【平成】夏美「にゃは～！うちのお店、ポケモングッズ大量に入荷しましたの―！！」【Liella!】【ラブライブ！スーパースター!!】

と同じく98年秋くらいの時代設定

夏美「あ～……暇ですの……」

夏美「日給が出るとはいえ、せっかく練習もない休みの日に店番とか……割に合いませんの」

きな子「店番なんて夏美ちゃんも偉いっすね」

夏美「マニーが発生しなきゃやってられませんの……」

きな子「……」ﾆｺﾆｺ

夏美「……って、何であなたがここにいるんですの？」

きな子「えへへ～。お休みだから来ちゃったっす。これくださいっす」

夏美「あぁ、“ポケモンカード”ですの」

きな子「そうっす」

夏美「そういえば、あなたはLiella!1年生の中で一番ポケモンカード強かったでしたの」

きな子「『中富良野のギャラドス』とはきな子のことっす！」

きな子「でも、すみれ先輩には勝てなかったっす……。だから強化っす！」

夏美「応援してますの」

きな子「そういえば、来る途中にウィーンちゃん見かけたっす」

夏美「あの子この辺に住んでるんですの？」

　　　　　　　　　　　　　　　？？「もう！なんなのよ！」ﾊﾞﾝｯ

きな子「なんか外が騒がしいっすね」

夏美「入口のゲームコーナーですの！」

夏美「いったい何事ですの？」

ウィーン「なんで当たらないのよ！」ｶﾞﾝｯ

きな子「あっ！ウィーンちゃんっす」

夏美「ちょっと！ゲームを叩かないでほしいですの」

ウィーン「げっ、Liella!の……なんであなたたちがいるのよ！」

夏美「ここは私の実家ですの」

ウィーン「……そうだったんだ……」

きな子「それで何があったんすか？」

ウィーン「はっ！そうよ！私はこれをやりに来たのよ！」

♪～～ﾎﾟｹﾓﾝﾎﾞｰﾙ!　ﾔｱｵﾚｻﾄｼ!　ﾓﾝｽﾀｰﾎﾞｰﾙﾃﾞﾎﾟｹﾓﾝｦｹﾞｯﾄﾀﾞｾﾞ‼　～～♬

夏美「“ポケモンボール”ですの？」

ウィーン「何回やっても全然ゲットできないじゃない！これ」

夏美「そんなのゲームだからとしか……」

きな子「コツつかんだら簡単っすよ？」

ウィーン「！？」

ｲｴｰｲ!ﾂｶﾏｴﾀ!　ﾔﾙｼﾞｬﾅｲｶ
きな子「やったっす！」

ウィーン「な……なっ……」ﾜﾅﾜﾅ

きな子「二回目も……」
ﾖｰｼｲﾏﾀﾞ!ﾓﾝs　ﾎﾟｲﾎﾟｲﾎﾟｲｰｰｷｭｲｰｰﾝ

ｲｴｰｲ!ﾂｶﾏｴﾀ!　ﾔﾙｼﾞｬﾅｲｶ
きな子「ほらね？」

ウィーン「…………」

きな子「三回目、やってみるっすか？」

ウィーン「いいの？」

きな子「まだ持ってなかったカイリューとゴースト出たから、いいっすよ」ｶﾞｻｶﾞｻ

ウィーン（私よりたくさん持ってる……）

ウィーン「わ、わたしだって！」
ﾖｰｼｲﾏﾀﾞ!ﾓﾝｽﾀｰb　ﾎﾟｲﾎﾟｲﾎﾟｲｰｰｷｭｲｰｰﾝ

ﾃﾞﾛﾃﾞﾛ～　ｸｩｰ!ｵｼｲﾅｰ…
ウィーン「…………」

ﾏﾀﾁｮｳｾﾝｼﾃｸﾚﾖ!　ﾊﾞｲﾊﾞｰｲ!!

