梨子「わ、私と曜ちゃんの」曜「短編集だよ!」Vol.6
曜「まだ誰も来ていな、ちょっとだけ…いい?梨子ちゃん」
梨子「…!////」
(キスする5秒前)今日のようりこ⚓️🌸💕☺️ pic.twitter.com/58PcifBZ3n
— ゆち⚓🌸 (@kireha0731) August 17, 2020
曜「ん……?」
梨子「曜ちゃん!良かった、気が付いたのね」
善子「大丈夫?いきなり倒れたみたいだけど」
曜「えーと……どなた、でしたっけ?」
梨子「え?」
千歌「よーちゃん、冗談、だよね?」
果南「記憶喪失……」
梨子「そんな……!」
曜「ここが私の部屋なの?」
梨子「うん。何か思い出さない?」
曜「うーん、なんにも」
梨子「そっか……」
曜「あー、そういえば聞きたかったんだけど」
梨子「どうしたの?」
曜「梨子ちゃんって私の彼女なの?」
梨子「ふぇっ!?///」
梨子「わ、私なんかが……曜ちゃんの彼女なわけないもん」
曜「そうなんだ。てっきり付き合ってたのかなって」
梨子「どうして?」
曜「家まで送ってくれたり、病院でもずっと付き添っててくれたから」
梨子「それは……ただ心配で」
曜「そっか。残念だー」
梨子「え?」
曜「何か面白いものないかなー」ガサガサ
梨子「ま、待って、今のってどういう……あ、そんなに漁ったらダメだよ」
曜「私の部屋だからいいじゃん」
梨子「そうだけど……」
梨子「え、何?」
曜「ラブレターだ!」
梨子「…………」
曜「どうしたの?」
梨子「あ、ううん、なんでもないよ」
梨子「曜ちゃん、凄くモテてたから、いっぱいラブレター貰ってたんだよ」
梨子「本当に、毎日のように」
曜「梨子ちゃんからのラブレターは?」
梨子「あはは、ないよ」
曜「うーん、残念」
梨子「……私は、渡せなかったんだよね」ボソッ
曜「あれ、でもこれ梨子ちゃんの名前が書いてあるよ」
梨子「ええっ!?」
梨子「だ、だって私のは渡してないんだもん!」
曜「『梨子ちゃんへ』……ああ、梨子ちゃんへのラブレターか」
梨子「ふぇ?」
梨子「なんで曜ちゃんが私宛のラブレターを持ってるの?」
曜「混ざっちゃったのかな」カサカサ
梨子「ってなに開けてるの!?」
曜「いやー、気になって」
曜「なんかここにあるラブレター全部梨子ちゃん宛てだし」
梨子「うそ!?」
曜「『私とは全然違う、女の子らしくて、清楚で、控えめなところに惹かれて、どんどん好きが大きくなっていきました』」
曜「『この好きは、きっと本物だと思っています』」
曜「『良かったら、私と付き合ってください』」
曜「おおー、梨子ちゃんモテモテだねー」
梨子「は、恥ずかしいから読むのやめて///」
曜「これ一体誰の手紙なんだろう」
梨子「確かに気になるかもーー」
曜「『渡辺曜より』」
梨子「…………え?」
梨子「え、いや、えっ///ええぇっ!?///」
曜「これもこれも……うわ、何通書いてるんだろう」
梨子「よ、曜ちゃんが……私に……///」
曜「前の私ってよっぽどヘタレだったんだね」
梨子「そんなこと、ないよ」
梨子「曜ちゃんは……いつもカッコよくて、頼りになるもん」
曜「そうは見えないんだけどなぁ」
曜「まあいいか。これで疑問も解けたし」
梨子「疑問?」
曜「梨子ちゃんを見るとね、なんだかドキドキするんだよね」
梨子「え?」
曜「だから彼女かなーと思ったんだけど、違ったんだね」
梨子「……うん」
曜「ねぇ、さっき『私のは渡してない』って言ってたよね?」
梨子「えっ!?」
曜「あれ、どういう意味?」
梨子「それは……」
曜「多分、同じ気持ち、だよね」
梨子「っ///」
曜「答えるまで逃がさないよ」
曜「ここが私の部屋だってこと、ちゃんと覚えてる?」スッ
梨子「ぁ……///」
曜「梨子ちゃんの気持ち、確かめてあげーー」ズルッ
ゴッ!
