メイ「その気持ちは」四季「爆音に乗せて」【長編SS】
ワイワイガヤガヤ…
「……あー、今日は飲んだなぁ」
「メイ、二次会は?」
メイ「あー……今日はいいや。明日朝からバイトなんだ」
「あー、じゃあ限界まで行ってみるとか」
メイ「明日辛過ぎるだろ!!」
「ははは、うそうそ。またね!」
メイ「おう。またな」
<ツギドコニスルー?トリキデイインジャナイ?
<スタスタ…
メイ「……」スッ
四季「ん」
メイ「……丁度ライター探してた」
ジジ…
四季「……行かないの?二次会」
メイ「明日バイトなんだよ」
四季「ウソでしょ」
メイ「……まあな」
四季「何でウソついたの?」
メイ「んー、何でだろうな……何か、面倒になったから」
四季「……ふーん」
メイ「……」
四季「……」
メイ「四季」
四季「ん?」
メイ「……飲み直すか、ウチで」
四季「…………うん」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「いらっしゃいませー」
<『……近江彼方です!ま○ばすけっとでは今、オトクなキャンペーンが……』
メイ「どれにすっか」
四季「別に何でも」
メイ「お、ブルーベリーサワーだってよ。美味そ」ガチャッ
四季「じゃあ、このイチゴサワー」
四季「350mlで良い」
メイ「足りんのか?」
四季「メイの家にまだワインか何かあったでしょ」
メイ「ああ、そういえば」
四季「だからとりあえず1缶で良いよ」
メイ「そっか……てかあたしの飲む気かよ」
「いらっしゃいませ。袋はどうされますか?」
メイ「大丈夫っす」
「お会計400円です」
四季「ポイントカードあります」
「ではそちらに読み込みお願い致します」
四季「……はい」ピッ
「いつもありがとうございます」
メイ「……丁度です。レシートは良いです」
「かしこまりました。ありがとうございましたー」
<ウィーン
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
メイ「は~あ……ねむっ」
四季「眠いなら寝ればいいのに」
メイ「飲みたいんだよ」
四季「ふーん」
メイ「手ェ洗えよー」
四季「もうやってる」ジャー
メイ「よろしい」
ガサッ
メイ「は~ぁ……」カシュッ
四季「もう開けてる」
メイ「あ、悪ぃつい」
四季「もう」カシュッ
メイ「乾杯」
四季「かんぱい」
コツ…
四季「…」ゴクッ
メイ「ぽはー」
四季「……」
メイ「……」
四季「………」
メイ「……なあ四季」
四季「ん」
メイ「何で軽音入ったんだ」
四季「メイがいるから」
メイ「……前からそうだよなぁ、お前は」
四季「駄目?」
メイ「駄目じゃないけどさ」ゴクッ
メイ「やりたい事とか無いのか?折角の大学生活なんだし」
四季「別に無い。メイがいれば」
メイ「…そうか」
メイ「ん?」
四季「軽音の事とか何も知らないのは、他の子に失礼かなとは……思う」
メイ「んまあ、それはな」
四季「ライブハウスでのイベント計画位しかしてない」
メイ「それ出来るだけでも充分ではあるけどな」
四季「メイはシンセと……最近ドラムにも手を出そうとしてる」
メイ「ああ、やってみると結構楽しくてさ。練習通り叩けるのも楽しいし、練習通り行かなくても楽しいんだ」
四季「へえ…今何のコピーだっけ」
メイ「今はLinkin Parkだよ、前はSkilletか」
四季「リンキンなら、メイのシンセが活きるんじゃ?」
メイ「いや、私ボーカルだし」
四季「WOW…」
四季「…?」
メイ「こういう音楽に、そこまで興味無いってのも……やっぱりどうなのかなって」
四季「……私が?」
メイ「他に誰がいンだ」
四季「全く興味無い訳じゃないけど…」
メイ「でも知らねぇだろ、ほとんど」
四季「…まあね」
四季「んー……」
メイ「何でこんな言うか分かるか?」
四季「いや」
メイ「そういうのに興味無い奴がウチのサークルにいると、他の奴が四季の事よく思わねぇじゃん。それが嫌なんだよ」
四季「…気にした事無かった」
メイ「私は気にしてんだぞ」
四季「ありがとう」
メイ「礼言われることじゃねぇよ」
四季「…」
メイ「興味、無い訳じゃないんだろ?」
四季「それは、まあ」
メイ「……じゃあさ」ゴクッ
四季「?」
