【SS】かすみ「シズコパス診断テスト?」璃奈「うん」【ラブライブ!虹ヶ咲】
栞子「なんですかそれは?」
璃奈「シズコパス、それは大女優的人格の持ち主を表す言葉で、妄想病質者のこと。ナマモノを人に見せたり間に入ったり、羞恥心が欠如していたりする」
かすみ「まんましず子じゃん……」
璃奈「最近心理学と機械学習の研究を他の学科と共同で……」
かすみ「???」
璃奈「要するにしずくちゃんの思考にどれだけ近いかを診断するマシンを作った」
栞子「はぁ、意味は解りました」
璃奈「マシンが導き出した答えに近いほど、シズコパスの資質がある」
かすみ「資質があっても嬉しくないんだけど……」
璃奈「さっそく一問目。マシンが出す問題だから私も答えは知らない。璃奈ちゃんボード『ドキドキ』」
Aの母親の葬式にとても魅力的な人が来て、AとAの姉は一目惚れをしてしまいました。
翌週Aは姉を殺しました。
何のために殺したでしょう?
栞子「いきなり物騒な問題ですね」
かすみ「これって確か……」
璃奈「サイコパス診断テストの有名な問題だよね」
かすみ「あれ、答え何だっけ?」
璃奈「葬式でまた会うため」
栞子「……なるほど。でもしずくさんはそんな回答しませんよね」
璃奈「普通に考えたら恋敵を消す為とか」
栞子「実は一目惚れとは関係なく姉を憎んでいたというのはどうでしょう?」
かすみ「実はそういうお芝居だった!」
AとAの姉は母の葬式にやってきた人に恋をしました
姉思いのAはその想いを隠し、姉の恋を応援することにしました
ですがAの決意とは裏腹に、その人はAに惹かれていきます
一度はあきらめた恋心が淡い期待とともに沸き起こる
しかし誰よりも姉の幸せを願う気持ちもあり、Aは深く思い悩みました
そんなとき、Aの姉はAにナイフを向けました
「あなたを殺せばあの人は私のもの!」
「やめて姉さん!」
「死ねぇ!」
咄嗟にナイフを持つ手を掴むA
しかし姉の手に力は入っておらず、ナイフはその勢いのまま姉の胸に突き刺さった
姉は初めからこうするつもりでした
妹の幸せ、そして愛する人の幸せを願ったAの姉の決断でした
「あの人と、あなたの……愛し合う、姿なんて、見たく、ないもの」
これはあまりにも優しすぎた姉妹の悲劇の物語――
かすみ「何これ!?」
璃奈「あー……しずくちゃんならこういうことを考えているんじゃないかという計算結果、だと思う。学習データはしずくちゃんを知る人たちからたくさん集めたから、その中にこういうのがあったのかな?」
栞子「こんな問題がまだ続くのですか?」
かすみ「無理だよ!」
璃奈「テストプレイではこういうのばっかりじゃなかったはず」
問題②
風邪をひいたミアさんのお見舞いに侑さん、かすみさんとともに来たあなた
しかしミアさんの部屋には薬などがいろいろ無いので買い出しに行くことに
誰が買い出しに行く?
璃奈「みんなのことは学習させてあるから問題には割と出てくる」
栞子「心理テストのような問題ですね。まあ心理テストの一種だと思いますが」
かすみ「かすみんかしず子か侑先輩が買い出しに……うーん」
璃奈「一応ミアちゃんという選択肢は、ないか」
栞子「買い出しが二人で看病が一人、あるいは三人で買い出しに出てしまうというのも」
かすみ「あ、しず子が侑先輩と買い出しに行く、じゃない? 侑先輩と二人きりになれるから」
栞子「しずくさんは侑さんのことが好きなのですか?」
璃奈「それもあるけど、オープンキャンパスのちょっと前にせつ菜さんが」
せつ菜『しずくさんって侑さんと全然話さないですよね!』
璃奈「ってみんなの前で言ってからすごく気にするようになって」
かすみ「せつ菜先輩たまにデリカシーないときあるよね」
栞子「せつ菜さん……ともかく、誰かと二人きりになりたくて連れ出すということですね」
璃奈「しずくちゃんなら誰かと誰かを二人きりにしたいとか考えそう」
かすみ「じゃあ、侑先輩とミア子かなぁ?」
璃奈「弱って侑さんに甘えるミアちゃん……悪くない」
かすみ「シズコパスじゃんそれ」
3人で行くふりをする
解説
大人ぶっているけれどミアさんはまだ14歳
風邪で弱ってる時に一人にされそうになって心細くなり、つい甘えてくるのを見たいと思ったあなたはシズコパス
かすみ「もうこれサイコパスじゃん」
璃奈「半泣きで『一人にしないでよ』って言うミアちゃん、見てみたいかも」
かすみ「りな子の方がシズコパスじゃない?」
璃奈「また今度ホラー映画鑑賞会を」
栞子「嫌です!」
璃奈「じゃあミアちゃんが一人でホラー映画を観ているところを鑑賞する会を」
かすみ「リナコパスはもういいから!」
問題③
お姫様が敵兵に襲われていました。
そこへ騎士が助けにやってきました。
お姫様と騎士はそれぞれ誰?
