【SS】かのん (私は澁谷かのん、刑事だ)【ラブライブ!スーパースター!!】

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4:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:39:32.81 ID:Aaprk9m7

>>1
代行ありがとうございます。
フライング・コップのパロディです。

 

6:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:40:02.91 ID:Aaprk9m7

かのん 「すみれちゃん、事件って聞いたけど」

すみれ 「現場では警部と呼びなさい」

かのん 「すみれちゃん、この倒れてる人は……」

すみれ 「……ええ、被害者よ」

かのん 「ひどいよ、これって」

すみれ 「ええ。拳銃での犯行ね。見て、監視カメラよ」

 

7:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:40:51.66 ID:Aaprk9m7

被害者 『お、落ち着いて!』

犯人 『落ち着けるわけない!! だって、私はもうお金がないのよ!?』

被害者 『だからって私を銃で撃って、金庫から奪う気!?』

犯人 『そう!! その金庫にはダイヤが山ほどあるんでしょ!! さらばっ!!』 バンッ

被害者 『うぎゃっ!』 ドンッ

 

8:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:42:12.02 ID:Aaprk9m7

被害者 『あっ、あっ、私の命もこれまでか……!』 フラフラ

被害者 『最後に会いたかったな、愛犬ノラーイヌ……』

被害者 『最後に行きたかったな、東京タワー……』

被害者 『最後に食べたかったな、カップラーメン……』

被害者 『……』

犯人 『……っ、ごめんなさい』

被害者 『……いや、カップラーメンならまだ行けるか?』

 

11:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:42:56.53 ID:Aaprk9m7

かのん 「ここに置いてあるカップラーメンって……」

すみれ 「被害者が食べようとしてお湯を入れたみたいね。2分59秒で死んでしまったみたい」

かのん 「そんな……〇生な……」

かのん 「でも映像が残っててよかった、この映像を証拠に犯人を追い詰めよう!」

すみれ 「そのつもりだわ。でも、この監視カメラ、この建物のオーナーのこだわりで、一日でデータが消えちゃうみたいなの、気をつけてね」

 

12:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:43:32.20 ID:Aaprk9m7

カチカチ

カチッ

かのん 「日付変わりましたね……」

すみれ 「大変……映像が消えてしまったわ……」

かのん 「でも顔は覚えた。聞き込みしてきます!」

すみれ 「頼んだわよ、かのん!!」

 

13:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:46:53.95 ID:Aaprk9m7

かのん (被害者と関係の深い人物にまず尋ねてみることにした) ブルルル

かのん 「……免許持ってなくても、意外と運転できるもんだな」 ブルルル

ドンッ

かのん 「ありゃりゃ、レンガ壁壊しちゃった。まあレンガだからすぐ直るか」

トントン

かのん 「……すいません、話を聞かせてもらえませんか?」

ルビィ 「刑事さんですか?」

かのん 「ええ」

 

14:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:47:41.56 ID:Aaprk9m7

ルビィ 「彼女は私の親友でした。なんでこんなことに……」

かのん 「本当に悲しいことです。まさか拳銃で撃たれるなんて」

ルビィ 「うわぁぁぁぁんっ!!」

かのん 「しかし、泣かないでください。あなたの証言で犯人が捕まるのです」

ルビィ 「で、ですよね……ルビィ頑張ります」

 

15:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:48:12.24 ID:Aaprk9m7

かのん 「被害者の方はカップラーメンが好きだったようで」

ルビィ 「ええ、彼女はカップラーメンが大好きでした」

かのん 「銃で打たれた後もカップラーメンを食べようとして、2分59秒で死んでしまったようです」

ルビィ 「うわぁぁぁぁんっ!!」

かのん 「泣かないでください。乗り越えましょう」

 

17:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:49:40.19 ID:Aaprk9m7

かのん 「それで、犯人は、お金に困ってるようでした。私の脳内には顔が残っているのですが、お金に困ってる人物、心当たりありませんか?」

ルビィ 「……お金に困ってる人物ですか」

かのん 「はい。被害者も銃口を向けられているのにもかかわらず、お金で人を撃って良いのかと、犯人を冷静に諭していました。その後派手に撃たれてしまいますが」

ルビィ 「うわぁぁぁぁんっ!!」

かのん 「泣かないでください。泣いても何も解決しません」

 

18:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:50:45.63 ID:Aaprk9m7

ルビィ 「……お金と言えば、一人心当たりがあります」

かのん 「では、その人を調べましょう」

ルビィ 「だけど、ルビィも人伝に聞いただけであまり詳しくないんです。その人が働いてた職場は知ってるのですが」

かのん 「詳しくお願いします。彼女の愛犬ノラーイヌのためにも」

ルビィ 「うわぁぁぁぁんっ!!」

 

19:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:51:15.84 ID:Aaprk9m7

かのん 「ここが職場か……」

かのん 「柵を倒してしまったが、なんと説明しよう」

ガチャ

かのん 「あなたが受け付けですか」

梨子 「ええ、そうですけど……」

かのん 「今日欠勤してる方はいますか?」

梨子 「はい、一人」

 

20:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:52:23.86 ID:Aaprk9m7

かのん 「写真を見せてもらうことは」

梨子 「私のスケッチなら」

かのん 「スケッチ?」

梨子 「写真は肖像権に配慮して使ってないんです、うちの会社」

かのん 「分かりました。あなたの描くその人をお願いします」

 

21:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:53:52.25 ID:Aaprk9m7

梨子 「トーンを使ってもいいですか」

かのん 「構いませんよ」

梨子 「吹き出しも良いですか」

かのん 「漫画ではないんですよね?」

梨子 「ほら、その、普段の口癖とかも書いたほうが分かりやすいかなって」

かのん 「なるほど。任せます」

 

22:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:55:22.23 ID:Aaprk9m7

カキカキ

梨子 「出来ました。あだち充風です」

かのん 「ふむ……。参考になります。ありがとう」 スッ

かのん 「口癖は、『お金が欲しい』ですか」

梨子 「ええ、ほぼ毎日言ってました。上司にも言ってました」

かのん 「給料は上げてもらえたんですか?」

梨子 「下がったようです」

 

23:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:56:49.35 ID:Aaprk9m7

かのん 「ちなみに彼女の名前は……」

梨子 「刑事さん、疑ってるんですか?」

かのん 「あ、いえ、犯人だと決まったわけではありません」

梨子 「彼女は『ハユニン』です」

かのん 「いえ、犯人と決まったわけでは」

梨子 「いえ、『ハユニン』ですが……」

かのん 「まだ!! まだ、彼女は犯人ではないです!!」

梨子 「ずっと『ハユニン』ですが……?」

かのん 「とにかく、彼女のスケッチも貰えたことだし、調査は進展しましたね。ありがとうございました。あっ、一つお節介ですが忠告を」

梨子 「なんですか?」

かのん 「入り口の柵、壊れてましたよ。防犯上よろしくないので直しておいたほうがいいかと」

 

26:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:58:54.80 ID:Aaprk9m7

かのん (現場検証が終わったとすみれちゃんから連絡が来た。鑑識に話を聞こう)

メイ 「おい、四季。これが事件の解決に関係あるのか?」

四季 「うん。このジュースは、被害者が最後に口にしたのと成分を近くしている。何か分かることがあるかもしれない」

メイ 「分かった、飲むよ」

四季 「……眠らせた後は、私とメイの禁断のセカイ」 ボソッ

ガチャ

かのん 「四季ちゃん、鑑識終わったって聞いたよ!!」

四季 「そのジュースは私が回収しておく」 スッ

メイ 「えっ!? おい!?」

 

27:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 17:59:49.68 ID:Aaprk9m7

四季 「鑑識結果ですね、かのんさん」

かのん 「うん。どうだった? 何か現場におかしなものはなかった?」

四季 「おかしなもの……まず地面に落ちてた写真なんですが」

四季 「『黒澤ダイヤ』のグッズの一部です」

かのん 「どういうこと……!?」

四季 「つまり、金庫に入ってたダイヤというのは……」

かのん 「宝石じゃなくてダイヤちゃんのことだったってこと!?」

四季 「そうなります」

 

28:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:00:28.62 ID:Aaprk9m7

かのん 「大量のダイヤちゃんグッズを持って街を逃亡してる人が怪しいってことだ」

四季 「exactly」

かのん 「ありがとう! これで調査は大体煮詰まってきたよ! って、あれ? メイちゃん、こんなところで何してるの?」

メイ 「四季から貰ったジュースを飲んで調査協力をしようと……」

四季 「かのんさん!! 早く犯人を捕まえてください!! それが刑事として大事なことですよね!!」

かのん 「……そ、そうだったね。早く行かなくちゃ!」 タッタッタッ

 

29:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:01:13.18 ID:Aaprk9m7

夏美 「……」 フキフキ

かのん 「靴磨きの仕事ですか、頑張ってますね」

夏美 「!」

かのん 「じゃあ私も磨いてもらおうかな……黒澤ダイヤグッズ」 ボソッ

夏美 「黒澤ダイヤ? 聞いたこともないんですの」

かのん 「千円」 スッ

夏美 「……黒澤ダイヤグッズを両手に抱えながら、慌てて街を走っていた女性が一人いたそう。しかも、火薬の匂いがしたとか」

 

30:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:01:49.06 ID:Aaprk9m7

かのん 「その人物はどこに向かった?」

夏美 「さて。夏美でもそこまでは」

かのん 「千円」 スッ

夏美 「……街の外れの廃墟に今は居座ってるみたいですの」

かのん 「ありがとう。また世話になるね」 タッタッタッ

 

31:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:02:40.51 ID:Aaprk9m7

夏美 「……」

恋 「靴磨き頼めますか?」

夏美 「どうぞ」

恋 「……私、学校を経営してるのですが、そのお金をゲームに注ぎ込んでしまいました。どうすれば解決できるか教えてください」

夏美 「夏美に聞かれても」

恋 「千円」 スッ

夏美 「夏美がハッキングして、お金を取り戻してあげましょう。ちなみにそのお金があれば学校経営はできるんですの?」

恋 「なんとも……。はあ、どうすれば……千円」 スッ

夏美 「一気に繁盛しますよ、その学校」

 

32:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:04:09.83 ID:Aaprk9m7

かのん 「この廃墟に犯人が……」

かのん 「犯人に告ぐ!! 早く出てきなさい!!

ハユニン 「なぜ私の名前がハユニンだと……! 刑事か!? こうなったら」

バンッ

かのん 「っ! 撃ってきたか!」

かのん 「こうなったらこっちこそ!」 バンッ

カキンカキンカキンッ

ドカァァン

通行人 「ワシのお気に入りの外車が……!!」

 

34:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:04:55.83 ID:Aaprk9m7

かのん 「おのれ犯人ーーーーーーっ!!!!! 一般市民まで巻き込むなんて許さんぞ!!」

ハユニン 「今だ!! 逃げろ!!」 バッ

かのん 「待てぇ!」 バッ

ハユニン (あそこの船に飛び乗れば、海外へひとっ飛びだ!) タッタッタッ

かのん 「まずいあの船に乗る気か!!」

 

35:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:06:00.98 ID:Aaprk9m7

ハユニン 「悪いな刑事さん、捕まるわけには行かないんでな!」 ビュン

かのん 「っ」

かのん 「……」

かのん 「……ここ、池だ。一周して帰ってくるかな」

かのん (その後犯人は捕まった)

 

36:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:08:41.85 ID:Aaprk9m7

すみれ 「よくやったわね、かのん!」

かのん 「ふふ、でしょ? すみれちゃん!」

すみれ 「警察署では警部と呼びなさい」

かのん 「ねえ、すみれちゃん、それで犯人は大量のダイヤちゃんグッズをどこに隠したの? 逃げてる時持ってなかったから」

すみれ 「廃墟に隠してたみたいだわ。まあ、これにて一件落着ね!」

かのん 「ふぅ、大変だった!!」

おわり

 

37:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:09:22.85 ID:Aaprk9m7

すみれ 「そういえば、外車の請求が来てたけど」

かのん 「……」

すみれ 「おーい」

すみれ (こいつ! おわりの後は一切反応しない!)

 

38:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:12:02.59 ID:Aaprk9m7

Episode 2 『三人の容疑者〜クワトロ〜』

 

39:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:14:14.07 ID:Aaprk9m7

かのん (私は澁谷かのん、今日も事件を解決する)

かのん 「すみれちゃん、遅れてごめん」

すみれ 「現場では警部と呼びなさい」

かのん 「すみれちゃん、表情が険しいね。そんなに難しい事件なの?」

すみれ 「容疑者が三人以降、全然絞れてないのよ」

 

40:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:14:53.92 ID:Aaprk9m7

かのん 「……三人か。その容疑者の情報を聞きたいところだけど、まずは被害者の状況を教えてもらおうかな」

すみれ 「死因はナイフでの刺〇よ」

かのん 「っ。えっと、死体はここにあったの……?」

すみれ 「いやそれはただの落書き。死体はあっち」

かのん 「ここか……うーん、被害者の状況からはあまり有益な情報は出なそう。じゃあ容疑者の情報を聞こうか」

 

41:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:15:46.72 ID:Aaprk9m7

すみれ 「容疑者の一人は、『ジュウ・アツメル』銃のコレクターよ」

かのん 「銃……ナイフではないね」

すみれ 「次の容疑者は、『ドクサツ・トクーイ』研究者で、毒性のある薬物も使用可能な環境だったわ」

かのん 「今回はナイフとは言え、どこかの過程で危険な薬を使ったとも考えられるね」

すみれ 「そして最後の容疑者は、『ナイフデ・シトメータ』ナイフコレクターよ」

かのん 「ナイフコレクター……怪しい。でも、なんだか全員が怪しく見えてきた。どうすれば良いんだろう」

 

42:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:16:25.48 ID:Aaprk9m7

すみれ 「かのん、あなたらしくないわね」

かのん 「?」

すみれ 「迷ったら当たって砕けろ。あなたの座右の銘でしょ?」

かのん 「……そうだったね、ありがとうすみれちゃん!! 行ってくる!!」 タッタッタッ

 

43:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:17:09.34 ID:Aaprk9m7

かのん 「ここが『ジュウ・アツメル』の家……大きいな……」

せつ菜 「お客さんですか?」

かのん 「あなたは?」

せつ菜 「私はこの家の警備を担当している者です」

かのん 「警備員まで……ここまで財力を持ってると、トラブルも多そうだ」

タッタッタッ

アツメル 「何事?」

 

44:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:18:14.78 ID:Aaprk9m7

せつ菜 「あっ、アツメルさん! お客さんのようです」

アツメル 「お客? いやいや、あんた国の犬だろう」

かのん 「なるほど。鼻が鋭いようだ」

アツメル 「消防士が何しにここに?」

かのん 「同じ公務員でもそうじゃなくてですね……」

アツメル 「言っておくが、私の家の前の街路樹が枯れてるのは、私が燃やしたからじゃないぞ。向かいの車屋が枯らしたんだ」

 

45:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:19:10.80 ID:Aaprk9m7

かのん 「私は刑事です。三丁目で起きた事件のことで話を聞きに来ました」

アツメル 「!」

かのん 「あなたは容疑者の一人なんですよ」

アツメル 「っ、知らん! 私は犯人じゃない! おい、こいつを入れるなよ! 私は自室に篭ってる」

せつ菜 「了解しました」 ビシッ

ガチャ

 

46:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:21:16.30 ID:Aaprk9m7

かのん 「口も聞いてくれなかったか……あの、アツメルさんには、銃のコレクションルームがあるとか」

せつ菜 「ダメですよ! 今さっき怒られたばかりじゃないですか!」

かのん 「しかし、あなたは見たところ、刑事に反発するような、間抜けな人には見えない。賢いあなたに、賢明な判断をしてもらいたいのですが」

せつ菜 「褒めても無駄です。そもそも、私にはあの部屋に入ることさえできないんですよ」

かのん 「……なぜ」

せつ菜 「この館のほとんどの部屋は、オーナーであるアツメルさん以外、入れないようになってるのです」

かのん 「本当ですか?」

 

47:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:22:42.95 ID:Aaprk9m7

せつ菜 「ええ、不可能です。物理的にダメなんですよ」

かのん 「例えばこの扉は?」

せつ菜 「そこも、アツメルさんの指紋認証か、私が持ってる鍵じゃないと入れません」

ガチャ

かのん 「なるほど、中も広いですね。ん? あそこの部屋は」

せつ菜 「そこもアツメルさん限定の部屋です」

ガチャ

かのん 「二つ扉がありますね」

 

48:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:23:44.97 ID:Aaprk9m7

せつ菜 「一つは、キッチン。一つは銃のコレクションルームに繋がってます」

かのん 「ではまずキッチンを」

せつ菜 「だから無理ですってば!」 グゥ

せつ菜 「お腹減りましたね。おやつの時間です」

ガチャ

かのん 「素敵なキッチンですね。では、そろそろコレクションルームに……」

 

49:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:24:26.05 ID:Aaprk9m7

せつ菜 「もぐもぐ」

かのん 「私も貰って良いですか?」

せつ菜 「もぐもぐ!」

ガチャ

かのん 「……もぐもぐ?」

せつ菜 「ええ、ここがコレクションルームです」

 

50:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:24:57.83 ID:Aaprk9m7

かのん 「ここまで徹底したセキュリティ。アツメルさん以外は入れないでしょうね」

せつ菜 「ええ、その通りです。それに、三丁目の事件ですよね? 昨日起きた」

かのん 「はい」

せつ菜 「では、アツメルさんは犯人ではありませんよ。アリバイがあるんです」

かのん 「アリバイ……」

 

51:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:25:50.39 ID:Aaprk9m7

かのん (もし仮に、アツメルにアリバイがあったのならば、あのコレクションルームにある銃が犯罪に使われた可能性は無に等しくなる) ブルルル

かのん (だって、アツメル以外にあの部屋には入れないのだから……) ブルルル

かのん 「そろそろ免許合宿行かないとなぁ」 ブルルル

ドンッ

かのん 「前の車から煙出てる……人は乗ってないようだが高そうな車だ。後ろから当てられたんだね、可哀想に」

 

52:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:26:41.55 ID:Aaprk9m7

トントン

かのん 「トクーイさんのお宅ですね?」

トクーイ 「何か用ですか」

かのん 「三丁目の事件のことで」

トクーイ 「……なるほど。では私の助手から話を聞いてください。私は忙しいんです」

トクーイ 「ん? 電話だ。なんだね、助手くん」

しずく 「大変です! 博士! 博士の車が燃えてます!」

トクーイ 「なんだと!? ちょっと行ってくる!」 タッタッタッ

 

53:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:27:28.60 ID:Aaprk9m7

かのん 「この電話から、助手とやりとりができるのか」 スッ

かのん 「あなたが助手の?」

しずく 「はい。桜坂しずくと言います」

かのん 「なんとも綺麗な声を持つお嬢さんだ。ところで昨日のトクーイさんのことを伺いたいのですが……」

しずく 「……」

かのん (急に静かに……!)

かのん 「訳ありですか?」

 

54:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:28:38.73 ID:Aaprk9m7

しずく 「……」 ボソボソ

かのん 「?」

しずく 「……」 ボソボソ

かのん 「あっ、糸が切れてたようだ。糸電話ではなく普通に話しましょう」

しずく 「分かりました。今そっちに行きます」 タッタッタッ

かのん 「それで、昨日のトクーイのアリバイを尋ねたいのだけど」

しずく 「昨日、博士は突然用事があると言って、出かけていたんです。だから、私からは言えることはありません」

 

55:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:57:55.23 ID:Aaprk9m7

かのん 「突然の用事、怪しい……ん? そこにある薬品は」

しずく 「気をつけてください、ほとんどが毒薬です」

かのん 「……助手も大変でしょう。いつ自分が毒に侵されるか分からない」

しずく 「それに関しては解毒剤があるので」

かのん 「ほお、解毒剤ですか」

しずく 「大体の博士の毒薬は効能が半日後なんです。その間に解毒剤を飲めば助かるというわけです」

 

56:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:58:25.32 ID:Aaprk9m7

かのん 「それなら安心ですね。まあ、それはそれとして、ここはブラックなのは確かなようですが」

しずく 「なぜですか?」

かのん 「至る所で人が横になっている。疲れてロクに眠れてないのでしょう」

しずく 「あー、それは毒で倒れてるだけなので疲れてるわけじゃありません」

かのん 「そうですか、良かった。ちなみにそこのソファーの人はどれくらい倒れてるのですか?」

しずく 「二日くらいですかね……」

かのん 「へえ……」

 

57:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:59:26.61 ID:Aaprk9m7

かのん (次は『シトメータ』の家に向かう。ちょうどすみれちゃんもシトメータに会いに行くらしく、合流することにした)

すみれ 「よく来たわね、かのん」

かのん 「すみれちゃんも、今からシトメータの家に向かうんだよね?」

すみれ 「捜査中は警部と呼びなさい」

かのん 「すみれちゃんは誰が怪しいと思う?」

すみれ 「……なんとも言えないわ」

 

58:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 18:59:48.97 ID:Aaprk9m7

かのん 「すみれちゃんほどの天才も分からないんじゃ、この事件もお蔵入りかな」

すみれ 「お世辞言っても昇進させたりしないわよ。そもそも私にその権限ないし」

かのん 「またまた〜」

すみれ 「……」

かのん 「えっ、マジですか」

すみれ 「着いたわ」

 

59:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:00:17.47 ID:Aaprk9m7

トントン

シトメータ 「三丁目の事件のことか?」

すみれ 「察しが良くて助かるわ。昨日のこと、話してくれるかしら」

シトメータ 「言っておくが、おまえら刑事に話すことは何もない」

かのん 「話してくれれば、少しは疑いも晴れるかもしれませんよ?」

シトメータ 「はっ。何を言うかと思いきや」

すみれ 「警察に協力すれば、あなたの暮らしも少しはマシになるかも」

シトメータ 「……!」

 

60:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:01:05.21 ID:Aaprk9m7

すみれ 「どうやら金銭的に困っているようですね。集めたナイフもほとんど売り払ったとか」

シトメータ 「誰から聞いた!!」

すみれ 「聞かなくても分かるわ。こんな散らかった部屋、エアコンも効かないマグマのような部屋じゃね」

シトメータ 「っ! うるせえ! 帰れ!!」 ガチャ

かのん 「閉められちゃいましたね……仕方ない、帰りましょう」

すみれ 「かのん、玄関をちゃんと見た?」

 

61:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:01:58.47 ID:Aaprk9m7

かのん 「えっ?」

すみれ 「靴二つあったわ」

かのん 「……二つ持ってたんじゃないですか?」

すみれ 「……そうね」

かのん 「それにしても不便ですね、ここ」

すみれ 「ええ。火山の中なんかに家があるもんだから、わざわざ防護服を着てこないといけない。本当熱いったらありゃしないわ」

かのん 「マグマと隣り合わせの問題物件……どのくらい安いんだろう」

 

62:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:03:16.45 ID:Aaprk9m7

かのん (現場検証が終わったらしい。鑑識に話を聞こう)

メイ 「おい、四季。これが事件の解決に関係あるのか?」

四季 「うん。被害者はナイフで刺された。でも、実際にナイフで試すわけにはいかないから、ちょっとだけ痛い注射で再現してみようってこと」

メイ 「分かった、注射怖いけど頼むよ」

四季 「……これを体内に入れると、興奮してその後は私とメイの禁断のセカイ」 ボソッ

ガチャ

かのん 「四季ちゃん、鑑識終わったって聞いたよ!!」

四季 「まあ注射はまた当分後に」 スッ

メイ 「えっ!? おい!?」

 

63:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:04:12.66 ID:Aaprk9m7

四季 「鑑識結果ですね、かのんさん」

かのん 「うん。被害者の体から毒物が検出されたって本当?」

四季 「そう。ただし、死因はナイフによる刺〇なのは違いない」

かのん 「……なぜ毒で死ななかったの?」

四季 「それは解毒剤がその後投与されていたから」

四季 「でもこれはおかしい。毒で命を奪おうとしてるなら普通解毒剤は使わない。まるで、誰かの犯行を違う誰かが邪魔しようとしたみたい……」

 

64:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:05:27.38 ID:Aaprk9m7

かのん 「誰かの犯行を違う誰かが邪魔……ありがとう、四季ちゃん。事件の全貌が見え始めてきたよ」

四季 「それなら良かった」

かのん 「ところでメイちゃんはこんなところで何してるの?」

メイ 「四季から注射してもらって調査協力をしようと……」

四季 「かのんさん!! 早く犯人を捕まえてください!! 街の人たちは今も犯人が野放しになっていて不安なはずです!!」

かのん 「……そ、そうだったね。早く行かなくちゃ!」 タッタッタッ

 

65:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:07:34.44 ID:Aaprk9m7

夏美 「……」 フキフキ

かのん 「靴磨き、頼めますか」

夏美 「!」

かのん 「よっと。それにしても今日は暑いですね……シトメータ」 ボソッ

夏美 「シトメータ? 何かの化学成分の名前ですの?」

かのん 「千円」 スッ

夏美 「……ナイフデ・シトメータ、ジュウ・アツメル、ドクサツ・トクーイの三人には非常に深い繋がりがある」

かのん 「詳しく」

 

66:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:08:18.18 ID:Aaprk9m7

夏美 「シトメータはギャンブル癖から現在多くの借金を抱えてるが、その借金相手がアツメル。また、アツメルは先行投資としてドクサツ・トクーイの研究にも出資している」

かのん 「三人にそんな関係が……被害者について情報はないか」

夏美 「さて。夏美でもそこまでは」

かのん 「千円」 スッ

夏美 「……被害者はアツメルの部下だったが正義感が強く、どうやらアツメルの怪しいお金の流れを調べていたらしい」

 

67:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:09:09.35 ID:Aaprk9m7

かのん 「他に有益な情報はあるか?」

夏美 「ない、ですの」

かのん 「千円」 スッ

夏美 「トクーイの助手の桜坂しずくには、中須かすみという恋人がいるそうで。でも、昨日からどうやら行方不明になってるみたいですの」

かのん 「……そういうことか。すると早く行かなければいけないかもしれない。ありがとう。また世話になるね」 タッタッタッ

 

68:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:10:21.66 ID:Aaprk9m7

夏美 「……」

侑 「靴磨き頼めますか?」

夏美 「どうぞ」

侑 「私、恋人の上原歩夢って子がいるんですけど、最近浮気がバレてしまって……不機嫌なんです。どうしたら良いんでしょう」

夏美 「お客さんに同情はしますが、夏美に聞かれても困ります」

侑 「千円」 スッ

夏美 「素敵なレストランをいくつかリストアップしておきましょう」

侑 「それと、浮気相手は朝香果林ちゃんって名前なんですけど、正直言って果林ちゃんもめちゃくちゃ可愛くて、別れたくないんです。はあ、どうすれば……千円」 スッ

夏美 「『普通科でも分かるスケジュール法』『演技力の書〜私はオードリー』の二冊を読むことをお勧めします」

 

69:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:11:02.75 ID:Aaprk9m7

かのん (屋上から飛び降りようとしてる女性がいると通報が来た。おそらく彼女だ) ブルルル

かのん (私は急いで車を走らせた) ブルルル

ドカンッ

通行人 「きゃぁぁぁ! 電柱が倒れたわ!」

かのん 「ご安心ください。この電柱は取り壊し予定だったんです」

しずく 「け、刑事さん……!」

かのん 「やはりあなたでしたか。自分で死ぬなんて、愚かな選択は取らないでください」

 

70:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:11:58.64 ID:Aaprk9m7

しずく 「止めないで! 私は死ぬんです!」

かのん 「分かっています……そう脅されているんでしょう?」

しずく 「!」

かのん 「あなたの恋人、中須かすみが誘拐されて、脅されている。恋人を助けて欲しくば、全ての罪を被り自ら命を捨てろと……」

しずく 「ええ、その通りです。私はもう遺書を自分の部屋に残してます。さらに言えば、毒薬を午前に飲みました。あと少しで半日を迎えるでしょう」

かのん 「そ、そんな……! 解毒剤は!? 解毒剤は持ってないんですか!?」

 

71:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:13:07.58 ID:Aaprk9m7

しずく 「持ってはいます。でも、かすみさんを守るためです。私は死んでも解毒剤は飲みません!!」

かのん 「……今他の人に頼み、中須かすみの救出に向かってます」

しずく 「えっ?」

かのん 「彼女は絶対に助けます。だから解毒剤を飲み、証言してください。今回の事件の全てを!」

しずく (刑事さんがかすみさんを助けてくれる……! そ、それなら!)

トクーイ 「……警察に私のアリバイがないことを気安く言ったり、どうやら緊張感がないみたいだな。だが、バカなことは考えない方が賢明だ。これを見ろ」 スッ

しずく 「!」

しずく (かすみさんの髪飾り……!)

 

72:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:14:03.49 ID:Aaprk9m7

しずく 「っ。やはり解毒剤は飲めません!」

かのん 「信じて! 早く飲んで!」

しずく 「刑事さん……」

トクーイ 「ならばこれも見ろ。よいしょっと」 スッ

しずく (かすみさんのオーブントースター……!)

しずく 「うぅ……かすみさんっ……!」

かのん 「頼むっ、早く連絡してきてくれ、すみれちゃん……!」

 

73:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:15:11.24 ID:Aaprk9m7

しずく (そろそろ半日。ここで解毒剤を飲まないと私は……)

かのん 「お願いだ、しずくさん!! かすみさんも助かるしあなたも助かる!! あなたが死んだら、もしかすみさんが助かっても彼女は泣いて泣いて泣き止まない暮らしになりますよ!?」

しずく 「……っ、そうだ二人で生きるって決めたんだ! 私も死ぬわけにいかないっ!」

トクーイ 「ぐぬぬぬぬぬぬっ! 重いっ! これを見ろ、桜坂しずくっ!」 ドシンッ

しずく 「そ、それは、かすみさんの洗濯機……!!」

しずく 「……ごめんなさい、刑事さん。私は私は!」

 

74:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:16:05.73 ID:Aaprk9m7

プルルル プルルル

かのん 「しずくさん!! これを聞いて!!」

すみれ 『こちら警部よ。無事、シトメータの家から中須かすみを救出したわ。もう一つの靴は彼女のだったのね』

かすみ 『しず子!! 私は無事だよ!! お願い死なないで!!』

しずく 「かすみさん……!」

しずく (私は死ななくて良いんだ!!)

しずく 「解毒剤を飲みました」 ゴクッ

しずく 「私は死にません!」

かのん 「よしっ!!」

 

75:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:16:41.04 ID:Aaprk9m7

トクーイ 「……ちっ。使いたくなかったが最終手段だ。このスイッチを押せば、たちまちこの屋上に強風が吹く。屋上から思わず飛び降りるくらいのな」

しずく 「えっ!?」

かのん 「なんだって!?」

トクーイ 「今唯一の扉は私が閉めた。おまえだけがこの屋上に取り残される」 ガチャ

トクーイ 「では、さらばだ」 ポチッ

ビューーーーーーン

しずく 「いやぁ! 風が!」 ビューーーーーーン

かのん 「このままでは彼女が死んでしまう! あの風は一体どこから……」

 

76:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:17:43.21 ID:Aaprk9m7

かのん (隣の建物の屋上に超巨大扇風機が!!)