梨子「大丈夫!?」
曜「ん?あれ、梨子ちゃん?」
曜「え、な、なんで私の部屋に!?」
曜「あ……そっか、記憶喪失で……ラブレター見られて……」
曜「ぁ……ぁぁぁぁ……///」カァァァァァ
曜「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ///」
ダダダダダダダダ
梨子「よ、曜ちゃん!?」
梨子「待ってよー!ちょっとー!」
梨子「置いてかないでー!」
千歌「きおくそーしつでべんきょーのやり方忘れたのだー」ベター
ダイヤ「補習授業が必要なようですね?」
千歌「うぇっ!?」
「おお、毎回ありがとうね」
梨子「いいんですよ。私だっていっぱいお世話になっていますから」
「こんないい子に育っちゃって……早く結婚相手を見つけないとね」
梨子「あはは……頑張ります」
「この後何処か行くのかい?」
梨子「いえ、今日は帰ります」
梨子「明日はパン屋さんでお仕事があるので」
「そうかい、頑張っておくれ」
梨子「早く家に帰らないと」
梨子「……ん?」
梨子「人……?倒れてる……!?」
梨子「あの、大丈夫ですか!」ユサユサ
曜「……ぅ」
梨子「生きてる……!」
梨子「しっかりしてください!」
梨子「外傷はない……何が原因なんだろう」
グゥゥゥゥゥ
梨子「…………」
曜「美味しい!」
梨子「たくさんあるから、ゆっくり食べても大丈夫だよ」
曜「本当!?ありがとう!」ガツガツ
梨子「……ふふっ」
曜「もー、梨子ちゃん料理上手すぎ!」
曜「お嫁さんに欲しいくらいだよー」
梨子「///」
曜「えーと……それには深い事情があるというかなんというか」
梨子(……身だしなみは整ってるし、高そうな服を着てる)
梨子(多分、貴族の人なんだろうなぁ)
曜「家出してきたらお金持ってくるの忘れちゃって……」
梨子「……ふふっ」クスクス
曜「もー!笑わないでよ!」
梨子「ご、ごめんね……でも、なんだかぽいなって思っちゃって」クスクス
曜「あー、よく言われる」
梨子「行くあてはあるの?」
曜「……ないです」
梨子「……じゃあ、良かったら、ここに住む?」
曜「いいの?」
梨子「うん。一人で住むには、大きすぎるから」
梨子「いらっしゃいませー」
梨子「あ、おばあちゃん、もう歩いても平気なんですか?」
「ああ、すっかり良くなったよ」
「それよりも、あの子はどうしたんだい?」
曜「いらっしゃいませ、できたてのパンはいかがですか?」
「ひ、一つください!」
「私もー!」
梨子「えっと、行くあてがないみたいで、一緒に住んでもらってるんです」
「ほー、そうだったのかい」
「いい表情をするようになったのは、あの子の影響ってことかな」
梨子「……///」
「梨子ちゃんとあんたが付き合ってないのか聞いておったんだよ」
梨子「お、おばあちゃん///」
曜「あー、聞いてよ、おばあちゃん!」
曜「私、毎日梨子ちゃんに好きって言ってるのに全然答えてくれないの!」
梨子「だ、だって恥ずかしいし……何言ったらいいかわかんないもん……」ボソボソ
「そうかいそうかい、それじゃあ梨子ちゃんに魔法の道具を渡してあげようかな」
梨子「お、おばあちゃん……これ……」
「ほっほっほ、お酒の力は偉大だよ」
「他っておくと、誰かにとられちゃうよ」コソッ
梨子「……はい///」
「ああ、それと最近物騒だから気をつけなさいよ」
梨子「物騒?」
「なんでも、王様が死んで王子たちが争ってるとか」
「近々戦争が起こるんじゃないかって噂だよ」
梨子「戦争……」
曜「……」
グビグビ
曜「梨子ちゃん、飲みすぎだよ」
梨子「そんなにのんれないもん」
