千歌「栞子ちゃん！こっちにおいで！」かのん「違う！こっちにおいで！」【誕生日記念SS】

千歌「こっちだよ！こっちって言ってるでしょーが！」

かのん「違う！こっち！こっちに来ると良いことあるよ！」

栞子「では…」ｽｯ

かのん「っし！」

千歌「待って待って！栞子ちゃんはなに！？意外と利己的なのかな！？」

かのん「しお利己ちゃんだもんね～！」

千歌「こらーっ！そこまでが私の台詞だろーっ！？で、『今のは…』って説明もして、それからかのんちゃんが『説明しなくていいから…』って…」

栞子「……」ｽﾀｽﾀ

千歌「待て待て待て待て！止まれ！とーまーれ！」

千歌「止まれって言ってるでしょーが！一時不停止だよ！免停ものだよ！」

かのん「関係ないよね～！『予測不可能Driving!』だもんね～！」

千歌「だーかーらー！それは私のギャグでしょ！私が言うべきやつでしょ！Aqoursの曲なんだからさー！」

かのん「Aqoursの３年生の曲ですぅ～！千歌ちゃんの曲じゃありませ～ん！」

千歌「揚げ足をとるんじゃ、ないよ！Aqoursの、って言っちゃってんじゃんか！」

かのん「うんうん、Aqoursは千歌ちゃんだね。でも３年生は私だから。３期でなるから」

千歌「だからなんだーっつーんだよ！」

かのん「要素が五分と五分だから。要素ローだから」

千歌「全っ然上手くないよ！曜ちゃんも泣いてるよ！泣かすなよ！うちの良心を！」

千歌「つっっっまんな！ナメてんな！ダジャレをナメてんな！」

栞子「かすみさんがいるのですか？」ｽﾀｽﾀ

千歌「いねーーーよ！いねーからこっち来いって！っていうかいたとしてもこっち来いって！」

千歌「こちとら偉大な先輩、Aqoursだよ！Liella!はニジガクより後輩でしょ！」

かのん「うわっ！ずっる～！Aqoursは先輩禁止なのに！」

千歌「してませ～ん！そんな回ありませ～ん！なんかぬるっとやめただけで～す！」

かのん「やめてるじゃん！先輩やめてるじゃん！」

千歌「うるさいなー！ニジガクは先輩やめてないでしょ～！栞子ちゃんには、先輩を敬う土壌があるでしょ～！？」

かのん「先輩で言うなら私が３年生だから！はい！要素ロー！」

千歌「最悪だ！最悪だこいつ！曜ちゃんも泡吹いて倒れてるよ！泡吹かすなよ！うちの良心を！」

千歌かのん「へ？」

栞子「では…」ｸﾙｯ

千歌「キター！」

かのん「ぬあっ！？」

千歌「キタキタキタキタキターーー！」

かのん「栞子ちゃん！？『では…』じゃないよ！？こっちこっち！」

千歌「いや～！尊いな～！１３人の絆だな～！」

かのん「尊くない尊くない！ちょっと！栞子ちゃんってば！」

千歌「泣けるよ本当に！曜ちゃんも泣いてんな～！泣かすなよ！うちの良心を！」

千歌「はいにわかーっ！１人目が侑ちゃんだから、10人目は璃奈ちゃんでーす！」

かのん「はいそっちがにわかーっ！だとしても10人目は果林さんだよね！アニメを正史とするならね！」

千歌「はいてめーがにわかーっ！アニメを正史とするなら１人目は歩夢ちゃんでーす！２人で始めたんでーす！」

かのん「はい馬鹿千歌にわかーっ！だったら１人目は旧同好会の誰かだよね！たぶんせつ菜ちゃんだよね！」

千歌「違いまーす！たぶんかすみちゃんでーす！泣かすかすみちゃんでーす！泣けるよ本当に！！」

かのん「違うね！絶対せつ菜ちゃんだね！一回地球規模で考えて！スクールアイドル星人が攻めてきたときに、地球代表は誰を出す？って！」

かのん「せつ菜ちゃんだもんね！せつ菜ちゃんじゃなきゃヤダ！もんね！」

かのん「だったら私だね！世界レベルの歌声だもんね！」

千歌「しょせん世界レベルでーす！地球レベルじゃないでーす！」

かのん「響かせますぅ～！宇宙の果てまで響かせますぅ～！」

千歌「響きませーん！宇宙では音は鳴りませーん！」