メイ「ぷはぁ……来週の土曜、お台場行くぞ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
メイ「……」
<テクテク
四季「ごめん、遅くなった」
メイ「いや来たばっかだよ」
四季「……」ジーッ
メイ「……な、なんだよ」
四季「…可愛いし、かっこいい」
メイ「うるせぇジロジロ見んな!///それを言うなら四季もだよ!!」
四季「ありがと」
メイ「ったく……まだ早いし、飯でも行こう」
四季「ん」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
四季「ここは?」
メイ「タコスとかの店。軽音の奴らと来た事あるんだよ」
四季「へえ」
メイ「そういうの、大丈夫だったか?」
四季「うん」
メイ「なら良かった」
四季「んー……私は普通のタコスにしようかな」
メイ「私もそうする。あとポテトかな」
四季「飲む?」
メイ「飲むだろ」
四季「…ふふ」
メイ「タコスを2つ下さい。あとポテトかな」
四季「タコスは2つともビーフで。飲み物は?」
メイ「うーん、じゃあコロナビールかな」
四季「私も同じので」
「かしこまりました。ビールは食事と一緒にお持ちしますか?」
メイ「お願いします」
「かしこまりました。失礼致します」
メイ「…お前ビール苦手じゃなかったか?」
四季「軽音入って飲める様にはなった」
メイ「無理して飲まなくても、他に色々あるのに」
四季「メイと同じのが飲みたかったから。あと飲んだことなかったし」
メイ「…そうか」
四季「ありがとうございます」
「ごゆっくりどうぞ」
四季「…これなに?ライム?」
メイ「中に入れちまってもいいし、絞るだけでも良いぞ。私はいれちゃうけど」グッ
四季「入れた方が美味しい?」
メイ「元々飲みやすいのにもっと飲みやすくなるな。まあ入れた方がライムの風味際立って美味いかも」
四季「じゃあ…」グッ
<シュワー
四季「…キレイ」
メイ「映えだな」
四季「…じゃ」スッ
メイ「ん」スッ
キンッ…!
メイ「……っぷはぁ~~~っ!!!ああ、フェスに来たって感じがしてきたァ!!」
四季「ふふふ…」
メイ「ポテトポテト」モグモグ
四季「ねぇメイ。こういうライブの遊び方って?」
メイ「ん、別に決まり無いぞ。危険行為はしない(暗黙のルール)。てかライブ自体は行ったことあるだろ」
四季「といっても、Liella繋がりでスクールアイドルのライブしか行った事ないし」
メイ「あ、それもそうか……まあ、大元は変わんないぞ?音楽にノって、暴れりゃ良いんだよ」
四季「……暴れる?」
メイ「うん。暴れる」
四季「…怖くなってきた。危険行為をしないとは一体……うごご」
メイ「何言ってんだ…まあ怖いなら参加しなきゃいいだけだけどな。”モッシュ”とか、”ウォールオブデス”とかも」
四季「名前からしてHeavy」
メイ「モッシュは何となく分かるだろ?」
四季「ぶつかり合うやつ」
メイ「そーそ。ウォールオブデスはボーカルとかが私達に指示してきたら真ん中に空間作るんだよ」
※こんなん↓
客 客
客 空 客
客 間 客
客 客
演者
四季「…それで?」
四季「……ひえ」
メイ「あ、あとノって来ると前に行きたくなるだろうけど、適宜後ろには気を付けた方がいいぞ。たまに”ダイブ”してきた奴等が飛んでくるからな。マジ頭蹴っ飛ばされっから」
四季「スクールアイドルのライブと違いすぎる。皆サイリウム振ってその場で飛んでるくらいなのに」
メイ「飛んでくるのは人間だな。あ、私も流石に”ハーコー”はしないけど。あればっかりは怪我必須だし」
四季「何それ」
メイ「殴り合いと蹴り合い」
四季「…帰ろうかな」
メイ「だから言ったろ、あったとしても参加しなきゃいいだけだよ。私が横に必ずいるから、吹っ飛んできたら守ってやる」
四季「…なら、大丈夫」
メイ「だろ」
「お待たせ致しました、タコスです」
メイ「あと逆に、最前列は後頭部にさえ気をつけりゃ割と安全。ありがとうございます」
四季「両極。後ろ行くか前に突撃するか……」モグモグ
メイ「ま、私がいるから」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
<ワイワイガヤガヤ…
<チケットをお持ちの方はこちらでーす!