曜「いや、十分飲んでるって」
曜「そろそろやめよう?」
梨子「ふん!飲まなきゃやってられないもん!」
曜「何か嫌なことでもあったの?」
梨子「……まだ、ない」
梨子「でも、絶対あるもん」
曜「何があるの?」
梨子「…………」グビグビ
曜「え!?それって早くでてけってこと!?」
梨子「違うわよ!なんでそうなるのよ!」
曜「良かったぁ」ホッ
梨子「ただ、なんで私なんかといてくれるのか、わかんないの」
梨子「曜ちゃん、私と一緒にいて楽しいの?」
梨子「前の暮らしの方が本当は良かったんじゃないの?」
梨子「いつ帰っちゃうの?」
梨子「迎えが来るの?何処に行っちゃうの?私を置いていっちゃうの?」グスッ
梨子「そんな不安が……ぐすっ……いっぱいで……」
曜「梨子ちゃん……」
曜「私は、絶対梨子ちゃんから離れない」
曜「約束する」
梨子「……本当?」
曜「うん、本当だよ」
曜「梨子ちゃんのこと、絶対お嫁に貰うから」
曜「いいね?」
梨子「……うん。嬉しい」
曜「約束したからね。もう絶対逃がさないよ」
梨子「……じゃあ、曜ちゃんの本気、見せて?」
曜「え?」
梨子「ベッド……いこ?」
「お、梨子ちゃんデートかい?」
梨子「え、えっと///」
曜「そうでーす!えへへー!」ギュッ
梨子「よ、曜ちゃん///」
「うんうん、梨子ちゃんにお似合いの人だね」
「良かった良かった」
梨子「ありがとうございます///」
曜「梨子ちゃん人気者だねー」
梨子「そんなことないよ。ただ、みんなに優しくしてもらってるだけ」
曜「そうかな?」
梨子「そうだよ」
曜「私もだよ、梨子ちゃん」
梨子「でもね、だから怖いの」
曜「なんで?」
梨子「この幸せが、いつか壊れちゃうんじゃないかって」
曜「そんなことさせないよ」
曜「私が、絶対守ってみせるから」
梨子「……ありがとう、曜ちゃん」
曜「ねぇ、今日はしていいの?」
梨子「っ、き、昨日もしたでしょ///」
曜「そう?じゃあ梨子ちゃんの体に聞いてもいい?」
梨子「もー///」
曜「なんで梨子ちゃんの家に?」
「桜内……だな?」
梨子「はい、そうですけど」
「三日後に戦争が起こる。君も救護班として同行したまえ」
曜「なっ!?」
「これは命令だ。逆らえば罪に問われるぞ」
梨子「……わかり、ました」
曜「なんで、梨子ちゃんが」
梨子「曜、ちゃん」
曜「どうしたの?」
梨子「私の両親、戦争で、死んだの」
曜「……」
梨子「私も、死んじゃうのかな?」
梨子「嫌だよ……せっかく、曜ちゃんと、恋人になれたのに」
曜「……大丈夫」
梨子「え……?」
曜「私も戦争に行くよ」
曜「絶対梨子ちゃんを守るから」
梨子「しっかりしてください!」
「ぅ……ぁ……」
梨子「酷い傷……こんなの……」
「いてぇ……いてぇよ……たすけて、くれ」
梨子「っ……!」
「おい!早く治療しろ!」
梨子「は、はいっ!」
梨子(何人私の前で死んだんだろう……)
梨子(いつまで、ここにいるんだろう……)
「お、いい女いるじゃんか」
「今日はあいつとやっちまおうぜ」
梨子「え?」
「おい、こっちこいよ」
「お前らは戦場に出てねーんだからせめて俺らを楽しませろや」
梨子「ゃ、いゃっ!」
梨子「助けて、曜ちゃん!」
ガシッ
曜「梨子ちゃんから離れろ」
「こいつもいい女じゃねーか!一緒にヤっちまおうぜ!」
曜「……」バンッ
「うわぁっ!?」
「こいつっ!」
曜「失せろ」
「ひっ!?」
「い、いくぞっ!」
ダダダダ
梨子「曜……ちゃん……」ジワッ
梨子「曜ちゃん……曜ちゃん……!」ギュッ
曜「大丈夫、ここにいるよ」ギュッ
