慈「梢の素顔が知りたい！」【SS】

ｺﾝｺﾝ

慈「ばんめぐ～。約束通り、遊びに来たぞ～～～」

梢「約束も何も、貴女が勝手に決めて勝手に来ただけだと思うのだけれど？」

慈「まあまあ、固いこと言わないでさ。お邪魔しまーす」

梢「全く、やれやれだわ。」

慈「そんなこと言ったって梢もまんざらでもなさそうじゃない？」ﾆﾔﾘ

梢「まあ、慈は一応、私の友人ですし、追い返すわけにもいきませんからね」

慈「もうっ。梢は本当に素直じゃないんだから。めぐちゃんが来て嬉しいくせに～このこのっ」

梢「とりあえず紅茶入れるわね。適当に座っててちょうだい。」

慈「スルーかい。はーい。」

梢「はい、どうぞ」

梢「紅茶には拘りがありますから。」

梢「それで、これから何するつもりなのかしら」

慈「どうしよっか？梢は何がしたい？」

梢「ちょっ。まさか貴女何にも考えてないの？」

慈「うそうそ。スクールアイドルの雑誌沢山持ってきたからさ、スクールアイドルについて語ろうよ。何ならタブレットで動画も見れるよ？」

梢「それはいいわね。」

慈「でしょでしょー。ほら早速。あ、この子可愛いね。」

梢「そうね。」

慈「あ、こっちの子も。可愛い子が沢山いてびっくりしちゃうね。まあ、めぐちゃんが一番かわいいんだけどさ」

梢「ええ、そうね。」

梢「ええ、そうね、と言ったのだけれど？」

慈「いや～梢のことだからこの子たちのほうが可愛いに決まってるでしょとかいうかと思って…」

梢「どうしてそう思うのかしら？」

慈「だって梢、私にやたらとあたりが強いしさ。」

梢「私は貴女に対して特別あたりを強くしている覚えはないのだけれども。確かにこの子たちも可愛いけれど、慈、貴女のほうが可愛いと思うわよ。」

慈「ちょっ////」

梢「貴女の可愛さは何て言うのかしら。こう、天性のものを感じるわ。私にはない可愛さね。
そんな貴方のことが少しだけ羨ましいわね。」

慈「ちょっとストップストップ！！」

慈「流石にそこまで褒め殺しされると私だって照れちゃうよぉ//」

梢「ふふっ」

慈「それに、梢は自分にはない可愛さだって言ったけどさ、そんなことないからね。私だって梢の可愛いところ、沢山知ってるんだから。」

梢「え？」

慈「配信のたびに機械さんと喧嘩するところとかさ。」

梢「ちょっ//あれは、もう少しすれば私だって機械さんと仲良くなれるわよ//」

慈「あ、恥ずかしがってる梢も可愛いよ！」

梢「やめなさい。」

慈「ごめんごめん。ちょっとからかいたくなっちゃっただけ。まあ機械さんのことは冗談として、この間のハロウィンの時は皆に手作りのお菓子を作って渡したり紅茶をよくみんなに振舞ったりさ、女の子らしくてとっても可愛いと思う！めぐちゃんの可愛さとは別のベクトルだけどね！」

梢「//」

慈（梢ってこんな顔するんだ。こんなに照れてる梢見るの初めてかも。可愛いな）

梢「そう。ありがとうね。」

慈「梢って素直なんだか捻くれているんだかわからないね。」

梢「私が捻くれているように見えるのは貴女の言動が原因ね。」

慈「はいはい。めぐちゃんは優しいからそういうことにしておいてあげる☆」

梢「さっきの言葉、撤回してもいいかしら。」

慈「え～」

梢「全く。慈といると調子が狂うわね。」

慈「え～どういうことぉそれ」

梢「ふふっ。嘘よ。私も貴女とこうしておしゃべりしている時間も決して悪いとは思っていないわ」

こずめぐ「ふふっ」

梢「さて、もうこんな時間ね。明日もあるし慈もそろそろ自室に帰りなさい」

慈「え～やだやだ。もっとここにいる～。今日は梢の部屋にお泊りするもんっ」

梢「ちょっと。」

慈「だめぇ～？」ｳﾙｳﾙ

梢「うっ」

梢「本当に仕方ないわね・・・特別よ？その代わり、朝は６時に起こしますからね。」

慈「やった～～。じゃあ早速準備してくるねっ」

梢「・・・・」

慈「ただめぐ～」

梢「随分と速いわね。」

慈「もっちろん。お泊りだよお泊り！さあ梢、いっぱいおしゃべりしようねっ」

梢（今夜は騒がしくなりそうね。まあ、たまにはこんなことも悪くないかもしれないわね）

おしまい