メイ「四季、チケット用意しとけな」
四季「うん」
「チケット拝見致します!」
メイ「お願いします」
「…はい、確認致しました!そのまま進んで頂いて左側で手荷物検査をお願い致します!」
メイ「了解です。四季」
「確認しますね!」
四季「危ないもの、無いです」
ガサッ
メイ「ぶっ!?」
四季「あ、そうなんですか」
メイ「どこに自然があンだよ!!!ここハチャメチャに都会だぞ!!」
四季「屋外フェスって周りに木とかあるのかと」
メイ「フジロックじゃねぇんだから…」
「……まあ、ただの虫取り籠だひ大丈夫か。どうぞ!」
メイ「お手数お掛けします…」
四季「Thanks」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
<~♪
四季「もう演ってる」
メイ「あそこはAqua Stageだな。サイドステージ。メインのSunshine Stageはまだだな」
四季「暴れなくていいの?」
メイ「あれは……暴れるタイプじゃないんじゃないか?」
四季「それもそうか」
メイ「とりあえず近くで酒でも買おうぜ」
四季「飲んで暴れる気なんだ」
メイ「字面やば。でもフェスってったら酒だろ」
四季「…おっけ」
メイ「何飲む?」
四季「SMIRNOFF」
メイ「スミノフ2本で!」
「はーい!どうぞ!」
メイ「どうもどうも」
四季「…映え」スッ
メイ「フェスは瓶だな」スッ
カキン…!!
メイ「だろ。これがフェスのいいとこだよな」ゴクッ
四季「あの人達、カッコイイ」
メイ「モッシュとかのタイプじゃなさそうだし、ちょっとだけ前行ってみっか?」
四季「練習がてら」
<~♪♪♪
メイ「おお結構良いな…初めて見たけど」ボソッ
四季「何て!!?!?」ズイッ
メイ「ちけぇな!!!///」
メイ「無理して話すな!!!前見とけ!!!あでも一応周り気を付けとけよ!!!!」
四季「このバンド知らないけど、ノっていいの!?!?」
メイ「ダメな訳あるかよ!!!大半は知らないで来たけど、良いと思ったからココにいるって奴等ばっかだろうしさ!!!!」
四季「じゃあノる!!!!」ピョン
メイ「……おお、意外とやるじゃん」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
四季「もう疲れた」
メイ「そんな気がしてたから早めに逃げたんだよ。そこのベンチで休もうぜ」
四季「…」グデー
メイ「はえぇな…脱落」
四季「まだまだ行ける」ブイ
メイ「そうこねぇとな」
四季「…ぷはぁ」グイッ
メイ「…そろそろメインステージだな、視察に行こうか」
四季「遂に大暴れの時が……」
四季「え?」
メイ「前、行きたくなったら行けよ。絶対守ってやるから」
四季「…メイ」
メイ「怖いのは良いとして、音楽にノるのを我慢する必要はねぇからな」
四季「……」
メイ「な」
四季「……うん、分かった」
メイ「…よっしゃあ!!行くぞ四季!!!」
\ウオオォォォォォォォォッ!!!!/
ビリビリ…!!
四季「」
メイ「はは、流石にビビったか」
四季「……」
メイ「やっぱColdrainや~ばっ。うわ吹っ飛んでるよ。まあまあステージと隙間あんだろうに…」ゴクッ
四季「…メイは行かないの?」
メイ「え?いやお前がいるし」
四季「私がいるからって、ノらないのは駄目じゃないの?」
メイ「……」
四季「…」ニヤッ
メイ「なーんだお前、さては行きてぇな?」
四季「とっても」
メイ「…はぁ」コトッ
四季「ふふ、メイに持ち物検査されてる」
メイ「向こうで落としたら取り返しつかないからな」
ガシッ
四季「んえっ」
メイ「…無理だけはすんなよ」
四季「…了解」
メイ「いよっしゃぁ!!!」
ダダダッ!!