梨子「いやだよ、もう、いや、だよ、」
梨子「目の前で、いっぱい、人が、ぐすっ、しんで、」
梨子「手が、まっかになって、たすけ、られなくて、なんで、こんな、」
梨子「ひぐっ、ぐすっ、ぅっ、うっ、」
梨子「なんで、みんな、たたかう、のっ、」
梨子「せんそうなんて、きらいっ、きらいっっ、」
曜「……」
梨子「ないてばっかりで、めいわく、かけて、」
梨子「いやだよね、こんな、わたし、」
曜「ううん、ごめんね、梨子ちゃん」
梨子「なんで、ようちゃんが、あやまるの」
曜「……全部、私のせいだから」
曜「私がちゃんとしてれば、こんなことにはならなかった」
梨子「え……?」
曜「梨子ちゃん、少しだけ約束破るね」
曜「でも、ちゃんと戻ってくるから」
梨子「……」
「梨子ちゃん、大丈夫かい?」
梨子「……はい、大丈夫ですよ」
「あの子は何処にいったんだい?」
梨子「……わかりません」
梨子「多分、愛想をつかされたんだと思います」
「え?」
梨子「すいません、今日はそろそろ閉めますね」
梨子「何の連絡も来ない……」
梨子「やっぱり、愛想、つかされちゃったのかな」
梨子「当然だよね……私、曜ちゃんに迷惑かけてばっかりだもん」
梨子「曜ちゃんに……何にもしてあげられてないもん」
梨子「……幸せ、だったな」
梨子「本当に……私……わたしっ、」
梨子「っ……ぅ……ぐすっ、」
梨子「……曜、ちゃん?」
曜「うん。ごめんね、待たせちゃって」
梨子「っ……何処、いってたのよ!」
梨子「私、捨てられたんじゃないかって、寂しくて、」
曜「……ごめん」
曜「でも、私にとっては必要だったんだ」
曜「梨子ちゃんと、幸せに暮らすためには」
梨子「……今度は、ずっと一緒にいてくれるの?」
曜「うん。一緒に来てくれる?」
梨子「……うん」
梨子「これに乗るの?」
曜「うん」
梨子「何処に行くの?」
曜「それは着いてからのお楽しみだよ」
曜「ほら、来て」
梨子「うん」
ギュッ
梨子「すごいお屋敷がたくさん……この辺なの?」
曜「もう少し先だよ」
梨子「え、でも」
梨子(この先って、お城しかない気が)
曜「あ、見えてきた」
梨子「……お城」
梨子「あそこの中?」
曜「うん、そうだよ」
梨子(もしかしてお城勤めなのかな?)
曜「ん?」
梨子「ここ、玉座じゃない?」
曜「そうだけど」
梨子「王様に会うの?」
曜「うーん、ちょっと違うかな?」テクテク
梨子「あ、待って!」
梨子「王様がいたら失礼に……」
「おかえりなさいませ、陛下」
曜「うん、ただいま」
梨子「え?」
曜「うん」
梨子「曜ちゃんが?」
曜「うん」
曜「権力争いが嫌で、逃げ出したんだよね、私」
曜「だけど、そのせいでこの前梨子ちゃんに迷惑をかけちゃった」
曜「だから争いを鎮めて私が王様になったの」
曜「これでもう戦争も起きないし、平和な世の中になるよ」
曜「梨子ちゃんは、王妃様、だね」
梨子「っ///」
梨子「ま、まって///そ、そんな///」
曜「ちゃんと約束したよね、結婚するって」
梨子「で、でも、そ、それは///」
曜「私のこと、嫌いになっちゃった?」
梨子「な、なってない……けど……///」
曜「じゃあいいよね」
曜「どっちにしろ、逃がさないけど」ギュッ
梨子「っ///」
曜「これからみんなの前で紹介するね」
曜「国民に結婚の報告も、ちゃんとするから」
梨子「……は、はい///」
曜「会えなかった分、これからはずっと側にいるよ」
曜「大好きだよ、梨子ちゃん」
花丸「やっと戦争が終わったずら」
千歌「あんまり関係なかったけどねー」
前の梨子ちゃんがお姫様なのも良かった
