)

愛(マジかアタシ)

果林(私の方が年上なんだしこっちから行くべきかしらとは思っていたけどいざ呼び出された時はかなり期待してたし、余裕ぶってたけどまだ心臓ドキドキしてるんだけど？)

果林(っていうかスルメイカってなによ。私もついお役立ち情報披露しちゃったけど。それにしたってスルメイカって……)

果林(愛ってばスルメイカ好きなのかしら……可愛いわね)

愛「あ、あのさ、この後どうしよっか……？」

果林「あ、それ私に聞くのね」

愛「だって練習でもないのにカリンを人気のないところに呼び出すなんて、緊張しちゃってそれ以上のこと考えらんなかったんだもん～」

果林「もう、愛は仕方ないわね」

愛「えへへ」

愛(うわああああんどうしよう……絶対カリンに見損なわれた)

愛(このままだとカリンに先越されちゃうと思って自分から行ったはいいものの……やっぱ愛さんこういう雰囲気ムリだよ～///)

愛(それにしてもあの場面でスルメイカはないって！ダサすぎる！ちょっと面白くて笑いそうになっちゃったし！)

愛(うう、なんとか巻き返さないと)

果林「じゃあまだ時間もあることだし、ちょっと付き合ってくれない？」

愛「つきあっ！？」ｶﾞﾀｯ

果林「ちょっと、愛？」

愛「うあ、ごめんつい。それで何に付き合えばいいの？」

果林「その……これなんだけど……」

愛「パンダグッズフェア……いいじゃん！いこいこ！」ｸﾞｲｯ

果林「きゃっ、もう、そんなに急がなくってもいいのよ」

愛「早く行かないとパンダさん売り切れちゃうかもしれないよ！」

果林「まったく、愛は強引なんだから」ﾌﾌﾌ

～ぬいぐるみショップ～

果林「愛、見て！もふもふよ！」ｷｬｯｷｬ

愛(かわいい)

愛「あはは、カリンはほんとにパンダが好きなんだね」

果林「ええ、私らしくないとはわかってるんだけどね」

愛「そう？愛さんはパンダを可愛がってるカリンのこと好きだけどなぁ」

果林「え？」

愛「あっ」

愛「……ぱ、パンダ込みで好きなだけだから」

果林「パンダを持っていない私のことは好きじゃないの……？」ｳﾙｳﾙ

愛「好きだけども！！」

愛(え、これもう告白しちゃってるよね？愛さん告白成功しちゃったんじゃ……！)

愛(でもカリン何も言ってくれないし……やっぱちゃんとした雰囲気で言わないとダメだよね)ﾊｧ

果林「…………」ｷﾞｭｯ

果林(今のって、告白のうちに入るのかしら……？)

果林(明らかにその場の流れだったし、普段だったら気にしないけど、さっきあんなことがあった後だし……)

果林(でも愛は全然そんなつもりじゃなかったのに私が急に『私もよ付き合いましょう♡』とか言ったらドン引きよね)

果林(せめて1回目の好きを軽く流しておけば良かったのに、恥ずかしくってつい愛を焚き付けちゃって……何やってるのかしら)

果林「ああ、もうっ」

愛(カリンの機嫌悪くしちゃったのかな……ムッとしてるカリンもかわいいけど)

果林「ねえ愛、これ買ってきてもいいかしら」

愛「もちろん！ってか愛さんもレジに着いてくよ」

果林「並んでるわけでもないし、売り場で待っててもいいのよ」

愛「愛さんは少しでも長くカリンと一緒にいたいだけだから、気にしないで！」ﾆｺｯ

果林「そ、そう」ﾄﾞｷｯ♡

愛「にしても夏祭りの時から思ってたけど、カリンってぬいぐるみ似合うよね」

果林「それ、褒められてるのかしら」

愛「褒めてるに決まってんじゃん！」

果林「ふふ、ありがとう、愛」

店員「お会計2000円になりまーす」

果林「これでお願いします」

愛「カリンっ♪」

果林「なぁに、愛」

愛「へへ、なんでもな～い」

果林「もう、お会計中なんだから邪魔しちゃダメでしょ」

店員「はいお釣りのお返しでーす」

果林「ありがとうございます」

愛「ねえカリン～愛さんお腹空いてきちゃった」

果林「はいはい、付き合ってくれたお礼に何か奢るわよ」

愛「やったー！カリン愛してるっ！」ﾀﾞｷｯ

果林「愛は何食べたいの？」ｸﾞｲｯ

愛「んー、カツ丼！」

果林「なら明日から節制ね」

愛「うん！また一緒にいっぱい走ろうね♡」

店員(なんだこのバカップル)

