【SSコンペ】花帆「夏休みはみんなで遊びに行こうよ!」【ラブライブ!蓮ノ空】
– Link-Like System – 今日も素敵なスクールアイドル応援ライフを。
部室
花帆「テストも終わったし、先輩たちも誘って一緒に遊びに行こうよ!」
さやか「いいですね、夏らしく健民海浜公園とか良さそうです」
花帆「そんなのめっちゃ近いじゃん」
さやか「え? ではどこが良いんですか?」
花帆「USJ行きたい!」フラワー!
さやか「ゆーせすじぇい……? とは?」
花帆「えー?! さやかちゃんUSJ知らないの?!」
さやか「はい、そういうのに疎いものですから…」
花帆「USJって言うのは大きい遊園地だよ! ハリーポッターのアトラクションも有るんだよ!」
さやか「そうなんですか、花帆さんが好きそうですね。そのUSJと言うのはどこに有るのですか?」
花帆「大阪だよ」
さやか「……大阪ですか。ちょっと遠いですね」
花帆「そんなに遠くないよ、サンダーバードに乗れば3時間くらいで行けるよ」
ガチャ
綴理「やっほー」
梢「こんにちわ」
花帆「あ、綴理先輩、梢先輩、良いところに」
梢「なにかしら?」
花帆「夏休みにUSJに一緒に遊びに行きましょうよ!」
梢「ゆーえすじぇい……?」
花帆「またこのくだりですかあ? 大阪にある遊園地です!」
梢「……大阪、遠いわね」
花帆「もー!」
花帆「高校生になったらみんなディズニーとかUSJとか行くのが夢だったのに……」
さやか「花帆さん……」
花帆「ゴールデンウィークにも名古屋に行こうって話をしてたのに行けなかったし、蓮ノ空に来てから金沢の外に出てない気がするよ……」
さやか「あの時は地震があったから仕方ないですよ」
花帆「こうなったら1人でも行きます」
梢「えっ?」
さやか「そんなに行きたいんですか?」
花帆「うん」
さやか「仕方ないですね、そこまで言うなら私も行きますよ」
花帆「さやかちゃん!」
梢「花帆さんだけを行かせられないわ。私たちも行きましょう」
綴理「うん」
花帆「梢先輩! 綴理先輩! ありがとうございます!」
花帆「プランは私に任せてください! ハリーポッターは行くとしてー、ジョーズも外せないな」ブツブツ
綴理「じょうず?」
梢「ふふ、花帆さんが楽しそうでよかったわ」
USJ行き当日
ザー……
花帆の部屋
花帆「……」
さやか「仕方ないですよ、花帆さん。大雨の影響でJRが運行見合わせてますから」
花帆「うん……」
さやか「復旧には何日もかかるそうです。また機会があれば行きましょう」
花帆「うん……」
さやか「蛍光灯が切れてますね……では私は部屋に戻りますから、おやすみなさい」
花帆「うん……」
ザー……
夜中
花帆の部屋
花帆「ん……? 私寝ちゃってたんだ……」
花帆「今何時だろ……こんな時間か…」
花帆「雨止んで晴れてる」
花帆「雨止んだのにどこにも行けないなんてまるで牢獄だよ……」
花帆「窓に鉄格子も有るしさ」
花帆「あれ? 鉄格子が傾いてる」
花帆「雨で外れたのかな…….よいしょ」
ガシャーン
花帆「きゃっ、取れちゃった」
花帆「……窓から出られそう」
寮の裏山
花帆「涼しくて気持ちいいなあ~」
花帆「夜は外出禁止だから夜に出たこと無かったよ」
花帆「山の中だから空気も綺麗」スゥー
ガサッ
花帆「きゃっ?!」
シーン
花帆「何かいるの……? か、カワウソくんかな…?」
ガサガサッ
飛行物体「シンニュウシャハッケン! シンニュウシャハッケン!」ブゥーン
花帆「えっ?! ……なにこれ?」
飛行物体「ビビビノビーム!」パシューン
花帆「ビーム? 痛っ?!」
飛行物体「ビビビノビーム!」パシューン
花帆「きゃっ! たすけて!」
少女「下がって」スッ
花帆「え?」
少女「停止」