そして今度はちかまるが無事でよかったw
千歌「曜ちゃん大丈夫?」
曜「あんまり大丈夫じゃない……」
千歌「曜ちゃん寒がりだもんねー」
曜「体が凍りそう……」
千歌「流石にそれはないから安心して」
曜「帰りたい……」
千歌「うーん、困ったねー」
千歌「あ、梨子ちゃんだ」
梨子「おはよう、二人とも」
梨子「曜ちゃん、どうかしたの?」
千歌「曜ちゃん、寒いのが苦手でね」
千歌「帰りたいって言っててどうしうかなって」
梨子「そうなんだ、ちょっと意外かも」
梨子「曜ちゃんだったら、冬の寒さも跳ね飛ばしちゃうくらい元気いっぱいだと思ったんだけど」
曜「……あー」
梨子「本当に大丈夫?」
曜「あったかそう……」
梨子「え?」
ギュー
曜「あったかい……」ポー
曜「ん……」ギュゥゥ
梨子「ちょ、ちょっとぉ///」
梨子「一回離れて///」
曜「やだ……」
梨子「千歌ちゃん、どうしよう」
千歌「とりあえず学校行こうかー」
千歌「このままならついて来そうだし」
梨子「そんなー///」
梨子「分かりません///」
曜「梨子ちゃん……」ギュゥゥ
梨子「曜ちゃん、お願いだから席に戻って?」
曜「無理……梨子ちゃんから離れたら(寒くて)死んじゃう」
「お前、渡辺に何したんだ」
梨子「何もしてませんっ///」
曜「梨子ちゃんは……私に温もりを教えてくれた人だよ」
キャーキャーワーワー!!!!
「桜内、後で職員室な」
梨子「そんなぁ……」
梨子「え、どうしてですか?」
梨子「まだ練習は始まったばかりなのに」
果南「いや、それじゃあ練習にならないでしょ」
曜「ふみゃ~」ギュゥ
梨子「……そうですね」
果南「いつもはなんだかんだでちゃんとするのに、よっぽど梨子ちゃんの側が居心地いいんだね」
梨子「ふぇっ!?///」
曜「ぬくぬく……」サワサワ
梨子「ちょ、ちょっと///服の中に手を入れないで///」
曜「ふぁ……梨子ちゃんあったかい」ギュー
梨子「もう、ずっと抱きついてるじゃない」
梨子「こら、曜ちゃん、聞いてるの?」ホッペツンツン
曜「にゃぁ……」グデー
梨子「全く……いつもの元気は何処行っちゃったのよ」
曜「ぐー……」
梨子「って抱きしめたいまま寝ないでよもー///」
曜「むにゃ……梨子ちゃん……すき……」
梨子「ふぇっ!?」
曜「やきが食べたい……よぉ……」
梨子「っ~~~~///」
梨子「もー!曜ちゃんのばかー!」
ルビィ「お姉ちゃんの背中あったかーい」ピトッ
ダイヤ「ピギャッ!?こらルビィ!いきなり抱きついてきたら危ないでしょう!」
ルビィ「えへへ~ごめんなさい~」ギュー
ダイヤ「全く……」ギュゥゥ
曜「これは精算に必要だから保管しておいて」
「渡辺さん、今朝頼んだ書類ってどうなってる?」
曜「今部長に確認してもらってるから、終わり次第連絡します」
「渡辺、この案件なんだけど」
曜「先方の社長と話した時は好感触だったから、ほぼ決まりだよ」
曜「共有フォルダに折衝経緯が纏めてあるから確認してね」
「渡辺先輩って凄いですね!」
曜「そうかな?」
「バリバリに仕事できるし、誰とでも仲がいいし、本当尊敬しちゃいます!」
「ちょっと、何先輩に色目使ってるのよ!」
「曜先輩、お弁当作ってきたんですけど……」
「抜け駆け禁止!」
曜「あはは、みんな元気だね」
「渡辺先輩のおかげですよ!」
「そうそう、失敗した時に庇ってくれるし、困った時は頼りになるし」
「誰にでも優しいですしね」
曜「褒めても何にもでないよー」
梨子「あら、渡辺さんじゃない」
梨子「貴女と一緒にしないでくれる?貴女の会社と違って私の会社は忙しいの」