ウィーン「うぅっ……」

夏美「表現がストレートすぎますの」

ウィーン「どうしていつもいつも私の前に立ちはだかるのよ。Liella!は……」

夏美「落ち込むことないですの」

ウィーン「慰めなんかいらないわ！」

夏美「そうじゃありませんの。こっち見ますの」

ウィーン「何よ」

夏美「ポケモンボールの景品と同じスタンプ、こっちのガチャガチャで出ますの」

ウィーン「！！？？」

きな子「あ、本当っす。っていうか、このお店ポケモンのガチャガチャいっぱいあるっす！」

夏美「ゲームで当たらないのなら、こっちを回すのも手ですの」

ウィーン「やってもいいの！？」

夏美「このままキレてゲーム壊されるよりマシですの」

ｶﾞﾁｶﾞﾁｶﾞﾁ…ｺﾛﾝ

ウィーン「やった！ライチュウ！」

夏美「よかったですの」

ｶﾞﾁｶﾞﾁｶﾞﾁ…ｺﾛﾝ

きな子「夏美ちゃん！きな子、こっちのガチャガチャでヒトカゲ出たっす！」

夏美「あなたは何をしてますの？」

ウィーン「まあ、この品ぞろえならまた来てもいいわ。でもゲームの難易度は下げておくことね」

夏美「最後まで上から目線ですの。でもまたお待ちしてますのー」

きな子「じゃあ、きな子もそろそろ帰るっす」

夏美「えっ、もう帰るんですの？」

きな子「今日はカード買いに来ただけっすから……」

夏美「ぎゃおッPiあげるから残ってほしいですの」

きな子「それはもういらないっす」

夏美「結局また暇になりましたの……」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

夏美「あっ！いらっしゃいませですのー！」

可可「ほら、やっぱりいまシタ！」

すみれ「夏美の店って本当におもちゃ屋なのね。懐かしっ！『とんでぶーりん』のおもちゃもあるじゃない！」

夏美「すみれ先輩に可可先輩！」

すみれ「おはよう」

夏美「お二人揃ってどうしたんですの？もしかしてデート……？」

可可「違いマス！」　すみれ「違うわよ！」

すみれ「この子がなんか探してるおもちゃがあるらしくて……」

可可「それでイチルの望みを賭けテここに来まシタ」

夏美「何をお探しですの？」

すみれ「これよ」

夏美「“ポケモンフレンズ”ですの？」

すみれ「この子ったら、私が持ってるものすぐ欲しがるんだから」

可可「違いマス！買ったもの全部自慢してくるすみれが悪いデス！」

可可「これデス！これですみれに勝てマス！」

すみれ「勝ってどうするのよ……」

夏美「すみれ先輩は何か買わないんですの？」

すみれ「私は可可の付き添いできただけ……うそっ！“手のひらピカチュウ”あるじゃない！」

夏美「昨日入荷しましたの」

可可「ククそれ初めて見まシタ」

夏美「サンプルでよかったらありますの」ﾋﾟｶｰ!

可可「はわ～！とても可愛いデス～！！すみれ！今すぐ買うデス！！」

すみれ「なんで私が買うの決定なのよ！あんたが買いなさいよ！」

可可「ククはこっちのポケモンフレンズ買いマス」

すみれ「だからそれ300円くらいでしょ？」

夏美「結局買うんですの？買わないんですの？」

夏美「仲良く2つ買っていきましたの……。やっぱりあの二人デキてるんですの？」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

夏美「はーい！いらっしゃいませー！」

千砂都「夏美ちゃん、うぃっす！」

夏美「千砂都先輩！おはようございますですの」

千砂都「……“アレ”入荷してる？」

夏美「もちろんですの」ｶﾞｻｯ

夏美「こちらでよかったですの？」

千砂都「そう！これ！これだよ！」

夏美「でもこれレトルトカレーのおまけで、売り物じゃないですの」

千砂都「うん。知ってるよ。だからこれと交換ってことで」ﾍﾟﾗｯ

夏美「ぽ……“ポケモンスタンプ”……」

千砂都「夏美ちゃん、こないだ『ミュウツーの逆襲』観てから、ずっとガム買ってたよね？」

千砂都「……これでいい？」

夏美「……交渉成立ですの」

千砂都「後、これも買うね」

夏美「こっちのめんこも集めてるんですの？」

千砂都「集めてるだけでバトメン自体はやってないけどね」

夏美「あー、納得しましたの。はい、お釣りですの」

千砂都「ありがとー！」

夏美「千砂都先輩はこれからトレーニングですの？」

千砂都「ううん。気分転換も兼ねて、これからかのんちゃんと恋ちゃんでゲーセン行くんだ」

夏美「ゲーセンですの？」

千砂都「そうなの。最近ね『Dance Dance Revolution』っていう実際に踊るゲームが出たんだ」

夏美「それは知らなかったですの」

千砂都「最近出たばっかりだからね」

夏美「じゃあ夏美も一緒に……」

千砂都「夏美ちゃん、仕事中でしょ？」

夏美「そうでしたの……」

夏美「午後になっても暇ですの……。たまに小学生が駄菓子買いに来るだけですの」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

