絵里「これを最後の」にこ「夜にする」【SS】
ぺたぺた
「…」
「…」
ぺたぺた
「…なぁに、にこ」
「いや…」
「……絵里の顔を、覚えとく為に」
「忘れる可能性がある訳?」
「明日突発的に記憶が消えたりしたらどうすんのよ」
「どんな確率よ」
ぺたぺた
「…」
「…もう」
「気の済むまでどうぞ」
「…ええ」
「そうする」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ピロン
ーーーーーー
eli:大丈夫?
nico:ごめん
eli:え
nico:仕事
eli:突発ね
nico:そ
eli:しょうがない
nico:ごめん
eli:大丈夫
nico:埋め合わせする
ーーーーーー
スッ
ピッ
ー【矢澤にこ ー 冬がくれた予感】ー
~♪
「…」
「はぁ……」
スタスタ…
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
「…え、特番?」
『はい、年内最後かもですね』
「……そう。是非やらせてもらいたいわ」
『勿論です、すぐに先方へ伝えますね。クリスマスですけど、何も無いですか?』
「ええ」
『了解しました、詳細は追って』
「ええ、宜しくね」
ピッ
「…良かった」
プルルル
ー【nico】ー
「ん…?」
ピッ
「ども。どうしたの?」
『あいや、埋め合わせ。25日とか』
「ああ、それは勿論…」
『……』
「…っあ」
『ん?』
「………ごめん、特番が入っちゃって」
『……あら、最高ね』
「…ごめんなさい」
『いや、喜ばしいことじゃない』
「それは……まあ」
『……』
「……」
「え」
『年内、会えるかな』
「…どうにか、したいわよね」
『…』
「……」
『…絵里の』
「ん?」
『絵里の顔って、どんな形だったっけ』
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
<パチパチパチ
聖良「本日は素晴らしいアーティストの皆様がクリスマスを彩って下さいます!」
聖良「メインパーソナリティは私、鹿角聖良と」
ルビィ「黒澤ルビィと!」
絵里「絢瀬絵里です。宜しくお願い致します」
ルビィ「絵里さーん!」
絵里「お久しぶり、ルビィ」
聖良「若手ナンバーワンアイドルの黒澤ルビィさんと、アーティスト業をこなしながらつい先日、女優デビューも果たした絢瀬絵里さんにお越し頂いております!」
ルビィ「3時間の長丁場ですが、がんばルビィです!」
絵里「皆様が素晴らしいクリスマスを送れる様に、務めてまいります」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
カシュッ
<はい、私も今回僭越ながら…
ゴクッ
<勿論ルビィも…
ぽすっ
「……」
<それでは早速1曲目に…
「…あぁ」
ゴクッ
<優木せつ菜さんで、【CHASE!】
「そんな顔だった」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
「お疲れ様でーす!」
「こちらこそ。楽しい仕事でした」
「本当に久しぶりでしたね、絵里さん!」
「まあ、お互いジャンルも少し違うじゃない。あんまり会えないわよ」
「ふふ、でもその割に2人とも息ぴったりで進行して下さって」
「そりゃ私達は聖良さんのサポートですから、生半可な事は出来ませんよ」
「硬いなぁ、お姉ちゃんみたいです」
「ああ、ダイヤちゃん…」
「そうだ絵里さん、この後メンバーで打ち上げなんですけど……いかがですか?」
「来てくれますよね、絵里さん!」
「え、そりゃ……」
ーー『絵里の顔』
ーーー『どんな形だったっけ』
「…」
「…絵里さん?」
「ふぇ!?まままさか絵里さんに、お相手さんが……!?!?」
「そんなんじゃないわ。お友達と会うのよ」
「ででででもかなり前から関係が始まってて実は兼ねてからお付き合いしていたとか、『ああ絵里さんってあのドラマの時にはもう…』とか後々考えちゃう日が来るとか」
「落ち着いてルビィさん。ブラックなルビィが出てきてますから」
「うゆゆゆゆゆ……」
「そんな事ないって…もう」
「でも、残念です。また年内にお会いしましょうね」
「ええ、勿論よ」
「週刊誌にはお気をつけて」
「マジで気をつけてください!!!!」
「大丈夫だって……ありがとう」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
「ええ、すぐだし歩くわ」
「気を付けてくださいね。絵里さんも有名人なんですから」
「分かってるわよ。梨子も良い一日を」
「ふふ、もう終わりますけど」
「またね」
<ブーン…
絵里「…さてと」
スタスタ…
ピッ
ーーーーーー
eli:家いる?
ーーーーーー
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
eli:家いる?
(30分前に送信済)
ーーーーーー
「…はぁ」
<………っとー……
「!」
タタッ
「にこ!」
<ガヤガヤ…
「こっちから聞こえたんだけど…」
<だから……
「っ!」
<聞いてはいるよ、話半分で
<はぁ~~っ!?