かのん 「あそこのビルにエレベーターはあるか!?」

通行人 「階段しかなかったと思います」

かのん 「諦めるしかないのか……っ!?」

かのん (いや一つだけ手段がある。銃で扇風機を破壊することだ)

かのん 「しかし私の持っている銃では飛距離が足りない……っ、そうだ! あそこなら!」 ブルルル

ブルルル

ブルルル

かのん (法定速度を超えているが、そもそも免許持ってない!! 関係なしっ!!)

 

77:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:18:49.15 ID:Aaprk9m7

ドンッ

せつ菜 「なんの音ですか!?」

かのん 「急用だ! コレクションルームの銃を貸してもらう!」

せつ菜 「言ったでしょ! アツメルさんしか部屋に入れないんです!」

かのん 「鍵を貸して」 ブンッ

ガチャ

せつ菜 「アツメルさんの指紋認証がなければ……つまりアツメルさんしか!」

ガチャ

かのん 「ここがコレクションルームで合ってるっけ!?」

せつ菜 「合ってます!」

 

78:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:19:24.02 ID:Aaprk9m7

かのん 「この銃を借りるよ」 タッタッタッ

ブルルル

ブルルル

アツメル 「今車が去っていったが、不法侵入されなかっただろうな?」

せつ菜 「問題ありません!」

 

79:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:19:57.57 ID:Aaprk9m7

ビューーーーーーン

しずく 「っ、もう落ちる!!」 フラフラ

トクーイ 「はははははっ! 悪いが全ての罪を被ってくれ!」

かのん 「させるかっ!!」 バンッ

かのん (頼む!!)

かのん (届けぇぇぇぇぇぇ!!!!)

ドカーーーンッ

しずく 「……い、生きてる?」

かのん 「良かった、間に合った」 ハァハァ

トクーイ 「そ、そんな……私の研究が……私の人生が……」 パタリ

かのん (超巨大扇風機はぶっ壊れ、無事アツメル、トクーイ、シトメータの三人は逮捕された……)

 

80:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:21:22.85 ID:Aaprk9m7

すみれ 「まさか三人ともグルだったとはね。そりゃ容疑者絞れないわけだわ」

かのん 「シトメータは借金を理由に、トクーイは研究の出資を理由に、アツメルにことごとく利用されていた。そして今回は、アツメルの不正な金の流れを暴こうとした被害者の暗〇を依頼されて……」

すみれ 「まず発覚が遅れるであろう毒〇をトクーイは遂行しようとしたけど、助手の桜坂しずくがトクーイとアツメルとの関係や毒〇計画に気付いてしまい、解毒剤を飲ませることで助けようとした……」

 

81:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:22:30.03 ID:Aaprk9m7

かのん 「でも、結局はシトメータのナイフによる刺〇で死亡。しかし、桜坂しずくに酷く怒りを覚えたアツメルは彼女に全ての罪を被せ、罪の意識から自ら死んだように偽装しようとした……」

すみれ 「恋人である中須かすみをシトメータに誘拐させることで、警察にバラすことも、偽装を拒否することも、できなくしたわけね……」

かのん 「いやぁ、本当第二の犠牲が出る前に止められて良かった! ね? すみれちゃん!」

すみれ 「よく頑張ったわね、かのん。それと警察署では警部と呼びなさい」

かのん 「うん! 分かったよ、すみれちゃん!」

おわり

 

82:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:22:59.40 ID:Aaprk9m7

すみれ 「……ところで、パトカーが法定速度を平気で破ってたらしいんだけど」

かのん 「……」

すみれ 「おーい」

すみれ 「それと電柱」

かのん 「……」 ピクッ

すみれ 「今ちょっと反応したでしょww 反応したでしょ! ちょ、返事しなさいよ!」

かのん 「……っww」

 

83:(もんじゃ) 2023/08/28(月) 19:28:27.04 ID:Aaprk9m7

ありがとうございました。
フライング・コップ(原題 POLICE SQUAD!)のパロディでした。
かのんちゃんがコメディ刑事を演じたらどうなるのか? ふと浮かんだので書いてみました。

時代の違いなどもありssにする際に、結構変えた部分も多いのですが、鑑識や情報屋の流れはまんまなので、是非原作を見てみてください。

二話は書き途中だったのですが、一話だとボリューム不足に感じたので二話構成にしました。
またアイデア思いつき次第書きたいと思います。

 

84:(茸) 2023/08/28(月) 19:46:05.89 ID:+RRS1ful

おつ
キャラクターの特徴を生かした靴磨きキャラのやらかしや時事ネタを生かしたセリフが面白かったです

 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1693211856/

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