菜々「コッペパン同好会?」
菜々「ですが、うちの学校には既にパン作り研究会がありますし、それではダメなんでしょうか?」
コペ子「会長、コッペパン作りはパン作りとは全く別ジャンルなんです!」
菜々「そうですか…申し訳ありませんでした。私は料理についてはあまり詳しくないのであまり口出しできないのですが…、」
菜々「神戸さん、あなた、ライフデザイン学科ですよね?」
菜々「課外活動は通常の授業では行えない活動に力を入れることができるというメリットがあります。
菜々「コッペパン作りなら何も部活ではなく学科の活動として行ってはいかがでしょうか。」
菜々「幸いにもウチの学校は設備や教員も充実していますs…」
コペ子「違います…!」
菜々「神戸さん…?」
コペ子「確かに私は調理が好きで、ニジガクのライフデザイン学科に入学しました。」
コペ子「生徒も教員も設備も充実したこの学校には感謝しています。でも…」
コペ子「私が目指しているコッペパンは食通だけの独りよがりなものにしたくないんです!」
菜々「!!!」
せつ菜「こんな状態では強豪校に勝てるわけありません!」
かすみ「かわいくなければ勝つも何もないじゃないですか!」
せつ菜「ダメです!ラブライブ!優勝校に必要なのは圧倒的な技術!もっと点数に繋がるようなパフォーマンスをしなければ意味がないんです!」
エマ「へぇ、せつ菜ちゃんは、点数のためにアイドルやってるんだ。」
せつ菜「エマさん!?」
エマ「せつ菜ちゃんが見てもらいたいのは、目の肥えた”スクールアイドルファン”だけだよね。私は地元のみんなに温まってもらいたいのに。」
せつな「実績もないアイドルなんて意味ないじゃないですか!」
エマ「……ゴメン。今日はちょっと解散にしよ?」
コペ子「多彩な学科の人が交流しあってそれぞれの大好きをパンに詰め込む、そんな場所がうちの学校には必要なんです!」
菜々「それぞれの大好きを…詰め込む…!!?」
コペ子「今あるパン作り研究会さんも決して悪いとは思いません。古代エジプトの時代から今まで、パンは有史以来、形を変えて世界中で愛されてきました。」
コペ子「でもその中でもコッペパンはいたってシンプル。」
コペ子「日本生まれのこのパンは材料も製法も低コストに抑えられていて、フワッと焼き上げた筒状のパンに好きな具材を詰め込むだけ。」
コペ子「コッペパンは専門家だけじゃなく、初心者でも簡単に自分の大好きを表現できる大切な文化なんです!」
菜々「!!!!!」
その発想はなかったですww
中川母「菜々~、この本どうしたの?机の上にあったけど。」
菜々「お、お母さん!それは…友達から借りて……」
中川母「こんな薄っぺらい本なんか読んでないで、もっとちゃんとしたのを読みなさい。お母さんお金出してあげるから。」
菜々「……はい。」
~~~
菜々「……わかりました。この中川菜々が生徒会長である以上、、誰かの大好きを応援しない訳にはいきません。書類も不備がないようですし、コッペパン同好会、承認いたします!!」
コペ子「会長…!!ありがとうございます!!」パァッ!
菜々「素敵なコッペパンライフを!」グー
コペ子(なんて。私もよくこんな理屈考えたな。)
こ、コペ子…?w
先生「必須アミノ酸のうち、人間の体内で作り出せないものは食物から摂取しなければいけません。ですから献立を作るときは…」
コペ子(もう意味わかんないよ……。私は楽しくお料理したくて入学したのに。)
先生「では、今日の授業はこれで終わります。明日は実習がありますので、準備を忘れないでくださいね。」
ヤッター! タノシミー! カヤガヤ
コペ子(……あ!また何も聞かずに授業終わっちゃった……!)
