曜「悪夢」【鬱SS】
※閲覧注意
パパが死んでから数年
ママはある男と再婚した
曜「やめてっ…」
男「酒が切れたんだよ 早く買ってこいやクソが!!」
曜「・・・わかったよ」
再婚した新しいパ…男は、どうしようもないクズだった
平日はパチンコ、週末は競馬
そして昼間から酒浸り
そしてパチンコや競馬で負けると
私の体に その鬱憤を叩きこんでいた
果南「曜、まだ未成年だよ」
曜「・・・」
果南「お酒は売れない」
曜「・・・お願い」
果南「ダメ」
男「なんで買ってこれねえんだよ クソが!!!」
バコッ!ゴキッ!
曜「・・・ごめん」
わたしの顔は あざだらけになった
そして学校にも 行けなくなった
家にもいたくない 学校にも行きたくない
誰にも会いたくない
??「よーちゃん」
千歌「どうして?なんで学校に来ないの?」
曜「・・・」
千歌「あ!よーちゃん 怪我してる」
曜「これは」
千歌「走ってコケたんでしょ?ほら、チカの家にいくよ!治療しなきゃ」
千歌ちゃん 高校時代に一緒にスクールアイドルをした大切な友達
大学生になった千歌ちゃんは 横浜のマンションで一人暮らしを始めていた
千歌「ひとりでラクだよ うるさいみとねえもいないし ニシシ」
曜「そうなんだ」
千歌「よーちゃんも一人暮らししてみない?たのしいよ!」
曜「・・・・・・・」
できれば そうしたいよ 千歌ちゃん
でも でも
男「お前は一生 俺のために尽くすんだよォ!」
バコッ!ゴガッ!ドゴッ!
曜「・・・ヒギ」
ママは 一カ月前に 忽然と姿を消した
それ以来 わたしが ママのかわりになっていた
そんなわたしに 一人暮らしなど 許されるはずがなかった
曜「ごめんね、千歌ちゃん」
千歌「いいんだよ よーちゃんはおてんばなんだから」
千歌「元気な証拠!うんうん!」
曜「わたし、もう子供じゃないよー!!」
前からもそうだったけど
あの地獄が始まってからは
休日に千歌ちゃんと会っている時間は
かけがえのない時間になっていた
そして わたしは 決意した
この家を 出よう
こんなクズは おさらばだ
曜「お酒、買ってくるね」
男「はやくしろや!クソが」
わたしは そこで 地獄から逃げ出した
それからわたしは 千歌ちゃんの家に行った
曜「えへへ・・・一人暮らしすることにしたよ」
千歌「えらいっ」
曜「部屋が見つかるまで イソーローしていいかな」
千歌「うん!」
横浜で 千歌ちゃんの近くの 物件を借り
とんとん拍子に バイトも見つかって
沼津を離れてしまうのは 残念だけど
わたし ようやく
プルルルルルルルルル
曜(今度、遊ぶ約束してたし その話かな?)
曜「もしもし」
男『よお 探したぞ』
でも、スマホに写されていた電話番号は
間違いなく 千歌ちゃんの電話だった
曜「どう・・・して」
男『探すのに苦労したよ なあ』
曜「なん・・・で」
男『ああ、それとオメーに言いたいことがあるわ』
男『俺さあ、高海って女の家に イソーローすることにしたわ』
曜「・・・ママは」
男「死んだよ」
曜「・・・・ッ!!」
男「俺サア、知ってたんだよ
お前が高海って女の家に逃げ込んでたのをさア!
だからさあ、この女と一緒になることにしたんだよ」
曜「逃げて!千歌ちゃ」
携帯『バコッ!!!!』
ツーツーツー
千歌ちゃんは あの悪魔の手に堕ちてしまった
全部、あの男からのものだった
『お酒が切れたぞ 金払え!!』
『もう二度と 高海とは会わせねえよ』
『もし会いに来たら コロ』
『この女の×× 気持ちいいなあ』
うわあああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああ
梨子「大丈夫、曜ちゃん」
曜(・・・・)
わたしは 自らの命を終わらせようとして 失敗し
病院に 入っていた
だいすきな ママも
だいすきな 千歌ちゃんも
ぜんぶ ぜんぶ
ぜんぶ ぜんぶ
あいつに 奪われた
曜「」
梨子「助けに行かなきゃ!!」
曜「無理だよ」
梨子「なんで?千歌ちゃん、このままじゃ」
今のわたしじゃ だいすきな 千歌ちゃんすら
守れないんだ
男「アアッ?誰だテメ
って、お前かよ 役立たず
ようやく お酒のおつかいからご帰還か?アア?」
曜「・・・」
男「それはいいとして、誰だよ、そこのアマは」
梨子「千歌ちゃんを」
男「アあン?」
梨子「千歌ちゃんを返してください!」
グサッ!
曜「やめてっ!」
梨子ちゃんは 刃渡り10cmもの包丁で
切りつけられていた
ウーーーーーーーー
その後、わたしは これまでのいきさつを全部話した
男は住居侵入、傷害、殺人未遂の罪で裁かれることになるだろう
これで地獄は 終わるんだ
男が消えた千歌ちゃんの家に
千歌ちゃんの姿は なかった
千歌ちゃん!!!」
梨子「まさか・・・」
曜「イヤッ!!!嫌だ!!!!」
その後、 沼津のわたしの家の庭から
死後数ヶ月が経過した 白骨死体が発見された
曜「・・・千歌ちゃん どうして」
発見された白骨死体は 骨盤の形状から女性であることが判明
身長は150後半と推定
おそらく、あれは あれは
千歌ちゃんも もう…
~数年後~
新聞『悪魔のDV男XX被告に殺人・傷害等の罪で無期懲役判決』
男は法によって裁かれた
でも 失ったものは もう戻ってこない
曜(また電話だ)
(男『よお』)
プルルルル
曜「ピッ」
あれからわたしは 携帯電話に出ることが出来なくなっていた
うるさいよ
プルルルルルル
やめて
プルルルルルル
曜「ああ、もう!!!」
梨子『もしもし、曜ちゃん』
梨子『見つかったのよ!!』
曜「え」
梨子『見つかったの!!!』
曜「なにが?」
梨子『千歌ちゃんが!!』
担当員「こちらです」
曜「千歌ちゃん!!!」
千歌ちゃんは 生きていた
関東から 遠く離れた 北海道の療育センターで
生きていたのだ
梨子「千歌ちゃんはあのあと 保護施設に引き取られていたのよ
でも、ショックで記憶を失っていて 療育センターでリハビリを」
梨子「いろいろあるから 見つけるのに時間がかかったけど」
曜「千歌ちゃん!千歌ちゃん!」
千歌「・・・よーちゃん」
数年間記憶喪失だったけど
ここ数ヶ月で 徐々に記憶を取り戻していた
そこで聞いた わたしの名前で
梨子ちゃんに 連絡が入っていたのだ
千歌「ごめんね、よーちゃん」
曜「うわーーーーーーん」
ママも もう戻ってこない
失われた数年間も もう戻ってこない
それでも
曜「ねえ、わたし 今どう見える?」
千歌「すっごく、しあわせなよーちゃん!」
曜「えへへ・・・」
この平和はもう 誰にも壊させやしない!
DV野郎がこの世から消え去りますように
引用元:https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1666054887/
<!–
G-ADS–>
コメント