<~♪♪♪♪♪♪
「ほら間通れ通れ!!!!!」
「…っ!!!」
「うひょおおっ!!あやべ四季上、上!!!人飛んで来てる!!!!」
<「いやっほぅ!!!」ピョーン
「oh…」スイッ
「おぉよく避けたな!?次からは出来れば頭から落っこち無い様に支えてやって!!おら立て!!早く行ってこいっ!!」ガシッ
<「ありがとよ!!!」
「はは、仲良くなってる!!!!!」
「こんなとこにいりゃもう仲間みたいなもんだろ!!!!」
「確かに!!!!」
「うおおおおお……!!!!!」ピョンピョン
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
<~……♪
四季「」
メイ「生きてるかー四季ー」ゴクッ
四季「いつもこんなのしてるの…?」
メイ「慣れると何でもないよ、いつもだったらダイブしてるし。ここは規模デカいからステージまでは行けないけどな」
四季「ステージ?」
メイ「ああ。ステージまで行って、観客の方に飛んでるよ。ライブハウスとか狭いとこ限定だけど」
四季「命知らずなの、メイ」
メイ「何でもないよって。まあ下北のシェルターは天井低過ぎて頭ぶつけかけたけど」
四季「…wow」
四季「えーっと……Survive Said The Prophet」
メイ「サバプロか。行くか?」
四季「ごめん、ちょっとだけ……休ませて」
メイ「ははは、良いよ良いよ」
四季「ほえー…」
メイ「…何か、そんな疲れた四季久しぶりに見たな」
四季「……でしょ」
メイ「顔赤いな」
四季「メイも」
メイ「酒と運動のせいだよ」グイ
四季「…凄い低音が響き始めた」
メイ「へ?サバプロにあんなイントロの曲あったかな…」
四季「…今公式アカウントのタイテみたら、サバプロとSiMの間にGuestって書いてあるよ」
メイ「えマジ?誰か来てんのか。誰だろう」
<ズン…ズズン……
メイ「……あっれぇ?まさかこの低音とあのツインボーカルって…うっそぉまっさかぁ!!」ニヤニヤ
四季「え、知ってる人?」
メイ「いやいやいやまさかそんな、急にこんなとこで観れる訳ないってーの!最近活動休んでたっぽいんだしー?」ニッコニコ
メイ「いやしてねぇよ~!四季置いていくのもどうだっつー話だろぉ?」ニッコニコ
四季「私は分からないし、行ってきて良いんだよ?」
<………♪
メイ「……あっダメだ」
<『……やって来たぞ、山嵐登場!!!』
メイ「やっぱ山嵐じゃねぇか!!!!!ごめん四季、せめてこの曲の間だけ待ってて!!!!!」
四季「良いよ、ここで観てるから」
メイ「ありがとな!!よっしゃ片っ端から投げ散らすぜえぇぇぇぇぇッ!!!!!!!」タッタッタッ
四季「Alright、Alright…気をつけて」
ーーーーー
「わぉ、アナタやるわね!?」
「山嵐来てて黙ってられっかよ!!」
「分かる!!!あ、お姉ちゃん上行く!?持ち上げたろっか!?」
「え、頼んでいいか!?」
「ええで、その代わり最前まで行ってな!!」
ーーーーー
四季(Wow…メイが宙に浮かんでる)
四季(双眼鏡あって良かった、よく見える。メイは……え、落っこちてない?!)
<タタタッ
四季(……ぷふっ、ガードレール外回ってきた……ww)
メイ「やっほー四季ー!!」フリフリ
四季「怪我はしないで!」
メイ「当たり前だろー!!」タタタッ
「おぉ、お姉ちゃん回ってきたんやな?!!?」
「おう、ありがとな!!アンタも行くか!?!?」
「え?!!いやいやウチはええよ!!」
「そう言わないの!!折角こう言ってくれてるんだから1回くらい行ってきなさいっ!!」
「手伝うよ!!おら行ってこいっ!!」モチアゲー
「えちょっ、あかんて久しぶりなんやしぃ!!」
「そんなニコニコ笑顔で言う事じゃねぇだろ!!!」
「ほら、私も前行くから!!」
