【SS】虹ヶ咲コント 第一弾【ラブライブ!】
歩夢 「緊張してるね、侑ちゃん」
侑 「そりゃあそうだよ。今日は大事な演奏会なんだもん」
歩夢 「そうだよね、緊張しちゃうよね」
侑 「まあ、でも、できることはしてきたし、あとは天命を待つだけだね」
侑 「えっ?」
歩夢 「御守り、侑ちゃんが上手くいくように」
侑 「ありがとう歩夢……!」
歩夢 「10枚で足りるかな」
侑 「いや十分すぎるよ」
侑 「色々ツッコミどころあるけど、御守りで割引ってどうなの」
歩夢 「しかも、これ去年の大晦日の在庫なんだって。ごめんね侑ちゃん」
侑 「在庫!?」
歩夢 「5時過ぎたら割引シールが……」
侑 「弁当じゃないんだから!!」
歩夢 「あとこれも受け取って、侑ちゃん」 ギュッ
侑 「歩夢……これは?」
歩夢 「ピアノは手が大事だから、カイロに、ハンドクリームに、手袋に……」
侑 「そこまで私のことを考えて……!」 ジーン
侑 「なんでさっきからちょっとケチるの!?」
歩夢 「えっ?」
侑 「過保護なくらい心配してくれるくせに、なんで中途半端にケチるの!?」
歩夢 「べ、別にそんなつもりじゃ……それより今日は学校じゃなくてコンサートホールなんだから、いつもと時間は違うよ? バス、乗り遅れないでね」
歩夢 「そうだ、交通費を出してあげないと、はい!」 ギュッ
侑 「お金まで!? あ、ありがとう歩……」
歩夢 「ご縁があるように、ね」 ニコッ
侑 「五円じゃバスは乗れないよっ……歩夢ぅ!!」
歩夢 「ファイト! 戦う君を~……」
歩夢 「……」
歩夢 「じゃあ気をつけてね」
侑 「歌い切ってよ!!」
果林 「それでせつ菜、急に校舎裏なんかに呼び出して……どうしたの?」
せつ菜 「えっと、あの」 ドキドキ
果林 (……告白、かしらね)
果林 (今まで何人の人を断ってきたけれど、せつ菜になら……)
果林 「……」 ドキドキ
せつ菜 「果林さん……す、す」
果林 「……」 ドキドキ
せつ菜 「好きと言ってくださいっ!!!」
果林 「……え?」
果林 「……いやいや、えっ、は?」
せつ菜 「返事はYESですか……NOですか…!」 ドキドキ
果林 「え、えっと、そ、その」
せつ菜 「YESならよろしくお願いします!」
せつ菜 「NOなら私から告白します!」
果林 「いやこの工程要る!?」
せつ菜 「わっ!? 果林さんが怒った!?」
果林 「怒るより困惑が先よ! 普通YESかNOかを聞くのは、告白の返事でしょ! なんでその前にどっちから告白するかのYES・NOがあるのよ! 一つ無駄でしょ!」
せつ菜 「効率主義者なんですね……恋愛は過程が大事なのに……」
果林 「非効率主義者だって同じ反応するわよ!!」
せつ菜 「っ、それは」
果林 「何? 複雑な事情でもあるの?」
せつ菜 「こうなったら、あの秘密を……」
果林 (秘密……? まさかせつ菜に、そんな重い秘密が……?)