先生「神戸さん、前回の実習の栄養価計算の宿題、まだ出してないよね。」
コペ子「あぅっすみません……急いで出します……」
コペ子(はぁ……また宿題サボっちゃった……)
クラスメイトB「へーほんとだ!っていうか今までなかったんだ~!ラブライブとか出るのかな~?」
クラスメイトA「なんかね、グループじゃないみたい。まだ曲は少ないけど、自己紹介とか上がってるよ。」
クラスメイトB「あ!近江先輩じゃん!!うちの学科でこの前お菓子作りで入賞してた人!」
クラスメイトA「そう、近江先輩。お料理できて頭も良くて、しかもアイドルとかやばくない?」
クラスメイトB「才能どれかうちらにわけてくれ……」
コペ子(すごい人がいるんだなぁ……。私なんか授業も追っつかないのに……。)
コペ子(スクールアイドルなんて、私ももうそんな歳か……。うちの学校の動画も上がってるみたいだし少しくらい見てみよ。)
【PV】Poppin’ Up!/中須かすみ 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
コペ子(へー、私と同じ学年の子かぁ。とりあえず再生…と)
カチ。
♪~
かすみ『届け~届け~地球の果てまで♪』
コペ子「!!!!」
なんとなく動画を開いた私は呆気にとられた。前菜からメインディッシュ、食後の口直しまで全部がお砂糖でできているようなパフォーマンス。
こんな夕食プランを提出しようものなら、間違いなく糖分と炭水化物の詰め込みすぎで再提出を食らう。彼女の演技は髪の先から衣装、歌声、振付、画面全てがかわいいのために作られていた。
カチ。
【自己紹介】中須かすみ 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
かすみ『みなさ~ん!みんなのかわいいはここにある!かすみんこと、中須かすみでぇ~す♡』
コペ子(あぁぁかすみんかすみんかすみん!私はこんなにかわいい子と一緒の学校に通っていたの……!?かすみん、会ってみたいなぁ……でもどうしよう、SNSも見る限りかすみん学科も違うみたいだし。どうしたらかすみんと知り合えるかな?)
コペ子『ライフデザイン学科1年の神戸です!かすみん、ファンです!』
かすみん『え、えぇ…』
~~
コペ子oO(いやいや唐突に押しかけたら失礼だよね……もうちょっとかすみんとお近づきになれる方法を……)
かすみ(動画)『趣味はコッペパン作りでぇ~す♡』
コペ子「……!!」
見つけた。私とかすみんの共通点。私がお料理をする理由。そして、私がこの学園に入学した理由。
かすみ「ヒックッ ゴッべバン同好会の˝皆ざぁん!!」ヒック
かすみ「ずぐーるェステでィバる、がずみんのだめに、ごんなにも協力じでぐれでぇっ!」
かすみ「ありがどうございまじだぁ~~!!」
かすみ「わぁあぁあん!」ダキッ
コペ子「かすみん!!?」ドキッ
部員たち「「あ!コッペずるい!」」
かすみ「コペ子ぉ~~~!!!コペ子がいながったらがずみん…がずみん…!」
コペ子「ううん、私たちがかすみんのお手伝いできたのは、かすみんがあの日同好会に来てくれたからだよ。」ナデナデ
かすみ『コッペパン同好会!?こんな同好会あったんですか!?』
せつ菜『はい、この前ライフデザイン学科1年の神戸さんという方が生徒会に申請に来まして』
せつ菜『コッペパンへの大好きを熱く語ってくれました!』ペカーー
かすみ『ええせつ菜先輩それで承認しちゃったんですか!?』
せつ菜『はい!』
かすみ『うぬぬぬぬ!このかすみんを差し置いてコッペパン同好会なんて……こうしちゃいられません!』ダッ!
せつ菜『かすみさん!?』
~~~
かすみ「ヒック。。。みんな˝ごっぺぱんが作りだいだげなばずなのに˝~!コッペパン同好会を知っだがずみんがみんなのどごろに押しがげぢゃっだがらぁ〜!グスン」
かすみ「なのにご~んなにおおぎながずみんのズデージを作っでぐれでぇ~!ヒック」
コペ子「かすみんの笑顔が、何よりの具材だよ。」
かすみ「コペ子ぉぉぉ〜!!」ダキッ
コペ子「今日のかすみんのステージ、最高にかわいかったよ。」ギュー
部員一同((まぁ、今日だけはコッペにの好きにさせてあげようか。だってコッペは……))
部員一同((かすみんと仲良くなりたい私たちの為にこの同好会を作ってくれたんだから……!))
Fin
おまえらもなんかい!
よかった
QU4RTZでかなエマがかすりな甘やかしてるもんだから自分もしずくを甘やかそうとする果林さん
こういうの面白いね
良かった
めっちゃ面白かった
公式で見たいよこのエピソード!
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