璃奈サンタさんからの贈り物【SS】
『愛さん、メリークリスマス。今日だけ(というか放課後…)限定のなんでもいうことを聞く券をプレゼントするね。本当はもっといい物プレゼントしたかったんだけどすごく迷っちゃって…』
『3枚しかないけれど、できる限りのこと、愛さんの好きなこと、たくさんするね。誕生日おめでとう』
愛「かわいい!」
こうやって一枚ずつ手書きで書いてあるのも可愛すぎ!!てか下駄箱においてあるのラブレターみたいでなんか緊張する笑
愛「こういうところも好きなんだけどね」
愛「じゃあ早速…」
愛「やっほーりなり!」
璃奈「あ、愛さん」
璃奈「メリークリスマス」
愛「うん!めりくりー!」
璃奈「それで、その…」
愛「下駄箱にあったやつみたよ」
璃奈「璃奈サンタさんの贈り物なんだけど…」
愛「こういうの貰ったことなかったからほんとにうれしい!!」
愛「しかも超可愛いって!ほんとに幸せだよ!!」
璃奈「みんなの前で抱きつくの、恥ずかしい…ここ、校門だし…」
愛「えへへだって好きなんだもん!」
愛「めっちゃ気分いいし早速この券使っちゃおうかな」
璃奈「今日限定だから急いで使ってね。あと数時間しかないから」
愛「おっけー、でもなにしてもらおっかな」
璃奈「なんでもいいよ」
愛「あ!じゃあやってほしいことがあるんだけどついてきてくれる?」
璃奈「わかった。璃奈ちゃんボード、ドキドキ『,,•﹏•,,』」
愛「あはは!へんなことはしないからだいじょーぶ!」
璃奈「ここって…」
愛「知ってるの?」
璃奈「お洋服屋さんってことはわかるけど、入ったことない」
璃奈「それに私、服はネットでしか買わないから…」
愛「確かに今はサイトで試着もできるもんね」
愛「え、じゃあお店に行って試着ってしたことないの?」
璃奈「うん…最近はぜんぜんしてないかも…」
璃奈「オンラインだったら『あなたへのおすすめ』とかですぐ買えちゃうし…」
愛「『ペアルックを買う』か『りなりーの試着会』のどっちにしようか迷ってたけど今日のチケットは『りなりーの試着会』にしてもいい?」
璃奈「本当にいいの?それって愛さんの為じゃなくて私の為だと思う…」
愛「愛さんがやりたいことだよ?ダメなんて言わせないぞ♪」
璃奈「愛さんに誘われたらチケットなんか使わなくてもできるのに…」
愛「りなりーと二人きりでこういうことしてみたかったし今が最高にちょうどいいじゃん?」
愛「しかもアタシが買い物してる時にりなりーに似合いそうなフリルブラウス見かけたから一回やってみたいなって思って」
璃奈「わかった。愛さんのやりたいことなら私も全力でやるね」
愛「あはは!そんなにがちがちにならなくてもいいんだぞ?リラックスして楽しも?」
璃奈「少し緊張するけど、楽しみかも『* ॑꒳ ॑* ≡ * ॑꒳ ॑*』」
――
愛「…ちょっと買いすぎちゃったかな?」
璃奈「でもいろんな気分に合わせて沢山お出かけできそう。本当にありがとう」
璃奈「まじかでお洋服を見て選ぶって、とっても素敵で楽しいことなんだね」
愛「でしょでしょ!!」
愛「りなりーって本当に何でもにあうよね!お嬢様っぽいのもちょっと悪めの感じも可愛くて羨ましいよ」
璃奈「愛さん、『これも似合うかな?でもこれも似合いそう!』って言って10着くらい試着室に持ってきたのはさすがにびっくりした」
愛「確かにあれはちょっとやりすぎちゃったかなー?」
愛「でも店員さんに『妹さんのためにたくさんのコーデ考えてくれるなんて、素敵なお姉さんですね』って言われたのちょーうれしかったな!!!」
愛「あはは!りなりーずっとボードで顔隠してて可愛かったぞ!」
璃奈「もう、愛さんってば」
璃奈「こんどは私が愛さんの試着会する。璃奈ちゃんボード、むん!『*,,ÒㅅÓ,,』」
璃奈「果林さんとか彼方さんにいっぱい相談して愛さんにたくさん着せてあげるからね」
愛「………愛さんもちゃっかり混ざっちゃおっかな」
璃奈「『-᷅_-᷄๑』ダメ」
璃奈「ダメなものはダメ。だって愛さんがいたらサプライズ感ないから」
愛「確かにそーだけどさ」
愛「だって気になるじゃん?!りなりーが選んだ服早く見たいし!」
璃奈「すごい期待…」
璃奈「でもたくさんの時間をかけて待った方がワクワク感も倍増すると思うし、楽しみにしててね」
璃奈「それよりも、後2枚も残ってるよ」
愛「やば!今日限定なんでしょ?」
璃奈「うん」
愛「でもねーもう使いたいこと思いついてるんだよね!」
璃奈「何に使うの?」
愛「んー?とりまうちに行こっか♪」
──
璃奈「愛さんのお家で何するの?」
愛「それはもちろんアレっしょ!」
愛「ごめんくださーい!」
「あれ!愛ちゃん今日は店員さんじゃないのかい?」
愛「あ!近所のおばーちゃん!なんか久々じゃない?」
「そろそろ一杯やりたくてね!」
愛「あはは!できればお酒じゃなくてもんじゃいっぱい食べてね?」
「そらもちろん!ところで左のお嬢ちゃんは?随分と華奢で可愛らしいねえ!」
璃奈「か、可愛らしい…『*μ_μ』」