せつ菜 「あの秘密を……」
果林 「知らないわよ!!!」
果林 「いや、それも私に言わせようとしてたの!?」
せつ菜 「秘密……言ってください……。私、果林さんなら全部受け止めますから」
果林 「私に秘密なんてないわよ」
果林 「えっ?」
せつ菜 「隠したい秘密……!」
果林 (そ、そんな……私に秘密が? そう言われると、ある気が……でも、だとして、せつ菜にバレてる秘密なんてあったかしら……)
せつ菜 「アニメイトの通いすぎで貯金が尽きてることを!!!」
果林 「それ、あなたの秘密でしょ!!!」
果林 「……」
せつ菜 「今日の夜、電話をかけます」
果林 「えっ?」
せつ菜 「そこで、この告白の続きをします」
果林 「ちょ」
タッタッタッ
果林 「……行っちゃったわ」
プルルルル
果林 「せつ菜?」
せつ菜 『果林さん、では昼の話の続きですが』
果林 (それにしてもなぜ、夜まで待ったの? いったい何の意味が……)
果林 「えっ?」
せつ菜 『そしたら、夜まで待った理由が分かると思います』
果林 「わ、分かったわよ。でも窓を開けて何が……」
果林 「あっ……満月……」
果林 (そういうことね、せつ菜。ふふ、粋なことするじゃない)
せつ菜 『果林さん、月が』
せつ菜 『どう思いますかね?』
果林 「月が綺麗ですねっっ!!!!!!!」
彼方 「あっ、おはよう、しずくちゃん」
しずく 「彼方さん、おはようございます」 ニコッ
彼方 「まだ時間じゃないのに早く来て偉いね~」
しずく 「ふふ、彼方さんの方が早いじゃないですか」
しずく 「テレビですか? 良いですよ」
テレビ 『羊が居ます。そして見てください、この壮大な景色。遠くから鳥たちの鳴き声が聞こえてきますね』
彼方 「わあ、本当に壮大だね」
しずく 「ですね……」
しずく (……なんだか、こういうリラックスできる映像を見ると、眠くなっちゃうなぁ)
彼方 「もしかして寝不足?」
しずく 「あっ……/// えっと、恥ずかしながら……///」
彼方 「そうだ。いつもやってもらってるし、今度は彼方ちゃんが膝枕してあげるよ!」
しずく 「えっ、でも悪いですよ」
彼方 「お構いなく、だよ~!」 ギュッ
しずく 「わっ!」
しずく (彼方さんの膝枕、すごく気持ちよくて……すぐにでも寝ちゃう……)
しずく 「か……にゃた……さ……」 ウトウト
彼方 「こんなにすぐウトウトしちゃうなんて、もしかして五徹でもしちゃったのかな」
しずく 「ご……て……つ……?」 ウトウト
しずく 「彼方さん!!!?」 ガバッ
彼方 「うわっ、急に起きた」
しずく 「四徹ってどういうことですか!?」
彼方 「寝すぎも良くないからって昼寝を控えてたら、なぜか寝れなくちゃって」
しずく 「大変じゃないですか!」
しずく 「それであんな動画を見てたんですね……」
彼方 「でも心配しなくても大丈夫!」
彼方 「最近なんだか新しい世界が見えてきたから!」 ギラギラッ
しずく 「目が怖いですよ、彼方さん!!!」
ミア 「ん? 彼方と……しずくかい?」
彼方 「おおっ、ミアちゃん」
しずく 「……」
ミア 「しずくは寝てるのかい?」
彼方 「あれ、さっきまで起きてたような……」
しずく (急に人が入ってきたから、つい寝たふりをしてしまった……)
彼方 「ミアちゃんは寝てないの?」
ミア 「ボクは最高に忙しいからねっ……なんと二徹さ」 ドヤッ
しずく (ミアさんの隣の人、四徹だよぉ……っ!!!)
ミア 「いや、大丈夫さ。それよりさっき作った曲の、細かな修正をしなければ……」 カタカタ
ミア 「ん? なんだ、カーソルが反応しないぞ、どうした。パソコンが壊れたか?」
しずく (ミアさん……! それマウスじゃなくて、かすみんBOXだよぉ……!!)
かすみんBOX 『あぎゃァァァァァァァーーーーーーーー!!!!』cv.桜坂しずく
しずく (ってきっと、泣き叫んでるよ……!)
彼方 「ミアちゃん、疲れてるときは水分補給が大事だよ。ジュース入れてあげるね」 スッ
ミア 「おおっ、気がきくね。ありがとう、彼方。そこに置いといてくれ」
彼方 「あっ、ごめん!」
しずく (気付いたっ!!)
彼方 「氷入れ忘れてたね」
しずく (そっちじゃない!!)
彼方 「えっ、いや、大丈夫だよ~」
ミア 「同好会の仲だろ? そのくらい奢らせてくれ」
彼方 「うーん……じゃあ頂こうかな! ありがとう、ミアちゃん!」
ミア 「さらにナゲット」 スッ
ミア 「そのあとはパンケーキ」 スッ
ミア 「あとアップルパイもあるよ!」 スッ
ミア・彼方 「「いただきます~!」」
彼方 「ポテトってこんな味だったっけ?」
ミア 「おいおい、それパンケーキだよ、彼方」
彼方 「あはは、間違えちゃった」
しずく (それアップルパイです、ミアさん……っ!!!)
しずく (やっぱり二徹にしても、四徹にしても、徹夜はダメだ!! 思考回路が鈍るっ!)
ミア・彼方 「「えっ?」」
ゴチーーーン
ミア 「……」 スピースピー
彼方 「……」 スピースピー
しずく 「とりあえず眠らせたのでよし……」
モグモグ
しずく 「あれ? なんだ、ハンバーガー、あるじゃないですか。違う袋だけど」
モグモグ
しずく 「これだけモスだ……」
おわり
第二弾は、機会があればまた書きたいと思います。
面白かった
第2弾も楽しみにしてるわ
乙でした
寝不足のマジ良かった
次も期待しとる
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