かのん「ごめんなさい、マジな話、ほんっとにマジな話」

かのん「全ラブライブ！ファンに、誰が地球代表に相応しいか、投票してもらったら、私、千歌ちゃんには勝てると思う」

千歌「勝てません！Aqoursファンの総数をナメすぎです！」

かのん「いやだってマジな話、Liella!で選ぶなら、私じゃん？私なんだよ」

かのん「でもAqoursから選ぶなら別に千歌ちゃんじゃなくても…」

千歌「いや、じゃあこっちもマジで言わせてもらうけどね」

千歌「逆に！逆にね、絶対嫌なのは誰か、で投票してもらったら、私、かのんちゃんより票数少ないよ」

千歌「えっ、私が恨まれてんのー！？原理主義者は私に投票するのー！？」

かのん「そりゃまあ、主人公っていうのはそういうことだから。シリーズをしょって立ってるんだから」

千歌「そんなのってないよー！ま！選挙にマイナス票なんてないし、意味ない意味ない！」

かのん「いやマイナス票は千歌ちゃんが言い出したの！」

栞子「マイナス…？『Love U my friends』？」ﾋﾟﾀｯ

千歌かのん「へ？」

栞子「では…」ｸﾙｯ

かのん「っし！」

千歌「いや待て待て！マイしか合ってないよ！？」

千歌「音が合ってるからなんなんだよ！ちょっと栞子ちゃん！こっちこっち！」

かのん「音が合ってることは大事だよ！それで韻が踏めるんだもん！」

千歌「んなこたわかってるよ！誰に向かってダジャレのご指導を……」

かのん「作詞より先にダジャレなんだ…」

千歌「やべっ！忘れてた！」

かのん「曜ちゃんも泣いてるな～！泣かすなよ！Aqoursの良心を！」

千歌「いやでもごめん、マジな話、マジな話だよ？」

千歌「曜ちゃんは……ちょっと泣かせた方がイイ！」

かのん「泣かすなよ！Aqoursの良心を！」

千歌「いやそういうんじゃなくて。マジな話」

かのん「えっ、こわっ、何言ってんの？」

かのん「えっ、こわいこわいこわい」

千歌「えっ？曇らせって知らない？」

かのん「知らないし知りたくもないし」

千歌「あ～、でもそういえばLiella!で曇らせってあんまり聞かないね～！」

千歌「なんでだろうな～？」

かのん「いやそんな本気で不思議がられても…」

千歌「でも可可ちゃんとかね、素質あると思うから、今度試した方がいいよ」

かのん「試さないよ！何言ってんのこの人！？ずっと何言ってんの！？」

栞子「曇らせ…確かにランジュは曇らせるといい……」

千歌かのん「へ？」

栞子「では…」ｸﾙｯ

千歌「キター！！」

かのん「栞子ちゃん！？そっち側なの！？栞子ちゃんもそっち側なの！？」

千歌「そ～だよね～！ニジガクは曇らせ強いもんね～！泣かすかすみちゃんまでいるんだもんね～！」

かのん「愉悦部だの裏切りの天才だのは聞いてたけど…こわっ！ニジガクこわっ！」

千歌「裏切りの天才なんて今日び誰も言ってないよ？」

かのん「そーなの！？こわっ！世間の流行り廃りの早さこわっ！」

かのん「いやいや！ラブライブ！最新作は蓮の空だから！リンクラだから！」

千歌「やだね～！重箱の隅つっついて！アニメの話だよ！」

かのん「だとしても幻日のヨハネだから！絶賛放送中だから！」

千歌「あれはサンシャインだもん！SUNSHINE in the MIRRORだもん！」

かのん「in the MIRRORなんですぅ～！鏡の中入ってるんですぅ～！」

かのん「なになに？鏡の国のアリスと不思議の国のアリスが同じ人だと思っちゃってる人？」

千歌「はいにわかーっ！同じアリスでーす！鏡の国は不思議の国の続編でーす！」

かのん「えっ！？嘘でしょ！？」

千歌「嘘じゃありませーん！違ったらどっちか完全パクリでしょーが！」

千歌「同じアリスに決まってんでしょ！これだから素人は困るな～！」