ーーーーー
四季「……楽しそー……」ボソッ
四季(でも流石にまだ体が動かない)
四季(この曲だけって言ってたし、曲も終わりそうだしそろそろ……)
<~♪♪
<~♪
<……
<『……マウスピース飛ばす、一撃ドン!!One Twoかまして脳震盪!!』
四季「あ、2曲目かな」
<タタタッ
四季「メイ、楽しかった?」
メイ「ごめんっ!!!」
四季「えっ!?」
メイ「もう一曲行ってきていいか!?」
四季「……」
メイ「っ……!!」
四季「当たり前でしょ」
メイ「四季……!」
四季「その代わり」
メイ「え?」
四季「私も行く」
メイ「四季、お前」
四季「曲、終わっちゃうよっ!」ガシッ
メイ「ちょっ!?……ったく、ありがとな!!!」
「あら、お連れさんがいたのね!?!!」
「こいつ今日が野外初めてなんだよ!!」
「え、それほんま!?」
「うん!!!!」
「じゃあ、上行く!?行ってみる!?!?」
「お願いしてもいい!?!!?」
「当たり前だ!!!!あ、マジで顔面気をつけろよ!!!綺麗な顔が台無しになるのはイヤだからな!!!!!」
「……っ///」
「……あ~あっついあっつい!!!何でやろな!!!?」
「多分山嵐のせいね!!!!ほら行った行った!!」
ーAqua Stageー
<~♪
メイ「いやぁ、はぁ、疲れた……」
四季「」
「死んどるぅ!?」
メイ「大丈夫っすよ。さっきも疲れてた筈なのに無理やり参加しちゃったもんだから……」
「まあ、大丈夫なら良いけど……」
メイ「お姉さん方ありがとうございました、持ち上げて貰っちゃったりして」
「良いよそんなん!お姉ちゃんもお客さんが行きたそーにしてたら上げたるやろ?」
メイ「私あんま力ないから、専らモッシュしてる奴ら押し返す位ですよ」
「それでも充分動けてるけどね」
「……さて、ウチちょっとタバコ吸ってくるわ」
「ん、いってらっしゃい」
メイ「あ、私も行ってくるよ四季。今ステージ転換で時間あるし、休んどけな」
四季「OKメイ、迷わないでね」
メイ「迷うかよっ」
<テクテク…
「初めてにしては随分動けるわね、何かスポーツとかしてたの?」
四季「スクールアイドルを、少しだけ」
「……そう。面白かったでしょ、スクールアイドル」
四季「今までの私だったら、絶対やってなかったと思うけど……」
四季「メイが一緒にいたから、私は新しい1歩を踏み出せた」
四季「メイには……感謝してる」
「そう……ねぇ、それって言葉にしたらどうなるのかしらね」
四季「言葉って?」
「多分なんだけど『ありがとう』だけじゃないでしょう?」
「『あなたの事が好き』も、入ってこない?」
四季「……まさか」
「…なんてね、今日会ったばかりなのに何言ってんのってなると思うけど」
「……私達にも似た様な事あったし、アナタ達も、もしかしたらそうなんじゃないかなーって」
「折角こんなに暴れられる所に来たんだし」
「自分の心、全部さらけ出してみたら?」
四季「……今まで作ってきたこの関係が壊れるかもしれない」
「でもアナタなら分かってるはずよ。私達なら絶対そうはならないって」
四季「……そんな自信、ないです」
「さっきのあなた達のはしゃぎ方見ただけで、この2人お似合いだなって思ってたけどね。私たちは」
「だからこそ心の本当の奥底がまだ繋がってない感じがして、勝手にじれったく思っちゃった」
「時間って残酷よ。この関係が遠い記憶に変わるのって本当に一瞬なの」
「なぁなぁの関係だと、いつか後悔する時が来てしまうかも…脅すつもりは無いのよ?」
四季「……」
「勝手な事言ってごめんね」
四季「いえ…」
絵里「でも迷わないで。あなた達の未来を」
絵里「無謀だって、良いじゃない」
四季「……うん」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
