果林「わたしメリーさん。今あなたの家の近くにいるはずなの」
若干キャラ崩壊あり
彼方(赤く染まった生き物の死体を、台一杯に並べるお仕事、おわり~)
彼方「うん♪これでよしっ」
彼方「とりあえずバックヤード戻ろうか……」
彼方(もう結構混んできてるなあ……台車動かしにくいかも)
彼方「次は何にしようかな……」
彼方(野菜売り場って色とりどりだよねえ。あか、みどり、あお、きいろ、むらさき……)
彼方「…………え?あお?」
彼方(青色の野菜なんてあったっけ…………?)
彼方「……あれ、青なんてない……」
彼方「…………ふぅ……ほとんど並べきった……」
「……だーれだっ!」
彼方「……わっ!……は、はるかちゃん!?」
遥「えへへっ。あたり~!」
彼方「どうしたのいきなり~」
遥「お姉ちゃんと一緒に帰りたいなって思って!」
彼方「そっかそっか~。じゃあ彼方ちゃんが上がるまで待っててくれる?あと着替えてくるだけだから」
遥「うん!その間に買い物しておくね」
彼方「ありがとう~。じゃあちょっと待っててねー」
遥「おつかれさま、お姉ちゃん」
彼方「なんのなんの~。遥ちゃんは今日食べたい物ある?」
遥「えー?……じゃあバナナ蒸しケーキ食べたい」
彼方「それはご飯じゃないでしょ~?」
遥「ご飯にしたい美味しさだよ?」
彼方「バランスが取れないからダーメ」
遥「むー……。お姉ちゃんは食べたい物ないの?」
彼方「彼方ちゃんは~遥ちゃんが喜ぶものが食べたいなー」
遥「もうっ!お姉ちゃんはいっつもそんなこと言って!」
彼方「本心だよ~」
彼方「ん?随分いきなりだけど……」
遥「……お、お姉ちゃんがいっぱいお野菜並べてたでしょ?それで作ったものが……食べたいなー……って」
彼方「赤くなってる~。こんなこと言ってもらえるなんてうれしいなあ~」
遥「ほ、ほらっ!早くカゴに入れよ!」
彼方「はいは~い」
~~
遥「お姉ちゃん、そっちの袋持つよ」
彼方「えー?この袋重いよ?」
遥「だからだよ。野菜いっぱい入っててすっごく重そうだもん」
彼方「だから彼方ちゃんが持つの~。遥ちゃんはこっち持ってて」
遥「んもう……」
彼方「そうだねえ。もう冬だもんね~」
遥「冬に信号待ちはやだなあ……」
彼方「遥ちゃん、こっちおいで~。あっためてあげる」
遥「わっ!ちょっ、お姉ちゃん!恥ずかしいよ~!」
彼方「ちぇ~……」
遥「……そろそろ寒さ対策必要かな」
彼方「うーん……。同好会のみんなも何人かコート着るようになってきたなあ……」
遥「そうなんだ……あ」
彼方「どうしたの?」
彼方「学校って東雲?」
遥「うん。果林さんって寮住まいなんだよね?」
彼方「そうだけど……反対向きだねえ」
遥「何か用事でもあったのかな?」
彼方「いやあ……たぶん違うんじゃないかなあ」
遥「ちがう?」
彼方「……まあ果林ちゃんにも色々あるんだよ。……うん」
遥「しかも冬なのに妙に寒そうな格好だったけど……」
彼方「……まあ果林ちゃんだし……うん」
彼方(カゼはひかないでしょ)
彼方「遥ちゃん、土鍋洗ってもらっていい?」
遥「もちろん!使うの久しぶりだねー」
彼方「夏には使わないからね~。……はい、おねがいしたよ~」
遥「はい、おねがいされました!」
彼方「重いから気をつけてね」
遥「分かってるよ。……ん?お姉ちゃん、電話鳴ってない?」
彼方「え?……あ、ほんとだ。こんな忙しいときにー……」
彼方「……果林ちゃん?なんだろ……」
果林『もしもし。わたしメリーさん。今あなたの家の近くにいるの』
彼方「……はあ?」
果林『…………』
彼方「ちょっと果林ちゃん?……あっ、切れちゃった」
遥「果林さんだったの?」
彼方「うん、……いや、うーん……」
遥「違うの?」
彼方「果林ちゃんなんだけど……メリーさん?」
遥「え、メリーさん?」
遥「お姉ちゃん知らないの?電話がかかってくるたびに近づいてきて、最後には自分の後ろに立ってるっていう……」
彼方「えっ。……怖い話?」
遥「えっと……殺されちゃうんだったかな」
彼方「えええええっ!?……か、彼方ちゃん殺されちゃうの!?」
遥「いやいや!大丈夫だよ!だって果林さんなんでしょ!?」
彼方「それはそうだけど……でも……」
遥「きっとイタズラしてるんだよ!大丈夫だって!」
彼方「そうかなあ……」
遥「ほら!お料理の続きしよ?」
遥「洗い終わったよ」
彼方「ありがとう~。……じゃあコンロ出してくれる?」
遥「はーい」
彼方「よろしくね~」
遥「コンロは……。あ、あった」
遥「…………ん?」
遥「…………あ」
彼方「どうしたの?」
遥「……お姉ちゃん、ボンベ、空になってる」
彼方「ええっ!?」
彼方「ごめんね……彼方ちゃんうっかりしてたよ……」
遥「ううん!私も気づかなかったから」
彼方「遥ちゃんが帰ってくるまでには準備終わらせておくよ~」
遥「じゃあ、行ってきます」