千歌「なになに？亜里沙とありしゃが同じ人だと思っちゃってる人？」

かのん「えっ！？違う人なの！？」

千歌「違う人でーす！次元が違いまーす！」

かのん「くっ！ラブライブ！に限っては次元の違いなんてささいな問題だよ！」

千歌「やだね～！違いがわからない人は！栞子ちゃんはこんな人になっちゃダメだよ～！」

栞子「え？『かなしお』では私の相手が彼方さんか果南さんかわからない？」

栞子「では…」ｸﾙｯ

かのん「っし！」

千歌「おーい！誰も言ってないよー！？」

かのん「それは～、千歌ちゃんが知ってる果南ちゃんでしょ？」

千歌「そーだよ！？私より果南ちゃんを知ってる子はいないよ！？」

かのん「誰にでも人には見せない一面。in the MIRROR」

千歌「ないないない！私は果南ちゃんのことは何でも知ってんだから！！」

かのん「おごってんな～！ちゃんとアップデートしなって。『かなしお』は、ある！」

千歌「ないね！そんなんあったら『悲しお』だもんね！」

かのん「は？」

千歌「曜ちゃんを悲しおさせんなよ！！」

かのん「それはさせないで！！本当に！！良心が痛む！」

かのん「マジなトーンで言わないで、こわいから」

千歌「もちろん、最後は笑顔でハッピーエンドだよ？親友だからね。近未来は笑顔。それは大前提として…」

かのん「『親友だからね』っている？じゃなかったらどうなるの？」

千歌「逆に言えば、過程はどこまで曇らせていいんだよ。どこまで悲しおさせてもいいんだよ」

かのん「よくないよ！逆に言うな！何そのムダに多角的な視点！」

千歌「わっかんないかな～！曜ちゃんの本当の魅力が伝わらないなんて…」

かのん「いや本当の魅力、って…」

千歌「曜ちゃんも泣いてるよ！泣かすなよ！うちの良心を！」

かのん「泣いてるとしたら泣かせたのは千歌ちゃんだよ！」

栞子「ふむ…確かにランジュは多角的に曇らせるとイイ…」

かのん「は？」

栞子「では…」ｸﾙｯ

千歌「キター！」

かのん「『では…』やめろ！！どんだけ曇らせ好きなの！？」

千歌「曇らせたいよー！太陽を曇らせたいよー！」

かのん「わかんない！全っ然わかんない！」

千歌「もしかしたらそれはLiella!に太陽がないからじゃない？」

かのん「そんなことないよ！失礼な！一瞬びくってしたけど！一瞬虚を突かれた思いがしたけど！全然そんなことないから！」

かのん「誰がって…」

千歌「まず、かのんちゃんは違うよねー？」

かのん「まあ、太陽って感じではないかなあ？やさぐれだし…」

千歌「可可ちゃんは素質はあるけど、どっちかというとすみれちゃんへのツンツンの方が目立ってたよね？」

かのん「ま、まあ…」

千歌「千砂都ちゃんはスパルタだし、すみれちゃんはオーラが無いし、恋ちゃんは論外だし…」

かのん「恋ちゃんだってがんばってんだよ！」

千歌「太陽ではないよね。恋ちゃんが太陽なんて言ったら流石にキレるからね。みんな」

かのん「まあ、太陽かって言われると、まあまあ……」

千歌「きな子ちゃんはね～、２期９話でかのすみが喧嘩してるとこら辺は『曇らせ』的にとっても良かったんだけど…」

かのん「ほんっとごめん！！全部すみれちゃんってやつが悪いんだ！あいつがジョーカーなんだ！」

千歌「ただ、きな子ちゃんはきな粉だから」

かのん「名前だけだろーが！」

千歌「四季ちゃんメイちゃんもダメー。勝手にいちゃいちゃするから」

かのん「太陽だっていちゃいちゃしたいよ！北風といちゃいちゃしたいよ！」

千歌「真っ黒なオニナッツも太陽失格ですの～！」

かのん「黒点ですの～！皆既日食ですの～！！」

栞子「では…」ｸﾙｯ

かのん「っし！」

千歌「栞子ちゃーん！？猟奇的な展開はやめよーね！だーれも求めてないからね！」

かのん「猟奇的といえばさー、今日見た夢の話なんだけど」