飛行物体「……」ピタッ
少女「巡回モード」
飛行物体「ジュンカイチュウ、ジュンカイチュウ」ブゥーン
花帆「飛んでった?」
少女「大丈夫?」
花帆「え? は、はい、ありがとうございます……. 」
少女「そう」
花帆「あ、あなたは…蓮ノ空の生徒ですか?」
少女「ううん、わたしはここのAdministrator」
花帆「アドミニ…….? あ、寮の管理人さんかあ。私より若く見えるけど」ホッ
少女「夜はこのエリアに生徒が入れないようになってるはずだけど」
花帆「すみません、窓の格子が外れたから外に出ちゃって……」
少女「まだそんなすり抜けバグが有ったんだ。直すから案内して」
花帆「は、はい」
テクテク
少女「……」
花帆「……」
少女「あなたもスクールアイドルしてるの?」
花帆「え? あ、はい。わかります?」
少女「みんなと繋がって、楽しい?」
花帆「はい、とっても楽しいです!」
少女「そっか」
花帆「……」
少女「……」
花帆「あ、あのさっきのは何だったんですか?」
少女「あれは侵入者撃退用ボード」
花帆「侵入者撃退?! そんなのが蓮ノ空にあるんですね……」
少女「うん、このエリアはRunRunsのステージでもあるから。あ、この格子?」
花帆「は、はい。ここが私の部屋です」
少女「部屋の中に入って」
花帆「はい、よいしょ」
少女「格子を直すね、むんっ」ガチャン
花帆「あ、ありがとうございます」
花帆「あれ……いない?」
花帆「やっぱり管理人さんは忙しいのかな」
翌日
部室
ガチャ
花帆「おはよう、さやかちゃん」
さやか「あ、花帆さん。おはようございます」
さやか「……」ジー
花帆「どうしたの、さやかちゃん?」
さやか「もう大丈夫そうですね」
花帆「えー、私はなんともないよ」
さやか「ふふ、じゃあ、予定通りWith×MEETS配信できますか?」
花帆「うん、もちろんだよ」
さやか「よかったです」
さやか「あ、もう映ってますかね。みなさんこんにちわ」
花帆「こんにちわー、フラワー!」👏👏👏👏
さやか「今日は花帆さんと二人で配信します」
花帆「うわー、もうコメントいっぱいだよ」
さやか「雨は大丈夫ですか、と。はい、こちらは今日晴れていますよ」
花帆「ふんふん、あ、花帆ママさんがギフトくれた。ありがとー」
花帆ママ「生まれてきてくれてありがとうっと」ポチポチ
みのり「……」
ふたば「……お母さんまたリンクラやってるね」
花帆ママ「花帆ちゃんの好きな紅茶も送らないと」ポチポチ
みのり「…….お母さん」
花帆ママ「あら、どうしたの? みのりちゃん、ふたばちゃん」
ふたば「お母さん、もうリンクラやるの止めてって言ったでしょ?」
花帆ママ「でも、花帆ちゃんが頑張ってるから応援しないと……」
みのり「……お母さん、……お姉ちゃんはもう死んだんだよ?」
花帆ママ「で、でも花帆ちゃんは蓮ノ空でスクールアイドルをやってて……」
ふたば「それは生前のお姉ちゃんの人格をコピーしたAIがアプリの中で動いてるだけ」
みのり「同じくAI制御のNPCに囲まれて、自分たちの存在の秘密に気づかずヴァーチャル金沢という閉鎖空間で高校3年間を繰り返してるだけ」
花帆ママ「でも、でも……」
ふたば「お姉ちゃんが亡くなった直後は私たちも悲しくてリンクラにすがったよ。でもあれから大分時間が経って私たちは現実を受け入れたの」
みのり「だからお母さんもそろそろリンクラを止めて、現実に戻ってきて」
花帆ママ「花帆ちゃん……うっうっ……」
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1686831942/
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