「そうかいそうかい!いっぱい食べて元気な子なりなさいね」
璃奈「あ、ありがとう…ございます」
愛「じゃあ早速食べよ!もう席は2階の方に用意してあるんだよね!」
璃奈「愛さん、待って待って。全然理解が追いついてない」
璃奈「もしかしてもんじゃを食べるのにチケット使っちゃうの?」
愛「ん?そーだけど?」
璃奈「本当にいいの?ダメだよ、自分のやりたいことじゃないと私も納得しない」
愛「さっきも言ったでしょー?」
愛「ね?いいでしょ?」
璃奈「そんな壁に寄せなくても…『/////』」
璃奈「でも愛さんの言いたいことわかる。だから楽しむ」
愛「そうこなくっちゃ!」
愛「しかも愛さんっていつも店員さんしてるからこういう時じゃないとりなりーと一緒に食べれないんだよね!」
璃奈「毎日お店のお手伝いしてるの?」
愛「うん!お客さんと話すのめっちゃ楽しいし!」
璃奈「今日はクリスマスだから人も多いけど店員さんやらないの?」
「違う違う!愛ちゃんがお客さんの時は『大切な時』なんだよね!」
愛「もーーー!!おばーちゃん!恥ずかしいからやめてよ」
愛「は、早く2階行こ!」
璃奈「う、うん」
──
璃奈「もきゅもきゅ…」
璃奈「もんじゃ、本当においしい!」
愛「でしょでしょ!たこ焼きも作れるような鉄板だからもしよかったら作ってみて!」
璃奈「もんじゃがおいしすぎるからもっと食べたい。璃奈ちゃんボード、じゅるり『』」
璃奈「愛さんはどんなもんじゃの組み合わせが一番好きなの?」
愛「アタシ?アタシはねー明太子チーズかな!」
璃奈「すごい組み合わせ…」
愛「意外と定番だしめっちゃおいしいよ!今から作ってあげるね!」
愛「ここでカード一枚使っていい?」
璃奈「?うん、いいけど、何に使うの?」
愛「愛さんはこのカードを使って『りなりーにもんじゃを焼いてもらう』ことにします!」
璃奈「え!?『?-!』」
璃奈「私、やったことない…」
愛「いいのいいの♪一緒にやろ?」
璃奈「…わかった、やってみる」
璃奈「もしも焦げちゃったらごめんね」
愛「そんなこと気にしないの」
璃奈「じゃあやってみるね」
愛「アタシのお店ね、初心者の人用に作り方の紙あるから頑張って!
璃奈「あ、決壊しちゃった!あわわ『∩´﹏`∩』」
愛「頑張ってヘラでかき戻してみて!」
璃奈「どんどん流れてく『´ཀ`』」
愛「このまま具材とまとめちゃって、鉄板に広げていいと思う!」
璃奈「わ、わかった」
愛「最初ってめっちゃむずいよねでも楽しいっしょ?」
璃奈「うん、とっても楽しい!」
璃奈「これを広げたらもう終わりなの?」
愛「うん!もう完成だよ!」
璃奈「じゃあ愛さん、あん」
愛「え?!いいの?!///」
璃奈「こういう事、してもいい日でしょ?『』」
愛「た、確かにね??」
愛「じゃあお言葉に甘えて…いただきます」
璃奈「どう?」
愛「…うん!めっちゃおいしい!」
璃奈「よかった『』」
愛「えへへ…一生懸命に作ってるりなりーまじで可愛かったよ」
璃奈「はずかしい…」
――
愛「さっむ!8時なのにこんな寒いとか10時とかになったらもっと寒くなるじゃん!」
璃奈「確かに…そろそろ家に帰る時間…」
愛「今日、ほんっっっっっっっとに楽しかった!ほんと最高のクリスマスだった!ありがと!」
璃奈「私の方こそ、愛さんの時間取ってしまってごめんなさい」
愛「ほんとにそんなことないって朝の下駄箱に手紙置いてあったの超うれしかったしめちゃドキドキしちゃった!」
愛「ほんとはもっと一緒にいたかったけどさ、さすがに親御さんに迷惑かけちゃうし…」
璃奈「うん…あんまり遅いと心配かけちゃう…」
愛「じゃあ今度は家族みんなでおいで!アタシも一緒に食べようかな!」
璃奈「うん…」
璃奈「でも、今日ってとっても特別…だから…」
愛「そうだよね…」
璃奈「……」
璃奈「…あの、愛さん」
璃奈「すごく変なお願い、してもいい?」
愛「ん?どったの?」
璃奈「今日は愛さんをたくさん幸せにしようって思って過ごしてきたの」
璃奈「でも最後に私のお願い、聞いてほしい」
愛「うん、言ってみて?」
璃奈「わ、私」
璃奈「きょ、今日だけ。明日返すから」
愛「アタシの?」
璃奈「うん…変なお願いなのはわかってるけど、愛さんが好きだから」
璃奈「好きの気持ちを感じていたいから」
璃奈「…いい?」
愛「…」
愛「なんかそういう事言ってもらえるの、すごくうれしい」
愛「冬休みが終わるまでなら全然貸すし、学校が始まってからもりなりーが着たかったら言っていいからね!」
璃奈「…………!ありがとう」
璃奈「えへへ…愛さんの匂い、大好き」
璃奈「もちろん愛さんも、大好き」
愛「にひひ!ほんと最高のクリスマスになったね!」
璃奈「うん!本当にありがとう。愛サンタさん」
おしまい
引用元:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/11177/1703516089/
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