愛「ん～♡やっぱカツ丼はいつ食べてもおいしいよね！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

果林「愛って本当においしそうに食べるわよね」

愛「そうかな？」

果林「ええ、見ていて気持ちいいわ」

愛「あはは、そう言われると食べにくいなぁ」ﾃﾚﾃﾚ

果林「じゃあ私が食べさせてあげる♡」

愛「へ！？」

果林「ほら、口開けて」

愛「ちょ、ちょっと待ってよカリン！アタシ子どもじゃないんだから1人で食べれるって」

果林「私が食べさせたいの。ほら、口開けて」

愛「う、わかったよ……」

果林「あーん♡」

愛「あーん」ﾊﾟｸｯ

果林「どう？おいしい？」

愛「ん……///」

果林「あら、珍しく大人しいじゃない」

愛「あーもー！もっかい訊いて！」

果林「ふふ、カツ丼おいしい？」

愛「おいしー！！」

果林「いいお返事ね」

愛「むっ……次はカリンの番だからね」

果林「え、私はいいわよ」

愛「やだ、愛さんもやるもんっ！」

果林「仕方ないわね」

愛「はい、あーん♡」

果林「あーん……意外と恥ずかしいわねこれ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

愛「でしょー」

果林「まあ、可愛い愛の顔を近くで見られたのはラッキーだったけど♪」

愛「……カツ丼おいしい？」

果林「ふふ、耳まで真っ赤よ」

愛「おーいーしーいー？」

果林「ええ、おいしかったわ」ﾆｺﾆｺ

愛「もぉ、カリンのいじわる……」

果林「いつもは自分からもっとくっついて来るじゃない」

愛「それとこれとは違うんだよ」

果林「何が違うのかわからないけど」

愛「なんて言うか、自分からなら全然平気だけど相手から突然されるとビビっちゃうっていうか……」

果林「なるほどね。いいじゃない、ギャップがあって、私は好きよ」

愛(あ、カリン今『好き』って……)

愛(ぬいぐるみ屋さんでの愛さんと同じで全然本気な感じではないけど、これに便乗しちゃえば簡単に愛さんから告白できるんじゃ……)

愛「……あのさカリン」

果林「ん？なぁに、急に改まって」

愛「アタシも……」

愛(あ、そういえば、前にカリンが雑誌のプロポーズ特集を見ながら『いいわね、こういうの』って呟いてたっけ……)

愛(シチュエーションは確か……)