曜「そうなの?この前うちが仕事取っちゃったからてっきり暇だと思ってたよ」
梨子「その前にでかい案件取られたこと忘れてない?ちゃんとトータルで物事を考えたら?」
曜「威勢のいいのは営業中だけにして?」
梨子「こっちの台詞だけど」
「あの人はライバル会社の桜内さんだよ。よく曜先輩に絡んでくるの」
「そうなんだ。先輩があんな言葉遣いするなんて珍しいよね」
「それだけ仕事に真剣ってことでしょ。やっぱり渡辺先輩かっこいい!」
曜「その桜内って苗字さっさとやめたら?」
曜「なに、チェリーガールなの?恥ずかしいったらありゃしないよ」
梨子「はぁ?渡辺なんてありきたりな苗字の分際で何言ってんの?」
梨子「そっちこそ早くそんな苗字やめなさいよね」
「渡辺先輩があそこまで敵意剥き出しにするなんて……」
「よっぽど仲が悪いんだね」
梨子「ただいまー」
曜「おかえりー」
曜「ご飯できてるよー」
梨子「本当?ありがとう」
梨子「ていうか待っててくれたの?」
梨子「先に食べてればいいのに」
曜「そう言う梨子ちゃんだって、いつも私を待ってくれてるじゃん」
梨子「そうだったっけ?」
曜「とぼけても無駄だよ」
梨子「あら残念」
曜「いやいや、それは梨子ちゃんでしょ?」
曜「『渡辺梨子』……いい響きだね」
梨子「『桜内曜』の方がいいわ」
曜「全く、強情なんだから」
梨子「それは曜ちゃんでしょ」
梨子「まあでも、今は私の方が一歩リードだからね」
曜「次の案件で逆転するから平気だよ」
梨子「ふふ、やってみなさい」
曜「一年のトータル売上で勝った方の苗字にするなんて」
梨子「仕方ないでしょ、こうしないと二人とも譲らないんだから」
曜「だって、苗字まで変えた方が『私のものだー!』って気がするでしょ?」
梨子「同感ね。身も心も全部奪って、私の物にしたいもの」
曜「二人とも攻めっ気があると苦労するねー」
梨子「そのせいで初めてもできないもんね」
曜「じゃあ、次の案件で勝った方が上だね」
梨子「あら、そんなこと言っていいの?泣くことになるわよ?」
曜「ふふ、泣いてる梨子ちゃんを無理やりしてあげるは楽しそうだね」
梨子「うふふ、曜ちゃんの冗談、面白いわ」
ようりこ「「あははははっ!!」」
善子「ルビィ~仕事もうやだ~疲れた~」
ルビィ「ぅゅ……善子ちゃん頑張って」ナデナデ
ありがとう
なるほど
曜「おおお!こ、これが噂の惚れ薬!」
曜「もらってもいいの!?」
鞠莉「ええ。ちゃーんと後で結果の報告をしてね」
曜「もちろんであります!」
曜「これがあれば梨子ちゃんも私にメロメロヨーソローなんだよね!」
鞠莉「当たり前よ。曜のしたいことならなんでもしてくれるわ」
曜「なんでも……」ゴクリ
曜「鞠莉ちゃん!梨子ちゃんを探してくるね!」
鞠莉「ええ、頑張ってね」
梨子「曜ちゃん?どうしたの?」
曜「差し入れもってきたの。はい」
梨子「私に?ありがとう」ゴクゴク
曜(ふふふ、惚れ薬だとも知らずに)
曜(敗北を知りたいなぁ)
梨子「ん……」ピクッ
曜「どうしたの?」
梨子「……曜ちゃん」ポー
梨子「んっ」スリスリ
曜(きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ)
梨子「曜ちゃん、好き」スリスリ
曜「へ、へー、そうなんだ///困っちゃうなぁ///」
曜「あー、でも私は梨子ちゃんのことなんとも思ってないかも?」
梨子「やだぁ」ギュゥゥ
梨子「曜ちゃんに捨てられたら……生きていけないよぉ」グスッ
曜(~~~~っっっっっっ///)
曜(最っっっ高ぉぉぉぉぉぉぉぉーーー!!!)