メイ「……」ガサゴソ
「ライター貸そか?」
メイ「あ、いやあります!すいません、すぐ忘れちまうんすよね」
「そかそか。メイちゃんは結構来るん?こういうの」
メイ「野外は久しぶりですね。専らライブハウスばかりで」
「あ、もしかしてバンドとかやってるん?」
メイ「大学の軽音サークルで、素人ですけど」
「ほぇー、良いね。青春やん!」
メイ「いやぁ……」プカー
「じゃあお連れさんも同じサークルなんやね」
メイ「…まあ、一応そうっすね」
「……一応、とな」
メイ「アイツ、別にこういう音楽に興味は無いんですよ。私がいるからってだけで入ってきただけなんで。元々スクールアイドルしてましたし」
メイ「はい。でも四季があんなんだと他の奴らが良い顔しないし……まあ本人は気にしてないけど。私はそれ嫌なんで少しでも興味持たせる為に、今日は連れてきました」
「優しいんやね、メイちゃんは」
メイ「友達が後ろ指さされるのなんて見たくないじゃないっすか」
「……うん、いい子だよ」
メイ「あざっす。普通だと思いますけどね」
「メイちゃん」
メイ「はい?」
「メイちゃんは四季ちゃんの事、ぜぇんぶ受け入れられる?」
メイ「……どういう、意味ですか?」
「きっとだけどね。四季ちゃんは何かを抱えてる」
メイ「え」
「あ、悪い事じゃないよ。それは確か」
メイ「……」
「もしそうなった時、メイちゃんは四季ちゃんと一緒にいれるかな」
メイ「はい、勿論です」
「……ん♪」
メイ「私はアイツがいないとどうしようも無いし、自分で言うと恥ずいけど、それはアイツもきっと同じだと思う」
メイ「アイツが何を言ってきても、全部受け入れて一緒に進みます。今更アイツが素っ頓狂な事言ってきても慣れてますし、そんなんで揺らぎませんよ」
メイ「四季がいれば、いつだって見た事ない新しい1日が始まるんで」
「……ん!ほんなら良かった!」
メイ「お姉さん、何でそんな事聞くんです?」
「カードがウチにそう告げるんよ。ほれほれ3枚引いてみ」
メイ「えぇ急に!?えと、じゃあ……」スッ
「……どれどれ…………ほらな」
メイ「え?」
メイ「大切な……って」
「ほんで『恋人』の正位置や。新しいトキメキを、メイちゃんが受け取る時が来るで」
メイ「こ、恋人ってそんな、はぁ!?///」
「ふふっ、最後に『死神』の逆位置。今までと状況がまるっきり、180°変わるね。それはきっと恐ろしい事じゃないから、安心してな」
メイ「……どうなっちゃうんですか、私」
「メイちゃんだけやないよ、四季ちゃんも」
「遅過ぎる、なんて事は絶対に無いからね。2人はいつになっても離れる事は無いよ」
メイ「お姉さん……占い師か何かなの?」
メイ「自分で言うのかよっ!」
希「ふふふ……」
メイ「…………あははっ!」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
メイ「よっ、長々と悪ぃな」
希「そんな顔せんでも、メイちゃんは返すよー」
絵里「別に至って普通よ、ねぇ四季」
四季「……」
メイ「…四季?」
四季「ん?」
メイ「どうしたんだよ、疲れちまったか」
四季「……まあ、少しだけね」
メイ「……そっか」
希(もどかしいけど…ウチらが全部口出すのも違うもんね)
絵里(希も何か言ったのね?そりゃこうもなるか……希、もう手出しはしちゃダm)
希「…あーこれも何かの縁って事で、さっき買ったお酒あげちゃう」
絵里「」
四季「頂きます」
メイ「遠慮っ!?!?」
絵里「……正直ね。四季のそういうとこ好きよ」
希(ナイスアシスト、えりち)
メイ「ヴェ!?あ、あげませんからね!!?」
四季「…え」
メイ「え、あ、いや…その……///」
希(お?まさかメイちゃんから…?)
メイ「えーと、あの……さ…」
絵里(ん?)