璃奈「思い浮かべた人があなたにとって○○な人ですみたいな」
かすみ「要するにしず子が思うこのシチュエーションに合う人を選ぶんだよね」
栞子「お姫様は璃奈さんで騎士が愛さんでしょうか?」
璃奈「歩夢さんとせつ菜さん」
かすみ「あーしず子その二人よくおもちゃにしてるよね。うーん、しず子姫と騎士果林先輩とか?」
璃奈「自分をお姫様に……うーん」
栞子「演劇だと考えたらどれもありそうな配役ですが」
璃奈「しずくちゃんが騎士で演劇部の部長さんがお姫様」
栞子「あの方は騎士の役の適性が高そうですが」
かすみ「しず子はすぐそういうことする」
璃奈「どれもありそうでわからない……」
果林さん(騎士)と果林さん(姫)
解説
一人の人間の二面性から当然のようにカップリングを考えだしたあなたはシズコパス
璃奈「ちょっと上級者向けの問題だったね」
栞子「あの、お芝居の話ではないのでしょうか……?」
かすみ「しず子の演劇ノートやばいよ。半分くらい実現できないから」
璃奈「ドラマや映画ならCGを使った一人二役も出来る」
栞子「なるほど。学生のできることというしがらみに囚われない自由な発想を持っているのですね」
かすみ「ノートを見たことないからそんなこと言えるんだよ……」
問題④
マンション沿いの道端を歩いていると、何かが降ってきました。
何が降ってきたでしょう?
璃奈「マンション沿い、植木鉢とかが普通かな」
かすみ「しず子のことだから、王女様が降ってきてそれを受け止めてそこから物語が……とか言いそう」
栞子「マンションですよ? ファンタジーが過ぎませんか?」
璃奈「水、とか。実際にあり得ない話じゃないしなんか物語も始まりそう」
栞子「水をかけてしまった住人が、といった感じですか。それならペンキもありそうです」
女の子
解説
現実を見てください。女の子なんて降ってきません。
というか事故です
かすみ「これはまあ、割と小さい頃ならみんな考えそうというか」
栞子「しずくさんは高校生ですが……」
璃奈「でもなんで空から降ってくるのは女の子なんだろう?」
かすみ「なぜか定番だよね」
栞子「ファンタジーや創作のベタな展開を考えれば当たる場合もありそうですね」
問題⑤
バルコニーにいた女性は、外で男が人を殺すのを目撃してしまう。
それに気が付いた男はこちらを向き、こちらを指さして動かしている。
男の行動が意味するものは?
璃奈「なんか殺された人に余計な設定付けてそう」
かすみ「女の人とどっちかは知り合いだよね多分」
栞子「ベタ、といえばこの状況、ロミオとジュリエットに似てますね」
かすみ「ロミオとジュリエット、ってどんな話だっけ?」
栞子「バルコニーにいるジュリエットとロミオが語り合うシーンが有名ですね。実はロミオは殺人を犯していたなど、この問題と重なる部分がありますね。全く一緒というわけではありませんが」
璃奈「ロミオとジュリエット……しずくちゃんは考えそう」
女性の恋人は自分の家の当主を殺害した。
当主は男と女性との結婚を認めず別の相手との結婚を進めていた。
男と当主はそのことで口論になり、勢い余って殺してしまった。
女性はその様子を偶然バルコニーから見ていたのだ。
「なんてことなのあなた! 自分の父を殺してしまうなんて!」
「もうこの街には居られない。駆け落ちをしよう!」
「わかったわ……でもどうすれば」
「君は荷物をまとめて窓の外から落としてくれ。僕が回収して街の外まで逃げる。君は隙を見て門まで来てくれ」
男は女性に荷物を落とすように指を動かして指示しながらそう言った。
こうなってしまっては二人はこの街に居場所はない。
愛し合う二人は月の明かりに照らされて夜の街を逃げるのだった。
解説
男女を恋人という設定にしたあなたはシズコパス
栞子「ロミオとジュリエットとは違うようですが、駆け落ちはしてますね」
璃奈「ぴったりの解答を当てるクイズじゃないから正解でいいと思う」
栞子「しずくさん、駆け落ちとか悲愛とか結構好きですよね」
璃奈「心配になる」
かすみ「リアルでそんなことしないでしょ……多分」
問題⑥
あなたは同級生達とともに4人でカフェにやってきました。
限定デザートが残り3つしかないと言われたらどうしますか?