愛「やっぱなんでもないや」

果林「なぁに、気になるじゃない」

愛「ごめんごめん。それよりさ、夜ご飯も食べ終わったことだしこれから公園にでも行かない？」

果林「食べてすぐに走るとおなか痛くなっちゃうわよ？」

愛「今は走らないって」

果林「夜のお散歩ね。いいわよ、行きましょうか」

～公園～

愛「レインボーブリッジ綺麗だね～」

果林「そうね。ロマンチックだわ」

愛「……今日の愛さん、変だったよね」

果林「そんなことない……とは言えないわね」

愛「アタシ、いつもは結構言いにくいことでもハッキリ言工　ゃうんだけど、こういうときダメダメでさ」

愛「あはは、かっこ悪かったよね」

果林「まあ、そうね」

愛「うぐっ、認められちゃうとちょっとヘコむなぁ」

果林「でも、私はドキドキしたわよ」

愛「カリン……」

愛「次はちゃんと言い切るから」

愛「だから一旦深呼吸を」

果林「愛、好きよ」

愛「……へ？」

果林「愛がここに連れてきてくれて良かったわ」

愛「ま、待ってよカリンっ」

果林「ねえ愛、私のモノになる気はない？」ｸﾞｲｯ

愛「……アタシが先に言いたかった」

果林「うふふ、早い者勝ちよ。それで、返事を聞かせてもらえる？」

愛「オッケーに決まってんじゃん。ってか返事の前に腰引き寄せるのはズルだと思うんだけどなぁ」

果林「愛は許してくれるでしょ」ﾁｭｯ

ヒュウウウウウウ

果林「風もすごいし、そろそろ帰りましょうか」

愛「ん」

果林「まだご機嫌斜めなの？」

愛「だってだって、愛さんがカリンに告白するんだってめっちゃ意気込んでたのに……」

果林「あらあら、ごめんなさいね」

愛「むぅ……そりゃ最初にヘタレちゃったアタシが悪いんだけどさぁ」

果林「あれはあれで面白かったわよ」ｸｽｸｽ

愛「もー！からかうの禁止！」

果林「ふふ、もう駅に着いたわよ」

愛「あっ……」

果林「また明日、ね」

愛「うん」

愛(毎日バイバイしてるはずなのに、今日はなんかいつもより寂しいな)

愛(ってダメダメ！これ以上カリンに迷惑かけらんないし、弱みも見せたくないし)

愛(よし、最後くらいはカッコよく手を振ろう)

愛「じゃあね、カリン」

果林「……ねえ愛」

愛「ん？どっかに忘れ物でもした？」

果林「そうじゃないんだけど……その、今日は帰りたくないな、なんて……///」

愛「えっ」

果林「ごめんなさい、今のは忘れて……」

愛「あっ、あ～っでもそういえば今日家親いなかったような……そうじゃないような……」

愛「わ、わかんないけどとにかくカリンに泊まってほしいかも！」

果林「愛、嘘つくの下手ね」

愛「いいから電車乗るよ！」

果林「ふふ、ありがとう、愛」

愛「まあ、ここから寮までカリンを1人で帰すのも心配だったしね」

果林「さ、流石に帰れるわよ！……多分」

愛「手離しちゃダメだよ。あとちゃんとエマっちには連絡しといてね、捜索願出されちゃうから」

果林「わかってるわよ……」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

愛「……え、朝練遅れてく予定なんだ」

果林「人のメッセージ画面を勝手に読まないでちょうだい」

愛「あーあ、やっぱし納得いかないなぁ。せっかく場所までずらしたのに」

果林「ああ、やっぱり私が雑誌を読んでいるところを覗き見してたのね」

愛「だってあの時のカリン雑誌に夢中で愛さんに全然構ってくれなかったんだもん……悪いとは思ってるけどさぁ」

果林「別に怒ってないわよ。そんなことまで覚えていて今日叶えてくれたのは嬉しいし」

愛「じゃあ、アタシに譲ってくれても良かったんじゃ……」

果林「それはダメよ」

愛「なんでさぁ～！」

果林「だって、あれは理想の”私が愛に告白する”シチュエーションだったんだもの」

愛｢え、そういうこと？じゃあ愛さんが今日頑張ってきたことって最初から……うえーん｣

果林「楽しかったからいいじゃない♪」

愛「楽しかったけどやっぱやられっぱなしはやだ～！カリン、こっち向いて！」

果林「はいはい」

愛「ちゅっ……ちゅっ！」

果林「んっ……ねえ、2回は卑怯なんじゃないかしら？」

愛「えへへ、これでちゅーでは愛さんが優勢だねっ」

果林「まったくもう……ふふふ」

愛「急に笑ってどうかした、カリン？」

果林「いいえ。ただ、愛と本当に付き合っちゃったんだな～って」

愛「そう言われると、なんか意識しちゃうね……」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

果林「とはいえ、それで今までの関係が無しになったわけではないんだから、これからも手加減はしないわよ、愛！」ｷﾘｯ

愛「……！望むところだよ、カリンっ！」

果林「あ、でも今は腕を組んでみてもいい、かしら……？」

愛「～～～～っ！」

果林「あ、愛……？」

愛「カリン愛してるっ！！」ｷﾞｭｰｯ♡

果林「愛っ！？///」

おわり

素晴らしい

甘酸っぱいあいかりめちゃくちゃいいね

すこ

ええやん

やっぱりあいかり良いな