彼方「いってらっしゃい、気をつけてね~」
彼方「…………」
彼方「終わらせるぞー!」
彼方「……え、また電話!?…………果林ちゃんからだ」
彼方「この忙しいときにっ……」
果林『わたしメリーさん。今あなたの家の近くにいるはずなの』
彼方「もうメリーさんはいいよ…………」
彼方「……ん?『はず』?」
果林『…………助けて彼方』
彼方「今お夕飯の準備で忙しいんだけど……」
果林『寒いのよっ!早く暖かいところに行きたいわ!』
彼方「コートくらい着てるでしょ?」
果林『着てないのよ』
彼方「ジャケットだけでもまだそこまで寒くないでしょ?」
果林『ブラウス1枚なのよ』
彼方「バカなの?」
果林『そうねえ……。……あ、前に愛の家に行ったときにこんなところを通ったような……』
彼方「……もう愛ちゃんに電話しなよ……。うちの近くでもないし」
果林『嫌よ』
彼方「なんで?」
果林『……3年生としての威厳があるじゃない』
彼方「彼方ちゃん忙しいから切るね」
彼方「……ふぅ……。…………はぁ……」
彼方「……準備しないとっ……」
彼方「…………また鳴ってる……」
彼方「ああもうっ!今度はなに!?」
果林『わたし果林さん。今姫乃ちゃんの学校の近くにいるの』
彼方「あ、ちょっと近づいた」
彼方「じゃなくて!彼方ちゃん今忙しいんだけど!?」
果林『かっかしてると遥ちゃんに嫌われるわよ』
彼方「遥ちゃんが彼方ちゃんを嫌うわけないでしょ!」
果林『ねえお願い。料理の片手間に助けてくれないかしら』
彼方「…………はあ……。とりあえず南に進めばいいと思うよ」
果林『南ってどっちかしら』
彼方「それくらいスマホで調べなよ」
彼方「そうだけど?」
果林『トントン音が聞こえるのは包丁?』
彼方「そうだね」
果林『そんなに急いでるのかしら』
彼方「急がないと遥ちゃんが帰ってきちゃうから」
果林『遥ちゃんの方が大事なの!?』
彼方「そうだよ?」
果林『…………』
彼方「…………」
果林『私、あなたの家に行くわね』
彼方「帰って欲しいんだけど」
果林『右に曲がると東雲学院らしいわ』
彼方「ああうん、そのまま真っ直ぐ進んでね。……真っ直ぐね」
果林『そんなに念を押さなくても分かるわよ』
彼方「……………………」
果林『私が悪かったから包丁はもっと静かに扱って』
彼方「まったく…………」
彼方「……あっ。遥ちゃんが帰ってきた……」
果林『あら、そうなの?』
彼方「遥ちゃんが帰ってくるまでに準備終わらせるって言ったのに、誰かさんのせいで終わらなかったじゃん!」
彼方「おかえり遥ちゃん。……ごめんね~。もうちょっとだけ準備待ってね~」
遥「大丈夫だよ!……あ、果林さん?」
彼方「うん、道に迷ってるんだって」
果林『ちょっと彼方!迷ってるんじゃないわ、探索してるだけよ!』
彼方「じゃあ案内はいらないよね?」
果林『…………』
彼方「…………切っていい?」
果林『私が悪かったわ』
彼方「めしあがれ~」
遥「…………もうこれにも慣れたね」
彼方「うん。また鳴ってるね」
果林『わたしメリーさん。今あなたの家の外にいるの』
彼方「はいはい、待ってるから早く上がってきて」
遥「何しに来るんだろう…………」
彼方「……彼方ちゃんも、これまで数多くの死体を扱ってきた……年貢の納め時か……」
遥「それって、今お鍋の中に入ってる野菜だよね?」
彼方「バレたか~」
遥「果林さん、メリーさんはドアを開けなくてもターゲットの後ろに立ってるらしいですよ」
果林『ごめんなさい、果林さんにはすり抜けは出来ないの』
彼方「…………」
遥「…………」
果林『…………』
彼方「開けて欲しい?」
果林『お願いするわ』
果林「お邪魔するわね」
遥「果林さん、お久しぶりです」
果林「遥ちゃんも、ごめんなさいね、夕食時に」
彼方「本当だよ……。……で?何しに来たの?」
果林「決まってるじゃない…………。あなたを殺しに来たのよ」
彼方「!?」
遥「!?」
彼方「……………………」
遥「……………………」
彼方「…………バカなの?」
遥「…………だからそんな寒そうな格好なんですね」
>>1的ジャンルはかなかりとはるかな両方です
歩夢「かすみ」かすみ「ぽむちゃん?」
歩夢「ブックマーク同好会?」栞子「はい…」
かすみ「ぽむちゃんの」栞子「あゆねえの」歩夢「誕生日?」
遥「迷い蝶」
歩夢「お昼休みの」副会長「生徒会室に」
彼方「Diary of Karin」 Day1-Day3 Afterschool
歩夢「栞子の誕生日」かすみ「前日のパーティ!」
遥ちゃんの小さなフォローすき
最初のメリーさんは本物かと思った
これはもう好き好きアピールをしてると考えられる
遥ちゃんも果林さんのこと理解ってそうで良かったです
過去作の続きも楽しみ
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