栞子「普通なら一人3/4個ずつに分ける、ですが」
かすみ「誰も食べない……は違うよね」
璃奈「しずくちゃん子供っぽいところあるからジャンケンしようって言い出さないかな」
栞子「それは子供過ぎませんか? しずくさんですよ?」
かすみ「うーん、しず子周りの人目があると大人ぶるからなぁ」
栞子「散々な言われようですね」
私が一番お姉さんなので我慢する
解説
誕生日がちょっと早いからといって、同級生同士なのに自分が一番お姉さんだと勝手に思っているあなたはシズコパス
璃奈「だからそう言ってる」
かすみ「しず子が一番子供だよ本当に」
璃奈「たまにお菓子とか遠慮するのそういうことだったんだ」
栞子「誕生日で考えれば確かにそうですが、そこまでお姉さんだと思ったことはないですね」
かすみ「誕生日くらいで変わんないよ」
栞子「まあでも敢えて言うなら次女って感じでしょうか」
璃奈「そうかな? 末っ子でもいい。栞子ちゃんよりも妹感ある」
栞子「え、私が長女じゃないんですか?」
かすみ「いやいやかすみんでしょ」
璃奈「それはない。客観的に見たら私」
栞子「は?」(シズコパス特有の目)
かすみ「ん?」(シズコパス特有の目)
璃奈「え?」(シズコパス特有の目)
問題⑦
悪戯をした璃奈さんとかすみさんを追いかけています。
二人は部室のロッカーの中に逃げ込みました。
あなたはどう対応しますか?
草
かすみ「この前同じ状況あったよね!?」
栞子「追いかけていたのは私ですが」
かすみ「しかもりな子かすみんを置いて逃げたでしょ!」
璃奈「そのためにロッカーに逃げたまである」
かすみ「サイコパス!」
栞子「確かにあの時二人まとめて取り押さえるのは難しかったですね」
栞子さんに悪戯をして自分もロッカーに逃げ込む
解説
悪戯に怒っていたのに二人でロッカーに隠れているのを見て羨ましく、ちょっと寂しくなったあなたはシズコパス
璃奈「なんか真面目ぶってるけど結構悪戯に乗ってくる。しかも最初は止めるのにだんだんそわそわしだして」
栞子「この間も二人を追いかけていたらいつの間にか三人になっていましたね……」
璃奈「その癖叱られるとめっちゃビビるんだよね」
かすみ「メンタル弱いから……ホラーは大丈夫なくせに」
しずく「かすみさんはメンタル強いから悪戯ばっかりなんだね♪」
璃奈:从||?□!||从
かすみ「しず子!? いつの間に!?」
しずく「みんな何やってるの?」
かすみ「いや何でもないよ~? ちょっとおしゃべりを」
栞子「シズコパス診断です」
かすみ「ちょ!?」
しずく「シズコパス……データを元に……ふぅん」
かすみ「あの、しず子……?」
しずく「あなたは友人に自分の妄想癖をクイズにされてからかわれていたことに気付きました。するとあなたは別の人を部室に連れてきました。それは誰でしょう?」
かすみ「え?」
しずく「シズコパスクイズだよ? 答えてよ」
しずく「栞子さんは二人に巻き込まれてたんだね。それはそうと答えはわかる?」
栞子「せつ菜さんでしょうか……」
しずく「かすみさんは誰だと思う?」
かすみ「ゆ、侑先輩?」
しずく「ふぅん、璃奈さんは?」
璃奈「エマさん……」
しずく「みんなの答えはわかった。じゃあね」
バタン
かすみ「え……」
璃奈「誰が来るの……?」
栞子「誰が来ようとしずくさんが怒っているのなら私たちはそれを受け入れるべきです」
かすみ「うぅ、誰が来るのか分からないの怖い!」
演劇部部長
解説
まず間違いなく部長がクイズのデータの提供元だからまとめてお説教です
おわり
しずくちゃんお誕生日おめでとう
おつです
面白かった
しず子はぴば
よかった
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