夏美「いらっしゃいませですのー」

メイ「お、いたいた」

四季「うぃっす」

夏美「メイ！四季！どうしたんですの！？」

四季「きな子ちゃんからPHS(ピッチ)で「夏美ちゃんが暇そうにしてる」って連絡あったから」

夏美「そうですの！めちゃくちゃ暇してましたの！」

メイ「いや、でも仕事中なんだろ？」

夏美「今はだれもいませんの。『桃の天然水』でいいですの？」

メイ「いいのかそれで。まあ、桃天は飲むけど」

四季「me too」

ｶﾞﾁｶﾞﾁｶﾞﾁ…ｺﾛﾝ

メイ「四季！シャワーズ出た！」

夏美「それ私のゲンガーと交換してほしいですの」

メイ「ゲンガーはなぁ……。ミニリュウとならいいけど」

夏美「ミニリュウ……あっ、ありましたの」ｶﾞｻｶﾞｻ

メイ「それハクリューじゃない？丸いのついてるし」

夏美「あー……そう言われると……」

四季「見て。こっちのガチャガチャでミュウツーのカードが出た」

メイ「キラカードじゃん！」

夏美「私にも見せてほしいですの！」

四季「交換……する？」

メイ「欲しいけど、カードダスのほうは交換するほど持ってないんだよな……」

夏美「こっちのミュウツーと交換は？」

四季「最強のミュウツーじゃないから無し」

夏美「ぐぬぬ……」

？？？「あのー……すいません」

四季「ありあちゃん」

ありあ「こんにちは」

夏美「今日はどうしたんですの？」

ありあ「ここって“ポケモンジュース”置いてます？」

夏美「それならここにありますの」

ありあ「それください！」

四季「メダル集めてるの？」

ありあ「メダルはお姉ちゃんが集めてて、私はこれです」

メイ「指人形のほうか」

四季「かのん先輩のためにわざわざジュースを？」

ありあ「お姉ちゃん、作曲が行き詰まるといつも飲むんです。これ」

夏美「できた妹ですの」

メイ「…………」

四季「メイ？」

ありあ「あ、結構です」

メイ「え」

四季「フラれた」

夏美「えっと……」

ありあ「お姉ちゃんのお友達とはいえ、あまり話したことない人から何か買ってもらうのはちょっと……」

メイ「はい」

夏美「正論ですの……」

ありあ「それに、私とメイさんって1歳しか違わないですよね？あまり年下扱いは失礼にあたると思います」

メイ「はい……」

四季「うん。これはメイが悪い」

ありあ「あと……」

メイ「まだあるのか……？」

ありあ「私が欲しいのはポケモンボックスのほうじゃなくて、こっちです」

メイ「ごめんなさい」

四季「ドンマイ」

夏美「できた妹ですの」

夏美「なんだかんだ言って、あともうちょっとですの……」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

夏美「いらっしゃいませですの！」

かのん「こんにちは……あ、もう「こんばんは」かな？」

夏美「かのん先輩！」

千砂都「うぃっすー」

夏美「千砂都先輩も……ゲーセンに行ったんじゃないですの？」

千砂都「うん。今行ってきたところ」

かのん「その時にちぃちゃんから夏美ちゃんのこと聞いて、ちょっと顔見たくなっちゃって」

夏美「そうですの」

恋「かのんさん見てください！こっちに“メタルスラッグ”ありますよ！」

かのん「えっ！？ホントに？」

恋「はい！先ほどの“ポップンミュージック”のリベンジをさせてください！」

夏美「先輩たち、冷やかしに来たんですの？」

千砂都「あー……そうじゃなくてね。夏美ちゃんにお土産があるんだよ」

夏美「お土産……ですの？」

千砂都「そう、これだYO！」

夏美「ぴ……ピカチュウ！1/1ピカチュウですの！もらっていいんですの！？」

夏美「ありがとうですの！でも、どうしたんですの？これ」

千砂都「恋ちゃんがクレーンゲームで取ったんだ。それでちょうど一人で店番してる夏美ちゃんのこと思い出して」

夏美「これを……」

千砂都「でね？これ恋ちゃん2回で取ったんだよ！」

夏美「さすが恋先輩ですの」

恋「あのー……夏美さん、表にあるゲームをやりたいので両替よろしいですか？」

夏美「あ、はいですの」

かのん「夏美ちゃん、ポケモンジュースいい？」

夏美「ちょっと待ってくださいですの」

かのん「そうだ！今度駄菓子パーティーしない？ここの駄菓子いっぱい買ってさ」

千砂都「いいね！それ」

恋「私、駄菓子というのは食べたことなくて……」

夏美「？駄菓子なら、たまに私が差し入れに部室に持ってってますの」

恋「あー……あれが駄菓子というんですね」

夏美「知らずに食べてたんですの……？」

言ってしまえばそれだけのおもちゃなのだが、何と218万個も売れたそうだ。

かのん「夏美ちゃん家、そんなものも売ってるんだね」

恋「テレビゲームもいいですが、こういったテーブルゲームも面白そうですね」

夏美「そうですの！他にもこれなんかが……」ｶﾞｻｶﾞｻ

かのん「あっ！夏美ちゃんそれは……！」

夏美「一度みんなでコレで遊んでみたかったんですのー！」

千砂都「ああああぁぁぁぁ！！！！」

恋「千砂都さん！？」

夏美「千砂都先輩！？」

かのん「ちぃちゃんに“プラコロ”を与えると弱体化するんだ……」

恋「夏美さん！隠してください！」

夏美「は、はいですの！」

かのん「ほら、もうなくなったよ。大丈夫大丈夫」

千砂都「もう四角いのいない？」

かのん「うん、いないいない。ほら、ポケモンがモンスターボールになったよー」

千砂都「わぁ……まんまるだぁ……」

夏美（……もしかしてこのプラコロ……もしもの時の切り札として使えるのでは……？）

かのん「夏美ちゃん？」

夏美「な、なんですの？……」

かのん「このこと悪用したり、他のメンバーに言ったりしたら……わかってるね？（低音）」

夏美「わわ、わかってますの……」

おしまい