千歌「夢の話なんかすんな！ユメ語るよりユメ歌え！友達か！私はかのんちゃんの！」

かのん「えっ、違うの？」

千歌「聞いてあげるよ！言ってみなよ！ホラ！」

かのん「目覚めたら～黒い服の男が～♪」

千歌「いや歌うなー！！普通に語れ！！」

千歌「言葉の綾だよ！うっとうしいだろ常識的に考えて！」

千歌「あと夢の中で目覚めるな！ややこしいんだよ！」

かのん「しょーがないでしょそういう夢なんだから！」

かのん「目覚めたら～黒い服の男が～♪」

千歌「何、やめないの？強くなったねかのんちゃんも」

かのん「ニヤニヤ笑っていたと思ったら～♪」

千歌「うわー怖い！これは男性恐怖症なるねー」

かのん「ダンゴムシの株式会社でした～♪」

千歌「コウメ太夫！！？」

千歌「チクショーじゃねー！支離滅裂じゃんか！」

かのん「いや夢だから！夢ってそういうものだから！」

千歌「で！これのどこが猟奇的なの！？」

かのん「ダンゴムシが確定申告してたら怖いじゃーん！」

千歌「ダンゴムシだめなの？グソクムシいるのに！お団子ヘアーもいるのに！」

かのん「そういえば私…去年してない～ってなるじゃーん！」

千歌「絶対しろ！！今しろ！すぐしろ！税務署ナメるな！！」

栞子「怖いですっ、怖いですう…」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

千歌「あっ、栞子ちゃんってホラーダメなんだっけ？」

栞子「税務署怖いですう…」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

千歌「税務署は怖くなーい！怖いのは納税できない自分の弱さだよ！自分の悪さだよ！」

かのん「栞子ちゃん…こっちにきて、一緒に税務署行こ？」

千歌「あっ！待って待ってそれはずるい！」

千歌「こっち！こっちだよ栞子ちゃん！こっちにくればダイヤさんが脱税もみ消してくれてくるよ！」

栞子「では…」ｸﾙｯ

かのん「このしお利己ちゃんがーっ！！」

栞子「では…」ｸﾙｯ

千歌「騙されないで栞子ちゃん！恋ちゃんにそんな力はないよ！没落してんだから！」

栞子「では…」ｸﾙｯ

かのん「黒澤にだってないよ！しょせん沼津のお山の大将！東京では通じない！」

栞子「では…」ｸﾙｯ

千歌「果南ちゃんもいるから！力ずくで黙らすから！」

栞子「では…」ｸﾙｯ

かのん「夏美ちゃん！マニー！マニーイズパワー！」

栞子「では…」ｸﾙｯ

千歌「梨子ちゃん！レズ！」

栞子「では…」ｸﾙｯ

千歌「善子ちゃん面白い！」「曜ちゃんは曇らせるとイイ！」「鞠莉ちゃんはずっと曇っててイイ！」

栞子「では…」「では…」「では…」「では…」

ｸﾙｯ　ｸﾙｯ　ｸﾙｯ　ｸﾙｯ　ｸﾙｯ　ｸﾙｯ　ｸﾙｯ　ｸﾙｯ…

千歌かのん「！！」

ｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙ

かのん「ひっ！」

千歌「なんだー！？」

栞子「――――」ｷﾞｭﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙ

千歌「竜巻が発生したーっ！」

ゴオオオオオオオオオオオ

かのん「ひーっ！吹き飛ばされるー！」

ドーン！

千歌「すごーく飛ばされちゃったみたい……ここはどこなのだ？」ﾊﾟﾁｸﾘ

にこ「千歌！かのん！栞子までいるじゃない！」

千歌かのん「にこちゃんっ！？」

かのん「なんでにこちゃんの家に……ハッ！」

千歌「『こっちにきて』×２……２『こっち』……『にこっち』……！！」

にこ「は？」

千歌かのん「とほほ～！やっぱりμ’sには勝てなかったよ～！！」

にこ「いや……何が？」

ﾎﾟﾝ

栞子「あなたには……地球代表の適性があります！」

にこ「だから何が？」

おしまい