曜「私も梨子ちゃんが好きだよ」
梨子「本当?」パァァァ
曜「うん、本当だよ」
曜「だから、梨子ちゃんがどうしてもって言うなら付き合ってあげてもいいよ」
梨子「曜ちゃんと付き合いたいっ!」
梨子「なんでもするから!」ギュッ
曜「えー?どうしようかなー?」
梨子「ようちゃぁん」ギュゥゥ
曜「はぁ、やれやれ、仕方ないなぁ」
曜「梨子ちゃんが可哀想だから付き合ってあげるよ」
梨子「やったぁ!」ギュゥゥ
曜「困ったなー、でへへへへ」
曜(やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁうひょぉぉぉぉぉっっっっ!!!)
梨子「曜ちゃん、好きっ」ギュッ
曜「そんなに引っ付かれると歩きにくいんだよねー」
曜「まあ梨子ちゃんがどうしてもって言うから恋人繋ぎしてあげてるんだけどね」
梨子「ごめんね、でも曜ちゃんが好きなの」
曜「いいよ、許してあげる」
梨子「ありがとう」
梨子「えへへ、曜ちゃん優しいなぁ」
梨子「曜ちゃんの彼女になれて嬉しいっ」
曜(ああああああ梨子ちゃん可愛いすぎるぅぅぅぅ)
曜「おはよう千歌ちゃん」
曜「実は梨子ちゃんと付き合うことになってね」
千歌「え、そうなの?」
梨子「うん。曜ちゃん、ありがとうっ」ギュー
曜「いやー、梨子ちゃんが離してくれなくて困るなー」デレデレ
梨子「曜ちゃん……ちゅっ」
曜「っっっっっ!!!」
曜(生きててよかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)
曜「あーん」パクッ
梨子「美味しい?」
曜「うん、美味しいよ」
梨子「えへへ、よかったぁ」
梨子「曜ちゃんに喜んでもらうためにね、頑張ったの」
梨子「それとね……隠し味もあるんだよ」モジモジ
曜「ん?何を入れたの?」
梨子「なんだと思う?」
曜「うーん、わかんない。教えて」
梨子「えっとね……曜ちゃんへのね……」モジモジ
梨子「あ、愛情……だよ」テレッ
曜(可愛いすぎっっっっ!!私の彼女可愛すぎかっっっっ!!!)
梨子「曜ちゃん、この服装どうかな?」
曜「うん、結構似合ってるね、可愛いよ」
曜(露出高すぎだよその服!!最高!!!)
梨子「好きな服があったら言ってね」
梨子「曜ちゃんが好きならなんでも着るよ」
曜「本当!?」
梨子「うん。何がいい?」
曜「とりあえずその服で、明日別の服着てもらうね」
梨子「うん」
曜「ふへへへ、その服を着せたら……」
梨子「……曜ちゃん」
梨子「……したい」
曜「え?」
梨子「曜ちゃんと、えっちしたい」
曜「!?」
曜「え、えええええ!?」
曜「えっちって、えっ!?いや、ま、ままままままあ梨子ちゃんがしたいんなら?別に?」
『駄目だよそんなこと!』
『早く押し倒しちまえ!』
曜(えっ!?)