メイ「……あー………///」
四季「…なぁに?メイ」
希(……まあ、ゆっくり進んでいけばええかな)
<………~♪
https://youtu.be/p67eKL1e6u0
メイ「…っ!!!」
希「ね、代わりに叫んでくれるってね」
四季「…メイ、行こう」
ギュッ
絵里「あら」
メイ「…おうよ」
<タタタッ
絵里「にしてもタイミング良過ぎるわ。TAKUMAに聞こえてたのかしら」
希「ふふっ……ほら、ウチらも行こっ」
絵里「…ええ」
『四季!!!流石に気をつけろよ!!』
『分かってる!!!!メイもね!!!!!』
『………』
(私は、四季とどうなりたいんだろうな)
(何か知らないけどお姉さん達も応援してくれてるっぽい、けど)
(……別に難しく考える必要は無いよな)
(……………私はただ)
『メイ!!!!!』
『え、な、何!!?!?』
『何!?!何だって!!?』
『………私と!!!!!!』
『ずっと!!!!!』
『一緒に!!!!!!』
『いてくれる!?!!?!?』
『っ!!!!!』
『…これって、難しい……っ!!!』
『かな!!!!?』
『…良いんだな!!!?』
『ずっとだぞ!!?!?』
『ずっと、私と一緒にいてくれるんだよな!!!?!?』
『……どこまでだって!!!!』
『メイに一生ついてく!!!!!』
『…じゃあッ!!!!』
『私だって、お前から一生離れてやらないからなァ!!!!!!』
『………うん…っ』
『おっ、何か知らんけど円満かな!!!?』ヒョコッ
『うおっ希さん!?いつの間に…!!』
『わっ、絵里さんって結構力持ちっ!!?』
『ほらっ、メイちゃんも!!』
『いや2人で行っちゃったら四季の事守れないっすよ!!!!!』
『大丈夫!!!落ちそな時はウチらが絶対守るし!!!』
『何も言わんと行き!!わしわしされる前にねっ!!!!』ワシワシ
『どわあああぁっ!!!?///分かった分かったからぁッ!!!!///』
『よっしゃ!!ほら、行ってこーい!!!!』
『あっおいコラてめぇどさくさに紛れて四季触ってんじゃねぇぞ!!!?』
《いや触ってねぇよ!?良いからほら、前行ってこいっ!!!》
『のわぁっ!!!……ったく、うははっ!!』
『メイっ!!!』
『何だ四季!!?流石に運ばれんのは怖ぇか!!?』
『…どこまで行くんだろうね、私達』
『………』
『さぁな』
『まあでも』
『お前がいるんなら』
『別にどこだって良いよ』
『……』
『…だろ』
『……うん』
『私も』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<「またどこかで会いましょうね!!」
メイ「ありがとうございましたー!」
四季「…」ペコッ
テクテク
四季「うん…楽しかった」
メイ「なら良かったよ。少しは当初の目的が達成出来たかな」
四季「まあ、元々嫌いって訳でも無かったし」
メイ「それはそうか」
四季「……ねぇ、メイ」
メイ「ん?」
四季「メイの隣で、何か弾きたい」
メイ「…」
四季「…だめ?」
メイ「いや、ダメってか…」
ウィーン
<いらっしゃいませー
四季「出来ない」
メイ「だよな。それで隣って言われてもな…私これにしよ」
四季「メイが付きっきりで教えてくれればいい。私はこれ」
メイ「あのなぁ、私もプロじゃないからな?教えるのだってセンスありきだろ……四季、まいばすのポイントカード」
四季「でも教室に通うとかより、確実に飲み込める。メイの言葉なら…はいカード」
ピッ
メイ「ありがと。まあお前の事だしなぁ。確かに私が言った方が聞くだろうなぁ……あ、レシート大丈夫です」
<ありがとうございましたー
ウィーン
メイ「…はぁ」カシュッ
四季「…それで、答えは?」
メイ「……わぁったよ」
スッ
ーCASTー
米女メイ
若菜四季
東條希(特別出演)
絢瀬絵里(特別出演)
ーMUSICー
(きのこ帝国 – クロノスタシス)
(androp – Tokio Stranger)
(Coldrain The Revelation)
(唾奇 – 道-TAO-)
(山嵐 – 山嵐)
(新東京 – Cynical City)
(10-FEET – その向こうへ)
(SECRET 7 LINE – THE LAST NIGHT)
ーBased On Story Byー
ラブライブ!
ラブライブ!スーパースター!!
希「いやぁ、若いって……ええよねぇ」
絵里「時は6月、私達だって若いわ。そんな卑下する事ないわよ」
希「昔さ、ああやってえりちとライブ行ってさ、2人で大暴れしたやん?」
絵里「ええ、そうだったわね」
希「彼女達もウチらみたいに、何年経っても2人でライブとか行ってるんかなぁ」
絵里「さあ、それは分からないわね」
希「…せやな」
絵里「でも、信じる事は出来る」
絵里「恋やら愛なんて宛のないドライブみたいな物よ。私達も彼女達も例外無くね」
絵里「どうなるかなんて絶対分からない」
絵里「でもね、誰にだって信じる事位は出来る。なら私たちは信じてあげましょ」
絵里「2人の幸せをね」
希「……うんっ、その通りっ!」
絵里「はぁ……さ、取り敢えず帰りましょ。久しぶりのフェスだったし疲れちゃったわ」
希「えーもう帰るん?ドライブしよーよ。湘南とか。そうや湘南行こ」
絵里「いや何時だと思ってんのよ…」
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面白かった
また大人になったこの二人書いてほしい
引用元:https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1687602021/
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