<てかこんな時間に俺と歩いてて何か言われたりしねぇの?
<ど~~~でもいいわよ!!てか何かって何よ何かって!!
<マネージャーさんとかの話だよ。分かんだろ
<別に何もしてないから良いじゃない!!あと寒いから腕貸しなさい!!
<へーへ、勝手にどうぞ
「…」
スッ…
「………っ!!」ブンブン
ギュ……ッ!!
<アンタ腕ほっそ!ちゃんと食べてんの!?
<食ってるよ、カップラーメン
<ばっ、もう!!また作ってあげるから、家来なさい!
「……もう、終わりかな」
スタスタ…
<……ん?
<どした
<いや……今、あいつがいた様な
https://youtu.be/OzodjmJviVU?si=eGXspdmNGXxNxJKC
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
プシュッ
ゴクゴク…
「……っ、はぁ…」
<メリクリー、待った?
ケーキ、まだまだありますよー>
<カラオケ?満席だべ絶対
シフトなんか知ーらないっ!クリスマスだもん!>
「…」
プルルル…
ピッ
「…ごめん、車出せる?」
『…はい、勿論』
「お願い」
『……飲んでます?』
「コーラだけ」
『…珍しい』
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
「コークハイ1杯でそんななる?」
「うっさいわね。だってぇ、にこはそんなにお酒強くないにこ♡」
「いや体調次第だろそんなん。いつもは芋焼酎ばっか飲んでんだし」
「あ、マジで喋んないで。シバくわよ」
「……ってか”姉ちゃん”、携帯は?」
「ねぇほんと黙れないのアンタ……ん?あれ?」
「…マジで着の身着のまま出てきたんだな」
「…」
「家まで送っから」
「……電話ぐらい、してやれば」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
「…」
「……あー、絵里さん?」
「大丈夫、仕事に影響は無いから」
「…そうですか」
「…」
「…」
ブーン…
「……梨子」
「はい」
「……酷い夜ね」
「…」
<プルルル…
「絵里さん」
「何」
「電話」
「…」
スッ
ー【nico】ー
「………!」
「…私は運転に集中しなきゃなので」
「お気になさらず」
「…」
ピッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『…』
「……」
<『……何か言えよ』
『分かってるわよ!』
『……ん』
「これで終わり?」
『…なん、え』
「あなたは私の事が好きだって」
「勘違いしてただけだったみたい」
『いや、違、絵里』
「あなたは」
「…別に知らないけど、その男の人と」
『……!!』
「さっきも一緒に歩いてたその男の人が、にこは好きなんでしょ」
「ごめんなさい、私、自惚れてた」
「にこはずっと私の事が好きなんだって」
「……え」
『虎太郎だから、こいつ』
<『ご無沙汰してまーす……』
「……ーーーーーーっ、はああぁぁぁ…………っ!!!!」
『…』
「……え、何で」
『寂しかったから』
「…!」
『アンタもあたしも似た様な仕事してんだから、そりゃ』
「…」
『でもさ』
『最後に会ったのいつだったかなって』
『…分かっちゃいるの』
「にこ」
『でも、だってアンタの顔』
『テレビで見るまで、忘れてたかもしれない』
『…』
「…にこ」
『ん』
「私も考えたわよ」
『!』
「あなたのコト、あなたの顔、あなたのあったかさ、鮮明に……思い出せなくなりそうになって」
「…もしかしたら、このまま終わりにした方がいいのかもって」
『……』
「…でも」
『…?』
「電話、あなたから来た時」
「嫌だってなったわ」
『!!』
「そのまま、どっかに連れてっちゃおうって思ったわ」
「…出来なかったけど」
『……やっぱアンタだったか、あの時』
<『見間違える訳ないじゃん、姉ちゃんが』
「…ふふ」
『………いや、あのね』
『今更だけどさ』
「?」
「…」
『だから』
『離れたくは……無いかな』
「……」
『…』
「もう一度」
「私と歩いてくれる?」
『私も』
『絵里と歩きたい』
「私も」
「あなたの顔、触れさせてくれる?」
『ええ』
「もう、忘れたくないの」
『……っ、私も』
「……」
グスッ
『……ま、まあでも』
「え……?」
にこ『アンタの今の顔、手に取る様に分かるけどね』
絵里「…」
絵里「ええ」
ブーン…
絵里「…私もよ」
ーCASTー
絢瀬絵里
矢澤にこ
マネージャー:桜内梨子
司会者:鹿角聖良
アイドル:黒澤ルビィ
矢澤虎太郎
ーMUSICー
https://youtu.be/OzodjmJviVU?si=eGXspdmNGXxNxJKC
(Yogee New Waves ー Climax Night)
BiBi ー 冬がくれた予感
ーBased on a Story byー
ラブライブ!
ラブライブ!サンシャイン!!
Yogee New Waves ー Climax Night
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会えるときには会っといた方がいい
引用元:https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1704258366/
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