天使曜『それなのに体の関係まで結ぶなんて駄目だよ!』
悪魔曜『いやいや梨子ちゃんがしたいって言ってるんだよ?』
悪魔曜『このままやっちまって手篭めにしちゃうしかないでしょ』
曜(ど、どうしたらいいんだろう)
曜(梨子ちゃんとしたいけど恥ずかしいしでもーー)
梨子「曜、ちゃん」
梨子「曜ちゃんのしたいこと……なんでもするからぁ」トロン
梨子「私のこと……めちゃめちゃに……して?」
悪魔『きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!』
天使曜『なんでもなんてこれは楽しみでありますなぁ!!』
悪魔曜『手のひら返すの早すぎて引くけど言ってることは同意だよ!!』
曜「……あ、あはははは、そ、そそそそそんなにしたいならしょうがないでありますなぁ」
梨子「曜ちゃん……んっ♡」
曜「ふ、ふひひ、ひへっ、」
曜(もう……死んでもいいかも……)
ガチャ
鞠莉「曜、いる?」
曜「鞠莉ちゃんだ、どうしたの?」
梨子「んっ……曜ちゃん……」スリスリ
梨子「好き……キスしたい……」
曜「さっきもしたでしょ?」
曜「それに、鞠莉ちゃん来ちゃったよ」
梨子「やだ……したいもん」
曜「じゃあ、分かるよね?」
梨子「欲しがりな梨子に……キスさせてください」ウルウル
曜「仕方ないなぁ」ニヤニヤ
チュッ
梨子「えへへ」
梨子「うん」
梨子「曜ちゃんの彼女の、桜内梨子です」
梨子「曜ちゃんに身も心も捧げてます」
梨子「曜ちゃんが大好きで、曜ちゃんにご奉仕するのが大好きです♡」
曜「はい、よくできました」ナデナデ
梨子「はふぅ……///」
曜「それで、どうしたの、鞠莉ちゃん」
鞠莉「ああ、曜に謝らないといけないことがあって」
曜「謝ること?何かわかんないけど別にいいよ」
曜「こうして梨子ちゃんが彼女になってくれたし」
梨子「曜ちゃん……///」ギュッ
曜「うん」
鞠莉「あの薬なんだけど、間違えてただの栄養剤渡しちゃったみたいなの」
曜「うん?」
梨子「え?」
曜「でも、梨子ちゃんは……」
鞠莉「ほんとごめんね、じゃあ私はもういくわ」
鞠莉「ああそれと」
鞠莉「扉の前で盗み聞きするのはいい趣味じゃないわよ、梨子」
鞠莉「シ~ユ~」
パタン
曜「栄養剤?」
曜「そんなはずないよね、だって梨子ちゃんはこうして私にメロメロになってるんだし」
梨子「」
曜「もらった薬を確認すれば……あれ、栄養剤って書いてある……」
梨子「」
曜「……梨子ちゃん?」
曜「もしかして、薬飲んだフリしてたの?」
梨子「……して」
曜「え?」
梨子「ころしてぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっっっ!!!」
梨子「おねがいっっっっころしてぇぇっっっわたしをころしてぇぇぇぇぇっっっ///」
曜「ちょ、ちょっと、落ち着いて梨子ちゃん!」
梨子「あああああはずかしいぃぃぃよぉぉぁぉっだっ///」
曜「大丈夫!大丈夫だから!可愛かったから!」
梨子「そういうもんだいじゃないのぉぉぉっっっっっ///」
曜「積極的にえっちしてくるのも私は全然良かったから!」
梨子「わすれてぇぇぇぇぇぇっっっっ///」
曜「やっぱり飲んだフリしてたんだね」
梨子「っ……元はと言えば曜ちゃんのせいでしょ!」
曜「え?」
梨子「曜ちゃんがヘタレで告白してくれないから!」
梨子「メロメロにしたら調子に乗って強気で出てくるくせにぃ///」
曜「ごめんなさい……」
梨子「ぅぅぅ///もうお嫁にいけないぃ///ころしてぇ///」
梨子「……なによぉ」
曜「梨子ちゃんは私のこと好きなんだよね?」
梨子「確認しないで///」
曜「じゃあ問題なくない?」
梨子「え?」
曜「私と梨子ちゃんが付き合えばいいだけだもん」
曜「今の関係を続ければいいだけでしょ?」
梨子「そ、そうだけど……でも……」
曜「じゃあこうしよう」
曜「あれは本当は惚れ薬だった」
曜「それなら問題ないよね?」
梨子「…………」
曜「はい、スタート!」
曜「どうしたの、梨子ちゃん?」
梨子「私ね、取り乱して恥ずかしいこと言っちゃった」
梨子「だから、いっぱいお仕置きしてくでださい///」
曜「自分からお仕置きしてほしいなんて梨子ちゃんはダメな子だねぇ」
梨子「ごめんなさい……曜ちゃん……」ギュゥ
曜「じゃあ今日は衣装着てしようね」
曜「家では私の作った衣装を着てほしいな」
梨子「うんっ」
梨子「曜ちゃん、だーいすき♡」
鞠莉「なんであれでああなるのよ……」
果南「梨子ちゃんも結構やばいんだね」
梨子ちゃん可愛いすぎるぅぅぅぅぅ!!
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